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第1章・第3節:導かれた先に
ビール以外の人
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駅の近くの居酒屋とあって、会社帰りの会社員で店はにぎわっていた。
「じゃあ、とりあえずビール以外の人はー?」
「私は烏龍茶ね」
大塚と藤井は慣れた様子でテーブルのメニューを取り、飲み物のページを開いて新人達に見せた。
「椿さん、遠野さんお酒は大丈夫?ソフトドリンクもあるから遠慮しないで好きなの頼んでね。」
「佐藤君はーまぁ大丈夫か」
「はい、僕はビールで」
「こちらはよくいらっしゃるんですか?」
「まぁ本社で研修とか会議があったときなんかは、ちょくちょく利用するかな。同期の集合場所になってるよね」
「そうねー。現場に行っちゃうととなかなか会えない子もいるからね。私は大塚君とずっと一緒だけど」
「あれれ、藤井さーん不満ですか?」
「いーえ、さっ、注文。何にする?」
大塚と藤井は新人研修の頃からずっと一緒らしい。
時折見られる夫婦漫才のようなやりとりは二人の仲の良さが伝わってきた。
飲み物も届いて最初の乾杯と料理が運ばれてきて間もなく、スーツ姿の男性が2人こちらに近づいてきた。
「おぉ、やってるねー」
「あ、桃田さん。お疲れ様ですー!どうぞ置くに」
藤井が席を立つ。
「じゃあ、太田も奥の席に入って」
「はい、桃田さん上着こちらに掛けられますよ」
「あれ、え?太田さん!?新人研修の時の?」
佐藤達の初日からの全体研修を担当した外部講師だ。
「久しぶりです、もう会社にはなれました?」
「えー?お久しぶりです。え、どうして?」
「実は、こちらの桃田さんは学生時代の先輩で」
「そう。暇してるんじゃないかと思って誘ってみたんだ。担当した研修の新人が飲みに来るからって」
桃田は、気さくに説明してくれた。
「大塚君の財布だけではさみしい会になっちゃうからスポンサーを呼んじゃいました」
「やめろー”スポンサー”いうの」
「というか、みんなにははじめましてだよね」
「桃田です。大塚と藤井の所属する現場のリーダーをしています」
「いわゆるぼくたちの上司ね」
大塚が付け加えた。
桃田が登場したときに、キュッと場が引き締まった感じがしたのは、そういうことだったのかと理解した。
「桃田さーん、今年の新人ですよ」
藤井が順に紹介していく。
「佐藤君に、椿さん、遠野さんです」
新人達は藤井の紹介に合わせて軽く会釈した。
「あぁ、やっぱりキミか」
桃田は目を大きくした。
「太田から飛びっきり優秀な新人がいるからって、評判は聞いてたよ」
「入社以来、大活躍なんだってね。なんでも、社長の座右の銘クイズもさらって答えたとか」
「いえいえ、あれはたまたま知っていただけというか」
YELLに書かれていたとは言えないが、まぁ本当にたまたまだったんだろう。
「桃田さん以来の正解だったらしいですよ。恒例の社長の話クイズに正解できたのは」
「だれが、そんなことを」
「部長から聞きました」
「えー桃田さんも、あのクイズ正解したんですか?」
「確か、創業時の話だったかなー。あれは会社のWebサイトにも載っている話だったから」
「でもその場でしっかり答えて、社長に気に入られたって話じゃないですか」
「佐藤君も社長に名前覚えられていること間違いなしだよ」
「え、そうなんですか」
上司って、もっと遠い存在なのかと思っていたが、大塚や藤井と和気あいあいと会話する桃田を見て、この関係性の中に入っていきたいと思った。
「はーい、生二つでーす」
「それと追加二名様分のお通しです」
「じゃあ、改めて乾杯しましょうか」
桃田と太田の登場で場はより盛り上がり、あっという間に時間は過ぎていった。
「じゃあ、とりあえずビール以外の人はー?」
「私は烏龍茶ね」
大塚と藤井は慣れた様子でテーブルのメニューを取り、飲み物のページを開いて新人達に見せた。
「椿さん、遠野さんお酒は大丈夫?ソフトドリンクもあるから遠慮しないで好きなの頼んでね。」
「佐藤君はーまぁ大丈夫か」
「はい、僕はビールで」
「こちらはよくいらっしゃるんですか?」
「まぁ本社で研修とか会議があったときなんかは、ちょくちょく利用するかな。同期の集合場所になってるよね」
「そうねー。現場に行っちゃうととなかなか会えない子もいるからね。私は大塚君とずっと一緒だけど」
「あれれ、藤井さーん不満ですか?」
「いーえ、さっ、注文。何にする?」
大塚と藤井は新人研修の頃からずっと一緒らしい。
時折見られる夫婦漫才のようなやりとりは二人の仲の良さが伝わってきた。
飲み物も届いて最初の乾杯と料理が運ばれてきて間もなく、スーツ姿の男性が2人こちらに近づいてきた。
「おぉ、やってるねー」
「あ、桃田さん。お疲れ様ですー!どうぞ置くに」
藤井が席を立つ。
「じゃあ、太田も奥の席に入って」
「はい、桃田さん上着こちらに掛けられますよ」
「あれ、え?太田さん!?新人研修の時の?」
佐藤達の初日からの全体研修を担当した外部講師だ。
「久しぶりです、もう会社にはなれました?」
「えー?お久しぶりです。え、どうして?」
「実は、こちらの桃田さんは学生時代の先輩で」
「そう。暇してるんじゃないかと思って誘ってみたんだ。担当した研修の新人が飲みに来るからって」
桃田は、気さくに説明してくれた。
「大塚君の財布だけではさみしい会になっちゃうからスポンサーを呼んじゃいました」
「やめろー”スポンサー”いうの」
「というか、みんなにははじめましてだよね」
「桃田です。大塚と藤井の所属する現場のリーダーをしています」
「いわゆるぼくたちの上司ね」
大塚が付け加えた。
桃田が登場したときに、キュッと場が引き締まった感じがしたのは、そういうことだったのかと理解した。
「桃田さーん、今年の新人ですよ」
藤井が順に紹介していく。
「佐藤君に、椿さん、遠野さんです」
新人達は藤井の紹介に合わせて軽く会釈した。
「あぁ、やっぱりキミか」
桃田は目を大きくした。
「太田から飛びっきり優秀な新人がいるからって、評判は聞いてたよ」
「入社以来、大活躍なんだってね。なんでも、社長の座右の銘クイズもさらって答えたとか」
「いえいえ、あれはたまたま知っていただけというか」
YELLに書かれていたとは言えないが、まぁ本当にたまたまだったんだろう。
「桃田さん以来の正解だったらしいですよ。恒例の社長の話クイズに正解できたのは」
「だれが、そんなことを」
「部長から聞きました」
「えー桃田さんも、あのクイズ正解したんですか?」
「確か、創業時の話だったかなー。あれは会社のWebサイトにも載っている話だったから」
「でもその場でしっかり答えて、社長に気に入られたって話じゃないですか」
「佐藤君も社長に名前覚えられていること間違いなしだよ」
「え、そうなんですか」
上司って、もっと遠い存在なのかと思っていたが、大塚や藤井と和気あいあいと会話する桃田を見て、この関係性の中に入っていきたいと思った。
「はーい、生二つでーす」
「それと追加二名様分のお通しです」
「じゃあ、改めて乾杯しましょうか」
桃田と太田の登場で場はより盛り上がり、あっという間に時間は過ぎていった。
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