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Neu(ノイ)

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一章:キチガイ×ヘンタイ

俺を変態だと吐かすお前の方がキチガイな件 11

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今この時、欲しいものを求めてしまえば楽になれる。
性別も性癖も、難しいことを考えるのが面倒になってしまったのだ。
どうしても雄仁の爪に嬲られたい。
他のことは後でどうにでもなる。
今はただ、欲望に溺れてしまいたい。
気付けば潤んで光る綺麗な瞳を下から見詰めていた。

「あんまり煽るなよ。止められなくなる」

掠れた声音に混じる情欲が耳元で聞こえ、背中からゾクゾクが這い上がってくる。
焦れったい快感よりも激しい刺激が欲しい。
喉を鳴らして男の指に嬲られるのを期待してしまう。

「は、やく、っ、しろよ、っ」

自分でも制御できない焦燥に身が焦がれそうだった。
涙目で睨(ね)め付ければ首筋を噛まれる。
がりっ、と強めに歯を立てる男の髪を引っ張った。

「バッカ、っ、痕、付くだろうが!」

既に体には鬱血痕があり今更ではあるのだが、シャツで隠れそうもない場所に噛み跡が残るのには抵抗がある。

「付けられて困ることでもあるのか?」

更に強く歯が食い込み眉を顰めた。
何故か怒った顔を向けてくる雄仁の髪を抗議する代わりにもっと強く引っ張る。

「仕事しにくいだろうが。付けるなら見えないところにしろよ、バカ」
「何だ、そういうことか。彼女でもいるのかと思った……」

あからさまにホッとした嬉しそうな顔で笑う雄仁の髪を知らず知らず撫でていた。

「彼女なんかいねぇよ。いたらこんなことしねぇし」

何となく気恥ずかしくなり、雄仁から視線を外し意味もなく天井を見る。

「じゃあ、アタシが立候補しても問題ないかしら?」

小首を傾げ女口調で問うてくる男の頭を軽い力で叩いた。
いくら綺麗で美形で女性的とは言え、彼は立派な男なのだ。
ノンケとして生きてきた俺には、いきなり男性と交際するなどハードルが高過ぎて気持ちが追い付かない。

「おまっ、男だろうが! 問題ありまくりだ! ……いや、別に。嫌悪感とかある訳じゃねぇけど。彼女にはなれねぇだろ」

反射的に怒鳴った後で、言い過ぎたか、とモゴモゴした口調で付け足した。

「あー、うん。俺、やっぱりムウのこと、すんげぇ好きだわ」

眉頭を寄せて困り顔の雄仁が染み染みと呟く。
ぎゅう、と首に腕が回り、美麗な顔が近付いてくる。

「なっ、なな、何、言っ」
「好きだよ、睦呀。彼氏ならなってもいいの?」

頬に口付けられて、ぶわっ、と全身に血が巡った。
愛称ではない名前を耳元で囁かれながら、項を爪先が撫でていく。

「ひぅ!? っ、ゆ、っじ、ん」

少し痛みを感じるのが、堪らなく興奮してしまう。
問われているのに何も言葉を返せない。
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