12 / 13
一章:キチガイ×ヘンタイ
俺を変態だと吐かすお前の方がキチガイな件 11
しおりを挟む今この時、欲しいものを求めてしまえば楽になれる。
性別も性癖も、難しいことを考えるのが面倒になってしまったのだ。
どうしても雄仁の爪に嬲られたい。
他のことは後でどうにでもなる。
今はただ、欲望に溺れてしまいたい。
気付けば潤んで光る綺麗な瞳を下から見詰めていた。
「あんまり煽るなよ。止められなくなる」
掠れた声音に混じる情欲が耳元で聞こえ、背中からゾクゾクが這い上がってくる。
焦れったい快感よりも激しい刺激が欲しい。
喉を鳴らして男の指に嬲られるのを期待してしまう。
「は、やく、っ、しろよ、っ」
自分でも制御できない焦燥に身が焦がれそうだった。
涙目で睨(ね)め付ければ首筋を噛まれる。
がりっ、と強めに歯を立てる男の髪を引っ張った。
「バッカ、っ、痕、付くだろうが!」
既に体には鬱血痕があり今更ではあるのだが、シャツで隠れそうもない場所に噛み跡が残るのには抵抗がある。
「付けられて困ることでもあるのか?」
更に強く歯が食い込み眉を顰めた。
何故か怒った顔を向けてくる雄仁の髪を抗議する代わりにもっと強く引っ張る。
「仕事しにくいだろうが。付けるなら見えないところにしろよ、バカ」
「何だ、そういうことか。彼女でもいるのかと思った……」
あからさまにホッとした嬉しそうな顔で笑う雄仁の髪を知らず知らず撫でていた。
「彼女なんかいねぇよ。いたらこんなことしねぇし」
何となく気恥ずかしくなり、雄仁から視線を外し意味もなく天井を見る。
「じゃあ、アタシが立候補しても問題ないかしら?」
小首を傾げ女口調で問うてくる男の頭を軽い力で叩いた。
いくら綺麗で美形で女性的とは言え、彼は立派な男なのだ。
ノンケとして生きてきた俺には、いきなり男性と交際するなどハードルが高過ぎて気持ちが追い付かない。
「おまっ、男だろうが! 問題ありまくりだ! ……いや、別に。嫌悪感とかある訳じゃねぇけど。彼女にはなれねぇだろ」
反射的に怒鳴った後で、言い過ぎたか、とモゴモゴした口調で付け足した。
「あー、うん。俺、やっぱりムウのこと、すんげぇ好きだわ」
眉頭を寄せて困り顔の雄仁が染み染みと呟く。
ぎゅう、と首に腕が回り、美麗な顔が近付いてくる。
「なっ、なな、何、言っ」
「好きだよ、睦呀。彼氏ならなってもいいの?」
頬に口付けられて、ぶわっ、と全身に血が巡った。
愛称ではない名前を耳元で囁かれながら、項を爪先が撫でていく。
「ひぅ!? っ、ゆ、っじ、ん」
少し痛みを感じるのが、堪らなく興奮してしまう。
問われているのに何も言葉を返せない。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
今度こそ、どんな診療が俺を 待っているのか
相馬昴
BL
強靭な肉体を持つ男・相馬昴は、診療台の上で運命に翻弄されていく。
相手は、年下の執着攻め——そして、彼一人では終わらない。
ガチムチ受け×年下×複数攻めという禁断の関係が、徐々に相馬の本能を暴いていく。
雄の香りと快楽に塗れながら、男たちの欲望の的となる彼の身体。
その結末は、甘美な支配か、それとも——
背徳的な医師×患者、欲と心理が交錯する濃密BL長編!
https://ci-en.dlsite.com/creator/30033/article/1422322
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる