お兄さんと一緒!

Neu(ノイ)

文字の大きさ
2 / 14
一章:男性保育士奮闘記

男性保育士と働くお父さん 01

しおりを挟む


【男性保育士と働くお父さん】


 僕は昔から子供の面倒をみるのが好きだった。
それは共働きの両親の下に育ち、弟と妹が2人ずついる三男二女の長男だからかもしれない。
友人の一人に、女装姿で女言葉の男がいるが、彼からすれば、一種の病気のようなものらしい。
同級生からは揶揄うようにオカンと呼ばれていた。
要するに、心配性で他人のことばかり気に掛かる。
それだから、自分としては天職だと疑わずにいた。
保育士になりたいと、学生時分から考えていて、実際に職にも就いたのだ。


 だが、現実は想っていたよりも厳しかった。
保護者の男性保育士に対する認識である。
仕方の無いことではあるだろう。
男に子供は産めない。
当然のことだ。
お腹を痛めて産んだことのない人間に何が解るんだ、と何かあるごとに言われてしまう。
其れではまるで、子供を産まない人間には子育ての資格がないようで、僕はとても悲しいのだ。
男でもシングルファーザーで子供を育てているケースも最近は多い。
病気でなかなか子供を授からない人が養子を取る場合もある。
そういったことを考えると、胸が張り裂けそうになる。
解らないのだ。
当たり前のように子供を授かり、当たり前のように出産出来ると思っている人間は多い。
それが如何に難しいことか、考えたこともないのだろう。
世の中にはどんなに頑張っても、足掻いても、どうにもならない人がいることを、忘れてはいけないのだと思うのだ。


 僕がそう想うのにも訳がある。
僕の叔母さんは、子供を授かることの出来ない病気を患っている。
若い頃に発症したらしい彼女は、早々に結婚も諦め、今も独身を貫いている。
彼女の仕事は、児童施設と里親を繋ぐパイプ役のようなものだと聞いた。
叔母は親戚の僕達兄弟姉妹を実の子供のように可愛がってくれたのだ。
両親は共働きだったため、そんな親に代わり面倒をよく見に来てくれた。
僕は長男ということもあり、家事や弟妹の世話は僕が担っていて、叔母には本当に助けて貰ったのだ。


 そんな彼女を身近に見てきただけに、僕は保護者達のそういった物言いが嫌で仕方が無かった。
同じ職場の保育士は、僕を除けば女性だけではあるが、出産経験はまちまちである。
気にしない先輩もいれば、僕のように不快に感じている後輩もいるようだった。
それにしても、男である僕が、一番標的にされてはいた。
子供のちょっとした変化を指摘すれば、男には解らないだろ、と理不尽にキレられたり。
こうしたらどうですか、と提案しても、聞いて貰えることは少なかった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

壁乳

リリーブルー
BL
ご来店ありがとうございます。ここは、壁越しに、触れ合える店。 最初は乳首から。指名を繰り返すと、徐々に、エリアが拡大していきます。 俺は後輩に「壁乳」に行こうと誘われた。 じれじれラブコメディー。 4年ぶりに続きを書きました!更新していくのでよろしくお願いします。 (挿絵byリリーブルー)

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

創作BL短編集

さるやま
BL
短編まとめました。 美形×平凡、ヤンデレ、執着・溺愛攻め多め

処理中です...