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一章:調教スタート
カクチョウ 03*
しおりを挟む疼く猥路を弟の肉棒で擦られたい、と頭ではなく身体が訴えるのだ。
異常であるとどんなに脳が警鐘を鳴らしたところで、もう止まらない。
「キヨの、っ、もっ、と、欲し、い」
瞑った目尻から流れた涙は、僕の中から零れて消えた理性だったのかもしれない。
だが、こうするより他に道はなかったのだ。
「イイ子だね、お兄ちゃん。もっともっと気持ちよくなろうね。いっぱいイジメてあげる」
濡れる頬を舐め取られ、期待に腰を揺らし弟に腕を伸ばす。
薄く嘲笑ったキヨは僕の頭を優しく撫でてくれた。
それだけで胸が満たされる。
もっと撫でて欲しくて頭を掌に擦り付けた。
「お兄ちゃん、可愛い。大好きだよ、セイ」
額に頬に口付けを受け、うっとり、とキヨの瞳を見詰め彼の首に腕を回す。
自由にならないなりに伸縮性のある紐は邪魔にはならなかった。
引っ掛かりを感じつつも、僕の意識は唇に触れる柔らかな感触にばかり向いてしまう。
自分から舌を伸ばし弟の口唇を撫でていく。
「セイは吸われるのと噛まれるのと、どっちの方が好き?」
ふふ、と笑うキヨの指がナカで、ぐん、と曲げられた。
ひんっ、と声を上げ腰を弟に押し付けてしまう。
「どっ、ち、も、っ、好き、ぃ、い」
既に半勃ち状態の性器を意識的にキヨのペニスにと当てた。
我を忘れたように、ガクガク、と腰を振る。
「セイは欲張りだね」
くちゅり、と音を立て舌を強く吸われた。
絡まった舌から、ぞわり、と柔い心地良さが脊髄を通って下腹部に伝わる。
伝動するかのように肛門がキュンキュンと疼いて堪らない。
指をもっと激しく動かして欲しかった。
一本では足りない、と訴えてくるのだ。
まるで本当に性器になってしまったかのように排泄器官が「満たして欲しい」と蠢いてしまう。
「凄いね、お兄ちゃん。もっと欲しいって吸い付いてくるよ?」
「んっ、ん、っ、ほし、っ、たりな、い」
しこりを、くいくい、と指先に押され、お腹の内側から快感が駆け巡るが、余計にナカが疼いて堪らなくなる。
背をしならせ、自分から弟の舌に吸い付き、甘噛みする。
もっと嬲って欲しいと、気付けば「い、じ、め、て」と言葉を発していた。
「ふふ、やっと素直になったね、お兄ちゃん。可愛い」
嬉しそうに笑うキヨの体が離れていく。
引き止めようと腕を伸ばすが、紐に阻まれてしまう。
「待ってて? すぐ戻ってくるから」
そう言い置いて全裸で部屋を出て行った弟を大人しく待つ。
熱を持ち滾っている下半身が辛くて腰をモジモジさせていると、手提げ鞄を手にしてキヨが戻ってきた。
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