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3章 蜜月
17話 蜜夜 3
◇
「おい、そろそろ起きるぞ」
夢うつつ。優しく体を揺すられる感覚に、私はゆっくりと重たいまぶたを持ち上げる。すると、既に洋服を着ている広斗がベッド脇に立って、私を見下ろしていた。
「腹減ったから、飯食いに行く」
「……うん」
体を動かそうとした瞬間、あちこちに走る痛みに顔をしかめた。
「うっ」
腕も、脚も、腰も全てがギシギシと音を立てている。小さな声で唸りながら布団にくるまっていると、広斗がその上から抱きしめてきた。
「ぼけっとしてると、またスルぞ」
「や! 起きます起きます! もうヤダ!」
「冗談だろ。もう今日はしねえよ。ヤダとか言うな、傷つくだろ」
恨めしい思いで広斗を見ると、気まずそうに目をそらされた。
「なんだよ、そんな目で見るな。わかってるよ。昨日は調子に乗りすぎた」
「広斗のバカ……腰痛い。体痛い」
「ったく。ほら」
文句を言いながら、ベッドの上でうつ伏していると、広斗が私の体に手を伸ばして、軽々と抱き起こしてくれる。野球で鍛えられた腕は、私の体重なんて感じさせないほど安定している。
「広斗のせいなのに」
「だからわかってるって。もう、ここまではしない……ように気をつける。多分」
「たぶん!?」
「多分」
にやりと笑う広斗は全然反省なんかしていない。矢野広斗、要注意。平日には絶対泊まらない。そう誓った日曜の昼下がり。
「おい、そろそろ起きるぞ」
夢うつつ。優しく体を揺すられる感覚に、私はゆっくりと重たいまぶたを持ち上げる。すると、既に洋服を着ている広斗がベッド脇に立って、私を見下ろしていた。
「腹減ったから、飯食いに行く」
「……うん」
体を動かそうとした瞬間、あちこちに走る痛みに顔をしかめた。
「うっ」
腕も、脚も、腰も全てがギシギシと音を立てている。小さな声で唸りながら布団にくるまっていると、広斗がその上から抱きしめてきた。
「ぼけっとしてると、またスルぞ」
「や! 起きます起きます! もうヤダ!」
「冗談だろ。もう今日はしねえよ。ヤダとか言うな、傷つくだろ」
恨めしい思いで広斗を見ると、気まずそうに目をそらされた。
「なんだよ、そんな目で見るな。わかってるよ。昨日は調子に乗りすぎた」
「広斗のバカ……腰痛い。体痛い」
「ったく。ほら」
文句を言いながら、ベッドの上でうつ伏していると、広斗が私の体に手を伸ばして、軽々と抱き起こしてくれる。野球で鍛えられた腕は、私の体重なんて感じさせないほど安定している。
「広斗のせいなのに」
「だからわかってるって。もう、ここまではしない……ように気をつける。多分」
「たぶん!?」
「多分」
にやりと笑う広斗は全然反省なんかしていない。矢野広斗、要注意。平日には絶対泊まらない。そう誓った日曜の昼下がり。
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