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6章 慈しみ
36話 理性の境界線 2
彼の言葉に安心して、再び頬を擦り寄せてくっつく。彼の着ているパジャマをキュッと掴んだ瞬間。
「わざとなの?」
そう低く囁くような声が私に落とされた。
その低い声が聞き取れなくて、私は顔を上げた。見上げた彼の顔からはさっきまでの優しさが消えて、再び妖しげな空気が漂っている。香取さんの熱を孕んだ視線から逃れようと目をそらした瞬間に、彼の体に圧し掛かるようにして押し倒された。
「あ、あの」
さっきまで自分が彼との隙間を作らないくらいにくっついていたせいもあって、体が密着する。私を見下ろす彼がゆっくりと口を開く。
「……ゆりちゃん、俺は男だよ」
「わ、わかってます」
「わかってない。こんなに体くっつけられたら反応する」
「はい……」
「大切にしたいけど、優しいだけじゃいられない。俺はゆりちゃんに触れたい」
「……は、はい」
彼の真っ直ぐな言葉をぶつけられて、それ以外の言葉は出てこない。
「あっ……っん」
私が動揺していろんなことを考えている間に、香取さんの手がスルっとウエストのところに入り込む。体が反応して大きく揺れて、声が漏れた。
「ゆりちゃんて、本当に……」
「え?」
「俺を煽って悪い子だね」
流れるようにのぼっていく手の感触が体を熱くして、首筋に吸い付いた唇が全身を震わせる。シャツが捲り上げられて、下着だけを残して肌が露わになる。
「あ! やだっ……んん!」
服を戻そうと体を捩った瞬間に、香取さんに唇を塞がれ、彼の腕で頭を抱えるように押さえつけられて、それが深く深く絡まっていく。乱暴に舌を吸われたかと思うと、ゆっくりと絡められて、彼の体を押そうとしていた手から力が抜けていく。
止めなくちゃと思うのに、抵抗しなくちゃと思うのに、彼のキスは私から考えることを奪ってしまうみたい。拒否の言葉どころか、私からは甘ったるい吐息のような声が漏れていく。
「……ん……っぁ……」
やっと唇を離されて、喘ぐように呼吸をする。彼は少し私を見つめると、今度は食むように唇を合わせて、そのまま間近で見下ろした。大きくてキレイな目が私を見つめる。彼の大きな手が私の頬を撫でる。その唇が優しく触れる。
「好きだ」
再び触れる唇は、熱い。いつのまにか私の背中に回っていた手がいとも簡単にホックを外して、ゆっくりと肌を撫でていく。
「んんっ……」
ただそれが触れただけなのに、声が溢れていくのを止められない。今まで感じたことのない体の反応も、制御のきかない声も、すべてが恥ずかしいのに、彼の腕を掴んでみても全く止まる気配を見せない。それどころか、彼は愉しそうに少しだけ笑ってから、私の肌に口づけを落としていく。
腰に彼の唇が落とされると、体が大きく跳ねてしまうほどの感覚が私の体を突き抜ける。
「あっ! ダメっ……っ!」
「ん? ここ?」
香取さんは再びそこに唇を這わせて、舌を触れさせながら吸い付く。彼の唇が落とされるたびに体が大きく震えて、声が溢れていく。
「やぁっ……だめぇ……やめて」
気をよくしたように、私の顔を再び見下ろした香取さんは、唇の端を引き上げる。
「ゆりちゃん、これだけでそんなに気持ちいい? もっと触れたらどうなるかな……」
「わざとなの?」
そう低く囁くような声が私に落とされた。
その低い声が聞き取れなくて、私は顔を上げた。見上げた彼の顔からはさっきまでの優しさが消えて、再び妖しげな空気が漂っている。香取さんの熱を孕んだ視線から逃れようと目をそらした瞬間に、彼の体に圧し掛かるようにして押し倒された。
「あ、あの」
さっきまで自分が彼との隙間を作らないくらいにくっついていたせいもあって、体が密着する。私を見下ろす彼がゆっくりと口を開く。
「……ゆりちゃん、俺は男だよ」
「わ、わかってます」
「わかってない。こんなに体くっつけられたら反応する」
「はい……」
「大切にしたいけど、優しいだけじゃいられない。俺はゆりちゃんに触れたい」
「……は、はい」
彼の真っ直ぐな言葉をぶつけられて、それ以外の言葉は出てこない。
「あっ……っん」
私が動揺していろんなことを考えている間に、香取さんの手がスルっとウエストのところに入り込む。体が反応して大きく揺れて、声が漏れた。
「ゆりちゃんて、本当に……」
「え?」
「俺を煽って悪い子だね」
流れるようにのぼっていく手の感触が体を熱くして、首筋に吸い付いた唇が全身を震わせる。シャツが捲り上げられて、下着だけを残して肌が露わになる。
「あ! やだっ……んん!」
服を戻そうと体を捩った瞬間に、香取さんに唇を塞がれ、彼の腕で頭を抱えるように押さえつけられて、それが深く深く絡まっていく。乱暴に舌を吸われたかと思うと、ゆっくりと絡められて、彼の体を押そうとしていた手から力が抜けていく。
止めなくちゃと思うのに、抵抗しなくちゃと思うのに、彼のキスは私から考えることを奪ってしまうみたい。拒否の言葉どころか、私からは甘ったるい吐息のような声が漏れていく。
「……ん……っぁ……」
やっと唇を離されて、喘ぐように呼吸をする。彼は少し私を見つめると、今度は食むように唇を合わせて、そのまま間近で見下ろした。大きくてキレイな目が私を見つめる。彼の大きな手が私の頬を撫でる。その唇が優しく触れる。
「好きだ」
再び触れる唇は、熱い。いつのまにか私の背中に回っていた手がいとも簡単にホックを外して、ゆっくりと肌を撫でていく。
「んんっ……」
ただそれが触れただけなのに、声が溢れていくのを止められない。今まで感じたことのない体の反応も、制御のきかない声も、すべてが恥ずかしいのに、彼の腕を掴んでみても全く止まる気配を見せない。それどころか、彼は愉しそうに少しだけ笑ってから、私の肌に口づけを落としていく。
腰に彼の唇が落とされると、体が大きく跳ねてしまうほどの感覚が私の体を突き抜ける。
「あっ! ダメっ……っ!」
「ん? ここ?」
香取さんは再びそこに唇を這わせて、舌を触れさせながら吸い付く。彼の唇が落とされるたびに体が大きく震えて、声が溢れていく。
「やぁっ……だめぇ……やめて」
気をよくしたように、私の顔を再び見下ろした香取さんは、唇の端を引き上げる。
「ゆりちゃん、これだけでそんなに気持ちいい? もっと触れたらどうなるかな……」
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