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7章 それぞれの選択
47話 大人の時間 2
◇
「……ゆりちゃん、大丈夫?」
最終的にベッドに連れていかれて、またそこで何度も声をあげさせられた。確かに最後まではしなかったけれど、その意味があったのかはわからない。それほどに、彼は私の体を確認するように何度も何度も触れて、その先の高みに連れて行った。
こんなの、知らない。こんなの、あるなんて聞いていない。こんなことがあるなら、教えておいてほしかった。初めは怖かったのに、その次はもう求め始めて。途中からまた怖くなる。私が恐怖で泣きそうになったから途中でやめてくれたけれど、香取さんはたぶんまだまだ続けようとしていた。
私はその気だるさに、ベッドに沈みこむ。その横に彼は寄り添って、私の頭を撫でる。
「一応……加減したつもりなんだけど」
「かげん……」
(加減ってなに? 加減ってどういうこと?)
「ゆりちゃん、やっぱり感じやすいね」
「そ、そういうことを言わないでくださいっ」
「ん?」
「恥ずかしいです」
「でも、本当のことだよ」
「本当のことでも言わなくていいんです!」
「最後までしたら、ゆりちゃんもたなそうだね。楽しみだな」
そう言って、わざと音を立ててキスをする彼は、完全に私を弄んでいる。
「もう!」
あまり動くことができない私は、背中を向けて小さな抵抗を試みる。でも、彼は全く悪びれない。背中を向けて少し距離を取った私を、後ろから片手で軽く抱き寄せる。
「ごめん、ごめん」
そう言って笑って、私の頭にキスをする。
「可愛くて、ついイジメちゃった」
抱き寄せた手でそのまま私の手を握り、その腕の中に私を抱え込む。
「ね、許してくれる?」
「もうしませんか?」
「……うん」
「今、間があった!」
彼が、おかしそうに笑っている。どうして、こうも余裕なんだろう。本当にずるい。
頬を膨らませて顔をシーツに押し付けていたら、「そんなに怒んないでよ」と言った彼が突然笑うのを止めて、後ろから覆い被さるようにして私の耳に唇を寄せる。
「俺にいじめられるの、嫌?」
吐息とともに囁かれて、私は声にならない叫び声をあげた。
「耳真っ赤。ね、言ったでしょ? ゆりちゃんは俺に勝てないって」
キレイな顔をした悪魔が笑う。大人って怖い。
「俺が教えてあげる」
変な宣言をされて、夜が更ける。もうやめてと恥ずかしがる私を面白がって、甘い言葉ばかりを囁いてくる。
彼といると笑顔でいられる。彼といると穏やかで、彼といると心地いい。守られて、想われて、慈しまれて。彼の腕の中で過ごす温かさを噛み締めて、私は眠りについた。
「……ゆりちゃん、大丈夫?」
最終的にベッドに連れていかれて、またそこで何度も声をあげさせられた。確かに最後まではしなかったけれど、その意味があったのかはわからない。それほどに、彼は私の体を確認するように何度も何度も触れて、その先の高みに連れて行った。
こんなの、知らない。こんなの、あるなんて聞いていない。こんなことがあるなら、教えておいてほしかった。初めは怖かったのに、その次はもう求め始めて。途中からまた怖くなる。私が恐怖で泣きそうになったから途中でやめてくれたけれど、香取さんはたぶんまだまだ続けようとしていた。
私はその気だるさに、ベッドに沈みこむ。その横に彼は寄り添って、私の頭を撫でる。
「一応……加減したつもりなんだけど」
「かげん……」
(加減ってなに? 加減ってどういうこと?)
「ゆりちゃん、やっぱり感じやすいね」
「そ、そういうことを言わないでくださいっ」
「ん?」
「恥ずかしいです」
「でも、本当のことだよ」
「本当のことでも言わなくていいんです!」
「最後までしたら、ゆりちゃんもたなそうだね。楽しみだな」
そう言って、わざと音を立ててキスをする彼は、完全に私を弄んでいる。
「もう!」
あまり動くことができない私は、背中を向けて小さな抵抗を試みる。でも、彼は全く悪びれない。背中を向けて少し距離を取った私を、後ろから片手で軽く抱き寄せる。
「ごめん、ごめん」
そう言って笑って、私の頭にキスをする。
「可愛くて、ついイジメちゃった」
抱き寄せた手でそのまま私の手を握り、その腕の中に私を抱え込む。
「ね、許してくれる?」
「もうしませんか?」
「……うん」
「今、間があった!」
彼が、おかしそうに笑っている。どうして、こうも余裕なんだろう。本当にずるい。
頬を膨らませて顔をシーツに押し付けていたら、「そんなに怒んないでよ」と言った彼が突然笑うのを止めて、後ろから覆い被さるようにして私の耳に唇を寄せる。
「俺にいじめられるの、嫌?」
吐息とともに囁かれて、私は声にならない叫び声をあげた。
「耳真っ赤。ね、言ったでしょ? ゆりちゃんは俺に勝てないって」
キレイな顔をした悪魔が笑う。大人って怖い。
「俺が教えてあげる」
変な宣言をされて、夜が更ける。もうやめてと恥ずかしがる私を面白がって、甘い言葉ばかりを囁いてくる。
彼といると笑顔でいられる。彼といると穏やかで、彼といると心地いい。守られて、想われて、慈しまれて。彼の腕の中で過ごす温かさを噛み締めて、私は眠りについた。
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