偽装結婚だから形だけと言ったのに貴方は私を嫉妬して束縛する

転勤してからの新しい出来事

ある会社の転勤で､海外の大都会へ行った。これから始まる新しい出来事。
明香は最初の頃は､不安の中に期待もあった。英語は話せた。
それから6ヶ月が経った。
仕事は順調にこなしていた。
社員と派遣社員を含めて、日本人は会社全体で20人くらい､あとは外人だった。
この部署では､日本人は3人いた。
女性は､明香だけだった。
ある時､
社員が噂していた。


［次期社長が視察に来る］
［本当に？次期社長が？］
［そうなの､ラッキー］
［ラッキーなの？］明香は聞いた。
［知らないの？すごい､イケメンで、女性社員、みんなの憧れだから。］
［そうなの？］明香は疑問に思った。
英語で女性社員の中で、噂が飛び回っていた。
明香は次期社長と初めて会う。

皆んな仕事をしていた。
明香も、いつものように仕事をしていた。

そこへ､みんなが騒ついた。
出入口に視線をやると、課長と数名の役員と若いイケメンがいた。

［あの人が次期社長？］明香は聞いた。
［TATIBANA＝YUHTO≠ Next president］

悠人は明香を見て､唖然として驚いていた。
(マジか！嘘だろ。散々探して､ここにいるとは､見つからないわけだ)
悠人は明香を探していたみたいだ。

櫻田明香と橘悠人は幼馴染だった。


明香は(ふ～ん)と遠目で見ていた。あまりマジマジと見れないから、直ぐに目を逸らした。
明香は最初は遠目で気づかなかった。


少し視線を感じて､振り返った。
(何？)と思った。そう､次期社長と目が合った。こちらを見ていた。
(私？)と不思議に思った。

それからは、毎日、いつものように仕事と寮である社宅マンションの往復だった。

［企画会議室でミーティング］先輩。
［はい］明香は返事した。

バタバタして､カンファレンスルームに急いだ。角を曲がろうとしたら､誰かとぶつかった。

［ごめんなさい］明香は謝った。
「いえ､こちらこそ､大丈夫？」
手を差し伸べられた。
明香は、思わず手を出して立ち上がり前を見て驚いた。
「次期社長さん､すみません。」
「いいよ､呼び捨てで、アスカ。」次期社長はニコッとした。
「いえいえ､ダメです。えっ？今、名前を、、、」明香は驚いた。
「それは､そのうちわかるよ。いいの？急いでいたみたいだけど」
「あっ！ミーティング。申し訳ありません、失礼します」
明香は、慌てて急足で会議室へ行った。
悠人は､それを微笑んで見ていた。
(相変わらず天然だな､可愛いけど。それにしても､目の前で見て話したのに､忘れている？)

時々､悠人は来るようになった。社員からしたら､仕事をやりにくい。女性社員は嬉しかった。

明香は内心（どこかで会ったような）(橘＝悠人､イヤイヤまさか、、あり得ない)

日にちが過ぎていき。

＜本社の社長室＞
「どうしたのですか？」秘書
「うん、やっと見つけた」悠人
「誰を？」秘書
「幼馴染､明香だよ。6年間､散々探していたのに、こんなに近くに居たとは､明日､これを企画部の部長に届けて､明香宛だよ。櫻田明香ね､誰にも見せないように､次期社長命令だから」悠人
「分かりました」秘書
封書を受け取った。