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第2章 ハダクトと怪しい動きⅡ
第10話 想い
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「俺と一緒に、この腐りきった世界を変えてくれ!!!」
シダのその言葉をまだ信用しきれないローズは、シダに質問をすることにした。
「どうして自分の国の王を殺したいの? 世界を変えるってどういうこと?」
混乱する頭で思いついたのはこの2つだった。未だに警戒心を緩めないローズは、バイオリンの弦をシダに向かって構えたまま質問をした。
シダは、近くにあった岩にゆっくりと腰掛けると、質問に答え出した。
「オリバム様は、あいつは俺の国の王じゃない。というか、俺はあいつの国の人間じゃないんだ」
先ほど自分を参謀長だと言っていたので、そういう身分の高い役職につくのはその国の人じゃなきゃならないと思っていたローズは、シダからそれを聞き少し驚いた様子で話を聞いていた。
シダは暗い顔つきで、下を見ながら話を続けた。
「俺が6歳の時の話だ。あいつは俺の村を滅ぼし、弟を殺したんだ。俺は目の前で弟を失ったんだよ」
弟を殺されたことを聞き、ローズは片手で口を抑えながら「そんな……」と小さく声をもらした。
一層暗い顔になったシダは、拳を強く握りながら、さらに話を続けた。
「俺はあいつを恨んでる。絶対に許せない、弟の仇って訳だよ。まぁオリバムを殺さなきゃいけない理由は今はもっと大きなものになってるんだけどな」
「もっと大きな?」
シダの過去を知り、オリバムを殺したい理由を少し理解したローズは、仇よりも大きな理由とは一体何なのかが気になり、とっさに聞き返した。
「あぁ。さっき6歳の時に村を滅ぼされたって言ったろ? あの時俺は敵を2人倒したんだが、そのせいで戦力として敵国に誘拐されたんだよ」
自分の辛い過去を他人に話すというのは、とても勇気のいることだ。それは辛いことがあったあの時ほどではないにしろ、耐え難い苦痛を心に感じることになる。それでもシダは、話を続けた。
「俺はそれからオリバムに兵士として育てられた。そこで教わったのは……強さ。それだけだ。強さだけが正義であり、弱きものは死ぬのみ。そう教わったよ」
シダの顔はだんだんと歪んでいき、辛い過去を思い出すたびにたくさんの汗を流していた。
「俺の他にも誘拐されてきたやつがいたんだが、訓練が辛すぎて耐えきれずに死んじまったやつもいたよ。他にもいろんな残酷な出来事に出会ってきて、分かったんだ。こいつに世界を渡しちゃいけないって」
「それが、オリバムを殺す理由……でも世界を変えたいのはなぜ?」
あまりに壮絶な過去話を聞き、苦しそうに話すシダが可哀想になってきたが、それでもまだ完全に信用するには足りず、ローズはさらに質問を重ねた。
「俺はオリバムを倒すための方法を考えた。その方法の1つに他国に助けを求めれば……って考えたこともあったよ」
世界の歴史を勉強していたローズは、この先にシダが何を話そうとしているのか、なんとなく察しがつき、下を向き少し暗い顔をした。
「でもそれは無理だった。他国について調べれば調べるほど、この世界が腐っていることに気付かされたよ。どこも自分勝手な王による絶対主義国家……腐ってるのはオリバムだけじゃない。この世界そのものだったんだ」
シダは暗い顔でここまで話していたが、その後に決意を固めたというような表情で、ローズを見ながらこう言った。
「だから俺が世界を変えることにしたんだ」と。
世界が腐っていることはローズも知っていた。ハダクトもまた、王と少数の貴族が、貧困に苦しむ農民を権力で従わせ、自分たちだけ裕福な生活をしている。他国のように、武力で民を支配しているわけではないが、権力による支配という面では同じことだ。
それは間違っている。どうにか変えたいと思っていたローズは、シダの意見には同感だった。しかし、ようやく落ち着いたローズは、最も大きな疑問に気付き、シダに問うた。
「オリバムを殺さなきゃならない理由も、世界を変えたい理由も理解したわ。それは私も同感よ。でも……でもなぜ私なの? 私はあなたみたいに戦えないわ!」
シダはその質問を聞くと、岩からゆっくりと腰を上げ、真剣な目でローズを見て、力強く答えた。
「君が、唯一、この国でたった1人、自分の命よりも、国を、国民を思って行動した人だから。それが理由だ」
シダのこの言葉に、ローズは思わず涙を流してしまった。
親に反対されるとわかっていても、この国を守りたかった。民を守りたかった。だからここまで来て、避難誘導もして、でもそれは農民たちからは喜ばれず、逆に煙たがられた。そんな自分を認めてくれる人がいた。それだけで報われた気がした。
ローズは、張り詰めていた緊張感が緩み、シダに向けて構えていたバイオリンの弦を落とすと、力が抜けたように座り込み泣き出した。
シダはそれを黙って見守っていた。
「……ごめん。急に泣き出したりして。……分かったわ。私も世界を変えたいし。しょうがないからあなたの仲間になってあげる!」
少しして泣き止んだローズは、照れくさそうにそう言うと、1つ深呼吸をした後自分の名前を名乗った。
「私はローズ。ローズ・イバラよ。よろしくね」
「俺はシダだ。さっきも言ったよな。これからよろしく!」
シダは、さっきまでの暗い顔が嘘のような明るい笑顔でそう言うと、ローズに1枚の紙を渡した。
「これは?」
「安全な避難先だ。小さなばつ印のところに竜馬を一頭置いてある。そいつに乗って大きなばつ印のところまで行け」
その紙は地図だった。ローズに簡単に説明をすると、ローズは少し心配そうな顔をしてシダを見た。
「ん? あぁ大丈夫だ。国民には被害を出さないようにしてハダクトは攻略する。だから安心してローズは避難してくれ」
「……分かったわ。よろしくね」
ローズが何を考えているか悟ったシダは、ローズにそう告げると、ローズは地図に記されたルートを辿って避難を始めた。
「さーて。クリスたちは上手くやったかな?」
シダはそう呟くと、急いで王城前の門へと走り出した。
その頃、王子を倒した後、シダを除く全兵士が王城内へと攻め込み、残りの護衛兵を倒し終えていた。
シダのその言葉をまだ信用しきれないローズは、シダに質問をすることにした。
「どうして自分の国の王を殺したいの? 世界を変えるってどういうこと?」
混乱する頭で思いついたのはこの2つだった。未だに警戒心を緩めないローズは、バイオリンの弦をシダに向かって構えたまま質問をした。
シダは、近くにあった岩にゆっくりと腰掛けると、質問に答え出した。
「オリバム様は、あいつは俺の国の王じゃない。というか、俺はあいつの国の人間じゃないんだ」
先ほど自分を参謀長だと言っていたので、そういう身分の高い役職につくのはその国の人じゃなきゃならないと思っていたローズは、シダからそれを聞き少し驚いた様子で話を聞いていた。
シダは暗い顔つきで、下を見ながら話を続けた。
「俺が6歳の時の話だ。あいつは俺の村を滅ぼし、弟を殺したんだ。俺は目の前で弟を失ったんだよ」
弟を殺されたことを聞き、ローズは片手で口を抑えながら「そんな……」と小さく声をもらした。
一層暗い顔になったシダは、拳を強く握りながら、さらに話を続けた。
「俺はあいつを恨んでる。絶対に許せない、弟の仇って訳だよ。まぁオリバムを殺さなきゃいけない理由は今はもっと大きなものになってるんだけどな」
「もっと大きな?」
シダの過去を知り、オリバムを殺したい理由を少し理解したローズは、仇よりも大きな理由とは一体何なのかが気になり、とっさに聞き返した。
「あぁ。さっき6歳の時に村を滅ぼされたって言ったろ? あの時俺は敵を2人倒したんだが、そのせいで戦力として敵国に誘拐されたんだよ」
自分の辛い過去を他人に話すというのは、とても勇気のいることだ。それは辛いことがあったあの時ほどではないにしろ、耐え難い苦痛を心に感じることになる。それでもシダは、話を続けた。
「俺はそれからオリバムに兵士として育てられた。そこで教わったのは……強さ。それだけだ。強さだけが正義であり、弱きものは死ぬのみ。そう教わったよ」
シダの顔はだんだんと歪んでいき、辛い過去を思い出すたびにたくさんの汗を流していた。
「俺の他にも誘拐されてきたやつがいたんだが、訓練が辛すぎて耐えきれずに死んじまったやつもいたよ。他にもいろんな残酷な出来事に出会ってきて、分かったんだ。こいつに世界を渡しちゃいけないって」
「それが、オリバムを殺す理由……でも世界を変えたいのはなぜ?」
あまりに壮絶な過去話を聞き、苦しそうに話すシダが可哀想になってきたが、それでもまだ完全に信用するには足りず、ローズはさらに質問を重ねた。
「俺はオリバムを倒すための方法を考えた。その方法の1つに他国に助けを求めれば……って考えたこともあったよ」
世界の歴史を勉強していたローズは、この先にシダが何を話そうとしているのか、なんとなく察しがつき、下を向き少し暗い顔をした。
「でもそれは無理だった。他国について調べれば調べるほど、この世界が腐っていることに気付かされたよ。どこも自分勝手な王による絶対主義国家……腐ってるのはオリバムだけじゃない。この世界そのものだったんだ」
シダは暗い顔でここまで話していたが、その後に決意を固めたというような表情で、ローズを見ながらこう言った。
「だから俺が世界を変えることにしたんだ」と。
世界が腐っていることはローズも知っていた。ハダクトもまた、王と少数の貴族が、貧困に苦しむ農民を権力で従わせ、自分たちだけ裕福な生活をしている。他国のように、武力で民を支配しているわけではないが、権力による支配という面では同じことだ。
それは間違っている。どうにか変えたいと思っていたローズは、シダの意見には同感だった。しかし、ようやく落ち着いたローズは、最も大きな疑問に気付き、シダに問うた。
「オリバムを殺さなきゃならない理由も、世界を変えたい理由も理解したわ。それは私も同感よ。でも……でもなぜ私なの? 私はあなたみたいに戦えないわ!」
シダはその質問を聞くと、岩からゆっくりと腰を上げ、真剣な目でローズを見て、力強く答えた。
「君が、唯一、この国でたった1人、自分の命よりも、国を、国民を思って行動した人だから。それが理由だ」
シダのこの言葉に、ローズは思わず涙を流してしまった。
親に反対されるとわかっていても、この国を守りたかった。民を守りたかった。だからここまで来て、避難誘導もして、でもそれは農民たちからは喜ばれず、逆に煙たがられた。そんな自分を認めてくれる人がいた。それだけで報われた気がした。
ローズは、張り詰めていた緊張感が緩み、シダに向けて構えていたバイオリンの弦を落とすと、力が抜けたように座り込み泣き出した。
シダはそれを黙って見守っていた。
「……ごめん。急に泣き出したりして。……分かったわ。私も世界を変えたいし。しょうがないからあなたの仲間になってあげる!」
少しして泣き止んだローズは、照れくさそうにそう言うと、1つ深呼吸をした後自分の名前を名乗った。
「私はローズ。ローズ・イバラよ。よろしくね」
「俺はシダだ。さっきも言ったよな。これからよろしく!」
シダは、さっきまでの暗い顔が嘘のような明るい笑顔でそう言うと、ローズに1枚の紙を渡した。
「これは?」
「安全な避難先だ。小さなばつ印のところに竜馬を一頭置いてある。そいつに乗って大きなばつ印のところまで行け」
その紙は地図だった。ローズに簡単に説明をすると、ローズは少し心配そうな顔をしてシダを見た。
「ん? あぁ大丈夫だ。国民には被害を出さないようにしてハダクトは攻略する。だから安心してローズは避難してくれ」
「……分かったわ。よろしくね」
ローズが何を考えているか悟ったシダは、ローズにそう告げると、ローズは地図に記されたルートを辿って避難を始めた。
「さーて。クリスたちは上手くやったかな?」
シダはそう呟くと、急いで王城前の門へと走り出した。
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