【R18】半獣の見習い騎士が師匠の寝込みを襲おうとしたら、逆に襲われた話

みちょこ

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7話※

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「ひゃっ!」

 扉が閉まるのと同時に肩を強く押され、勢いのまま壁に背中がぶつかる。

「師匠……っ!」

 ──バァン!

 言葉を遮るように、師匠の手が顔のすぐ側の壁に押し当てられた。怯む間もなく眉間に皺を寄せた師匠の顔が迫り、そのまま唇を強引に奪われる。

「は、うっ……」

 僅かに開いた唇から、捩じ込まれる師匠の舌。今朝のキスより乱暴に口内を蹂躙され、自然と目尻に涙が滲んでいく。

「や、やっ、ししょ、ふっ……んっ……」

 震える手で師匠の胸を押し返そうとしたけど、ビクともせず。身体を離してくれるどころか、口付けに深さが増していくだけ。
 何故かは分からないけど、師匠は確実に怒っている。理由はなに? 昨日の最中にこっそり師匠の匂いを嗅いでいたのがバレた? いや、師匠はそんなことでは怒らないはず! だとしたら他には……?

「ししょ……ひゃうっ!?」

 太腿の内側を冷たい感触が這い、身体がビクンと跳ね上がる。唾液に濡れた唇を離し、視線を落とすと──下着の中に入り込んだ師匠の手が、淫らな動きを見せていた。

「ししょ、やめ、て……」

 秘部を弄り始めた師匠の手首を弱々しい力で掴む。自然と息が乱れ始め、蕾の周りを中指で撫でられたところで艶やかな声がこぼれた。

「や、あっ、うう……!」

 蕾に触れるか触れないか、ギリギリの部分を焦らすように擦られ、堪らず目の前の師匠の首元に顔を擦り寄せる。

「ナーシャ」

 耳元で囁かれる低い声。顔を上げると、吐息が交わる近さまで師匠の顔が──

「は、う、ししょ……」

「ナーシャ。何故俺が怒っているか、分かるか」

 ……あ、やっぱり怒ってたんだ。
 何で怒っているかなんて分かったら、今こうして苦労はしていない。心当たりは──

「……に、匂い嗅いだから……?」

「は?」

 ヤバい。この反応は違ったみたいだ。だったら他は? 考えろ、ナーシャ。目の前の師匠の顔がどんどん険しくなっているぞ。えっと、えーっと……!

「わ、分からな……あうっ!?」

 師匠の人差し指が、円を描くように敏感な部分に直接触れる。同時に膣内を中指で愛撫され、腹部にじんわりと熱が込み上げた。

「んっ、あ、うっ」

「……ナーシャ。一つ、問おうか。俺がお前以外の女と抱き合っていたらどうする」

「へ、ほ、他の?」

 師匠が……他の女の人と抱き合う……?

 頭の中に浮かぶ、師匠と顔にモザイクが掛かった女性の姿。二人見つめ合って、仲睦まじく抱き合って、そのまま、あっ、あっ、あっ。

「い、嫌です!」

 思っていた以上に大きな声が出てしまった。師匠は分かりやすく大きな溜め息を溢し「そういうことだ」と呟くと──

「ひゃうっ!」

 蕾を上下に弾き、膣内を指の腹でぐっと押し上げた。同時に敏感な部分に刺激を与えられ、壁に沿ってずり落ちるようにへたり込む。
 師匠は私に目線を合わせるように屈むと、自らの太股の上へと私の身体を抱き寄せた。

「ナーシャ。どうして欲しい」

 熱の帯びた瞳で真っ直ぐ見つめられ、身体が震える。

 指だけじゃ、足りない。もっと深くまで、熱が欲しい。奥まで突いて、ぶつけて、昨日愛し合った時みたいに──

「し、しょ……の……しいで……」

「聞こえないぞ」

 服越しに聳える師匠を求めるように股関を密着させ、無意識に秘部を擦り合わせてしまう。身体を、脳を、侵食していく快楽が、理性が段々と薄れさせていく。もう身体は我慢の限界だった。

「ししょ、んっ、のっ」

「何だ」

「師匠の、大きいの、あ、うっ、私の中に、くださ、いっ……!」

 声を震わせながら、唇が掠る寸前まで顔を近付ける。そのままむにゅりと唇がくっ付き、師匠の熱い息が口内に落とされた。そしてあっという間に下の服を脱がされ──

「あ、っう!」

 待ち詫びていたものが膣内を突き抜け、一気に奥まで達した。子宮の入り口が雄の先端に潰され、腹部を疼かせていた刺激が、雷のように身体に飛散する。
 背中を反らせる私を、師匠は逃さないと言わんばかりに腰をぐっと抱き寄せた。はぁ、と息を漏らしながら瞳を細めて私を見つめる師匠の姿に、胸が苦しさに苛まれる。

「ナーシャ……っ」

「し、しょ……」

 性器をより深くまで繋げようと、互いの恥骨をぐりぐりと押しつけ合う。そしてどちらからともなく腰を揺さぶり、互いの呼吸が乱れていった。

「はっ、あっ、うっ」

「ぐ、うっ、ナーシャ……」

 半分抜かれては奥まで突かれ、何度も何度もそれを繰り返される。部屋に響き渡る肉と肉がぶつかり合う音が、一層行為を激しいものへと変えていく。

「ししょ、わ、たし、今、師匠と、繋がって、こんな、ことっ、はぁっ」

「煽る……なっ……」

 師匠は息を切らしながら、私を押し倒す。身体を繋げた状態で、腰を打ち付け合って。ベッドが直ぐ側にあるのに、私達はこんな冷たい床の上で身体を求め合っている。下半身だけ晒して、こんな情けない姿で、でも、でも……!

「師匠、もっと、もっと……っ」

「はぁ、ナーシャ……」

 師匠の腰に足を絡ませ、目の前の愛おしい顔を両手で包み込む。師匠はゴクリと喉仏を上下に動かすと、触れるだけの口づけを落とした。

「あ、んっ……」

 ちゅっ、とリップ音を立てて交わされるキスが気持ち良くて、もう一回、またもう一回と求めてしまう。最後にもう一度だけ──と、師匠に自ら顔を近付けたその時、師匠の唇がゆっくりと開いた。

「ナーシャ。何故俺が怒っているか、分かったか」

 ……え?
 そのお話、まだ終わってなかったの?

 暫く黙り込んだ後、小さく首を傾げてみた。が、通用するはずも無く。師匠の顔がどんどん険しくなっていく。

「……もう少し分からせてやる必要があるようだな」

「えっ、あっ、あっ」

 待って。何で師匠が怒っているか?
 さっき、師匠は女の人と抱き合っていたらどうとか聞いていたけど、それとなんの関係が、って、あっ──

「きゃっ!」

 思いっきり服を引き裂かれ、上半身までもが露に。師匠の不意の行為に呆然としている間に、身体を繋げたまま抱きかかえられ、ベッドの上へと連れていかれる。

「あ、ししょ、待って、や、やっ」

「駄目だ。お前は自分の無自覚ぶりを身体に染み込ませて覚えろ」

「あ、あっ」

 師匠に身体の至るところを這うように触れられ、淫らな声が漏れる。

 結局、師匠に身体を奥の奥まで貪られ、強烈な快楽に何度も蝕まれ──次に意識が戻ったのは、その日の夜となった。

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