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一章 水底の光
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汚れた浅葱色の袴を捌きながら、天宮紫苑は山道を登り続けていた。
何年も新調されないまま穿き続けている袴は、ところどころが擦り切れてぼろぼろになっている。伸びたら適当に切っているだけの不揃いの髪が、汗で額や首筋に張りついて鬱陶しかった。
山の奥にある社を清めてくるように言いつけられ、殆ど追い立てられるように屋敷を出てきてから、どれくらいの時間が経っただろう。
『山を下りて逃げようなんて考えるんじゃないよ』
屋敷を出る直前、祖母からそのように言葉を投げかけられた。
『まあお義母さま、きっとその心配はございませんよ。こんな汚らしくて学のない人間、山を下りて生きていけるはずがありませんもの』
伯母がそのようにせせら笑う声を背中越しに聞いた。
いつものよう聞こえないふりをしていると、今度は従兄弟たちが紫苑を指差し、何やらけたけたと笑っているのが聞こえた。
(言われなくても、逃げたりしないのに)
逃げたところで行くあてもない。それにすぐに捕まって、その先には折檻が待ち受けていることを紫苑は知っている。
親族たちの嘲笑に背を向けるように、紫苑は山林へと入った。
少しでも、あの人たちから離れていたかった。
紫苑が天宮の屋敷に引き取られたのは十三歳のとき。
日本国内にある某県──どの都道府県に属しているのかもわからない──にあるこの山中で過ごすようになってから、まもなく六年が経つ。
それまで紫苑は、両親と三人で東京のマンションで暮らしていた。
(あのときは幸せだったな。お父さんがいて、お母さんもまだ生きていて……)
ごくごく一般的な、幸せな家庭だったと思う。
紫苑は近所の学校に通っていて、家に帰ると母が待っていてくれた。母は身体が丈夫ではなかったが、とても優しい人で、学校行事のたびにクラスメイトたちから綺麗なお母さんだと言われることが自慢だった。
父は物知りな人で、週末がくるたびに紫苑を動物園や博物館に連れ出し、いろんな話を聞かせてくれた。学校の宿題でわからないところがあったときは、紫苑が理解できるまで根気強く教えてくれた。
そんな両親のことが、紫苑はとても好きだった。
しかし紫苑が中学に進学し、母が病気がちになった頃から、紫苑の幸せは崩れていった。
それからすぐに母が亡くなり、心労の中男手一人で紫苑を育てることになった父は、無理が祟り、やがて家で寝込むようになった。
紫苑がどうすれば良いかわからずにいたときに突然現れたのが、祖母と伯父を名乗る天宮の人たちだった。
『紫苑は渡さない』
『そんな身体で、いったい何ができると言うつもり?』
『神命に逆らったから罰が降ったんだろう』
そう言い争う声が、紫苑の部屋にも聞こえてきたのを、今でも鮮明に覚えている。
この日、紫苑は父から無理矢理引き離され、東京を去ることになった。
父にも、友達にも、別れを告げられないまま。
あの日以来、紫苑は天宮家以外の人々とは会ったこともすれ違ったこともなく、そして連絡の手段も断たれていた。東京での思い出の品も、何一つ持ってくることができなかった。
連れて来られた天宮の屋敷には祖母が、離れには伯父夫婦と二人の息子たちが暮らしていた。
当時息子たち──紫苑から見れば従兄弟たちは、山の下にある学校に通っていたようで、毎日通学バックを背負って山道を降りていた。
それを見て、紫苑も同じように学校に通いたいと祖母に言ったことがあるが、その直後に頬を打たれ、罵詈雑言を浴びせられた。
紫苑は頬の痛みに気を取られ、言葉の意味はわからなかったが、とにかく山から出るな、言うことを聞かなければ手を上げると言われたらしいことだけはわかった。
そのため、紫苑が学校に通っていたのは、ここに来るまでのごく数年の間だけ。
学校に行かせてもらえないまま、紫苑は天宮家の裏切り者の息子、阿婆擦れが生んだ穢れた子だと蔑まれ続けた。紫苑が亡き母の面差しを濃く受け継いでいるところも、親族たちが気に入らない理由らしかった。
(お父さんにも会わせてもらえない。今頃どうしているのかな……)
一度この状況に耐えかね、何よりも父に会いたくて、屋敷を飛び出したことがある。しかし山道の途中で伯父夫婦に見つかり、連れ戻され、その日は特に酷い折檻を受けた。何度も蹴られて、殴られて、悲鳴を上げようものなら帯締めで喉を締め上げられ、それが気を失うまで続いた。
声を上げれば、天宮家に逆らえば、またこうして折檻される。助けてくれる人はいない。
身寄りもなく、学もない紫苑が生きていられるのは、世界から隔絶されたこの山奥だけだった。
ひたすら山道を登ってくると、やがて平地に出た。
そこには滝壷のある広い池と、古めかしい佇まいの社が鎮座している。
紫苑は大きく息を吐くと、ひとまずいつもの岩場に腰を下ろして休息を取ることにした。この場所からは、滝の姿を間近に見ることができる。
屋敷を出てからずっと歩き通しで、脚が疲れていた。
「──……」
紫苑がもう一度大きく息を吐き、滝を遡るように空を見上げた。いつもなら樹々の間から清々しい青空が見えるのだが、今日は紫苑の心模様を映したかのような、重苦しい曇天だ。
その曇天を反射して、普段は鏡のように澄み切っている滝壷も、どんよりと濁っているように見える。
紫苑自身も含めて、すべてが鬱屈としていた。
(……僕、一生このままなのかな)
折に触れて、紫苑はそう思う。
誰も訪れない山奥の屋敷に飼い殺しにされ、親族たちからは冷遇される日々。そこに愛があった試しなど、一度もない。
大人しく言うことを聞いていれば、もしかしたらいつの日か、と思っていた時期もあったが、その希望もとうに朽ち果てた。
ここから出たい。取り巻く世界を変えたい。
しかし、その力が紫苑にはない。
「……っ」
誰でもいい、連れ去ってほしい。
ここではない、どこか別の世界に。
(……、いけない……)
溢れそうになる涙を、紫苑はぐっと堪える。
泣いても何も変わらない。ここで泣いても、無駄なだけ。
気持ちを切り替えて、言いつけられたことをしようと立ち上がったそのとき、ぽたりと頬に落ちてくるものがあった。
曇天の空から、雨が降ってきている。ごく弱い雨ではあるが、沈んでいる紫苑の気分をさらに滅入らせるには十分だった。
ただでさえ幸の薄い人生だというのに、今日はとことん見放されている日のようだ。
用事を済ませて、早く帰ろう。
気づかれないように静かに帰って、部屋で大人しくしていれば、何かを言われることもないだろう。
雨に濡れて風邪を引き、言いようのないあの心細さに一人で耐えるよりはましなはず。
そう自身に強く言い聞かせていたときだった。
「……?」
突然、紫苑の視界の隅で何かが煌めいた。
振り向いた先にあるのは滝と池。山の上からの流れを汲むその池は、相変わらず曇天を映し、雨粒による波紋を描いている。
その池の底、所謂滝壷で、何かが光っていた。
(なんだろう……)
今まで何度もここには来ているが、気づいたのは今日が初めてだ。
どうにもそれが気になり、紫苑は懸命に目を凝らす。
『お行きなさい』
(え……?)
頭の中に声が響いた。聞き覚えのない、澄んだ女性の声。
咄嗟に背後を振り返っても、そこには誰かがいるはずもなく、古びた社が雨の中に佇んでいるだけだ。
気のせいかと思い直し、紫苑は池を回り込み、滝壷を覗き込みやすい位置へと移動する。
やはり底の方で何かが光っている。
正体を捉えようと身を乗り出したその瞬間、何かに強く引っ張られる感覚に襲われた。
まずい、と思ったときには既に遅く、紫苑は池に落ちていた。
思っていた以上に池は深く、滝の水圧も加わり、紫苑の身体はどんどん滝壷の底へと沈んでいく。
浮上すべくもがこうにも、袴が脚に絡んで身動きが取れない。
(……でも、いいか)
このまま溺死するなら、それでもいいと、紫苑は足掻くのをやめる。
どうせ紫苑の死を悲しむ者などいない。この世界に、紫苑の居場所などないのだから。
(戻っても、意味がない……)
ここで一人、静かに終わろう。そう諦めて全身の力を抜いたそのとき、紫苑の視界の隅に光るものが掠めた。
何年も新調されないまま穿き続けている袴は、ところどころが擦り切れてぼろぼろになっている。伸びたら適当に切っているだけの不揃いの髪が、汗で額や首筋に張りついて鬱陶しかった。
山の奥にある社を清めてくるように言いつけられ、殆ど追い立てられるように屋敷を出てきてから、どれくらいの時間が経っただろう。
『山を下りて逃げようなんて考えるんじゃないよ』
屋敷を出る直前、祖母からそのように言葉を投げかけられた。
『まあお義母さま、きっとその心配はございませんよ。こんな汚らしくて学のない人間、山を下りて生きていけるはずがありませんもの』
伯母がそのようにせせら笑う声を背中越しに聞いた。
いつものよう聞こえないふりをしていると、今度は従兄弟たちが紫苑を指差し、何やらけたけたと笑っているのが聞こえた。
(言われなくても、逃げたりしないのに)
逃げたところで行くあてもない。それにすぐに捕まって、その先には折檻が待ち受けていることを紫苑は知っている。
親族たちの嘲笑に背を向けるように、紫苑は山林へと入った。
少しでも、あの人たちから離れていたかった。
紫苑が天宮の屋敷に引き取られたのは十三歳のとき。
日本国内にある某県──どの都道府県に属しているのかもわからない──にあるこの山中で過ごすようになってから、まもなく六年が経つ。
それまで紫苑は、両親と三人で東京のマンションで暮らしていた。
(あのときは幸せだったな。お父さんがいて、お母さんもまだ生きていて……)
ごくごく一般的な、幸せな家庭だったと思う。
紫苑は近所の学校に通っていて、家に帰ると母が待っていてくれた。母は身体が丈夫ではなかったが、とても優しい人で、学校行事のたびにクラスメイトたちから綺麗なお母さんだと言われることが自慢だった。
父は物知りな人で、週末がくるたびに紫苑を動物園や博物館に連れ出し、いろんな話を聞かせてくれた。学校の宿題でわからないところがあったときは、紫苑が理解できるまで根気強く教えてくれた。
そんな両親のことが、紫苑はとても好きだった。
しかし紫苑が中学に進学し、母が病気がちになった頃から、紫苑の幸せは崩れていった。
それからすぐに母が亡くなり、心労の中男手一人で紫苑を育てることになった父は、無理が祟り、やがて家で寝込むようになった。
紫苑がどうすれば良いかわからずにいたときに突然現れたのが、祖母と伯父を名乗る天宮の人たちだった。
『紫苑は渡さない』
『そんな身体で、いったい何ができると言うつもり?』
『神命に逆らったから罰が降ったんだろう』
そう言い争う声が、紫苑の部屋にも聞こえてきたのを、今でも鮮明に覚えている。
この日、紫苑は父から無理矢理引き離され、東京を去ることになった。
父にも、友達にも、別れを告げられないまま。
あの日以来、紫苑は天宮家以外の人々とは会ったこともすれ違ったこともなく、そして連絡の手段も断たれていた。東京での思い出の品も、何一つ持ってくることができなかった。
連れて来られた天宮の屋敷には祖母が、離れには伯父夫婦と二人の息子たちが暮らしていた。
当時息子たち──紫苑から見れば従兄弟たちは、山の下にある学校に通っていたようで、毎日通学バックを背負って山道を降りていた。
それを見て、紫苑も同じように学校に通いたいと祖母に言ったことがあるが、その直後に頬を打たれ、罵詈雑言を浴びせられた。
紫苑は頬の痛みに気を取られ、言葉の意味はわからなかったが、とにかく山から出るな、言うことを聞かなければ手を上げると言われたらしいことだけはわかった。
そのため、紫苑が学校に通っていたのは、ここに来るまでのごく数年の間だけ。
学校に行かせてもらえないまま、紫苑は天宮家の裏切り者の息子、阿婆擦れが生んだ穢れた子だと蔑まれ続けた。紫苑が亡き母の面差しを濃く受け継いでいるところも、親族たちが気に入らない理由らしかった。
(お父さんにも会わせてもらえない。今頃どうしているのかな……)
一度この状況に耐えかね、何よりも父に会いたくて、屋敷を飛び出したことがある。しかし山道の途中で伯父夫婦に見つかり、連れ戻され、その日は特に酷い折檻を受けた。何度も蹴られて、殴られて、悲鳴を上げようものなら帯締めで喉を締め上げられ、それが気を失うまで続いた。
声を上げれば、天宮家に逆らえば、またこうして折檻される。助けてくれる人はいない。
身寄りもなく、学もない紫苑が生きていられるのは、世界から隔絶されたこの山奥だけだった。
ひたすら山道を登ってくると、やがて平地に出た。
そこには滝壷のある広い池と、古めかしい佇まいの社が鎮座している。
紫苑は大きく息を吐くと、ひとまずいつもの岩場に腰を下ろして休息を取ることにした。この場所からは、滝の姿を間近に見ることができる。
屋敷を出てからずっと歩き通しで、脚が疲れていた。
「──……」
紫苑がもう一度大きく息を吐き、滝を遡るように空を見上げた。いつもなら樹々の間から清々しい青空が見えるのだが、今日は紫苑の心模様を映したかのような、重苦しい曇天だ。
その曇天を反射して、普段は鏡のように澄み切っている滝壷も、どんよりと濁っているように見える。
紫苑自身も含めて、すべてが鬱屈としていた。
(……僕、一生このままなのかな)
折に触れて、紫苑はそう思う。
誰も訪れない山奥の屋敷に飼い殺しにされ、親族たちからは冷遇される日々。そこに愛があった試しなど、一度もない。
大人しく言うことを聞いていれば、もしかしたらいつの日か、と思っていた時期もあったが、その希望もとうに朽ち果てた。
ここから出たい。取り巻く世界を変えたい。
しかし、その力が紫苑にはない。
「……っ」
誰でもいい、連れ去ってほしい。
ここではない、どこか別の世界に。
(……、いけない……)
溢れそうになる涙を、紫苑はぐっと堪える。
泣いても何も変わらない。ここで泣いても、無駄なだけ。
気持ちを切り替えて、言いつけられたことをしようと立ち上がったそのとき、ぽたりと頬に落ちてくるものがあった。
曇天の空から、雨が降ってきている。ごく弱い雨ではあるが、沈んでいる紫苑の気分をさらに滅入らせるには十分だった。
ただでさえ幸の薄い人生だというのに、今日はとことん見放されている日のようだ。
用事を済ませて、早く帰ろう。
気づかれないように静かに帰って、部屋で大人しくしていれば、何かを言われることもないだろう。
雨に濡れて風邪を引き、言いようのないあの心細さに一人で耐えるよりはましなはず。
そう自身に強く言い聞かせていたときだった。
「……?」
突然、紫苑の視界の隅で何かが煌めいた。
振り向いた先にあるのは滝と池。山の上からの流れを汲むその池は、相変わらず曇天を映し、雨粒による波紋を描いている。
その池の底、所謂滝壷で、何かが光っていた。
(なんだろう……)
今まで何度もここには来ているが、気づいたのは今日が初めてだ。
どうにもそれが気になり、紫苑は懸命に目を凝らす。
『お行きなさい』
(え……?)
頭の中に声が響いた。聞き覚えのない、澄んだ女性の声。
咄嗟に背後を振り返っても、そこには誰かがいるはずもなく、古びた社が雨の中に佇んでいるだけだ。
気のせいかと思い直し、紫苑は池を回り込み、滝壷を覗き込みやすい位置へと移動する。
やはり底の方で何かが光っている。
正体を捉えようと身を乗り出したその瞬間、何かに強く引っ張られる感覚に襲われた。
まずい、と思ったときには既に遅く、紫苑は池に落ちていた。
思っていた以上に池は深く、滝の水圧も加わり、紫苑の身体はどんどん滝壷の底へと沈んでいく。
浮上すべくもがこうにも、袴が脚に絡んで身動きが取れない。
(……でも、いいか)
このまま溺死するなら、それでもいいと、紫苑は足掻くのをやめる。
どうせ紫苑の死を悲しむ者などいない。この世界に、紫苑の居場所などないのだから。
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