ヴァンパイア皇子の最愛

花宵

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第三章 借りすぎた恩を返したい!

おまけ『母と息子の攻防戦』

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「自分の誕生石のチョーカーを贈るなんて、やるじゃない! ふふふ、これでシアちゃんには誰も手を出せないわね。でも貴方、もしかしてずっと持ち歩いていたの?」
「ええ、まぁ。渡せるチャンスを窺ってましたから」
「ちなみにいつから?」
「それは勿論、アリシアがハイグランド帝国に来た時からですよ」
「……お母様は少し安心しました。寝ているシアちゃんに、貴方が勝手にそれを付けなかった事に」
「突然知らない場所に連れてこられて、アリシアにはただでさえ負担がかかっています。そこで身分の高い俺が無理に関係を詰めてきたら、退路を断たれてしまったようで怖いと思いませんか?」
「確かにそうね。フォルネウス、貴方が優しい子に育ってくれてよかったわ。この一年何の進展もしないから、ただのヘタレだと思っていたわ、ごめんなさいね」
「ヘタレ……ゴホン! それにアリシアには思いを寄せた人が居ます。少しずつこちらを振り向いてくれるように、時間をかける必要があるのです」
「ちなみに、どれくらいかけるつもりなの?」
「それは勿論、何十年でも何百年でも、アリシアの心が癒えるまで待つつもりです」
「やっぱり貴方、ヘタレだわ」
「ぐっ……」
「いい、フォルネウス。女性の恋愛は上書き保存! 過去の思い出にずるずる引きずられるのは男性だけで、女性は前に進むのも早いのよ」
「で、ですが……」
「もう十分、信頼関係は築けているじゃないの。故郷に帰る事よりも、ここに居たい、貴方の傍に居たいってシアちゃんは言ってくれたでしょ? 後は貴方が頑張る番よ。堂々と傍に居れる権利を与えられるのはフォルネウス、貴方だけでしょう」
「つ、つまり、この思いを打ち明けろと?!」
「それ以外に何があるのよ」
「アリシアに、引かれたりしないでしょうか……」
「安心しなさい、当たって砕けた骨はきちんと拾ってあげるから。失敗したら一緒に働くのは気まずいでしょう? シアちゃんは私の元にスカウトするから、何も心配することはないのよ!」
「母上……」
「なーに?」
「失敗を望んでおいでですか?」
「ふふふ、そんな事はないわよ~かわいい息子の幸せを、母はいつも願っていますよ~?」
「アリシアは、絶対に渡しませんから!」



 勝者、ソフィア
 理由、どっちに転んでも美味しい思いをするから
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