『突撃!東大阪産業大学ヒーロー部!』

M‐赤井翼

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「ネタバレ」

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「ネタバレ」

 皆の視線が比呂に集中する中、「ぐびっ」っと缶ビールを一気に空けると比呂はキャンプチェアーの上に立ち上がり演説を始めた。
「沈みゆく改造船の後部居住区から飛び出て、相棒と月ちゃんとお友達の待つ、我らが「回天十型」に戻ろうとしたところ、悪の親玉マフィアが例の四角い手りゅう弾を両手に私の前に現れた!
 私の視線の先には改造船から抜け出した後進中の「回天十型」に跨る月ちゃんとお友達、そして操縦席にいる相棒がいて、目の前には「悪もん」や!
 「ここで手りゅう弾を「回天」に投げられたら全滅や!」と思った私は、スタンガンを両手に「デカブレイク」が憑依して、必殺技、「電撃拳エレクトロフィスト」をかましたったんや!
 けど、沈みゆく改造船の足場の悪さもあって、私の繰り出す「電撃拳エレクトロフィスト」が届く前に「悪もん」が手りゅう弾のピンを抜きよったんやな。
 相棒に「月ちゃんとお友達の事は任したぞー!」って叫んで、電撃パンチを「悪もん」に叩きこんだったんや。その勢いで私は頭のてっぺんから海にドボン!
 幸い手りゅう弾は甲板上で爆発したみたいで、爆風と破片による衝撃を避けられたんは日頃の「ヒーロー部」での善行のおかげってことやろな。きっと「ヒーローの神様」が助けてくれたんやと思うわ。」

 天を仰いで、真面目な顔をして「ヒーローの神様、ありがとうございました。」と呟く比呂に大樹から次の質問が飛んだ。
「俺、ヘリキャットで「UDAP」まいた後も、改造船の上空でカメラモニターしてたんやけど、比呂ちゃんの姿は全く映ってへんかったで。それも1分や2分やあれへん。回天が現場を離れた後も5分以上あの場で比呂ちゃんを探し続けたんやから間違いあれへん。まさか「竜宮浜」の浦島太郎の亀にでも跨って、海の底を進んでここまで帰ってきたんか?」

 缶チューハイの酔いで真っ赤な顔をした大樹の質問に比呂は「アホいいなや。」と言って、ネタ明かしに入った。
 海上で大爆発が起きている海の底に沈みながら、比呂は母須野から預かった「圧縮酸素」が充填された「チタンボンベ」の事を思い出した。「面体マスク」をつけるとノズルをマスクのチューブに接続すると、最小限のメモリにバルブを開けた。
 約1リットルのチタンボルトに通常のアクアラングの10倍充填された酸素がマスクの中に流れ込み呼吸ができるようになった。
 そこで沈没中の改造船が海中爆発を起こしバラバラになった。酸素に満たされたマスクの中の比呂の視界にあるものが飛び込んできた。

 月子と照紗輝が閉じ込められていた改造船の魚庫から大きな網袋が海底に沈んでいくのが見えた。それはひと目で「北」が国に持ち帰り、外貨稼ぎの為に舞鶴で密漁したであろう高級食材の「アワビ」と「ナマコ」と「ウニ」とわかった。
 水面を見上げると、複数のマフィアが立ち泳ぎでぷかぷかと浮いているのが見えたため、水面浮上するより「お宝」を拾って、海底を歩いて戻る方が良いと判断した。

 浜がある南に向け海底を大きな網袋を持ちながら歩く比呂の前に岩場が目に入った。そこには「サザエ」、「岩ガキ」と「若狭ワカメ」の大群が比呂を待っていた。
「これは獲らへん理由はないやろ。」
と獲ったサザエと岩ガキはデカレンジャー地球署の制服のポケットに詰め込みまくりワカメは体中に巻きつけた。

 比呂は獲物と共に瀬崎浜の東側に到着し上陸しようとした。そこは切り立った断崖でとても登れる様子はない。そこに母須野の声がブルートゥースのイヤホンマイクから入ってきた。
 比呂は手短に状況を報告すると、「ちょっと悪ノリするか?」と母須野が比呂に声をかけると比呂はそのシナリオにすぐに賛成した。
 母須野から、皆が待つ瀬崎浜まで約800メートルと言うこともわかり、再び海中を移動し始めたと説明があった。

 「えーっ、先生は比呂ちゃんが無事だってわかってたんですかー?酷いですよー!私、十年分くらい泣いちゃったじゃないですかー!激オコですよー!ぷんぷん。」
と月子が母須野に向けて声をあらげてサザエの殻を投げつけた。その勢いに母須野は負けてしまい、
「俺は誘いをかけただけで、実行は赤井の判断やからな。赤井は青田兄の反応を見たかったんやとさ。「私が死んだとしたらデカブルーみたいに「相棒」って呼んでくれたらええなぁ。」ってな。」
と裏話を白状した。母須野を庇うように比呂が月子に謝った。
「ごめんな月ちゃん、そう言わんといてや。まあ、再会と同時にいきなり殴りかかられたりスカートめくられるとは思えへんかったけど、私的には一番先輩に「相棒」って呼んでもらえて「地球を守る」ためにただ一人「犠牲」になった「デカレッド気分」を味わえてうれしかったで。なあ、「相棒」!」

 嬉しそうに比呂が一番に声をかけると
「あほっ!相棒って言うな。お前の「嘘」に騙されただけやろが!でも…」
とだけ言って黙り込んだ一番に比呂が尋ねた。
「でも…、何?」
 一番は比呂から目をそらし、天に向かって叫んだ。
「お前が生きててよかった!ほんまに今日のお前はかっこよかった!いや、かっこよすぎやったぞ!」
 「おーつ!」とヒーロー部全員が盛り上がった。

 気がつくと瀬崎浜は21時を迎えていた。比呂が持ち帰った食材もほぼ食べつくし、クーラーボックスもソフトドリンクを残すだけとなった。
「皆さん、本当にありがとうございました。一番先輩、月子、そしてヒーロー部の皆さん、これからも皆さんの活躍を期待しています。
 俺も罪を償ったら、皆さんと同じように「正義」の心を持ってやり直したいと思います。では、今から、俺は「自首」しに行きます。最後に、赤井さん、生きててくれてよかったです。これからも頑張ってください。」
と照紗輝が皆にお礼の言葉をかけた。

 「じゃあ、僕が阿久野さんを舞鶴署まで送ってきますね。」
飲んでない太が母須野からワゴン車のカギを受け取った。
 照紗輝は、一番と月子とハグをかわし、ワゴン車に乗り込んだ。
「舞鶴署前に俺の知り合いの弁護士を手配してる。すべて正直に話して、スマホの通信履歴で購入元、販売先を洗いざらい警察に提供して、証拠隠滅の可能性はないことをしっかりと伝えるんやで。
 再犯の可能性が無い事を主張して、警察がそれを認めてくれたら情状酌量の執行猶予もつくかもしれへんってことやから、弁護士の話をしっかりと聞いてから一緒に出頭するんやぞ。」
 母須野が3時間前に段取りした大阪の弁護士が舞鶴署の前で待機していることを伝えると、照紗輝の乗る中央座席のスライドドアを閉めた。

 母須野は残されたヒーロー部5人に向き直り声をかけた。
「さて、後は、明日の警察での事情聴取と京都新聞舞鶴支局と地上波「KBS京都」の取材と「FMまいづる」のゲスト出演が待ってるから、木居呂が戻り次第、竜宮浜のテントに撤収して、ちゃちゃっとシャワー浴びたら、しっかりと休むんやで。何と言っても「東大阪産業大学ヒーロー部」のメジャーデビューやからな!」



「おまけ」
はい、いよいよ明日、「最終回」です。
一応、「あらお☆ひろ」先生に続きはお願いしての継続制作が決ってますので、いかにも「続く」っていうオチになっています。
先に「ネタバレ」ですが「ちょっと残念なハッピーエンド」です。
まあ、「恋愛」系は次回以降に残してますので、そこはあまり期待しないでくださいね(笑)!
(´-∀-`;)

9月30日に原稿を書きながら見ていた20年前の「デカレンジャーVSアバレンジャー」のなかで
「アバレッド」が言う
「ヒーローにプロもアマも関係ないじゃないですか!」
ってセリフがあるんですよね!

「宇宙警察」の「デカレンジャー」はプロ。
一般人の「アバレンジャー」はアマってね。

確かに「ヒーロー」に「プロもアマもない」!
「正義の心」を持って活動していればみんなヒーロー!
そんな話にしたつもりなんですけど、皆さんの感想はいかがでしょうか?
明日の最終回のあと、いつも通り「あとがきのようなもの」で終わりますので、皆さんからのご意見メールをお待ちしていますね!

では、今日も「女子トリオ」のイラストで締めさせてもらいましょう!










あと、「ひいちゃん」さんが送ってくれた「ピンクのおぱんちゅ(笑)」の「比呂ちゃん」のイラストも公開させていただきましょう!
ほんと、毎朝早くから応援ありがとうございました!
私には、「この発想」はありませんでした!







ミニスカポリスっぽい衣装もかわいいですね!
「比呂ちゃん」も喜んでると思います(笑)!
(。-人-。) 

じゃあ、明日の最終回までよーろーひーこー!
(⋈◍>◡<◍)。✧♡

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