『貧困女子を食い物にする裏風俗ビジネスの闇を暴け!~元女子プロレスラー新人記者「安稀世」のスクープ日誌VOL.5』

M‐赤井翼

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「三合会」

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「三合会」

 「ふーん、そんなことがあったんや。「債務不存在」は民事やから警察は動かれへん。「売春強要」も隠語と「自己責任」の言葉で立証しにくいから「傷害罪」の現行犯か…。直さんらしい解決策やな。ところで、その闇風俗が「プレジャー」の一味やったん?」
 稀世が改めて直たちに尋ねると、坂井刑事の聴取で学生の男は自分の罪を軽くするために、協力的に「闇風俗」の経営手法について自白したという。
 基本的には運営とキャストの間に「強制性」や「ハラスメント」は存在せず、17歳未満の雇用も無かった。学生本人は香港の人材派遣法人の子会社であることで日本国内における納税の義務と源泉徴収の必要はないと思い込んでいたとの事だった。今回のような「未入金」に加え、「潜り金融」としての「貸金」が存在した場合には「裏の人間」が顔を出し、違法行為を強要することがあったと認識しているが、その話を振った時点で自分の手から離れるのが常だったと証言したという事だった。
 その「闇」部分の組織が何処であるのかは今の時点では判明していない。3人の暴漢は揃って黙秘を続けているとの事だった。

 直と夏子、陽菜の話を聞いていた玖美の顔から血の気が引いていたのに稀世は気づいた。震える手で稀世に手渡した玖美のスマホの画面には梨恵と交わされたラインのメッセージ履歴が表示されていた。その中に「NNプレイを示唆された。」、「シナリオ無し・・・・・・のAV出演の契約書を見せられた。」、「1週間、NNで「壁女・・」やるか?とよくわからない脅され方をした。」と隠語だらけの尋常ではないメッセージが綴られていた。
 最終のメッセージは17時20分のモノだった。「とにかく今日の6時に事務所に来るように指示されてるねん。行かなかったらそれこそ何されるかわかんないから行ってみるわ。また相談にのってね。」のメッセージの後に「事務所ってどこ?一緒に行こうか?」、「梨恵ちゃん事務所入る前に電話ちょうだい。」、「大丈夫?何かあったら警察に電話するんだよ。」と玖美のメッセージが並んでいるが「既読」マークは付いていなかった。
最後の電話からの着信は午後6時10分だった。その後は、玖美からの発信と未応答の履歴が並ぶだけで、再度、向日葵寿司からもかけてみたが「電源オフ」の自動メッセージが流れるだけだった。

 時刻は午後9時前を迎え、夏子と陽菜は直に丁寧にお礼を言うと直の分も含めて支払うつもりで財布を出したが、直が「支払いはええわ。その分は稀世ちゃんの取材に協力したってくれたらええ。なんやかんやで夏子と陽菜の情報収集能力はわしは買ってるからな。くれぐれも先輩や仲間には「怪しい儲け話」には関わんなよって言うとけな。」と言い、2人を見送った。
 直は玖美に対しても「あんたはお友達の無事を祈って今日はもうお帰り。稀世ちゃんの仲間って事はわしにとっても仲間っていう事や。今の時点でお友達の居場所を特定できるんはあんたの電話だけやからな。何かあったら稀世ちゃんに電話してくれたらええからな。わしらの知り合いの刑事にはそんなことがあったって言うといたるから…。」と玖美も送り出した。
 その送り出し方に何か違和感を感じた稀世は玖美が店を出ると直に残りのビールを注ぎながら尋ねた。
「直さん、無理やり玖美ちゃんを帰らせたみたいな気がしたんやけど、何かあんの?坂井さんからやばい話を聞いてるとか?私、ほんまに風俗業界の事や裏社会の事に疎いんで、何かわかってることがあるんやったら教えて欲しいんやけど…。」

 カウンター席は稀世と直だけになったので、三朗は気を利かせ直に純米大吟醸の冷やの升酒とウニの殻造りをサーブした。「直さん、稀世さんや玖美ちゃんの為に何か知っているようでしたら教えてあげてください。」と言うと直は升酒に口をつけ生ウニに箸をつけた。
「ふーん、三朗は稀世ちゃんの為やったら利益なんかお構いなしやな。まあ、「魚心あれば水心」ってか。まあ、坂井はんは気づいてると思うんやけど、太田はんや稀世ちゃんが知っておく方がメリットがあると思うから「仮説」のひとつとして聞いてくれな。」
 直が前振りで断りを入れると稀世はボイスレコーダーを取り出した。

 夏子と陽菜の先輩の事で事務所を訪れた際の直の見た事に関する違和感の説明だった。事務室にいたのは完全に素人の大学生だった。見た目も口調も一般学生で、「犯罪に加担している意識」は非常に薄いのだろうと感じたというが、後で出てきた3人の暴漢は直の頭にある組み合わせではなかったという。
 3人の内、先に絡んできた2名は「龍」をモチーフとした指輪とペンダントを身に付けていたが、最後にナイフを抜いた中年の1名は装飾品は身に着けず柄の部分に「三角に「洪」の字が印字されたナイフを持っていたと言う。
 言葉の本意を掴めない稀世が直に質問をすると、「龍」をかつての香港の「九龍クーロン」の意味合いであれば、香港反社のグループやと想像したのだが、指輪とネックレスを身に付けた2人は20歳前後と若く、とても香港の中国返還前の香港マフィアには思えなかった事と関東弁に近いイントネーションの日本語だったと説明した。
「関東弁ニュアンスだったって事は、その「龍」のアクセサリーの2人は太田さんが追いかけてる「怒羅権ドラゴン」を名乗る半グレ集団の「チャイニーズドラゴン」じゃないんですか?関西の大規模反社の分裂に伴い、東京から関西にも勢力を伸ばしに進出して来てるって話もあるみたいですよ。」
と稀世が知っている範囲で直に意見すると、カウンター内の三朗が緊張した面持ちで直に尋ねた。
「問題は、ナイフで直さんを襲った「三角に「洪」の印の入ったナイフ」の持ち主の中年男ですね…。いったいそいつは何者なんですか?」
 直は一気に升酒を開けると稀世とも三朗とも視線を合わさず呟いた。
「そいつは関西弁と言うより博多弁に近い訛りやった…。もしかしたら、「香港三合会」かもしれん…。もしそうなら、この事件の背景はとてつもなく深いものになるかもしれへんぞ…。」

 稀世は直の言葉が何を意味しているのか分からずにいた。その沈黙を破るように、向日葵寿司の店の電話が鳴った。「はい、向日葵寿司です。」と三朗が電話に出ると明らかに太田のものとわかる大きな声で「メディアクリエイトの太田です。大将、9時過ぎてるけど今から3人で寄らせてもらってもええかな?俺以外は、いつもの坂井と載田君やから上握り3人前と、適当にアテの刺身をお願いしたいんやけど小一時間程、奥の座敷使わせてもらわれへんやろか?」と受話器から声が漏れて聞こえた。
 直が三朗に電話を替われとアイサインを送り、三朗は受話器を直に渡した。
「太田はん、直や。稀世ちゃんも今一緒や。坂井はんと一緒って事は、今日の「プレジャー」の件なんやろ?坂井はんも一緒やったら、わしも「三角印」の事で聞きたい事があるから一緒させてもらってええかな。また、稀世ちゃんの「引き寄せ体質」が大事を持ち込んだ気がしててな…。」
 直の「三角印」の発言の後、「な、なんでそれを?」と太田の声が聞こえたが、直が一方的に話しを途切ったので、最後に「了解です。ネタを持ってはるんやったら、寿司食った後、「BARまりあ」にでも行きましょか?長い夜になりそうな気がしてきましたから直さんもとことん付き合ってくださいね。」と言い電話は切れた。


「おまけ」
RBFC男性部ばかりに忖度してたら「RBFC女子部」からクレームが来ましたので「女子部」の皆さんにも「忖度」させて、もらいましょう!

本編では書けなかった、「稀世ちゃんとサブちゃん」の「同棲開始後」の「最初の夏」のイメージですねー!
せっかくの「夏」ですので「花火デート」でーす!











こんな感じで良かったですか?
よろひこー!

(⋈◍>◡<◍)。✧💖

おまけの追伸

男性陣からの「浴衣の稀世ちゃん」の続きはまた明日ー(笑)!
ε≡≡ヘ( ´Д`)ノ
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