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『あなたならどう生きますか?~両想いを確認した直後に「余命半年」の宣告を受けました~』
1-4「大阪ニコニコプロレス控室」
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「大阪ニコニコプロレス控室」
門真市立総合体育館は、向日葵寿司から北に歩いて約五分。市役所の北側にあるので、三朗は、大桶三枚と小桶二枚を自転車のオカモチ台に乗せると、体育館に向かって漕ぎ出した。2021年9月3日午後四時、関係者入り口に寿司桶を持って入っていった。
「こんにちわー、向日葵寿司の三朗でーす!」
声をかけると、若手レスラー研修生の仲田陽菜が出てきた。
「三朗兄さん、いつもあざーす!控室に稀世姉さんとリーダーいますよ!寄っていきます?」
「モチのロンよ!」
「大阪ニコニコプロレス様控室」とA4の紙のプリントが張られた部屋に通された。八人のレスラーが、控室で談笑していた。ドアの先の三朗に気付き、デビュー二十年のベテランヒールで大阪ニコニコプロレスリーダーの「デンジャラスまりあ」が声をかけてきた。
「よっ、サブちゃん、いつも悪いねぇ。サブちゃんの差し入れがあるんで、この子たちもみんな、門真で興行すんのすごく楽しみにしてんねん。私たちのギャラがもっと高けりゃ、サブちゃんの店に行きたいんやけどなぁ。今のプロレスでは、最大手の一部のメジャー団体レスラー以外は、みんな、兼業レスラーやからなぁ。ごめんな。」
と申し訳なさそうにまりあが三朗に頭を下げた。
三朗は、恐縮して慌ててまりあに言葉を返した。
「いやいや、気ぃ使わんとってください。僕こそ、金主さんやスポンサーさんと違って、零細ファンなんで、これくらいしかでけへんのに、いつもリングサイドのチケット送ってもらって、ありがたいですよ。まりあさん、今日は、ファイナルやったですよね。他団体とのタイトルマッチ、ベルト守って帰ってきてくださいよ。」
「ありがとね、サブちゃん。そんなこと言うて、稀世の試合終わったら、席立つんとちゃうやろな。」
「いや、そんなこと絶対しませんよ。まりあさん、ベルト守って、うちの寿司で、いっしょに打ち上げ参加させてもらおうと思ってますから。」
「ガチャっ」、と控室のドアが開き一人の女子レスラーが入ってきた。まりあが立ち上がり、そのレスラーに声をかけた。
「おい、稀世、サブちゃんが今日もお寿司差し入れに来てくれたで。あんたからもしっかりとお礼言うときや。」
色白の肌に映える赤を基調とした、いつものワンピースのレオタード型のリングコスチュームに白い編み上げのロングリングシューズ、黒髪のショートカットに、赤いニコニコプロレスのジャージを羽織り、三朗の推しレスラーの「キャンディー稀世」こと「安稀世」が入ってきた。ニコニコプロレスのホームページでの公表上、身長168センチ、体重59キロということだが、体重はもう少しあると思えるぽっちゃり型で、決して美人ではないが、愛嬌のある子供っぽい笑顔が非常にキュートな女子レスラーである。
「わー、サブちゃん、来てくれたんや。いつもお寿司ありがとう。サブちゃんのお寿司が有ると無いとで、やる気が全然ちゃうからなー。今日は、別団体との交流戦やから、思いっきりやってくるわ。しっかりと応援してや。」
「モチのロン!声出る限り、稀世さん応援させてもらうんで、がんばってくださいね。」
「ありがとう。勝って、美味しくサブちゃんのお寿司いただくわな。」
稀世が三朗の手を取り、話しかけた。三朗は真っ赤になって、裏返った声で、
「うん、絶対勝ってください。」
というのが精いっぱいだった。「ひゅーひゅー」と周りのレスラー達から冷やかされたが、嫌な気はしなかった。
まりあが三朗の持ってきた寿司桶の風呂敷をほどき、3枚の大桶と2枚の小桶をテーブルの上に並べ、ラップフィルム越しに中身を確認して、三朗に言った。
「いつも通り、ボリューム満点やね。みんな十分楽しめそうやね。で、こっちの小桶は、稀世の分やね。」
「は、はい。」
「大トロ、ウニ、いくら、それにハートマークの鉄火巻き。愛を感じるな。やっぱり稀世は特別ってか?」
「…すいません。今日は、稀世さんの誕生日やし…。」
「いや、謝ることとちゃうで。みんな、しっかりとしたファンがついたら、まさに「美味しい思い」ができるっちゅう励みになるわ。おまけに誕生日まで知っててもらってサブちゃんのやさしさがあふれてんなぁ。稀世は、今日の試合勝って、ありがたく味わいや。」
「そう言ってもらえると、気が楽になります。門真で一番の稀世さんファンやと自称してますんで、特別扱いさせてもろてます。」
控室のみんなが稀世と三朗を冷やかした。
稀世が照れながら三朗にお礼を言った。
「サブちゃん、いつもありがとね。気持ちはめちゃくちゃうれしいわ。でも、みんなで分けさしてもらうわな。それに、私、サブちゃんのお寿司の中では、大桶に入ってる、たけのこご飯が入ってる甘―いおいなりさんが一番好きやねん!私は、サブちゃんの作るお寿司のファンやからね。大好きよ。」
「そういってもらえると、うれしいです。たけのこご飯のおいなりさんは、向日葵寿司のオリジナルなんで、うちでしか食べられへんしね。」
三朗は、照れながらなんとか返事した。まりあが聞いた。
「サブちゃん、うちらの試合、見に来るようになって、どれくらいになるんかなぁ?」
「初めて、見たのが稀世さんのデビュー戦やったから、ちょうど五年前の秋になりますわ。年二回の門真開催は親父に「363日仕事でもええから、門真で大阪ニコニコプロレスある日だけは休ませてくれ」って言って休みもらって来てたんで、皆勤賞ですわ。」
嬉しそうに答える三郎に向かって、稀世は5年前を思い出しながら優しく声をかけた。
「もうそんなになるんやねぇ。あの時も門真やったね。今日で私、二十五歳になるから、研修生一年やって、二十歳の誕生日でデビュー戦から丸五年か。デビュー戦終わって、サブちゃんが控室にお寿司持ってきてくれたん、よお覚えてるわ。私のファン1号やしね。花束じゃなくて寿司桶もらったのも初めてやったし。ほんま、いつも美味しいお寿司ありがとね。」
と稀世が笑った。周りのみんなも声をあげて笑った。
「いやぁ、女子プロ見るの初めてで、そん時は稀世さんのことも知らんかったんやけど、頑張って戦う稀世さん見て、「ど」ストライクやったんです。稀世さんの出た第一試合終わって、あわてて会場飛び出して店に帰って、親父に内緒で寿司握って…。でも、普通は花束ですわねぇ。変な奴ですいません。」
と頭をかいた。
「いやいや、ぜんぜん。デビュー戦やったのに控室に来てくれたんサブちゃんだけやったんよ。花束よりも、ひまわり一輪が入ってたお寿司持ってきてくれてうれしかったん、よお覚えてるで。そんな気取らへん、サブちゃんが好きやで。」
と少し赤くなって稀世は三朗を見つめた。三朗も耳まで真っ赤になり何も答えられなかった。
「おっ、稀世、みんなの前でいきなり「愛の告白」か?どや、サブちゃん、稀世のこと貰ろたってくれるか?母親代わりの私が許すで。どや、向日葵寿司三代目!」
まりあが茶化した。真っ赤になったまま、何も言えなくなってしまった稀世と三朗に助けが入った。
館内放送が「あと十分で開始です。準備の程、よろしくお願いします。」と入り、みな、準備にかかり解放された。
「じゃあ、リングサイドで応援してますんで、皆さん頑張ってください!交流戦、全勝で打ち上げしましょうね。」
と言って、三朗は控室を出た。
門真市立総合体育館は、向日葵寿司から北に歩いて約五分。市役所の北側にあるので、三朗は、大桶三枚と小桶二枚を自転車のオカモチ台に乗せると、体育館に向かって漕ぎ出した。2021年9月3日午後四時、関係者入り口に寿司桶を持って入っていった。
「こんにちわー、向日葵寿司の三朗でーす!」
声をかけると、若手レスラー研修生の仲田陽菜が出てきた。
「三朗兄さん、いつもあざーす!控室に稀世姉さんとリーダーいますよ!寄っていきます?」
「モチのロンよ!」
「大阪ニコニコプロレス様控室」とA4の紙のプリントが張られた部屋に通された。八人のレスラーが、控室で談笑していた。ドアの先の三朗に気付き、デビュー二十年のベテランヒールで大阪ニコニコプロレスリーダーの「デンジャラスまりあ」が声をかけてきた。
「よっ、サブちゃん、いつも悪いねぇ。サブちゃんの差し入れがあるんで、この子たちもみんな、門真で興行すんのすごく楽しみにしてんねん。私たちのギャラがもっと高けりゃ、サブちゃんの店に行きたいんやけどなぁ。今のプロレスでは、最大手の一部のメジャー団体レスラー以外は、みんな、兼業レスラーやからなぁ。ごめんな。」
と申し訳なさそうにまりあが三朗に頭を下げた。
三朗は、恐縮して慌ててまりあに言葉を返した。
「いやいや、気ぃ使わんとってください。僕こそ、金主さんやスポンサーさんと違って、零細ファンなんで、これくらいしかでけへんのに、いつもリングサイドのチケット送ってもらって、ありがたいですよ。まりあさん、今日は、ファイナルやったですよね。他団体とのタイトルマッチ、ベルト守って帰ってきてくださいよ。」
「ありがとね、サブちゃん。そんなこと言うて、稀世の試合終わったら、席立つんとちゃうやろな。」
「いや、そんなこと絶対しませんよ。まりあさん、ベルト守って、うちの寿司で、いっしょに打ち上げ参加させてもらおうと思ってますから。」
「ガチャっ」、と控室のドアが開き一人の女子レスラーが入ってきた。まりあが立ち上がり、そのレスラーに声をかけた。
「おい、稀世、サブちゃんが今日もお寿司差し入れに来てくれたで。あんたからもしっかりとお礼言うときや。」
色白の肌に映える赤を基調とした、いつものワンピースのレオタード型のリングコスチュームに白い編み上げのロングリングシューズ、黒髪のショートカットに、赤いニコニコプロレスのジャージを羽織り、三朗の推しレスラーの「キャンディー稀世」こと「安稀世」が入ってきた。ニコニコプロレスのホームページでの公表上、身長168センチ、体重59キロということだが、体重はもう少しあると思えるぽっちゃり型で、決して美人ではないが、愛嬌のある子供っぽい笑顔が非常にキュートな女子レスラーである。
「わー、サブちゃん、来てくれたんや。いつもお寿司ありがとう。サブちゃんのお寿司が有ると無いとで、やる気が全然ちゃうからなー。今日は、別団体との交流戦やから、思いっきりやってくるわ。しっかりと応援してや。」
「モチのロン!声出る限り、稀世さん応援させてもらうんで、がんばってくださいね。」
「ありがとう。勝って、美味しくサブちゃんのお寿司いただくわな。」
稀世が三朗の手を取り、話しかけた。三朗は真っ赤になって、裏返った声で、
「うん、絶対勝ってください。」
というのが精いっぱいだった。「ひゅーひゅー」と周りのレスラー達から冷やかされたが、嫌な気はしなかった。
まりあが三朗の持ってきた寿司桶の風呂敷をほどき、3枚の大桶と2枚の小桶をテーブルの上に並べ、ラップフィルム越しに中身を確認して、三朗に言った。
「いつも通り、ボリューム満点やね。みんな十分楽しめそうやね。で、こっちの小桶は、稀世の分やね。」
「は、はい。」
「大トロ、ウニ、いくら、それにハートマークの鉄火巻き。愛を感じるな。やっぱり稀世は特別ってか?」
「…すいません。今日は、稀世さんの誕生日やし…。」
「いや、謝ることとちゃうで。みんな、しっかりとしたファンがついたら、まさに「美味しい思い」ができるっちゅう励みになるわ。おまけに誕生日まで知っててもらってサブちゃんのやさしさがあふれてんなぁ。稀世は、今日の試合勝って、ありがたく味わいや。」
「そう言ってもらえると、気が楽になります。門真で一番の稀世さんファンやと自称してますんで、特別扱いさせてもろてます。」
控室のみんなが稀世と三朗を冷やかした。
稀世が照れながら三朗にお礼を言った。
「サブちゃん、いつもありがとね。気持ちはめちゃくちゃうれしいわ。でも、みんなで分けさしてもらうわな。それに、私、サブちゃんのお寿司の中では、大桶に入ってる、たけのこご飯が入ってる甘―いおいなりさんが一番好きやねん!私は、サブちゃんの作るお寿司のファンやからね。大好きよ。」
「そういってもらえると、うれしいです。たけのこご飯のおいなりさんは、向日葵寿司のオリジナルなんで、うちでしか食べられへんしね。」
三朗は、照れながらなんとか返事した。まりあが聞いた。
「サブちゃん、うちらの試合、見に来るようになって、どれくらいになるんかなぁ?」
「初めて、見たのが稀世さんのデビュー戦やったから、ちょうど五年前の秋になりますわ。年二回の門真開催は親父に「363日仕事でもええから、門真で大阪ニコニコプロレスある日だけは休ませてくれ」って言って休みもらって来てたんで、皆勤賞ですわ。」
嬉しそうに答える三郎に向かって、稀世は5年前を思い出しながら優しく声をかけた。
「もうそんなになるんやねぇ。あの時も門真やったね。今日で私、二十五歳になるから、研修生一年やって、二十歳の誕生日でデビュー戦から丸五年か。デビュー戦終わって、サブちゃんが控室にお寿司持ってきてくれたん、よお覚えてるわ。私のファン1号やしね。花束じゃなくて寿司桶もらったのも初めてやったし。ほんま、いつも美味しいお寿司ありがとね。」
と稀世が笑った。周りのみんなも声をあげて笑った。
「いやぁ、女子プロ見るの初めてで、そん時は稀世さんのことも知らんかったんやけど、頑張って戦う稀世さん見て、「ど」ストライクやったんです。稀世さんの出た第一試合終わって、あわてて会場飛び出して店に帰って、親父に内緒で寿司握って…。でも、普通は花束ですわねぇ。変な奴ですいません。」
と頭をかいた。
「いやいや、ぜんぜん。デビュー戦やったのに控室に来てくれたんサブちゃんだけやったんよ。花束よりも、ひまわり一輪が入ってたお寿司持ってきてくれてうれしかったん、よお覚えてるで。そんな気取らへん、サブちゃんが好きやで。」
と少し赤くなって稀世は三朗を見つめた。三朗も耳まで真っ赤になり何も答えられなかった。
「おっ、稀世、みんなの前でいきなり「愛の告白」か?どや、サブちゃん、稀世のこと貰ろたってくれるか?母親代わりの私が許すで。どや、向日葵寿司三代目!」
まりあが茶化した。真っ赤になったまま、何も言えなくなってしまった稀世と三朗に助けが入った。
館内放送が「あと十分で開始です。準備の程、よろしくお願いします。」と入り、みな、準備にかかり解放された。
「じゃあ、リングサイドで応援してますんで、皆さん頑張ってください!交流戦、全勝で打ち上げしましょうね。」
と言って、三朗は控室を出た。
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