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第1部 エピソード2023
「結婚義務ノイローゼの母府中葵と結婚詐欺被害に遭った富良礼多世」
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「結婚義務ノイローゼの母府中葵と結婚詐欺被害に遭った富良礼多世」
SEの「母府中葵」とウェブデザイナーの「富良礼多世」と同じ関空発のLCCで稀世の大阪ニコニコ女子プロレス時代の後輩レスラーである「坂川夏子」と「仲田陽菜」がたんちょう釧路空港に到着した。
午後2時50分着の4人を稀世が到着ゲートで迎えると、「和商市場で勝手丼を食べたい!」と言う夏子の希望を稀世は無視して4人と共に那依に借りた四駆に乗り込むと、稀世は車内で簡単に「アグリ神標津」の状況を4人に説明した。
「いきなり仕事の話で申し訳ないねんけど、母府中さんと富良礼さんには農業法人のホームページを作ってもらいたいねん。法人は立ち上げてまだひと月やねんけど、なんやかんやで20人の大所帯になってしもてしっかりと稼がなあかんからな。
食事と寝るところは心配してもらわんでいいねんけど、みんなのお給料はこれからみんなで「作って」いかんとあかんからね。幸いにして、いろんなジャンルのスペシャリストが集まってくれてるから、商品開発や販売や発送のスキームまでは出来上がってるねん。
あとは、効率よく如何に売っていくかってなところやから協力してな。「婚活男子」は地元の4人。まあ、1人は早速売れてしもたから、18歳から35歳までの3人。みんな素朴でいい人やで。あと大阪から来てくれてる25歳の男の子も独身やし、法人メンバーではないけど4人の若い組合員も居るからね。到着したら、歓迎会の前に少し仕事の話をさせてもらうことになるからよろしくね。」
と稀世が葵と多世に話しかけると、夏子と陽菜から質問が出た。
「稀世姉さん、私らもお給料もらえるんですよね?」、「アドバイザー料は売り上げの何パーセントなんですか?」の問いに、笑って答えた。
「何を甘いこと言うてんねん。寝るところと食事があんたらの給料や。法人からの給料は「ゼロ」からスタートやで。なっちゃんと陽菜ちゃんは、「完全歩合」のフルコミッション社員や。得意のSNS活用して頑張って売り上げに貢献してや。「固定給」より気合が入ってええやろ。あと「新根室プロレス」はみんなキャラが立ってるから相当頑張らんと「かわいい」ってだけじゃ厳しいで。頑張って「美少女実業家」としてデビューせいや。ケラケラケラ。」
稀世は厳しく言ったつもりだったが、夏子と陽菜は喜んだ。「きゃー、「完全歩合給」なんですね!やりがいがありますよー!良かったね陽菜ちゃん!」、「うん、しっかり一昨日からなっちゃんとネタは仕込んできてるんでがっつり稼がせてもらいますね!」と自信満々に話す2人に一抹の不安を覚えながら稀世は話を葵と多世に戻した。
30歳を迎えた葵は親からの「結婚プレッシャー」で心を病み、積極的な婚活は望んでいないと話し、多世は結婚詐欺に引っかかった心の傷がまだ癒えていないので当面は仕事に集中したいとの事だった。2人とも事前にさくらのやっているSNSは見てきているようで、後部座席でどのようなページを作るのか話し合っている。
夏子と陽菜が「ちなみにこんな事できますか?」、「こういうコンテンツ入れたいんですけど…。」と自分たちの考えを投げつつ、神標津村に到着するまでにしっかりとホームページイメージは組み上がっていった。
直の家に到着すると、女性陣が新たなメンバーの4人をやさしく迎えた。「これからよろしくね!」、「楽しくやっていこうね。」と那依とまりあがハグすると、一気に距離が縮まった。
女15人で直のログハウスサウナでひと汗流し、母屋に戻ると男性陣が宴会の準備を済ませて待っていた。その中に「後ろ向き王子」と直が揶揄していた「載田龍二」の顔があった。
広志から稀世に調整役らしく宴会開始前に状況の報告があった。
「今日から、龍二も加わります。まあ、徹や岡山兄弟の手前「こっそり入会」なので、表立っては出資は「預かり」としての受け入れになります。典史と三朗と真一は龍二を受け入れてくれてますし、一郎さんと直さんも「本人が頑張るんやったらいいだろう。」、「ぶら下がりでなかったら入れたれや。」って言うてくれてます。本人も前向きに頑張るって言ってますのでよろしくお願いします。」
稀世は入村時の「廃業」という言葉を連呼していた頃の龍二と「眼力」が違っている事を感じ「私はウエルカムやで!西沢社長がオッケーやったらそれでええと思いますよ。」と微笑んだ。
ガイルの娘の凜と蘭、坂井家の礼も加わり23人の宴会が始まった。葵と多世の自己紹介が終わると、そこからは夏子と陽菜の独壇場となった。2人で考えた独自の提案が次々と発表された。
空き家を利用した「来村者受け入れプラン」、農業法人施設を活かした「在村高齢スタッフ受け入れプラン」、村外からの「男性婚活者受け入れプラン」等の村での労働人口増加策と冬場の野菜工場活用の企画はメンバー全員から受け入れられた。
ホームページとSNSを活用した村外人員の受け入れ策は事前に準備していたのか、行政施策や補助金等も考慮されていて具体的なものだった。
更に提案は広告宣伝のプランまで準備されていた。今年末で稀世が所属していたアイドルグループ「国防少女隊SDF17」から「フォアローゼス」の4人が卒業し、アイドル活動だけでなく多種多様な事業プロデュース活動を行うという情報を掴み、「稀世姉さんの新規事業とタイアップしてください!」とコンタクトを取り、良い感触をつかんでいるという話にフォアローゼスの空技廠桜花ファンの典史は少しときめいた。
「あとはですね、今、みんながやってる「手作りバター」をバズらせます!インスタやショート動画でペットボトルを使った「ダンシングバター」で100万再生目指します。もちろん「フォアローゼス」に元「伝説のセンター」の稀世姉さん、そして大阪ニコニコ女子プロレスのアイドルの私「坂川夏子」と陽菜ちゃんでユニットを組んで「踊ってみた」で「生乳」を売りまくります!実は、フォアローゼスの札幌ドームでの卒業公演の後で会うアポイントメントまで取れちゃってるんやでー!」
「なっちゃんと一緒にやってるSNSで知り合ったインフルエンサーもたくさんいますので、良いコンテンツを作れば拡散してもらえる約束も取り付けています。大阪から商品発送もできるようになるって聞いてますので「BtoC」の直販にも力を入れていきます。ネットショップは私となっちゃんでやりますんでよろひこー!」
と力強く語る夏子と陽菜の提案するプランに皆が夢を見た。
礼は「私も手作りバターのPVに参加させてください!」と手を上げると「じゃあ、今からオーディションや!みんなの前で稀世姉さんのSDF17の卒業曲「頑張るぞ!」で一緒に踊ってみよか!」と夏子と陽菜に誘われて宴会場センターで3人に加わった凛と蘭の可愛い踊りで大いに盛り上がった。
アルコールも入り、調子に乗った夏子と陽菜の新規提案はボルテージを上げていった。「KWWA」立ち上げと、「USJ」というネーミングでの神標津酪農のテーマパーク化は没になったものの、空き家を利用した「アルプスの少女ハイジ」をモチーフにした「藁のベッド」と「とろける焼きチーズ」プランは女性陣の興味を引き、「セントバーナード飼おうよ!」、「ヤギも居るといいよね!」、「でかいブランコも欲しいよね!」と那依とまりあもノリノリだった。
盛り上がる女性陣を目を細めて見守る直が稀世に呟いた。
「あの夏子と陽菜ってもしかしたら「天才」かもしれんな。「ちゃらんぽらん」のように見えて、実に「芯」を捉えとる。本能であれを考えておるんじゃったら、稀世ちゃんと出口君でフォローしてやったらいいものが出来上がるじゃろ。期待してるぞ。」
稀世は直に日本酒を酌した後、自身のコップにもなみなみと注ぎ一気に空けて言った。
「はい、なっちゃん、陽菜ちゃんと特色ある技術と才能を持つこの場に集まった皆の能力を合わせれば「夢」でなく「現実」になると思います。載田君も加わって、葵ちゃんと多世ちゃんが来て、いよいよ駒は揃った感がありますから、明日から全力で頑張りますね。」
SEの「母府中葵」とウェブデザイナーの「富良礼多世」と同じ関空発のLCCで稀世の大阪ニコニコ女子プロレス時代の後輩レスラーである「坂川夏子」と「仲田陽菜」がたんちょう釧路空港に到着した。
午後2時50分着の4人を稀世が到着ゲートで迎えると、「和商市場で勝手丼を食べたい!」と言う夏子の希望を稀世は無視して4人と共に那依に借りた四駆に乗り込むと、稀世は車内で簡単に「アグリ神標津」の状況を4人に説明した。
「いきなり仕事の話で申し訳ないねんけど、母府中さんと富良礼さんには農業法人のホームページを作ってもらいたいねん。法人は立ち上げてまだひと月やねんけど、なんやかんやで20人の大所帯になってしもてしっかりと稼がなあかんからな。
食事と寝るところは心配してもらわんでいいねんけど、みんなのお給料はこれからみんなで「作って」いかんとあかんからね。幸いにして、いろんなジャンルのスペシャリストが集まってくれてるから、商品開発や販売や発送のスキームまでは出来上がってるねん。
あとは、効率よく如何に売っていくかってなところやから協力してな。「婚活男子」は地元の4人。まあ、1人は早速売れてしもたから、18歳から35歳までの3人。みんな素朴でいい人やで。あと大阪から来てくれてる25歳の男の子も独身やし、法人メンバーではないけど4人の若い組合員も居るからね。到着したら、歓迎会の前に少し仕事の話をさせてもらうことになるからよろしくね。」
と稀世が葵と多世に話しかけると、夏子と陽菜から質問が出た。
「稀世姉さん、私らもお給料もらえるんですよね?」、「アドバイザー料は売り上げの何パーセントなんですか?」の問いに、笑って答えた。
「何を甘いこと言うてんねん。寝るところと食事があんたらの給料や。法人からの給料は「ゼロ」からスタートやで。なっちゃんと陽菜ちゃんは、「完全歩合」のフルコミッション社員や。得意のSNS活用して頑張って売り上げに貢献してや。「固定給」より気合が入ってええやろ。あと「新根室プロレス」はみんなキャラが立ってるから相当頑張らんと「かわいい」ってだけじゃ厳しいで。頑張って「美少女実業家」としてデビューせいや。ケラケラケラ。」
稀世は厳しく言ったつもりだったが、夏子と陽菜は喜んだ。「きゃー、「完全歩合給」なんですね!やりがいがありますよー!良かったね陽菜ちゃん!」、「うん、しっかり一昨日からなっちゃんとネタは仕込んできてるんでがっつり稼がせてもらいますね!」と自信満々に話す2人に一抹の不安を覚えながら稀世は話を葵と多世に戻した。
30歳を迎えた葵は親からの「結婚プレッシャー」で心を病み、積極的な婚活は望んでいないと話し、多世は結婚詐欺に引っかかった心の傷がまだ癒えていないので当面は仕事に集中したいとの事だった。2人とも事前にさくらのやっているSNSは見てきているようで、後部座席でどのようなページを作るのか話し合っている。
夏子と陽菜が「ちなみにこんな事できますか?」、「こういうコンテンツ入れたいんですけど…。」と自分たちの考えを投げつつ、神標津村に到着するまでにしっかりとホームページイメージは組み上がっていった。
直の家に到着すると、女性陣が新たなメンバーの4人をやさしく迎えた。「これからよろしくね!」、「楽しくやっていこうね。」と那依とまりあがハグすると、一気に距離が縮まった。
女15人で直のログハウスサウナでひと汗流し、母屋に戻ると男性陣が宴会の準備を済ませて待っていた。その中に「後ろ向き王子」と直が揶揄していた「載田龍二」の顔があった。
広志から稀世に調整役らしく宴会開始前に状況の報告があった。
「今日から、龍二も加わります。まあ、徹や岡山兄弟の手前「こっそり入会」なので、表立っては出資は「預かり」としての受け入れになります。典史と三朗と真一は龍二を受け入れてくれてますし、一郎さんと直さんも「本人が頑張るんやったらいいだろう。」、「ぶら下がりでなかったら入れたれや。」って言うてくれてます。本人も前向きに頑張るって言ってますのでよろしくお願いします。」
稀世は入村時の「廃業」という言葉を連呼していた頃の龍二と「眼力」が違っている事を感じ「私はウエルカムやで!西沢社長がオッケーやったらそれでええと思いますよ。」と微笑んだ。
ガイルの娘の凜と蘭、坂井家の礼も加わり23人の宴会が始まった。葵と多世の自己紹介が終わると、そこからは夏子と陽菜の独壇場となった。2人で考えた独自の提案が次々と発表された。
空き家を利用した「来村者受け入れプラン」、農業法人施設を活かした「在村高齢スタッフ受け入れプラン」、村外からの「男性婚活者受け入れプラン」等の村での労働人口増加策と冬場の野菜工場活用の企画はメンバー全員から受け入れられた。
ホームページとSNSを活用した村外人員の受け入れ策は事前に準備していたのか、行政施策や補助金等も考慮されていて具体的なものだった。
更に提案は広告宣伝のプランまで準備されていた。今年末で稀世が所属していたアイドルグループ「国防少女隊SDF17」から「フォアローゼス」の4人が卒業し、アイドル活動だけでなく多種多様な事業プロデュース活動を行うという情報を掴み、「稀世姉さんの新規事業とタイアップしてください!」とコンタクトを取り、良い感触をつかんでいるという話にフォアローゼスの空技廠桜花ファンの典史は少しときめいた。
「あとはですね、今、みんながやってる「手作りバター」をバズらせます!インスタやショート動画でペットボトルを使った「ダンシングバター」で100万再生目指します。もちろん「フォアローゼス」に元「伝説のセンター」の稀世姉さん、そして大阪ニコニコ女子プロレスのアイドルの私「坂川夏子」と陽菜ちゃんでユニットを組んで「踊ってみた」で「生乳」を売りまくります!実は、フォアローゼスの札幌ドームでの卒業公演の後で会うアポイントメントまで取れちゃってるんやでー!」
「なっちゃんと一緒にやってるSNSで知り合ったインフルエンサーもたくさんいますので、良いコンテンツを作れば拡散してもらえる約束も取り付けています。大阪から商品発送もできるようになるって聞いてますので「BtoC」の直販にも力を入れていきます。ネットショップは私となっちゃんでやりますんでよろひこー!」
と力強く語る夏子と陽菜の提案するプランに皆が夢を見た。
礼は「私も手作りバターのPVに参加させてください!」と手を上げると「じゃあ、今からオーディションや!みんなの前で稀世姉さんのSDF17の卒業曲「頑張るぞ!」で一緒に踊ってみよか!」と夏子と陽菜に誘われて宴会場センターで3人に加わった凛と蘭の可愛い踊りで大いに盛り上がった。
アルコールも入り、調子に乗った夏子と陽菜の新規提案はボルテージを上げていった。「KWWA」立ち上げと、「USJ」というネーミングでの神標津酪農のテーマパーク化は没になったものの、空き家を利用した「アルプスの少女ハイジ」をモチーフにした「藁のベッド」と「とろける焼きチーズ」プランは女性陣の興味を引き、「セントバーナード飼おうよ!」、「ヤギも居るといいよね!」、「でかいブランコも欲しいよね!」と那依とまりあもノリノリだった。
盛り上がる女性陣を目を細めて見守る直が稀世に呟いた。
「あの夏子と陽菜ってもしかしたら「天才」かもしれんな。「ちゃらんぽらん」のように見えて、実に「芯」を捉えとる。本能であれを考えておるんじゃったら、稀世ちゃんと出口君でフォローしてやったらいいものが出来上がるじゃろ。期待してるぞ。」
稀世は直に日本酒を酌した後、自身のコップにもなみなみと注ぎ一気に空けて言った。
「はい、なっちゃん、陽菜ちゃんと特色ある技術と才能を持つこの場に集まった皆の能力を合わせれば「夢」でなく「現実」になると思います。載田君も加わって、葵ちゃんと多世ちゃんが来て、いよいよ駒は揃った感がありますから、明日から全力で頑張りますね。」
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