幻想世界の統合者

砂鳥 ケイ

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第三十三話:失われた古都ツグール

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昼食を食べ終えた俺たちは、夜間に中央広場の噴水があった場所でショーをしていると言う情報を耳にした。折角なので観光がてら見ようと満場一致で決定した。
しかし夜までは、まだ時間があるので、適当に時間を潰していた。
途中の露店で買い食いをしたり、所々に設置してある変わった形のモニュメントを見て、いつの間にか始まったモニュメント捜索なんてもので時間を潰してショーの時間を迎えていた。

開始30分前だと言うのに中央広場前には、かなりの人だかりが出来ていた。
迷子にならないように、2人と手を繋いでいる。
周りの人々の話している内容によると、このショーというのは水上都市アクアリウムの魔術師達による水系魔術を使ったウォーターショーのようだ。

噴水前に設置された檀上に、魔術師と思われる若者が3人上がってきた。
そして、観客を伴ったカウントダウンを合図にウォーターショーが始まった。

水系の魔術と光系の魔術との絶妙な組み合わせで、色鮮やかな幻想世界が広がっている。
どうやら3人がそれぞれの系統に特化した魔術師たちのようだ。
背後の噴水の水なんかを利用して、宙に舞わせた水に光魔術によって生み出された色取り取りの光を反射させて、元の世界のイルミネーションチックな光景となっている。
魔術には、こんな使い方もあるもんだなと感心してしまった。

恐らく、バブルシャワーであろうカラフルなシャボン玉が其処彼処そこかしこに飛んでいた。
あまりの綺麗さに思わず見とれてしまい、時間を忘れてしまった。
終始喝采状態のままウォーターショーは幕を閉じた。

3日に一度行われているそうなので、また是非来ようと同じく満場一致で決定した。


龍宮城へと戻った俺たちは、夕食を食べ終えてそのままベッドへとダイブする。
今日は体を目一杯動かしただけあり、みんな疲れているようで、ベッドに入るとすぐに眠ってしまった。

そんなこんなで、水上都市アクアリウムに来てからあっという間に1週間が経過していた。
もちろんウォーターショーは2回見に行ったのは言うまでもない。

俺は、朝一から何やら慌ただしく準備を開始する。
そう、湖底探査をしようと思っていたのだ。
何度か図書館に通い、かつてここが湖となる前に栄えた古代都市の正確な場所などの情報を集めていたのだ。
正しいかどうかは分からないが、アクアリウムの北側の1k程先に行った所に存在していたそうだ。

そこまで行く為に貸しボート屋で大型のボートを一隻借りる事にした。
オールで漕ぐタイプではなく、魔力を注げば動いてくれる魔導回路が施されている。
普通の人ならば、10分動かすだけでも大人3人分の魔力が必要なようで、あまり借りる人いないそうで、格安で借りる事が出来た。

目的地周辺まで辿り着いた俺たちは、まずはボートを固定する為、自作した碇(いかり)をストレージから取り出し、水の中へと投げ入れた。
ロープが次々と沈んでいく。

暫くして湖底に到達したのか、ロープの動きが止まった。
ロープの残からして、ここの水深は約40mくらいのようだ。
ロープの先を船体に固定する。
これで、船が流される事はないだろう。

そして、潜水(ダイビング)やウォーターコーティングなどの諸々の準備を整えた。
「よし、行くか」
「おー!」
俺たちは、勢い良く水面へと飛び込んだ。

すぐに湖底へと到着したが、予想通り辺りは暗黒の世界が広がっていた。
俺には暗視があるので、鮮明に見えていたが、2人の為にフラッシングを使う。
これで良く見える。

「よし、海底探索スタートだ」
「すごーい、水の中なのに、全然そんな感じがしないね」
「ゴツゴツしてて歩きにくい」

和気あいあいな感じで、湖底調査を開始していたのだが、レーダーに無数の反応を捉えていた。
そう、魚群の反応だ。それを告げると何故だがユイの目がキラキラと輝いている。
「私、生で行けるよお兄ちゃん」と語ってはいないが、そう顔に書いてある。
ユイ、さすがに生はダメだぞ・・食中毒になったらどうするんだ。毒のある魚だっているかもしれないし。でもユイなら本当になんでもペロリと平らげそうで、腹痛なんて起こしているイメージが沸かない。

「2人とも、あまり俺から離れるなよ」

当初こそは、手を繋いで探索していたが、途中から足場が悪かったり、逆に手を繋いでいたら転びそうな局面があった為、今では手を放していた。
レーダーがあるので迷子にはならないと思うが、念の為だ。

暫く湖底を歩いて行くが、それらしい痕跡は何も見当たらない。
巨大都市が沈んでいるならば、痕跡くらいは見つかっても良いのだが、やはり迷信だったのだろうか?

っと、その時だった。
レーダーの端にモンスターの反応が現れた。
しかもこちらに近づいて来る。
巨大な黒い影が突進してくる様は圧巻で水の中を歩いている俺たちの現状だとまさに空飛ぶ魚にしか見えない訳で、なんとも異様な光景だった。

やはり、湖の中にもいるようだな。
「2人とも、正面からモンスターが来るぞ!臨戦態勢!」
俺の掛け声と共にユイとクロは、アイアイサーのポーズを取り、各々が武器を構える。
あのポーズいつの間にクロは覚えたのか・・。
妹は何でも姉の真似をしたがると言うが、どうやら本当らしい。

モンスターの正体がハッキリと見えて来た。
「おいおい、やけにデカイな」
「さすがの私でもちょっと一人だと食べきれないかも・・」
「余裕をかましていると怪我するぞ」
でも、さすがという手前、少しは自分が規格外だという自覚があるのに少し驚いた。

名前「ビッグレイクフィッシャー」
レベル38
種族:魚族
弱点属性:雷
スキル:水銃ウォーターガンLv3、渦潮

魚のくせして体長は3m程ありそうだ。
中々に素早いのだが、水中でも地上と同じ動きが出来る俺たちにとっては、脅威にすらならないけどね。
結果、あっという間にユイとクロが倒してしまった。
その際、何かの鍵をドロップした。
何かのフラグが立ったのか?RPG特有の光景に少し嫌な予感を感じる。

しかし、その後も湖底を歩き続けるが、巨大都市の存在の片鱗どころか、残骸の一欠片すら見つける事が出来なかった。
それにしても湖底には、岩石の凸凹はあってもゴミ1つ落ちておらず、綺麗だった。
セリアの話によると、この湖に宿っているアクティナの力だと言う。

本日の探索は諦めて、湖上へと上がって来た。
宿に帰るのではなく、今夜は船の上で夜を明かすのだ。
その為に一番大きな船にしていた。
その都度いちいち戻っていたら時間がもったいないからね。
タイムイズマネーの精神は異世界に来ても変わらないのだ。

次の日も、その次の日もひたすらに湖底を彷徨い続ける。
しかし、一向に見当たらない。
計4日間かけて、湖全体の8割は探し終えている。
残りは、水上都市アクアリウムの直下だけとなった。

一番可能性は低いだろうと思っていたので、結果的に一番最後にその場所を残していた。

最後の望みをかけて俺たちは、湖底を探索する。
この辺り周辺が今までで一番深くなっているようだ。
少し歩いただけで、今まで感じなかった異変を感じていた。
それどころか、何やら正面に裂け目のような物が見えるのだ。
裂け目からは、紫色の光が溢れている。
先に見つけたのはユイ達だった為、既に裂け目のすぐ近くまで来ている。

「2人とも、何が起こるかわからないから、近づき過ぎるなよ」

俺が声を発し終えたその時だった。
!?
ユイもクロもまだ裂け目からは、3mは離れていたのだが、いきなり吸い込まれてしまったのだ。
「ユイっ!クロっ!」
あまりの突然の出来事に俺は咄嗟に裂け目の前まで駆け寄ってしまった。
すると、先程と同じように吸い込まれてしまう。

今思うと、中がどうなっているのか分からないのに安易な判断だったなと後悔していた。
最悪の場合、吸い込まれる=死かもしれないのだ。
だが、2人の事が気掛かりで、仮に冷静だったとしても、やはり飛び込むしか選択肢は無かっただろう。
しかし、どうやら最悪のケースにはならなかったようだ。
少しの間、意識を失っていたが死んではいない。恐らく。
眼前360℃に、巨大な荒廃した都市が広がっていた。

ユイとクロもすぐ近くにいる。
取り敢えずホッと息を吐く。

「ここは、一体どこだ?」

レーダーには俺たち3人以外の反応はない。
「ユウ、上」
クロがポツリと呟く。
クロが指し示す虚空を見上げた。
するとそこに見えたのは、空ではなく白い空間が広がっていた。
真っ白な天井が一面広がっている。広大な上空を白いペンキで全面塗りつぶしたようなイメージだろうか。
どうやら、裂け目を通って、何処かにワープしてしまったと考えるべきだろう。

俺はここで1つの可能性を考えていた。

もしかすると、ここが遥か昔に滅んだという、巨大帝国なのではないだろうかと。
目の前に広がる荒廃して倒壊した建物の数々がこの可能性を容易に導き出していた。

どちらにしても、このままここにいても埒があかない為、辺りを散策する事にする。

改めて辺りを観察するが、大きな都市が何百年の歳月を経て今の荒廃した状態となっている感じだった。
もはや遺跡と呼んだ方が妥当かもしれない。

建物の中に入ったが、中には何一つ残されていない。
物という物を根こそぎ持って行かれたような感じだ。

しばらく散策していたが、結局この場所が特定出来るような物を見つけることは出来なかった。

「お兄ちゃん、お腹空いた・・」
「時間的には、もう夜だからな。ここで野営しようか」

ストレージからテントを取り出し、慣れた手つきで設営していく。
ダンジョンでも旅路でもそうだが、俺たちは野営慣れしているのだ。

鍋を取り出し、薪に火をくべて、調理していく。

「今夜は肉入りシチューにしようか」
「やったぁ!お肉だー!」

ユイは肉好きだからな、見知らぬ異界の地なので、少しでも元気が出るようにと思ったのだが、いらないお世話だったかもしれない。

出来上がったシチューを美味しそうにペロリと食べていた。
クロは、俺の腕にかぶりついている。
知らない人が見たら、危ない光景かもしれないが、誰もいないので視線を気にする必要もないだろう。

食事も終わり、俺は念の為に周囲10mに結界を張っておくのと、レーダーを生物感知モードに切り替えておく。

次の日も次の日も、俺たちは脱出の糸口を見つける為に、彷徨い歩く。
それにしても、なんて広大な遺跡なのだろうか。
散策しながらとはいえ、丸2日以上歩き続けても先が見えない。
果てしなく荒廃した土地が広がっている。

俺は、エルフの里で覚えた妖精の羽フェアリーウィングを使用し、空を飛んで辺りを確かめる事にした。
「フェアリーウィング!」
すぐに上空100mくらいの高さまで飛び上がる。

「な、なんだって・・・」

すぐに降りてきた。
元々飛べる効力は10秒間だけなのだ。

「お兄ちゃん、どーだった?」
「見渡す限りの遺跡群だな。先が見えない程にね」

こうなれば、考えを変える必要がある。
この白い空間の端まで行くことだ。
端があるのかは分からないが、試してみる事にした。
今までは、手掛かりを見つける為に、散策しながら進んでいたが、今日は全力疾走でひたすら一直線に向かうことにした。

途中休憩を挟みながら、走り続ける事6h、レーダーには何も反応はなく、景色だけが凄いスピードで移り変わっていく。

その時だった。
俺は2人を静止した。

何かの反応を感じたからだ。
レーダーには何も反応していない。
ユイも分からないようだが、俺は確かに何かを感じる。

「正面から何か来ます!」
声の主はセリアだ。

その直後、巨大なゴーレムのような石像が俺たちの前に現れたのだ。
「デカいな」
「あれはさすがに食べられないね」
「二人とも、手は出すなよ」
敵対反応ではない為、こちらから攻撃はしない。

言葉が通じるのか不明だが、取り敢えず呼びかけてみようか。

「俺達は、敵ではありません。この遺跡を荒らしにきた者でもありません。ただ出口を探しているだけです。知っていれば教えていただきたいのですが」

俺は、ゴーレムに話し掛けた訳ではない。
コイツを操っている何者かにだ。
ゴーレムは、目の前に立ちはだかってはいるが、攻撃してくる素振りはない。

すると、俺の声に反応して何処からともなく、声が聞こえてくる。
「あるぇ、悪い人じゃないの?」
若い女性の声だった。
それにしても、そのフレーズは、今のこの雰囲気が台無しだろう。もう少し、喋り方があるだろうに。
「俺達はこの場所から元の場所に帰りたいだけです」

「なーんだ、そうなんだ」

(どうやら精霊のようです。同種の存在を感じます)
(なるほど)

目の前のゴーレムが徐々に小さくなっている。
そして、人族の大人サイズにまで小さくなっていた。
そして、いつの間にか姿が女性へと変わっていた。

「会話するのは久しぶりだったからさ、うっかりしてたけど、キミ精霊と会話出来るって事は、もしかして?」

「こういう事です」
セリアが俺の中から出て来て、俺の肩にチョコンと座った。
「やっぱり宿主くんだったんだね」
「人族のユウと言います。こっちが、ユイとクロです。で、精霊のセリアだ」

「私は、地の精霊のノアです。宜しくね」
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