最後の魔女

砂鳥 ケイ

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最後の魔女104 魔導具作成

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絶賛私は本気を出し中。

 私がここまで本気を出すのは、本当に久し振りかもしれない。

 鉱山都市トレランスの宿の一室。私はたくさんの魔石と睨めっこをしていた。
 ちなみに、リグとリリベルは2人で仲良く買出しに行っている。

 さて、何を作ろうかしら。
 ううん、作りたいものはたくさんある。だけど、うーん。何から作ろうかな。
 やっぱり、直面している問題ごとを解決するのが先決かしら。
 私に害意を持っている者、敵対している者、それから必要以上に視線を送ってくる者なんてのも付与してみよう。そうね、効果範囲は1キロ圏内っと。
 それに要する必要な魔石の量と魔力は⋯⋯。

 うわぁ、結構いい数字だなぁ。ま、でも曖昧な表現だし、効果範囲も最大級。更にはそれを指輪サイズまで凝縮するのだから仕方ない。想定される魔鉱の量は昨日採掘してきた魔鉱の1/3の量に匹敵する。

 材料を並べる。
 広い部屋だというのに、敷き詰められる魔鉱の山がギッシリと足の踏み場を無くしていた。

 媒体はこの指輪でいいかな。

 魔導具を作る場合は最終的な形の媒体となる素材が必要なのだ。

 最後に脳内でイメージした魔法陣を形成する。
 この魔法陣のイメージが実は一番時間を要する。複雑な物であればある程に魔法陣は難解になる。

 よし、準備は整った。

 《魔導具生成マギクリエイト

 眩い光が部屋中を包み込むと同時に脳内でイメージしていた魔法陣が地面へと刻まれる。
 魔力をごっそりと持って行かれる。

 膨張した光はやがて収束し、あれだけあった材料も全て光と共に消え失せ最後に残ったのは、小さな小さな指輪だけだった。

 ふぅ、完成かな。名付けて索敵くん。

 早速その性能を確かめてみる。
 魔導具は魔力を込めて発動するタイプと予め魔力を注ぎ込んでおき、それを少しづつ消費していくタイプと2種類ある。大した効力じゃないなら消費魔力は少ないけれど凄い効力だとその消費は激しい。
 以前、サーシャにプレゼントした遠距離通信の出来るペンダントは消費魔力は少ない為、保有分を消費することで、魔力のない人でもお手軽に扱うことが出来る。でも何十回と使っていたら流石に空になっちゃうから、定期的に補充する必要がある。市場に時々出回っているダンジョン産だとかは、魔力を消費せずに消費出来るみたいだけど、回数制限があるとかでよく壊れるらしい。私の作ったやつの方のが品質はいい。

 で、今作った索敵くんは常に発動し続ける感じになるから、発動している間は継続的に魔力を持って行かれてるね、これ。私自身使ってみるまでは分からなかったけど、流石に常時発動させっぱだといい感じで魔力を消費し続けてる。効果はいいけど、燃費は悪い。
 指輪だから、常時つけておいて、時々使用する事にしよう。

 残りの魔鉱を使い、もう1つ同じ効果の指輪を2個作った。
 今度の魔導具は、その名も守くん。
 一度だけ致死的な攻撃を身代わりに受けてくれる優れ物。効果は単純だけど、結果的にこれもかなりの魔鉱を使用してしまった。でも、命には変えられない。剣王の時もそうだったけど、今後はもっとヤバい連中と関わり合う事になるかもしれないから。
 これは、リグとリリベルにつけてもらう。
 私やリグはまだ戦えるから大丈夫だけど、リリベルはか弱い獣人の女の子だからね。リグには保険かな。

 作業の後は貸切展望露天風呂を堪能した。
 いい汗かいた後は、お風呂もまた格別だね。

 2人が買い物から帰って来た。
 両手に沢山の荷物抱えてるけど、何を買ったんだろう。

「お姉様、只今戻りました。見て下さいよ、大量です」

 リグは紙袋をガサガサと取り出して購入したものを並べていく。
 先程は魔石やら魔鉱が敷き詰められていた床が、今度は⋯衣類かな。並べられていく。

 こんなに大量に一体誰が着るのだろうか。

「お姉様はあまり拘りがないと思いますが、これからはお洒落の時代です! 私たちが厳選してお姉様の分も併せてチョイスしました!」

 ん、お洒落の時代?
 拘りがないというか、私は元々紺色のワンピースしか持っていない。でも同じ物を5着持っている。いくら魔法でキレイになるからといえど、やっぱりね。流石の私でもそこらへんは弁えているつもり。
 いやでもそんな派手なのは私には似合わない⋯それは流石にモリモリ過ぎて動き辛いよ⋯え、肌面積少なくない?

 その後、本人の意見は何ら聞き入れてもらえず、2人の着せ替え人形と化すのだった。

「そういえばこれ、いつも頑張ってる二人へプレゼント。肌身離さず持ってて」
「つ、ついにお姉様からのプロポーズきたぁぁぁあ!」
「ふぇぇ! ま、まだ、心の準備が⋯」

 何でそんなに2人とも顔が赤いのだろう。最近流行している風邪かな? なら安心して、私が治してあげるから。
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