世界の理

医白影(いしかげ)

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1章

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 神暦15990年聖月ー地球でいう12月ー20日の昼。
 それはもう太陽が1番てっぺんで、一生懸命地上に光を届けている時のことです。
 2人の少女が走っていました。
「サーシャがいきなり攻撃するから!」
「そんなこと言われたって仕方ないじゃん。蜂型はだめなの!」
「だからって素人じゃないんだから!あんな広範囲魔法をいきなりぶつけたらだめでしょ!」
 なるほど、よく見ると2人は、地球で言うスズメバチを2倍の大きさにしたような魔物の大群に追いかけられています。
「もうさっさと終わらせよう!サーシャ走って。」
「ミーシャ、こっちに来させないでね!」
「言われなくとも!」
 ミーシャと呼ばれた少女は振り向き、
「ボク中心で広範囲結界展開!ボクだって蜂型は嫌いだあああっ」
そう泣き叫んで蜂型の群のなかに飛び込みました。
 一方、サーシャと呼ばれた少女は十分に距離を置き、どこからともなく杖を取り出して、
「炎に包まれ消えるが良い。蜂型撲滅ううう!」
そう叫んで杖を振りました。

 神暦15980年奏月ー地球でいう10月ー14日、ベルトムルト皇国の28代皇帝ロイ・レイ・ディアンと皇后であり28代神殿長テスラ・ケイト・ディアンの間に、2、3人目となる女の子の双子が誕生しました。グリテシア・サーシャ・ディアン、トリテシア・ミーシャ・ディアンと名付けられた2人はすくすくと育ち、この前の誕生日で10歳になりました。今は、国立ベルトムルト総魔法指導院初等部Sクラスに在籍しています。
 この日は皇宮を抜け出して森で遊んでいたところ、蜂型魔物にばったりでくわしたのでした。

「ねえ、サーシャ。」
「・・・」
「怒らないからこっち向きな?」
 そこには明らか怒っているミーシャと、その前で正座をして俯いているサーシャがいました。周りには、ぷすぷすと燻っている焼け焦げた大量の魔物の死体があります。また、ミーシャからはなぜか焦げ臭い匂いがします。
「サーシャ。いっっっつも言ってるよね?一瞬考えろって。」
「いやーミーシャなら避けれるかと「そのことも言ってるでしょうが!」
「はい。おっしゃる通りです。」
 そうしてミーシャによるお説教タイムがスタートしました。どうやらサーシャの魔法はミーシャを中心に、かつ規模が大きい広範囲魔法だったため、彼女がいくらか被害を被ったようです。説教タイムは30分程度続き、その間に太陽は少し位置をずらしておりました。

これは双子の日常と運命のお話。
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