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「ん……」
「あ、やっと起きた?」
「…シエル?」
なんでシエルがここに…?
僕はいったい何をしていたんだ?
「シエル。僕はなんでここに…?」
「はぁっ?覚えてないの??翔也、フィーネに刺されたんだよ。体が結構弱っててびっくりしたんだよ!!」
あぁ、そうだった。そう言えば、僕はフィーネに刺されたんだ。
シエルは少し困ったような顔をしていた。
あと、シエルはなんでここにいるんだろう。確か僕の中にいたはず…?
「シエル?もう大丈夫なの?」
「大丈夫って?何が?」
「何って…レオのこと…」
そう聞くと、シエルは顔の表情が見えないくらい下を向き俯いていた。
「いや、実は、まだレオが、怖いんだ…。もう少しだけ翔也にいて欲しい…。」
「僕は全然いいよ?シエルが回復するまで僕は待ってるから。」
「……ありがとう!」
「?…シエル??」
シエルが俯いていた顔を上げた時に違和感があった。
なんだ?この違和感…。
シエルの表情は、一見嬉しそうに見えるが、とても悲しい雰囲気をまとっていた。
まるで、誰かの別れを惜しむような。別れ?
「さぁ、翔也。僕として、頑張って。」
僕はシエルの手を掴んだ。
この手を離したらもう二度と会えない気がして……
「シエル。なにか僕に隠してるよね?」
「いや、……はぁ、やっぱり翔也にはバレちゃうか。」
シエルは急に大粒の涙を流した。
「この体には二つの魂がいられないんだ。この傷を回復されるのもそうだし。」
「じゃあ、僕が出てくよ。だって元々はシエルの体だし。」
…元々僕がシエルの体に入った部外者だし。
「、いや。この体は翔也にあげるよ。」
「!?な、なんで…?これはシエルの体だよ?、しかもレオに愛されてるってわかった今なんで僕に体をくれようとするの?!。」
シエルは涙を流した後の赤く腫れた目で、にっこり微笑んだ。
「僕が辛くて逃げた時に、翔也が変わってくれたんだ。僕は翔也に生きていて欲しい。」
「じゃぁ、シエルはどうするんだよ…っ、」
シエルは僕の手を強く掴んだ。
「………もし来世があるなら、僕の友達に、なって欲しいなぁ。」
頬を染め、照れたような表情でそう言った。
「だからその時まで…お別れなだけだよ。別に悲しいことではないよ。また次会えるでしょ?………さぁ、そろそろ時間だ。翔也、僕は君と一緒にいれて、楽しかった。また来世で会おう。」
ドンッ
シエルに突き落とされた体はだんだん落ちていく。
「シエル!シエルっ!!待って!!行かないでっ!行かないでぇぇぇっ!!!」
シエルの優しそうな、とても幸せそうな顔が最後に見えて、僕は気を失ってしまった。
「あ、やっと起きた?」
「…シエル?」
なんでシエルがここに…?
僕はいったい何をしていたんだ?
「シエル。僕はなんでここに…?」
「はぁっ?覚えてないの??翔也、フィーネに刺されたんだよ。体が結構弱っててびっくりしたんだよ!!」
あぁ、そうだった。そう言えば、僕はフィーネに刺されたんだ。
シエルは少し困ったような顔をしていた。
あと、シエルはなんでここにいるんだろう。確か僕の中にいたはず…?
「シエル?もう大丈夫なの?」
「大丈夫って?何が?」
「何って…レオのこと…」
そう聞くと、シエルは顔の表情が見えないくらい下を向き俯いていた。
「いや、実は、まだレオが、怖いんだ…。もう少しだけ翔也にいて欲しい…。」
「僕は全然いいよ?シエルが回復するまで僕は待ってるから。」
「……ありがとう!」
「?…シエル??」
シエルが俯いていた顔を上げた時に違和感があった。
なんだ?この違和感…。
シエルの表情は、一見嬉しそうに見えるが、とても悲しい雰囲気をまとっていた。
まるで、誰かの別れを惜しむような。別れ?
「さぁ、翔也。僕として、頑張って。」
僕はシエルの手を掴んだ。
この手を離したらもう二度と会えない気がして……
「シエル。なにか僕に隠してるよね?」
「いや、……はぁ、やっぱり翔也にはバレちゃうか。」
シエルは急に大粒の涙を流した。
「この体には二つの魂がいられないんだ。この傷を回復されるのもそうだし。」
「じゃあ、僕が出てくよ。だって元々はシエルの体だし。」
…元々僕がシエルの体に入った部外者だし。
「、いや。この体は翔也にあげるよ。」
「!?な、なんで…?これはシエルの体だよ?、しかもレオに愛されてるってわかった今なんで僕に体をくれようとするの?!。」
シエルは涙を流した後の赤く腫れた目で、にっこり微笑んだ。
「僕が辛くて逃げた時に、翔也が変わってくれたんだ。僕は翔也に生きていて欲しい。」
「じゃぁ、シエルはどうするんだよ…っ、」
シエルは僕の手を強く掴んだ。
「………もし来世があるなら、僕の友達に、なって欲しいなぁ。」
頬を染め、照れたような表情でそう言った。
「だからその時まで…お別れなだけだよ。別に悲しいことではないよ。また次会えるでしょ?………さぁ、そろそろ時間だ。翔也、僕は君と一緒にいれて、楽しかった。また来世で会おう。」
ドンッ
シエルに突き落とされた体はだんだん落ちていく。
「シエル!シエルっ!!待って!!行かないでっ!行かないでぇぇぇっ!!!」
シエルの優しそうな、とても幸せそうな顔が最後に見えて、僕は気を失ってしまった。
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