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友達以上恋人未満: 中国人
中国人女性との恋愛はなかなか興味深い。
僕が大学院にいた頃、フラットメイト(寮内の一階層内に一緒にいる寮生)の中に2人の中国人女性がいた。
これは感覚的なものなので、恋愛といっていいのかわからないものの、少なからずその2人の中国人女性にあるときから好意を向けられていたような気がした。
ひょっとしたら、ただの勘違いかもしれないものの、一応書いてみることにした。
僕はイギリスの大学院にいたのだが、当時はたくさんの中国人留学生いた。
彼女たちはその中の2人だ。
中国人たちの多くが学んでいたのは経済、国際政治、報道、美術関連分野だった。
幅広い分野に中国人がいたが、ほとんどの留学生は修士を取得するには足りない語学力で留学していたから驚いたものだ。
中国人の友達ができたのは、今これを書いている今日までも、この留学していた時だけだ。
それぞれが帰国してからは欧米系のSNSへのアクセスが向こうはないため、すっかり疎遠になっている。
僕は中国人に対して特に悪い印象も良い印象もなかったが、自分の寮がどこなのかわからずに困っていたところ、一番最初に助けてくれたのは彼らだった。
さらに、食事にもよく招待してくれて、手作りの料理を頻繁にごちそうになった。
総じて、悪い印象はなかった。
週末でもないのに大量の中国人留学生が僕のフラットのキッチンとダイニングを占領し、大声で夜中まで騒いで、ゴミを捨てずに放置する様には流石に驚いたものの、頻繁にやってくる彼女たちの友人とも知り合い、数ヶ月彼女・彼らと過ごす中で、僕の中国人への印象がつくられていった。
総じてピュアなのだ。
一見するとマナー違反だとなんだと思うかもしれないが、彼ら彼女たちはとにかくルールを知らない、または勘違いしている。
だからわざわざ教えると「?」な顔をされるのが、そこに悪気は感じられなかったし、悪いことだと気づくとすぐに謝ってくれたり、笑顔で「そうだったのか!」とその場を和ませてくれる人が大半だった。
もちろん、彼ら彼女たちの態度や生活習慣が劇的に変わることはなかったのだが…。
まあ、そこは文化の違いということで僕はなんとか乗り越えた。
同じフラットメイトのレバノン人大学生は、中国人の生活習慣に頭にきて、いつも留守だった。
僕の寮にいた中国人女子AとBはそれぞれ違うグループに所属していた。
Aは僕の真横の部屋にいて、BはAの横の部屋で暮らしていた。
Aは僕より背が低く、多分155センチ程度。
丸い眼鏡とショートヘアが特徴的で、Bは初めて彼女を見た時、男の子だと思ったらしい。
Bは僕より背が高く、多分163センチ前後。
少しふくよかなだったが、目が丸く、いつも笑顔のかわいらしい女性だった。
2人とも1つ歳上だったと思う。
彼女たちは普段からそれぞれの中国人グループと付き合っていたため、僕とは食事の際に会話をする程度だった。
それぞれ1人で寮でご飯を作る時、僕の御飯の時間と被っている事が多く、どちらかから手料理を振る舞ってもらうことがよくあった。
2人とも料理が上手で、特にBは大きな中華鍋を使って豪快に料理する、いかにも中国人といった感じの人で、Aは日本食も作る繊細な料理人だった。
僕も料理は好きだが、2人ほどうまくないので、僕にとって2人の存在は本当にありがたかった。
僕は授業が始まって早々、ドイツ人女性に恋をして、失恋した。
Bにはそのことでよく愚痴を聞いてもらっていた。
Bに話をすると、いつも僕は慰められた。
「人生1回なんだから、そんなくよくよしたって仕方ないじゃん!ポジティブに生きなきゃ!」
彼女の口癖だった。
僕が落ち込んでいると、慰めてくれるかのように、食事を用意してくれて、2人で食べた。
彼女がこの番組面白いんだよと、芸能人が逃げ回る某日本のテレビ番組を見せてくれて、一緒に観た。
僕は彼女の優しさと明るさに、なんとなく心惹かれていた。
ある時、Bが珍しく自分から恋愛話を持ちかけてきた。
いつもポジティブな彼女にしては珍しく、ひどく落ち込んだ様子で日本人の恋愛観を聞かれたのだ。
僕は日本は自由恋愛で、最近は晩婚化が進んでいる旨を話したと思う。
僕は彼女に中国の恋愛について聞いてみた。
「これは、私の場合なんだけど、学業が終わったら中国に帰って結婚しろって親に言われているの」
「結婚?彼氏いるんだっけ?」
僕は出会った中国人のほとんどに恋人がいないことは知っていた。
ごく一部、なんだかクールな男子や少し遊びが好きそうな男子は彼女が中国や他のイギリスの都市にいたが、女子で彼氏持ちは聞いたことがなかった。
なんとなく、恋愛に関して保守的だという印象があった。
「彼氏いないよ。いたこともないもん。」
「じゃあ、どうやって結婚するの」
「お見合いだよ。私の出身地ではまだお見合いは一般的なの。会ったこともない知らない男と結婚なんて、私無理だよ」
「その人がとんでもなくいい人だったらいいけど、好きでもない人と結婚は無理だよね・・・。きついね、それ」
「だから私は中国に帰ったら上海に出て仕事を見つけようと思うの」
「すぐ見つかるものなの?」
「わかんない。わかんないけど、街に出ないと結婚させられる…」
「恋愛はしてみたいの?」
「好きが何なのか全然わかんないけど、そりゃあしてみたいよ。いつかは結婚したいし、子どももほしい。でも、今じゃないんだよ」
切実だった。
別の日に、男友達が遊びに来て彼もBの悩みについて僕に共有してくれた。
「本当に、どうしたらいいかなあ」
3人で悩んだ。
僕は時々Bの笑顔を見るのが愛おしいとすら思うようになっていたが、この頃には既に韓国人女性と仲良くなり始めていた。
Aはというと、そんな話は一切していなかった。
「私?私は結婚しないよ!帰るかどうかもわかんない。こっちでまた勉強するかなあ」
なんて様子だった。
「今僕くんは好きな子いるの?」
「え、うーん…。どうだろ」
「Bが好きとか?」
「ええ?…うーん、わかんない。いい子だけどね」
「じゃあ、私とBだったらどっちが好き?」
「え…。2人とも好きだよ」
「だめ!1人選んで」
「ええ…」
迷っていると彼女の鋭い目が僕の心を読んだ。
「Bでしょ?わかってるんだから」
そう言ってキッチンのドアをぴしゃりと閉じて立ち去った。
別の日、Bのグループの中国人たちとAとBが宴会をしていた。
僕はたまたまキッチンに入ると、Bの友人たちが聞いた。
「おい!僕くん!君はAとBどちらが好きなんだ?」
Bは赤面しながら
「そんなこと答えないでいいよ」
と笑いながら僕の発言を止めた。
するとAは、
「私知ってる!Bだよ、B!」
そうしてみんなは「おおー」といったような感じで盛り上がった。
Bは、いやいやいやと大きく首を横に振っていた。
僕は反応に困って「2人ともいい人だよね」と言ったと思う。
この後、特になにかあったわけではない。
僕は韓国人女性と付き合うようになり、彼女が僕の寮に来るたびに、AとBは僕と気まずそうに話すようになった。
特にBは一時的に寮から姿を消してしまった。
僕はそれがなんとなく寂しかった。
韓国人彼女と夜を過ごす時、彼女がよく窓を全開にしていて、僕はブラインドのおかげで窓が空いていることに気づかずにいたことが度々会った。
彼女は結構あえぐタイプで、僕とヤッている時はよく叫んだ。
僕が窓が空いていることに気づくと、隣の窓も空いていることがよくあった。
おそらくだが、Aに聞こえていたのだ。
ひょっとしたら、Aはイヤホンをしていたかもしれない。
いや、そうに違いない。
そう思いながら僕はAに遭うたびになにか聞かれないかソワソワしたものだ。
しかし、Aは何を言うでもなく、クールにこれまで通り振る舞ってくれた。
僕らは帰国日が決まると、それぞれ早々に旅去った。
なにかお別れ会をやった記憶はない。
気がつけば、1人、また1人と姿が消えていて、たしか僕は最後から2番目に寮を出た。
もぬけの殻となったAとBの部屋を見て、寂しく思いながら、彼女と僕は一緒にイギリスを出たのであった。
その後、一度だけ、Bから連絡が入ったことがある。
「今、上海にいるよ!遊びに来てね!」
返事をしたものの、それ以降一切の連絡がない。
仕事を見つけたのかどうかはわからない。
でも、彼女が上海にいったことで一筋の光が見えたのだと思っている。
僕が大学院にいた頃、フラットメイト(寮内の一階層内に一緒にいる寮生)の中に2人の中国人女性がいた。
これは感覚的なものなので、恋愛といっていいのかわからないものの、少なからずその2人の中国人女性にあるときから好意を向けられていたような気がした。
ひょっとしたら、ただの勘違いかもしれないものの、一応書いてみることにした。
僕はイギリスの大学院にいたのだが、当時はたくさんの中国人留学生いた。
彼女たちはその中の2人だ。
中国人たちの多くが学んでいたのは経済、国際政治、報道、美術関連分野だった。
幅広い分野に中国人がいたが、ほとんどの留学生は修士を取得するには足りない語学力で留学していたから驚いたものだ。
中国人の友達ができたのは、今これを書いている今日までも、この留学していた時だけだ。
それぞれが帰国してからは欧米系のSNSへのアクセスが向こうはないため、すっかり疎遠になっている。
僕は中国人に対して特に悪い印象も良い印象もなかったが、自分の寮がどこなのかわからずに困っていたところ、一番最初に助けてくれたのは彼らだった。
さらに、食事にもよく招待してくれて、手作りの料理を頻繁にごちそうになった。
総じて、悪い印象はなかった。
週末でもないのに大量の中国人留学生が僕のフラットのキッチンとダイニングを占領し、大声で夜中まで騒いで、ゴミを捨てずに放置する様には流石に驚いたものの、頻繁にやってくる彼女たちの友人とも知り合い、数ヶ月彼女・彼らと過ごす中で、僕の中国人への印象がつくられていった。
総じてピュアなのだ。
一見するとマナー違反だとなんだと思うかもしれないが、彼ら彼女たちはとにかくルールを知らない、または勘違いしている。
だからわざわざ教えると「?」な顔をされるのが、そこに悪気は感じられなかったし、悪いことだと気づくとすぐに謝ってくれたり、笑顔で「そうだったのか!」とその場を和ませてくれる人が大半だった。
もちろん、彼ら彼女たちの態度や生活習慣が劇的に変わることはなかったのだが…。
まあ、そこは文化の違いということで僕はなんとか乗り越えた。
同じフラットメイトのレバノン人大学生は、中国人の生活習慣に頭にきて、いつも留守だった。
僕の寮にいた中国人女子AとBはそれぞれ違うグループに所属していた。
Aは僕の真横の部屋にいて、BはAの横の部屋で暮らしていた。
Aは僕より背が低く、多分155センチ程度。
丸い眼鏡とショートヘアが特徴的で、Bは初めて彼女を見た時、男の子だと思ったらしい。
Bは僕より背が高く、多分163センチ前後。
少しふくよかなだったが、目が丸く、いつも笑顔のかわいらしい女性だった。
2人とも1つ歳上だったと思う。
彼女たちは普段からそれぞれの中国人グループと付き合っていたため、僕とは食事の際に会話をする程度だった。
それぞれ1人で寮でご飯を作る時、僕の御飯の時間と被っている事が多く、どちらかから手料理を振る舞ってもらうことがよくあった。
2人とも料理が上手で、特にBは大きな中華鍋を使って豪快に料理する、いかにも中国人といった感じの人で、Aは日本食も作る繊細な料理人だった。
僕も料理は好きだが、2人ほどうまくないので、僕にとって2人の存在は本当にありがたかった。
僕は授業が始まって早々、ドイツ人女性に恋をして、失恋した。
Bにはそのことでよく愚痴を聞いてもらっていた。
Bに話をすると、いつも僕は慰められた。
「人生1回なんだから、そんなくよくよしたって仕方ないじゃん!ポジティブに生きなきゃ!」
彼女の口癖だった。
僕が落ち込んでいると、慰めてくれるかのように、食事を用意してくれて、2人で食べた。
彼女がこの番組面白いんだよと、芸能人が逃げ回る某日本のテレビ番組を見せてくれて、一緒に観た。
僕は彼女の優しさと明るさに、なんとなく心惹かれていた。
ある時、Bが珍しく自分から恋愛話を持ちかけてきた。
いつもポジティブな彼女にしては珍しく、ひどく落ち込んだ様子で日本人の恋愛観を聞かれたのだ。
僕は日本は自由恋愛で、最近は晩婚化が進んでいる旨を話したと思う。
僕は彼女に中国の恋愛について聞いてみた。
「これは、私の場合なんだけど、学業が終わったら中国に帰って結婚しろって親に言われているの」
「結婚?彼氏いるんだっけ?」
僕は出会った中国人のほとんどに恋人がいないことは知っていた。
ごく一部、なんだかクールな男子や少し遊びが好きそうな男子は彼女が中国や他のイギリスの都市にいたが、女子で彼氏持ちは聞いたことがなかった。
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「じゃあ、どうやって結婚するの」
「お見合いだよ。私の出身地ではまだお見合いは一般的なの。会ったこともない知らない男と結婚なんて、私無理だよ」
「その人がとんでもなくいい人だったらいいけど、好きでもない人と結婚は無理だよね・・・。きついね、それ」
「だから私は中国に帰ったら上海に出て仕事を見つけようと思うの」
「すぐ見つかるものなの?」
「わかんない。わかんないけど、街に出ないと結婚させられる…」
「恋愛はしてみたいの?」
「好きが何なのか全然わかんないけど、そりゃあしてみたいよ。いつかは結婚したいし、子どももほしい。でも、今じゃないんだよ」
切実だった。
別の日に、男友達が遊びに来て彼もBの悩みについて僕に共有してくれた。
「本当に、どうしたらいいかなあ」
3人で悩んだ。
僕は時々Bの笑顔を見るのが愛おしいとすら思うようになっていたが、この頃には既に韓国人女性と仲良くなり始めていた。
Aはというと、そんな話は一切していなかった。
「私?私は結婚しないよ!帰るかどうかもわかんない。こっちでまた勉強するかなあ」
なんて様子だった。
「今僕くんは好きな子いるの?」
「え、うーん…。どうだろ」
「Bが好きとか?」
「ええ?…うーん、わかんない。いい子だけどね」
「じゃあ、私とBだったらどっちが好き?」
「え…。2人とも好きだよ」
「だめ!1人選んで」
「ええ…」
迷っていると彼女の鋭い目が僕の心を読んだ。
「Bでしょ?わかってるんだから」
そう言ってキッチンのドアをぴしゃりと閉じて立ち去った。
別の日、Bのグループの中国人たちとAとBが宴会をしていた。
僕はたまたまキッチンに入ると、Bの友人たちが聞いた。
「おい!僕くん!君はAとBどちらが好きなんだ?」
Bは赤面しながら
「そんなこと答えないでいいよ」
と笑いながら僕の発言を止めた。
するとAは、
「私知ってる!Bだよ、B!」
そうしてみんなは「おおー」といったような感じで盛り上がった。
Bは、いやいやいやと大きく首を横に振っていた。
僕は反応に困って「2人ともいい人だよね」と言ったと思う。
この後、特になにかあったわけではない。
僕は韓国人女性と付き合うようになり、彼女が僕の寮に来るたびに、AとBは僕と気まずそうに話すようになった。
特にBは一時的に寮から姿を消してしまった。
僕はそれがなんとなく寂しかった。
韓国人彼女と夜を過ごす時、彼女がよく窓を全開にしていて、僕はブラインドのおかげで窓が空いていることに気づかずにいたことが度々会った。
彼女は結構あえぐタイプで、僕とヤッている時はよく叫んだ。
僕が窓が空いていることに気づくと、隣の窓も空いていることがよくあった。
おそらくだが、Aに聞こえていたのだ。
ひょっとしたら、Aはイヤホンをしていたかもしれない。
いや、そうに違いない。
そう思いながら僕はAに遭うたびになにか聞かれないかソワソワしたものだ。
しかし、Aは何を言うでもなく、クールにこれまで通り振る舞ってくれた。
僕らは帰国日が決まると、それぞれ早々に旅去った。
なにかお別れ会をやった記憶はない。
気がつけば、1人、また1人と姿が消えていて、たしか僕は最後から2番目に寮を出た。
もぬけの殻となったAとBの部屋を見て、寂しく思いながら、彼女と僕は一緒にイギリスを出たのであった。
その後、一度だけ、Bから連絡が入ったことがある。
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