お人好し底辺テイマーがSSSランク聖獣たちともふもふ無双する

大福金

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本編 燦聖教編

閑話 四天王ベルゼブブ

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久しぶりに大福が食べたいのう……。口に入れるとアッサリしておるのに濃厚な甘さが……むう。想像したら食べたくてヨダレが止まらぬ。

「ーーワシはちょっとルクセンブルグに行ってくるのじゃ!」

『えっ?主~どこに行くんだ?』

「ちょっと甘味をっゲフンゲフンッ!散歩じゃよ」

『今甘味って聞こえたぜ?俺も一緒に行くからな!』

「ふぬっ……分かったのじゃ」

スバルめ……こう言う時いつも鼻が聞くんじゃよな。

パールはスバルを連れて、ルクセンブルグの街に転移した。
街に転移すると同時にパールは人化し人の姿になった。

『あれ?人化したのか』

「当たり前じゃろっ!猫と鳥が甘味屋に買い物しに行くとか可笑しいじゃろう」

スバルはふうん?そう言うもんなのか?俺には人族の常識は理解出来ねーなって表情をし、人化したパールの肩にフワリと乗る。

『主~此処でルクセンブルグで甘味って事はまさか……黒い最終兵器だな?』

「何じゃその怪しい名前は……ワシは、大福を買いに来たんじゃ」

『知ってるぜ?フルーツ爆弾も美味いんだぜ?』

「じゃから何で大福が兵器になっとるんじゃよ」

『例えだよっ!まぁ……旨いって事さ。大福屋なら俺が知ってるからさ案内するよ』

「ほう……詳しいんじゃのう」

スバルが肩に乗り道案内をする。

『ほらっ……この道を左に曲がったら大福屋の看板が見えてくる』

「本当じゃ!早う買いたいのに人が並んでおるのう」

パールとスバルは大福屋の行列に並んだ。

「ああっ……彼奴はあんなに大福を買うて。あっ箱で買うてる奴が!」

パールはお店の大福が無くならないか心配で、他のお客さんが買った大福が気になって仕方がない。

『主~やっと俺達の順番だぜ』

「やっとじゃ!この時を待っておったのじゃ」

パールとスバルは意気揚々と店内に入る。

すると……!

「なんと……」

パールは愕然と肩を落とす。店頭に並ぶ大福は、シンプルな大福が二個残っているだけだった。

「お客様、すみません……今日はもうこれでお終いなんです」

大福が並ぶ陳列棚の前で、固まってしまったパールを不憫に思ったのか、店の店員が話しかけて来た。

「ーー分かったのじゃ。この二個を……!ってお主ベルゼブブ!?」

「はわっ魔王さっ!あっやっルシファー様!」

「お主此処で何をしとるんじゃ!」

「いやっ私はそのっ……」

ベルゼブブは何か隠し事があるのか口籠る。

『何だ?主の知り合いか~?』

スバルは興味津々にベルゼブブを見ている。

パール達が騒いだため奥から店主が出て来た。

「ベルちゃんどうしたんだい?何か問題でも?」

「あっやっ」

店主がオドオドと落ち着きが無いベルゼブブに気付き視線の先を追うと。

「ひゃっわ!かかかっ神様!」

店主の叫び声にビックリして、奥からさらに人が出て来た。

「お父さんどうしたの?そんな大声だ……はわっ神様!!」

「「神様!!」」

『よっよう久しぶりだな』

スバルは少し恥ずかしそうにしながら、翼を上に挙げて軽く挨拶をする。

ベルゼブブ以外の者たちが全てスバルの前に平伏した。

「なっ?ちょっと待ってくれ!情報が多すぎて……」

ベルゼブブが居るは、スバルは神様と店員達が平伏すは……パールはもう意味が分からない。

「お主達!とりあえず普通にしてくれんか?」

パールが店主達に起き上がる様に諭す。

「はっはい!おいっ店を閉めろ」

店主は他の客が入って来たら騒動になると思い、店を慌てて閉めた。

「まずはじゃっベルゼブブよ?お主は大福屋で何をしとるんじゃ?」

「ベルちゃん?このお方と知り合いなの?」

「はいっ!私の大切な方です」

『俺の主だしな?』

「神様の主!ああっ……このっ方も神様」

「ワシの事は置いといて、今はベルゼブブに聞いとるんじゃ!お主らは少し黙っておれ」

「はっはい!」

パールはゆっくり話しが出来ないと、店主達を魔法で眠らせた。

ベルゼブブはポツリポツリと話しだした。

「あの……実は……私はここで修行をしております。
初めてこの甘味を食べた時に、私は感動したのです。
長年生きて来て食べ物で感動する事なんて、今まで一度もなかった。
それが美味しくて夢中になって、気が付いたら甘味を食べながら私は泣いていたのです」

「もしや……この前お主から貰った大福はベルゼブブの手作りか?」

「はい……そうです。あの様な駄作を魔王様に食べて頂くのは心苦しかったですが。
私は甘味を知り、人族の街を色々と調べて行く内に、魔族街には全く娯楽がなかった事に気付いたんです。
私は魔族街をこの様な賑わった街にしたいと思い。
まずは甘味の技術を、魔族街に持って帰ろうと思ったのです」

「そうじゃったのか」

「はいっそれに人族は心が暖かい。
私はこんな人達を殺そうとしていた事も反省しました。
今、魔王様に人族を殺せと命令されても、私は躊躇してしまうと思います。
魔王様の勉強とはこの事だったのではないのですか?」

「そうじゃ。合格じゃベルゼブブよ。お主は成長したのう。ワシは嬉しい」

「ああっ魔王様!おっお褒め頂きっグスッ……ベルゼブブめはっ嬉しゅうごっざいますっふううっ」

パールの言葉にベルゼブブは泣き崩れてしまった。



⭐︎★⭐︎★⭐︎★⭐︎



「お見苦しい所をお見せしました。魔王様の前で泣くなんて」

「ふふっ良いんじゃよ。ワシは今のベルゼブブの方が好きじゃ」

パールは満面の笑みでベルゼブブに笑いかけた。

「はわっ……」

パールの笑顔が眩しく余りの破壊力にベルゼブブは口に手を当てプルプルと悶える。

「さてと……大福二個貰うて帰るかの」

パール達が帰ろうとするとベルゼブブが奥から大福を沢山持って来た。

「あのっこれは、私の試作品なんですが良かったら貰って下さい」

「ベルゼブブ良いのか?」

「はい!是非とも魔王様に食べて頂きたいのです」

「そうか、ありがとうベルゼブブよ」

「はっ有り難き幸せ」



⭐︎★⭐︎★⭐︎★⭐︎


『なるほどな……アイツは魔族かぁ。でも何かいい奴だな。大福いっぱいくれたしな!』

「ふふっ……良い奴か」

パールとスバルは大福を頬張りながらティーゴ達の所に転移した。
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