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本編 燦聖教編
ティーゴのステータス
しおりを挟む『主~お帰りなのだ』
『帰って来たん?』
『待ってたんやで』
異空間から出て来ると銀太達が走って来た。
パール達はまだ帰ってきてないみたいだな。
「ただいま銀太、ベヒィ、モス。待っててくれたご褒美だ」
俺は三匹にキラービーの蜜漬けトウカパイを渡す。
『わぁ!パイなのだ』
『ティーゴのパイは美味いんよね』
『パイ?何や甘い匂いがして美味そうやな』
『何言うてるん。めちゃんこ美味いんやから!』
モスはパイを食べた事がないから不思議な物を見る様にパイを見ている。
『食べないなら我がそのパイ貰うのだ!』
銀太がモスのパイを奪おうとする。
『ちょっあかんて!初めてティーゴの兄貴から貰ったんや!直ぐに食べるんもったいないやろ?』
「あはははっ何やってるんだよお前達は!」
シュン!
「疲れたのじゃ……」
『もう……ローデンブルグの人達がなかなか帰してくれなくてね?』
ローデンブルグから帰って来たパールと三号はかなり疲弊していた。
「何があったんだ?とりあえずこれでも食べて落ちついてくれ」
「おおっ!蜜漬けパイじゃな。これ美味いんじゃ」
『さすがティーゴねっ気がきくう』
「もぐもぐっ……ゴクンッ。それでじゃ、街の連中がワシらの事を神様じゃと言うての」
『ゴクンッ。そうなのよ!神様のパレードをお願いしますって変な乗り物に乗せられローデンブルグの街中を回ったんだから!』
「そっそれは大変だったな……」
はぁ良かったぁ一緒に行かなくて、パレードとか恥ずかしすぎるだろ。
「燦聖教の奴等じゃがの?皆、重労働の仕事が決まり、街の奴らが仕事場に連れて行った。
今まで好き勝手し、自分達が壊した街の復興に協力出来るんじゃ燦聖教に頑張ってもらわんとのう」
『ふふっそうね。肥え太った体の燦聖教達には厳しい仕事でしょうね。死んだ方がましって思うかもね。でも自業自得よね』
「もうワシは疲れたのじゃ。早よう家に帰ってのんびりしたい。続きは明日じゃ」
「お疲れ様!パールと三号は特別マッサージ付きシャンプーしてあげるから。なっ?」
「ふっふうむ……特別マッサージか。あれは良いのじゃ。早く帰って風呂にはいるのじゃ」
『そうよー!マッサージ!』
『ぬっ我もマッサージして欲しいのだ……』
「はいはい。みんなお疲れ様だ。マッサージするから」
俺達は異空間に帰って行った。この日は久しぶりに重労働だったけどな?
皆がもふもふでリラックスしてくれるなら、俺はいくらでもシャンプー出来る!
⭐︎★⭐︎★⭐︎★⭐︎
「……ふぁ……朝か……」
俺は両手を上にあげ大きく伸びをする。
「んんーっよく寝た」
昨日はタタミの上で皆でゴロゴロしてたら、そのまま寝てしまった。
このタタミの香りって、不思議だなぁ。何かリラックス出来るんだよな。
さあて、皆が寝てる間に朝ごはん作るぞ。
今日は簡単に、コカトリスの卵と燻製肉を薄く切ったのを、一緒に焼いてそれをパンに乗せて食べる。
シンプルだけど美味いんだよな。
もうパンが焼き上がるな。
フライパンで燻製肉を焼く。
ジュワ~パチッ
肉の脂が弾ける良い音がする。
その上に卵を落として、白身が固まれば完成だ。
黄身は半熟の方が俺は好きだから、焼き過ぎないのがポイント。
パンの焼ける香ばしい匂いに、燻製肉の美味そうな肉汁の匂いも加わり、調理場は美味しいそうな匂いが充満している。
「はぁーっ美味そうな匂いでヨダレが……」
上に乗せやすい様に四角く焼いたパンを食べやすい厚さに切り、その上に葉野菜を乗せ、上にマヨネソースをかけ、その上に燻製肉と焼き卵を乗せたら完成だ。
はぁうんまそー!どれっ一口
シャクッ!
「うんまー!」
葉野菜が良いアクセントになってて、燻製肉の塩味と濃厚卵の相性が最高だ!
さっコピー料理で増やすぞ。
これに作り置きしてたスープ、それにベヒィのミルクにドラゴンフルーツペーストを混ぜた、スペシャルドリンク。
これで朝飯は完成だな。
『主~美味そうな匂いがするのだ……』
銀太が匂いにつられ調理場にやって来た。
「外のテーブルで皆で食べよう」
『おいちーのっティアはこのジュースがいっぱい飲みたいの!』
ティアはジュースばっか飲んでるな。
「美味いのう……燻製肉と卵がまた合う……パンおかわりじゃ」
『はぁっ美味しっベヒィの燻製肉サイコーね』
パールと三号も気に入ったみたいだな。美味そうに食べてる。
ジャイジャイ♪ジャイコブ♪ジャイジャイジャイコブ♪キュッキュウ♪
相変わらずジャイコブ達とキューは踊りながら食べてる……楽しそうだな。
『はぁ美味い!この肉に黄身のトロミが合わさってこれは!俺の口の中で踊ってやがるぜ!何てこった……舞踏会が始まっちまう』
ブッッ!何言い出すんだ。
いやいやスバルよ?舞踏会は始まらないからな?
まぁ美味しいって事だよな。
⭐︎★⭐︎★⭐︎★⭐︎
『ふう…オデ…お腹…いっぱい…』
『あー美味かった!今日も最高だぜティーゴの旦那』
「満足してくれて良かったよ」
『そういやティーゴの旦那は、面白そうなスキルいっぱい手に入れてるのに、スキル全く試してねーな?』
スキル……?
そう言えば自分のステータス全く見てないや。
いつから見てないんだ?
ちょっと確認してみるか。
【主人公】
名前 ティーゴ
種族 聖人族
性別 男
年齢 17
ジョブ 魔物使い
ランク SS
レベル 85
体力 2168
攻撃力 3650
魔力 299990
幸運 1050
【スキル】
全属性魔法 神眼
アイテムボックス メタモルフォーゼ
Sランク以上の魔獣や魔物をテイムできる。
Sランク未満の魔獣や魔物はテイム出来ない。
創造魔法
魅惑のダンス
統率者
創造料理
コピー料理
獣魔操作
神々の声
錬金術
【使い獣】
フェンリル銀太
グリフォン昴
ケルベロス暁 樹 奏
聖龍 ティア
魔王 パール
ジャイコブウルフ ハク ロウ
カーバンクル ユパ パティ
ベヒーモス べヒィ モス
ジュエルドラゴン キラ
オーガキング オウ
【ペット】
ガンガーリス キュー キュウタ
キングパンダ リンリン
【加護】
慈愛の女神ヘスティア(大)
創造神デミウルゴス
「うわっ!何だこれ!」
『何だよ?急に大きな声だして』
「だっだって俺……人族じゃなくなってる!」
『何だそんな事か?デミウルゴス様の加護貰ったからだろ?』
うそだろ……何だよこの聖人族って初めて聞いたよ!
それに俺の魔力数値バグってないか?何だあの桁は……。
それにスキルだよ!
いつのまにあんなに増えたんだ。
落ち着け落ち着くんだティーゴ。
とりあえず俺は人ではなくなったんだな。
良く考えたらそりゃそうだよな。人族で一万年生きるってそれはもう、人じゃない。
後はスキルだ……気になるスキルが多すぎる。
よし。後でパールに相談しよう。
もっと早くステータスを確認すれば良かったと後悔するティーゴであった。
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