お人好し底辺テイマーがSSSランク聖獣たちともふもふ無双する

大福金

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本編 浮島編

ランクアップ!?

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「えっ!?」

 今、異空間がレベルアップしたって脳内に声が聞こえて来たんだが……まさか!?
 鳥人族が異空間の住人になったので次のレベルアップ人数上限である千人を超えたのか!?

ピコン

ランクアップ

異空間レベル【C】↑up

異空間にダンジョンが出現します。

次のランクアップ人数は五千人

異空間レベル【C】になったんだから、そろそろ名前を付けて欲しいんだけど。


「えっ……?!」

 ランクアップの後に名前を付けて欲しいって聞こえたんだが!? これは異空間の声か!? いやそんなバカな。

ピコン!

 バカなとは何ですか、いい加減異空間、異空間としか呼ばれずこっちは飽き飽きなんですよ! さっさと良い名称を付けて貰えませんかねぇ。

「ええ!?」

 少しキレ気味に名前を付けろって言われたんだが、ってか俺の頭の中読まれてないか?
 異空間の仕組みってどうなってんだ? レベルアップすると異空間ってやつは感情まで出してくるのか!?

ピコン!

 感情まで出して来る? 失礼な。そりゃ私にだって感情くらいありますよ! なかなか名前を付けてくれないご主人ティーゴ様。

 異空間のやつは追い打ちをかけるが如く、早口で捲し立てて来る。かなり怒っているぞこれは。

「ごめんって! 名前付けるから!」

ピコン!

 分かって貰えたなら良いんですよ!


「……ティーゴよ? さっきから何を一人でブツブツと言うとるんじゃ?」

「あっ……」

 パールが不思議そうに俺を見る。その目はちょっと残念な奴を見ている時のソレだ。くっそんな目で俺を見てくれるな。

「違うんだよ! 鳥人族が異空間の住人になった事により、どうやら異空間がランクアップしたみたいなんだよ。そのついでに異空間に感情が出てきてだな? 名前を付けてくれって怒られてたんだよ」

「はぁ? 何を言っとるんじゃ? 異空間に感情? 怒られるじゃと?」

 パールが怪訝そうに俺を見る。きっと変な事言うておるわとか考えてるんだろうがな? 事実なんだよ、これが。

 俺は必死に今自分が置かれている状況をパールに話す。

「ほう……そんな不思議な事があるんじゃなぁ」

 何回も身振り手振りで必死に説明し、やっとパールに伝わった。
 はぁ……疲れた。

「異空間の名前のう。もうアレで良いじゃろうて」
「あれ?」
「獣人たちがいつも言うておろう?【天使ティーゴの楽園】と」

「ブッッ!」

 何を言い出すんだよ。しかも獣人たちがいつも言ってる? そんな話初めて聞いたよ!

ピコン

天使ティーゴの楽園】に異空間の名称は決定しました。

「はぁぁぁぁ?! ちょっと待ってくれ! なんでソレに決定なんだよ!」

ピコン

 名称の変更は受け付けておりません。では失礼します。

「ちょっ……そんな。ウソだろ? そんなふざけた名前に決まるなんて……」

 名前か決まると、異空間の地面が激しく揺れ動き出した。

「うわっ!?」
「なんじゃ!? いきなりっ」


 これって森が現れた時とにてるなぁ。なんて考えている内にの脳内に再びアナウンスが流れる。

ピコン!

 天使の楽園にダンジョンLv1が登場。
 異空間ダンジョンここでしか入手出来ないレアアイテムなんかもあるよ。さぁ異空間ダンジョンに挑戦してみよう! ダンジョンLvはクリアする事にランクアップするよ? 入手出来るお宝もレア度をますよ。さぁ行きたくなったよね? 行くっきゃないよ?

 異空間がこれでもかと俺を煽ってくる。

 いやいや、進め過ぎだろうよ……イチオシなのかも知れないがな?


「一体何じゃったんじゃ。さっきの揺れは……」

 パールが何かを確認するかのように地面を足で踏みしめる。

「いやな? 今度のランクアップで異空間にダンジョンが出現したらしい」

「なっ!? ダンジョンじゃと!?」

ピコン!

 名称を間違えています。異空間ではなく【天使ティーゴの楽園】です。

 驚くパールを余所に、異空間からどうでもいいツッコミが俺の脳内に響くのだった。
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