お人好し底辺テイマーがSSSランク聖獣たちともふもふ無双する

大福金

文字の大きさ
305 / 314
本編 浮島編

ボス?

しおりを挟む

『主! なにかおるぞっ』

 銀太が急に俺の前に立つ、どうしたんだ? そんな慌てて。

「ほう……いきなりボスとは趣向が面白いのう」

 いきなりボス? パールや聖獣たちが同じ方向を見ている。全くなにもない、静かな海にしか見えないが……。

『来るぞっ!』

 スバルが叫んだ次の瞬間、静かだった水面が激しく波打ち、大きな渦が現れた。

「なんだあれは……!?」

 渦はドンドン広がり、俺たちが立っている場所に今にも到達しそうだ。

『俺の背中に乗れっ』

 スバルがグリフォンの姿に変身し、俺たちを背中にのせ空高く舞い上がった。
 大きくてスバルの背に乗れない銀太は、前脚で掴んだ。

 間一髪で俺たちは渦にのまれそうだったのを、逃れる事に成功した。

 これもスバルの素早い機転のおかげ。

「スバルありがとうな、助かったよ。危うく渦にのまれる所だった。さすがだな」

 グリフォンとなったスバルの大きな頭を撫でる。

『へへっ、これくらい余裕だよっ』

 スバルの背中から海を見ると、見渡せる範囲全て大きな渦と化している。

 そして渦の中心が大きく泡立つ。

「やっとおでましのようじゃのう。じらしおって」
『本当よ! これで弱かったら許さないんだから!』

 パールと三号が、これから登場するであろう謎の者に、悪態をはいている。
 普通ならこの場面って、みんな震えあがってる所だよな?

 あまりにもみんなが普通すぎて、俺もビビってなかったが。

 なんだろう、今から登場するヤツにちょっと同情してしまう。

バッシャーーーーーーーーッン!

 大きな音と水しぶきと一緒に現れたのは……!?

「へっ……あれはなんだ? 長い……龍か?」

 二十メートル以上ある、長くて大きな龍? が俺たちを睨んでいる。

「ティーゴよ? こんな時は神眼を使うんじゃ」

 パールが少し呆れたように俺に教えてくれる。
 あっ! そうだった。そんな目で見てくれるな、ついつい使うの忘れちゃうんだよ!

《神眼》

「なっ!」

【リヴァイアサン】


名前  なし
種族  龍神
ランク    SSS
年齢  不明
性別  なし
レベル 850
攻撃力 47580    
魔力  69999+
体力  67800
幸運  4500

スキル 全属性魔法 

元は水龍。神の御使いとされていた水龍が闇に堕ちた姿。


「リヴァイアサン?」

「そうじゃ。水龍が闇堕ちし、魔と化した姿じゃ」

「元神の御使いって……こいつは何かやらかしたのか?」

「じゃろうのう」

 パールと二人でリヴァイアサンについて話していると。

『ガハハハハハッ! 弱き虫けらどもめっ我のぉ? うきひりあらわ!?』

 偉そうに俺たちに向かって威圧を放つリヴァイアサン。

 途中からなんだか様子がおかしい。その様子は動揺し、慌てているようにさえ見える。

「なぁパール……リヴァイアサンアイツの様子なんか変じゃないか?」

「うむ……」



 
しおりを挟む
感想 1,519

あなたにおすすめの小説

【完結】20年後の真実

ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。 マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。 それから20年。 マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。 そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。 おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。 全4話書き上げ済み。

聖女召喚されて『お前なんか聖女じゃない』って断罪されているけど、そんなことよりこの国が私を召喚したせいで滅びそうなのがこわい

金田のん
恋愛
自室で普通にお茶をしていたら、聖女召喚されました。 私と一緒に聖女召喚されたのは、若くてかわいい女の子。 勝手に召喚しといて「平凡顔の年増」とかいう王族の暴言はこの際、置いておこう。 なぜなら、この国・・・・私を召喚したせいで・・・・いまにも滅びそうだから・・・・・。 ※小説家になろうさんにも投稿しています。

皆さん勘違いなさっているようですが、この家の当主はわたしです。

和泉 凪紗
恋愛
侯爵家の後継者であるリアーネは父親に呼びされる。 「次期当主はエリザベスにしようと思う」 父親は腹違いの姉であるエリザベスを次期当主に指名してきた。理由はリアーネの婚約者であるリンハルトがエリザベスと結婚するから。 リンハルトは侯爵家に婿に入ることになっていた。 「エリザベスとリンハルト殿が一緒になりたいそうだ。エリザベスはちょうど適齢期だし、二人が思い合っているなら結婚させたい。急に婚約者がいなくなってリアーネも不安だろうが、適齢期までまだ時間はある。お前にふさわしい結婚相手を見つけるから安心しなさい。エリザベスの結婚が決まったのだ。こんなにめでたいことはないだろう?」 破談になってめでたいことなんてないと思いますけど?  婚約破棄になるのは構いませんが、この家を渡すつもりはありません。

初期スキルが便利すぎて異世界生活が楽しすぎる!

霜月雹花
ファンタジー
 神の悪戯により死んでしまった主人公は、別の神の手により3つの便利なスキルを貰い異世界に転生する事になった。転生し、普通の人生を歩む筈が、又しても神の悪戯によってトラブルが起こり目が覚めると異世界で10歳の〝家無し名無し〟の状態になっていた。転生を勧めてくれた神からの手紙に代償として、希少な力を受け取った。  神によって人生を狂わされた主人公は、異世界で便利なスキルを使って生きて行くそんな物語。 書籍8巻11月24日発売します。 漫画版2巻まで発売中。

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました

ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。

無魔力の令嬢、婚約者に裏切られた瞬間、契約竜が激怒して王宮を吹き飛ばしたんですが……

タマ マコト
ファンタジー
王宮の祝賀会で、無魔力と蔑まれてきた伯爵令嬢エリーナは、王太子アレクシオンから突然「婚約破棄」を宣告される。侍女上がりの聖女セレスが“新たな妃”として選ばれ、貴族たちの嘲笑がエリーナを包む。絶望に胸が沈んだ瞬間、彼女の奥底で眠っていた“竜との契約”が目を覚まし、空から白銀竜アークヴァンが降臨。彼はエリーナの涙に激怒し、王宮を半壊させるほどの力で彼女を守る。王国は震え、エリーナは自分が竜の真の主であるという運命に巻き込まれていく。

私に姉など居ませんが?

山葵
恋愛
「ごめんよ、クリス。僕は君よりお姉さんの方が好きになってしまったんだ。だから婚約を解消して欲しい」 「婚約破棄という事で宜しいですか?では、構いませんよ」 「ありがとう」 私は婚約者スティーブと結婚破棄した。 書類にサインをし、慰謝料も請求した。 「ところでスティーブ様、私には姉はおりませんが、一体誰と婚約をするのですか?」

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。