女子高生がポッキーゲームをするとこうなります

壬玄風

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11月11日 ポッキー

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荻山秋菜です。

今日は学校で一番小さな部室の中で真理乃と二人きり。
つまり逢引きです。

「違います。部員二人しかいないからです」
「それはそうと真理乃」
「なんですか先輩」

真理乃は不機嫌そうに私のほうを見ている。
どうせろくなことじゃないとでも思っているのだろう。

「お菓子食べる?」
「ポッキー以外なら」
「なんでポッキーってわかったの?」
「どうせポッキーの日だからポッキーゲームをしようなんて先輩の浅慮な企みに気づかないわけがありません」

どうやら読まれていたらしい。

「ばれちゃあ仕方あるまい……それじゃ第一回戦はじめましょう」
「はぁ、結局やるんですね」

やらない理由がわからない私はバッグからポッキーの箱を取り出そうとして……

「あ、あれ?」

ない。ポッキーがない。
どうやらどこかに置き忘れたらしい。

「危うく恥ずかしい茶番に付き合わされるところでした」

と、ポッキーがないことを察した真理乃が残念がっていることに気づいた私は素晴らしいことを思いつきつい叫んでしまった。

「エア!」
「……どうしたんですか急に」
「そうよ、エアポッキーならできるじゃない」
「何を言ってるんですか」
「それじゃ始めるよ」
「もう勝手にしてください」

私はエアポッキーを加えると瞬時に食べ尽くした。
二人の唇は接触して、それからしばらくの間エアポッキーを味わう。

「エアポッキーは真理乃の唇の味がする」
「これじゃもうただのキスじゃないですか。だいたいよくポッキーの日って言いますけど本当はポッキー&プリッツの日なんですよ」

真理乃はそう言うとバッグからプリッツの箱を取り出して机の上に立てた。

「ちゃっかり用意してんじゃん」
「先輩が忘れてくる可能性を考慮して正解でした」
「それじゃ第二回戦はエアプリッツで勝負ね」
「だからなんでエア……」
「嫌なの?」
「別にいいですけど」



ポッキーとかプリッツとかそっちのけで真理乃の唇とか舌とかを味わった私は、さすがにもう当分キスしなくていいかなあなんて思うことは絶対にありえなかった。

「結局真理乃だってポッキーゲームにかこつけてキスしたいだけだったわね」
「そんなことないですよ」
「えっ?」

やおら立ち上がった真理乃はスカートをすとんと落とした。

「もうキスだけじゃ我慢できそうにないです」
「待ってここ学校……」
「私とイチャつくためだけに部活立ち上げた先輩が言いますか」
「ふたりきりになる場所が欲しかっただけで、別にえっちなことするつもりじゃなかったんだけど」
「説得力ないですね」

私の手は真理乃の制服を脱がせていたせいで信じてもらえない。
けど別にもうどうでもいい。真理乃と愛し合う以上に必要なことなんて何一つあるわけがないのだから。
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