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第11話 はじめての戦いの俺
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俺のすぐ目の前で、誰かが殺されようとしていた。
しかも、俺にとって大切な誰かが。
そんな経験は俺のいた世界、平和な日本ではほとんどの人が体験することはまずないだろう。だが、今の俺には目の前の光景が現実だった。俺はすぐにでも立ちあがり大切な人を助けたかったが、いくら力をいれようとしても指先すら動かなかった。
ジンは満身創痍で敵は無傷だった。俺は自分の目を疑ったが、膝をつき喉元に剣を突きつけられているのはまちがいなくジンだった。それでもふてぶてしく薄笑いを浮かべているのはいかにもジンらしいけど、今はかえって敵を挑発するだけのような気がした。
ここからジンがどう逆転するつもりなのか、動きたくても動けない俺は固唾を飲んで見守った。そして俺は、ふたたび自分の目を疑うことになるのだった。
時間を少し前に戻そう。
「うわあ、なんて立派なお屋敷なんだろう。」
「コロ、あまりキョロキョロするな。堂々としていろ。」
ジンは俺を叱ると、前みたいに手をつないでくれることもなく、スタスタと長い脚でどんどん先に行ってしまった。俺は小走りしてジンを追いかけながらも微妙に距離をとった。なんだかさっきからきまずいし、あんなことをジンに言わないほうがよかったのかなと、俺ははやくも後悔していた。
だが、今後のことを考えるとジンの行為がエスカレートするとまずい。本当の俺は既婚者だし、その上に俺の今の体は未成年だ。
そう思いながらも、俺は昨夜のことを思いだし、クラクラとめまいがして倒れそうになった。俺が気絶している間に、はたしてジンとどこまで進んでしまったのやら、俺にはわからなかったのだ。
まさかジンが同性ではなかったなんて、俺にはうけとめ難いが紛れもない事実だったし、なぜジンが正体を隠すのか、わからないことが多すぎて俺の頭はとっくにパンクしていた。
ここは護衛の仕事の採用試験会場だった。会場は大貴族の立派なお屋敷の中庭で、庭と言っても十分に広くて小中学校の運動場よりも広かった。まわりにはいかつい鎧を着た戦士っぽいのやら、筋肉ムキムキで毛皮をまとった半裸の大男やら、明らかに人間ではないでかい種族やら、いかにも強そうな連中がうようよしていた。
俺は自分がこんな場所にいるのが場違いな気分しかしなくて、心細くて仕方がなかった。できればジンに手をつないでいてほしかったが、そんなことを言い出せるはずもなかった。
「どうした、コロ。手でもつないでほしいのか。」
「そ、そんなわけないでしょう! 子供じゃあるまいし!」
ジンはニヤニヤしながら俺の耳に赤い唇をギリギリまで近づけてきた。
「そうムキになるな。子どもではないか。さあこれからという時に気を失ってしまったくせに。」
「あ! やっぱり覚えていたのですね!? だから、そういうのをやめてくださいって言っているのです!」
怒ってジタバタする俺を見てジンは嬉しそうに大笑いし、まわりの猛者たちは殺気だった目で俺たちをにらみつけてきた。この仕事は報酬も待遇も破格に良いらしいので、会場には必死感がみなぎっていて、余裕タップリなジンの態度がみんな気にいらない様子だった。
俺はハラハラしながらも、まだ今ひとつ疑問がぬぐえなかった。
「ジンさんはなぜ、この仕事にここまでこだわるのだろう?」
ジンのことだからただお金が目当てではないだろうが、なにか別の大きな目的があるような気がして、聞いても教えてくれそうにないように俺は思った。しばらくの間、まわりからの冷たい視線に耐えていると、誰かがひとり俺たちの前に進みでてきた。
なんだかその人物は見るからにヨボヨボで、服だけは立派な、結婚式で見るようなロングタキシードみたいなのを着ていて、白髪も立派な口ひげもクルクルとカールを巻いていて、緊張がほぐれた俺は吹き出しそうになり、慌てて自分の口を押さえた。タキシードの白髪老人は咳払いすると、意外にも張りのある声で朗々と話し始めた。
「あーあー、拡声魔法は効いとるかの? 良いようじゃな。皆の衆! 今日は朝からよう来てくれたの。栄光ある当グラジオラス家を代表して礼を言うぞ。ワシゃ家令のウスターじゃ。よろしうな。」
その後、ウスターさんは有無を言わさない感じでテキパキと指示を出し、参加者たちは意外とおとなしく従った。要約すると、採用試験はトーナメント形式で、2人1組になって戦い、最後に勝ち残ったひと組だけが採用されるということだった。
「こんなにたくさんいるのに、採用はひと組だけなんだ。」
俺はますます心配になってジンを見上げたが、無関心そうにあくびをかみ殺しているジンの顔が見えただけだった。言い出しっぺのくせにやる気のぜんぜん見えない様子に俺はすこし腹が立ち、ジンのマントのすそをひっぱった。
「ジンさん、説明を聞いていましたか?」
「ああ。」
ジンは猫みたいにのびをすると、とんでもない行動にでた。俺は既視感を覚えて頭痛がはじまった。
「異議あり!」
裁判ゲームでしか聞かないようなセリフを大声で放ったジンは、いやがる俺の腕を無理やりひっぱりながら優雅に前に進みでた。俺はヒヤヒヤしまくったが、ウスターさんはさすがに老練で冷静だった。
「ほほう。元気のええのがおるのう。なんじゃいね?」
「勝ち抜き戦など、まったくの時間の無駄だ。いっきに乱戦で最後に残った組が採用、それでよかろう?」
自信たっぷりにそう言い放ったジンは細身の剣を抜きはなち、俺はこっそりとその場から離れようとしたが、ジンは絶対に俺の腕をはなしてはくれなかった。
ウスターさんは考えるときのクセなのか、くるくるひげをしきりに手でしごいていたが、やがて深いため息をつくとふりかえった。
「姫お嬢さま、いかがいたしましょう?」
ウスターさんが声をかけた先にはキラキラする布で作られた立派な天幕があって、どうやら中には主催者であるはずの姫お嬢さまと呼ばれた人物がいるにちがいなかった。
俺は、天幕の中にいるのはいったいどんな人なんだろうと興味津々で、今の自分たちが置かれている状況を一瞬忘れてしまった。
大貴族の姫さまなんて、俺の世界にはいないし、俺は美しくて高貴でクルクル髪を巻いた人を勝手に想像した。そんな俺の耳に、天幕の中からすきとおるような上品な声が聞こえてきた。
「そのようになさい、ウスター。」
「はあ、姫お嬢さま。本当によろしいのですかな?」
次の瞬間、俺は自分の耳を疑った。
「ウスター、わたくしに2度同じことを言わせないで。さっさと殺しあいをしろ、と言っているのです。」
俺の中のお姫さまへのイメージがガラガラと音をたてて砕けちったのだった。
しかも、俺にとって大切な誰かが。
そんな経験は俺のいた世界、平和な日本ではほとんどの人が体験することはまずないだろう。だが、今の俺には目の前の光景が現実だった。俺はすぐにでも立ちあがり大切な人を助けたかったが、いくら力をいれようとしても指先すら動かなかった。
ジンは満身創痍で敵は無傷だった。俺は自分の目を疑ったが、膝をつき喉元に剣を突きつけられているのはまちがいなくジンだった。それでもふてぶてしく薄笑いを浮かべているのはいかにもジンらしいけど、今はかえって敵を挑発するだけのような気がした。
ここからジンがどう逆転するつもりなのか、動きたくても動けない俺は固唾を飲んで見守った。そして俺は、ふたたび自分の目を疑うことになるのだった。
時間を少し前に戻そう。
「うわあ、なんて立派なお屋敷なんだろう。」
「コロ、あまりキョロキョロするな。堂々としていろ。」
ジンは俺を叱ると、前みたいに手をつないでくれることもなく、スタスタと長い脚でどんどん先に行ってしまった。俺は小走りしてジンを追いかけながらも微妙に距離をとった。なんだかさっきからきまずいし、あんなことをジンに言わないほうがよかったのかなと、俺ははやくも後悔していた。
だが、今後のことを考えるとジンの行為がエスカレートするとまずい。本当の俺は既婚者だし、その上に俺の今の体は未成年だ。
そう思いながらも、俺は昨夜のことを思いだし、クラクラとめまいがして倒れそうになった。俺が気絶している間に、はたしてジンとどこまで進んでしまったのやら、俺にはわからなかったのだ。
まさかジンが同性ではなかったなんて、俺にはうけとめ難いが紛れもない事実だったし、なぜジンが正体を隠すのか、わからないことが多すぎて俺の頭はとっくにパンクしていた。
ここは護衛の仕事の採用試験会場だった。会場は大貴族の立派なお屋敷の中庭で、庭と言っても十分に広くて小中学校の運動場よりも広かった。まわりにはいかつい鎧を着た戦士っぽいのやら、筋肉ムキムキで毛皮をまとった半裸の大男やら、明らかに人間ではないでかい種族やら、いかにも強そうな連中がうようよしていた。
俺は自分がこんな場所にいるのが場違いな気分しかしなくて、心細くて仕方がなかった。できればジンに手をつないでいてほしかったが、そんなことを言い出せるはずもなかった。
「どうした、コロ。手でもつないでほしいのか。」
「そ、そんなわけないでしょう! 子供じゃあるまいし!」
ジンはニヤニヤしながら俺の耳に赤い唇をギリギリまで近づけてきた。
「そうムキになるな。子どもではないか。さあこれからという時に気を失ってしまったくせに。」
「あ! やっぱり覚えていたのですね!? だから、そういうのをやめてくださいって言っているのです!」
怒ってジタバタする俺を見てジンは嬉しそうに大笑いし、まわりの猛者たちは殺気だった目で俺たちをにらみつけてきた。この仕事は報酬も待遇も破格に良いらしいので、会場には必死感がみなぎっていて、余裕タップリなジンの態度がみんな気にいらない様子だった。
俺はハラハラしながらも、まだ今ひとつ疑問がぬぐえなかった。
「ジンさんはなぜ、この仕事にここまでこだわるのだろう?」
ジンのことだからただお金が目当てではないだろうが、なにか別の大きな目的があるような気がして、聞いても教えてくれそうにないように俺は思った。しばらくの間、まわりからの冷たい視線に耐えていると、誰かがひとり俺たちの前に進みでてきた。
なんだかその人物は見るからにヨボヨボで、服だけは立派な、結婚式で見るようなロングタキシードみたいなのを着ていて、白髪も立派な口ひげもクルクルとカールを巻いていて、緊張がほぐれた俺は吹き出しそうになり、慌てて自分の口を押さえた。タキシードの白髪老人は咳払いすると、意外にも張りのある声で朗々と話し始めた。
「あーあー、拡声魔法は効いとるかの? 良いようじゃな。皆の衆! 今日は朝からよう来てくれたの。栄光ある当グラジオラス家を代表して礼を言うぞ。ワシゃ家令のウスターじゃ。よろしうな。」
その後、ウスターさんは有無を言わさない感じでテキパキと指示を出し、参加者たちは意外とおとなしく従った。要約すると、採用試験はトーナメント形式で、2人1組になって戦い、最後に勝ち残ったひと組だけが採用されるということだった。
「こんなにたくさんいるのに、採用はひと組だけなんだ。」
俺はますます心配になってジンを見上げたが、無関心そうにあくびをかみ殺しているジンの顔が見えただけだった。言い出しっぺのくせにやる気のぜんぜん見えない様子に俺はすこし腹が立ち、ジンのマントのすそをひっぱった。
「ジンさん、説明を聞いていましたか?」
「ああ。」
ジンは猫みたいにのびをすると、とんでもない行動にでた。俺は既視感を覚えて頭痛がはじまった。
「異議あり!」
裁判ゲームでしか聞かないようなセリフを大声で放ったジンは、いやがる俺の腕を無理やりひっぱりながら優雅に前に進みでた。俺はヒヤヒヤしまくったが、ウスターさんはさすがに老練で冷静だった。
「ほほう。元気のええのがおるのう。なんじゃいね?」
「勝ち抜き戦など、まったくの時間の無駄だ。いっきに乱戦で最後に残った組が採用、それでよかろう?」
自信たっぷりにそう言い放ったジンは細身の剣を抜きはなち、俺はこっそりとその場から離れようとしたが、ジンは絶対に俺の腕をはなしてはくれなかった。
ウスターさんは考えるときのクセなのか、くるくるひげをしきりに手でしごいていたが、やがて深いため息をつくとふりかえった。
「姫お嬢さま、いかがいたしましょう?」
ウスターさんが声をかけた先にはキラキラする布で作られた立派な天幕があって、どうやら中には主催者であるはずの姫お嬢さまと呼ばれた人物がいるにちがいなかった。
俺は、天幕の中にいるのはいったいどんな人なんだろうと興味津々で、今の自分たちが置かれている状況を一瞬忘れてしまった。
大貴族の姫さまなんて、俺の世界にはいないし、俺は美しくて高貴でクルクル髪を巻いた人を勝手に想像した。そんな俺の耳に、天幕の中からすきとおるような上品な声が聞こえてきた。
「そのようになさい、ウスター。」
「はあ、姫お嬢さま。本当によろしいのですかな?」
次の瞬間、俺は自分の耳を疑った。
「ウスター、わたくしに2度同じことを言わせないで。さっさと殺しあいをしろ、と言っているのです。」
俺の中のお姫さまへのイメージがガラガラと音をたてて砕けちったのだった。
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