パーティーに裏切られた暗黒騎士はレベル1から錬金術師でやり直し!

秋風 司

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第一章 賢者の里

第十八話 賢者の石の在処

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 「私がそもそも、賢者の石を探す理由になったのは大賢者パラサスの企みを知ったからだ」

 リカルドは二人に、賢者の石を探すきっかけになった話をしだす。

 ――大賢者パラサス、この里では皆が尊敬し頼る存在だった。
 
 時が経ち老人へと変わっていく中で、おかしな行動をするようになっていく。
 賢者の石について話し、旅の者が訪れ賢者の石について口に出すと家の奥の扉に閉じ込めていた。
 その様子を偶然私は目撃して、パラサスに言ったんだ。

 「貴方は何がしたいんですか、その扉の奥には何があるというんですか」

 するとパラサスは、不気味な笑顔を浮かべて言う。

 「それを知ってどうする?お前には関係のない話だ」

 「最近の貴方はおかしい、賢者の石とは何なんですか」

 「それが知りたければワシに協力するか?」

 私はよからぬことを企んでいることを察し、その提案に乗ると賢者の石について説明された。
 奇跡を起こせること、強力な力を持っていること全ての話を聞き理解できたのは賢者の石を使いパラサスはこの世界を独り占めしようとしていたことだ。
 パラサスの命令で私は賢者の石を探しに行くことになり、途中で協力している者を裏切り賢者の石の捜索を中断させ一人で探すことを決めた。
 一人で見つければパラサスの手に賢者の石が行くこともないと思ったからだ、だが見つかることは無かった……。

 「これが私の家族を置いてまで賢者の石を探しに行った理由だ」

 「見つからなかったって、場所が何処かもわからないんですか?」

 「見つからないというのは少し語弊があるか、賢者の石は常に移動していると言った方が正しいかな」

 「移動している?」

 理解のできない言葉に困惑する二人。

 「少し話が変わるがホムンクルスを見たことはあるか?」

 「はい、パラサスの扉の奥にはホムンクルスがいました」

 「あそこにはホムンクルスがいたのか……まあいい、そのホムンクルスを作っている錬金術師がいるはずなんだそいつが賢者の石の塊を持っている可能性が高い」

 「そう……ですか。だとすると手がかりは有るようで無い様なものなんですね」

 肩を落とすアクセルの言葉に、リカルドは首を振る。
 パラサスがゴーレムに使った賢者の石を机に出し置く。

 「賢者の石には奇跡とは違った使い方もあってな、この赤い石は引かれ合うらしいだからこうやって机に置けば……」

 赤い石は魔法でもかけられているかのように動き出す。

 「これが動いた先に賢者の石と関わりのある何かがあるということだ。これが動く方角に向かえば何か見つかるかもしれない、これは君たちに渡しておくよ」

 「ありがとうございます!」

 「私が知っていることはこれくらいだ、すまないな少しの知識しか持っていなくて」

 「いえ十分ですよ、ありがとうございます」

 二人は頭を下げる。

 笑顔でリカルドは返すと、口を開いて言う。

 「君たちはこれからどうするんだい?」

 「もうここを出て、早速探しに行きます。リカルドさんはどうするんですか?」

 「私はここにいるよ。パラサスがいなくなりこの里はしばらく安全だし、何より家族を悲しませるわけにはいかないからね。ここを出るといったが、今は夜だどうせなら朝方に向かったほうがいいだろう泊まっていきなさい」

 「わ、わかりました!」

  話が終わるとアクセルとフィアナはエルンの部屋に行く。

 「お兄ちゃんお姉ちゃん!」

 まだ起きていたエルンは元気よく話しかけてくる。
 フィアナはエルンに向かい言った。

 「明日には私とアクセルは、この里を出るの短い間だったけどありがとね」

 「えっもう帰っちゃうの」

 悲しそうな顔で言うとアクセルは、エルンの頭を撫でていった。

 「あぁいつまでもここにいるわけにはいかない、そろそろ行かないとな」

 「うぅ……少し寂しいけど、きっとそれが二人のやりたいことなんだよね!じゃあお兄ちゃん約束忘れないでよ」

 「約束?」

 「魔・法・使・い!」

 「あっそうだったな、それじゃ次会う時は魔法見せてくれよ!」

 笑顔でエルンは頷いた。
 そのあと三人は夜も遅いためすぐに寝るのであった。


 ◇


 早朝から準備をし荷物をまとめる。
 二人は寝ているエルンを起こさないようにして家の扉から出ていく。

 「それじゃありがとうございました」

 アクセルとフィアナがエルンの家族にお礼の言葉を掛ける。

 「気をつけてな、また寄ることがあったら泊まるといい」

 リカルドが言うと隣のエレノアも笑顔で、

 「エルンのあんな笑顔久しぶりに見たんです。またいつでも来てくださいね」

 二人の言葉を聞くと並んで歩き賢者の里を出ていく。

 「さあ行くかフィアナ」

 「うん!」

 アクセルが手に持つ賢者の石の欠片を頼りに、ホムンクルスを作成している錬金術師を探す旅が始まる。
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