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第3章 カルロスの婚約者
第8話 王妃様の過去
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期待通りに素晴らしい、やはり侯爵夫人の泊まる定宿だわ。
部屋も豪華で贅沢な1人部屋、グレースはお付きのメイドと一緒で構わないと伝えたが見事にいつもながら却下されてしまう。
夕食の真っただ中に、侯爵夫人の知り合いの貴婦人が声をかけてきた。
「エーレンタール侯爵夫人、ご機嫌よう。
コチラにお泊まりでしたか。
これは、偶然ですわね!」
「あらっ、本当ですわね。
お会い出来て嬉しいわ」
さほど仲はよくない感じを、第三者の彼女は聞いていて察した。
「ご子息カルロス様は、ご息災ですか?
ご婚約者様の噂を耳にしましたよ。
お若いせいか、夜遊びがお盛んみたいですね。ホホホ」
なんと嫌味ぽい言い方をすると、同席していたグレースは思って耳を澄ます。
感じ悪い、あの頃を思い出す。
そっくりで、よく似てるわよ。
私の学生時代、友人としていた会話に。
心配そうにして、侯爵夫人の反応を楽しんでいる様子が見て取れる。
グレースは食べる気を削がれ、食事の手をとめて静かに二人の会話を伺っていた。
「あらあら、そんなんですか?
ご忠告して頂き感謝するわ、伯爵夫人」
アデラはそっと軽く受け流したが、相手はもう少し話したそうだ。
侯爵夫人の態度を感知して、引き下がる素振りをする。
「では、そろそろ……。
失礼致しますわ、エーレンタール侯爵夫人」
隣に座るグレースは、見えない居ない者とされて離れて行く。
「グレース、気分悪くさせたわね。
さぁ、お食事を続けましょうか」
返事をすることも難しく、無言で頷き想像してみる。
あれを聞く限り、面白おかしく話題にされ広まっていそう。
侯爵夫人もお気の毒だわ。
カルロス様の婚約者が、素行が改善されるまで噂は続くに違いない。
食事を終えたアデラは、グレースとまだ話をしたかった。
あれから会話なしの夕食が続き、彼女が気遣って無口になったと思っていたからだ。
「ねぇ、グレース?!
少し私の部屋でお話をしない?」
「はい、では少しだけ」
グレースとアデラは、お茶を飲みながら互いの話を始めた。
「王妃様とは幼なじみだったんですか?あの合言葉は、出会いのお言葉だったんですね」
「フフフ、懐かしい。
ジュセフィーヌ様は公爵令嬢でね。
私はエーレンタール侯爵の1人娘なのよ」
「では、侯爵様は入婿だったのですね?!」
グレースは意外な内容を知り、驚きの目をアデラに向けた。
「えぇ、マキシミアンとは政略結婚だったけど愛があるわ。
でも、ジュセフィーヌ様はどうかしら?!」
王妃様が、側室様へ親切な態度で接していたのなのは存じている。
しかし、女性としては複雑である。
1人の男性に妻が2人とは、考えるとグレースには耐えられない。
一生独身の方がいいとさえ思ってしまう。
「私見ですが、王は側室様を妻に。
言い方が変ですが……。
王妃さまには、国を支える同志みたいな感じとお見受けしました」
「そう、同志ですか…。
仕方ありませんわね。
王妃として期待されて、嫁がれたのですから」
グレースの言葉に、暗い表情をしてアデラは自分の意見を言う。
「女性として、王妃様は幸せなのか。
それは、本人しか計り知れません。
しかし、王宮の女官や国民は王妃さまを誇りに思っております」
アデラは我慢できずに、つい目を潤ませて昔話を始めた。
「グレース、ここだけの話よ。
貴女には、ぜひ聞いて欲しいわ」
この場だけの話かー。
最近はこの手の話ばかりだわ。
「どんなお話でしょうか?」
「ジュセフィーヌ様は、婚約者がいたの。
エテルネルから正妃を立てたいと言われて、ジュセフィーヌに決定しました。
二人は仲が良くて、とっても愛し合っていたはずなのにー」
彼女の話を聞き、側室様に関する噂話が頭に浮かぶ。
「耳にした事がございます。
側室様は伯爵の出身で身分が低く、王妃になれない。
だから、隣国から王妃様を迎い入れたと噂を聞きました」
グレースは、何処か影のある王妃様を思い浮かべた。
薔薇を眺める視線は、いつも悲しげだったと。
話の途中で、王妃様からと思われる指輪が頭にパッと浮かぶ。
「こんな時だからこそ、見て貰いたい品がございます。
アデラ様、少しだけ席を外させて頂きますわ」
グレースは部屋に行き、鞄奥底からハンカチに包まれた指輪を手に持った。
急ぎアデラの元に戻ると、テーブルにソッと置き中を見せた。
「この指輪はー」
アデラの震える指先に、指輪が触れれそうになった。
そして突如前置きもなく泣き出すと、グレースに振り絞る声で告げた。
「この品は…、これはねぇ……。
ジュセフィーヌ様の婚約者から贈られた婚約指輪です。
本人に直接返したけど、お相手が彼女に再び渡したのよ。
ウゥ~ッ~」
どうしよう、そんなに大切なお品だったの?!
王妃様はどういうお考えで、私に大事な指輪を渡してきたの?
まさか、私に相手の方に返してなんて事はないわよね。
そんな思いが込めて、本当に渡してきたのかしら?!
泣く目の前の侯爵夫人にかける言葉もなく、じっと赤く輝く指輪を見てるしかなかった。
部屋も豪華で贅沢な1人部屋、グレースはお付きのメイドと一緒で構わないと伝えたが見事にいつもながら却下されてしまう。
夕食の真っただ中に、侯爵夫人の知り合いの貴婦人が声をかけてきた。
「エーレンタール侯爵夫人、ご機嫌よう。
コチラにお泊まりでしたか。
これは、偶然ですわね!」
「あらっ、本当ですわね。
お会い出来て嬉しいわ」
さほど仲はよくない感じを、第三者の彼女は聞いていて察した。
「ご子息カルロス様は、ご息災ですか?
ご婚約者様の噂を耳にしましたよ。
お若いせいか、夜遊びがお盛んみたいですね。ホホホ」
なんと嫌味ぽい言い方をすると、同席していたグレースは思って耳を澄ます。
感じ悪い、あの頃を思い出す。
そっくりで、よく似てるわよ。
私の学生時代、友人としていた会話に。
心配そうにして、侯爵夫人の反応を楽しんでいる様子が見て取れる。
グレースは食べる気を削がれ、食事の手をとめて静かに二人の会話を伺っていた。
「あらあら、そんなんですか?
ご忠告して頂き感謝するわ、伯爵夫人」
アデラはそっと軽く受け流したが、相手はもう少し話したそうだ。
侯爵夫人の態度を感知して、引き下がる素振りをする。
「では、そろそろ……。
失礼致しますわ、エーレンタール侯爵夫人」
隣に座るグレースは、見えない居ない者とされて離れて行く。
「グレース、気分悪くさせたわね。
さぁ、お食事を続けましょうか」
返事をすることも難しく、無言で頷き想像してみる。
あれを聞く限り、面白おかしく話題にされ広まっていそう。
侯爵夫人もお気の毒だわ。
カルロス様の婚約者が、素行が改善されるまで噂は続くに違いない。
食事を終えたアデラは、グレースとまだ話をしたかった。
あれから会話なしの夕食が続き、彼女が気遣って無口になったと思っていたからだ。
「ねぇ、グレース?!
少し私の部屋でお話をしない?」
「はい、では少しだけ」
グレースとアデラは、お茶を飲みながら互いの話を始めた。
「王妃様とは幼なじみだったんですか?あの合言葉は、出会いのお言葉だったんですね」
「フフフ、懐かしい。
ジュセフィーヌ様は公爵令嬢でね。
私はエーレンタール侯爵の1人娘なのよ」
「では、侯爵様は入婿だったのですね?!」
グレースは意外な内容を知り、驚きの目をアデラに向けた。
「えぇ、マキシミアンとは政略結婚だったけど愛があるわ。
でも、ジュセフィーヌ様はどうかしら?!」
王妃様が、側室様へ親切な態度で接していたのなのは存じている。
しかし、女性としては複雑である。
1人の男性に妻が2人とは、考えるとグレースには耐えられない。
一生独身の方がいいとさえ思ってしまう。
「私見ですが、王は側室様を妻に。
言い方が変ですが……。
王妃さまには、国を支える同志みたいな感じとお見受けしました」
「そう、同志ですか…。
仕方ありませんわね。
王妃として期待されて、嫁がれたのですから」
グレースの言葉に、暗い表情をしてアデラは自分の意見を言う。
「女性として、王妃様は幸せなのか。
それは、本人しか計り知れません。
しかし、王宮の女官や国民は王妃さまを誇りに思っております」
アデラは我慢できずに、つい目を潤ませて昔話を始めた。
「グレース、ここだけの話よ。
貴女には、ぜひ聞いて欲しいわ」
この場だけの話かー。
最近はこの手の話ばかりだわ。
「どんなお話でしょうか?」
「ジュセフィーヌ様は、婚約者がいたの。
エテルネルから正妃を立てたいと言われて、ジュセフィーヌに決定しました。
二人は仲が良くて、とっても愛し合っていたはずなのにー」
彼女の話を聞き、側室様に関する噂話が頭に浮かぶ。
「耳にした事がございます。
側室様は伯爵の出身で身分が低く、王妃になれない。
だから、隣国から王妃様を迎い入れたと噂を聞きました」
グレースは、何処か影のある王妃様を思い浮かべた。
薔薇を眺める視線は、いつも悲しげだったと。
話の途中で、王妃様からと思われる指輪が頭にパッと浮かぶ。
「こんな時だからこそ、見て貰いたい品がございます。
アデラ様、少しだけ席を外させて頂きますわ」
グレースは部屋に行き、鞄奥底からハンカチに包まれた指輪を手に持った。
急ぎアデラの元に戻ると、テーブルにソッと置き中を見せた。
「この指輪はー」
アデラの震える指先に、指輪が触れれそうになった。
そして突如前置きもなく泣き出すと、グレースに振り絞る声で告げた。
「この品は…、これはねぇ……。
ジュセフィーヌ様の婚約者から贈られた婚約指輪です。
本人に直接返したけど、お相手が彼女に再び渡したのよ。
ウゥ~ッ~」
どうしよう、そんなに大切なお品だったの?!
王妃様はどういうお考えで、私に大事な指輪を渡してきたの?
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