75 / 124
第4章 真実の愛を求めて
第8話 調査結果と疑念
しおりを挟む
ベアトリスは読み終わり次第、母アデラに本を渡しに部屋を訪れた。
「あらあら、目が真っ赤ではない?!」
「お母様!目の腫れなど、いつかは引きます。
ですが、本による感動は残ります。
どうか、グレースの本をお読み下さいな」
母アデラは、家族の中で最後に読むことになっていた。
彼女の心が本に書かれている。
「直ぐに読むわね。
ベアトリス、今度の夜会にグレースをカルロスのパートナーにしたわ!」
「グレースとお兄様は、許可したのですか?!」
ベアトリスはグレースは絶対に断ると思っていたので、母の話に不信の反応をみせた。
「カルロスは承知したわ。
グレースには、明日話します。
うふっ、ドレスはもう用意してあるの!」
年甲斐もなく少女みたいな笑い方と、この様な強引さに呆れてしまう。
似合ってるから、まだいいが…。
「グレースはたぶん断り、行かないのではなくって?!」
「大丈夫よ!
一生の思い出作りと説得すれば、承諾するに違いないわ。
まぁ、見てなさい!」
ベアトリスは、母アデラの気持ちは理解できる。
私だって、グレースに幸せになって欲しいわ!
あの本のグリシーヌの様にー!!
エーレンタール侯爵は使者から、マロー子爵からの手紙を受け取ると直ちに読み出す。
娘を預かってくれた感謝が、先に書かれてある。
一切、火傷に対しての恨み言はなかった。
グレースの母親は退院し領地で静養しており、安心する様に娘に伝えて欲しいと書かれていたがー。
ただ本に関しての噂は、落ち着き始めた矢先に問題が発生したと書いてある。
娘をもう暫くはそちらに置いてくれませんかと、お願いが記してあった。
「ここへー!
調査しに行った者を呼べ!!」
侯爵はマロー子爵の人柄を文面で感じ、何かエテルネルであったと予感した。
濁している、この文が気になる。
「真実の愛を求めて」、あの本に関係がありそうだ。
その頃、妻であるアデラは娘から手渡された本を読み始めていた。
災害が原因で、飢えるまでの酷い状態になったのかしら?!
段々と読んでるうちに、グレースの本当の姿が見えてくる気がした。
あの旅路の様子と言動を思い出す。
同時刻ベアトリスは兄カルロスと、兄の部屋で一緒にお茶をしている。
「やっぱり、グレースのお茶には味わいがあるわね。
何かが違うのよ?不思議よね?」
「そうだなぁ、お茶なんて誰が入れても変わらないと思ってた」
ベアトリスは、兄に聞きたい話があった。
「お兄様、グレースをパートナーにして私たちと夜会に行くつもり?」
「あぁ、母上に頼まれたからね。ベアトリスは気に入らないのか?」
カルロスは、ベアトリスの浮かない顔が気になった。
「お兄様は、ご令嬢たちから注目をされているのよ。
ご自分は鈍感だから、全く気づかないみたいね」
「そうなのか?!グレース嬢の本に、夢中になっていて分からなかったよ」
妹は先ほど読み終えたグレースの本を、話題にして兄に聞いてみた。
「私はあの本は、ただの恋愛小説だと思ってたわ。
でも、全然違った!
災害のせいで、領民を飢えさせないために私財まで売るなんて…」
「ベアトリス、私たちの侯爵家は恵まれた領地だ。
私たちが光なら、グレース嬢の本の領地は闇だなぁ。
こんなにも、領地格差があるとは思わなかった」
二人は、自然と顔を曇らせるのであった。
侯爵はマロー子爵の家の内情と、本の事を聞きだしていた。
「マロー子爵の災害は山火事ではなく、川の氾濫による水害とな!」
侯爵は山火事より、厄介な水害であった事に驚きを隠せなかった。
「はい、旦那様。
やっと国からの予算と人員を得て、堤防が作られてるようです。
少しつづですがら、暮らしも楽になるはずと思われます」
視察に行ってきた者が報告をすると、侯爵は早速に本をの話を質す。
「でっ!「真実の愛を求めて」の方は、どういう事になっているのだ!」
これには苦い顔になり、言いにくそうに答えた。
「どうも絶版したはずが、模倣して名を変えて売られているそうです。出版社が、相手を訴えているみたいです」
「そんなバカな!
本当に確かなのか、愚かな行いをする者がおるとは…。
他人の作品を盗むことは許せぬ、その本と本物の本を直ぐに手に入れろ!
読み比べてみたい、急げー!!」
声を荒げて命令する侯爵は、頭を下げて慌てて部屋を出ていく者を睨みながら閉まる扉を見ていた。
「あらあら、目が真っ赤ではない?!」
「お母様!目の腫れなど、いつかは引きます。
ですが、本による感動は残ります。
どうか、グレースの本をお読み下さいな」
母アデラは、家族の中で最後に読むことになっていた。
彼女の心が本に書かれている。
「直ぐに読むわね。
ベアトリス、今度の夜会にグレースをカルロスのパートナーにしたわ!」
「グレースとお兄様は、許可したのですか?!」
ベアトリスはグレースは絶対に断ると思っていたので、母の話に不信の反応をみせた。
「カルロスは承知したわ。
グレースには、明日話します。
うふっ、ドレスはもう用意してあるの!」
年甲斐もなく少女みたいな笑い方と、この様な強引さに呆れてしまう。
似合ってるから、まだいいが…。
「グレースはたぶん断り、行かないのではなくって?!」
「大丈夫よ!
一生の思い出作りと説得すれば、承諾するに違いないわ。
まぁ、見てなさい!」
ベアトリスは、母アデラの気持ちは理解できる。
私だって、グレースに幸せになって欲しいわ!
あの本のグリシーヌの様にー!!
エーレンタール侯爵は使者から、マロー子爵からの手紙を受け取ると直ちに読み出す。
娘を預かってくれた感謝が、先に書かれてある。
一切、火傷に対しての恨み言はなかった。
グレースの母親は退院し領地で静養しており、安心する様に娘に伝えて欲しいと書かれていたがー。
ただ本に関しての噂は、落ち着き始めた矢先に問題が発生したと書いてある。
娘をもう暫くはそちらに置いてくれませんかと、お願いが記してあった。
「ここへー!
調査しに行った者を呼べ!!」
侯爵はマロー子爵の人柄を文面で感じ、何かエテルネルであったと予感した。
濁している、この文が気になる。
「真実の愛を求めて」、あの本に関係がありそうだ。
その頃、妻であるアデラは娘から手渡された本を読み始めていた。
災害が原因で、飢えるまでの酷い状態になったのかしら?!
段々と読んでるうちに、グレースの本当の姿が見えてくる気がした。
あの旅路の様子と言動を思い出す。
同時刻ベアトリスは兄カルロスと、兄の部屋で一緒にお茶をしている。
「やっぱり、グレースのお茶には味わいがあるわね。
何かが違うのよ?不思議よね?」
「そうだなぁ、お茶なんて誰が入れても変わらないと思ってた」
ベアトリスは、兄に聞きたい話があった。
「お兄様、グレースをパートナーにして私たちと夜会に行くつもり?」
「あぁ、母上に頼まれたからね。ベアトリスは気に入らないのか?」
カルロスは、ベアトリスの浮かない顔が気になった。
「お兄様は、ご令嬢たちから注目をされているのよ。
ご自分は鈍感だから、全く気づかないみたいね」
「そうなのか?!グレース嬢の本に、夢中になっていて分からなかったよ」
妹は先ほど読み終えたグレースの本を、話題にして兄に聞いてみた。
「私はあの本は、ただの恋愛小説だと思ってたわ。
でも、全然違った!
災害のせいで、領民を飢えさせないために私財まで売るなんて…」
「ベアトリス、私たちの侯爵家は恵まれた領地だ。
私たちが光なら、グレース嬢の本の領地は闇だなぁ。
こんなにも、領地格差があるとは思わなかった」
二人は、自然と顔を曇らせるのであった。
侯爵はマロー子爵の家の内情と、本の事を聞きだしていた。
「マロー子爵の災害は山火事ではなく、川の氾濫による水害とな!」
侯爵は山火事より、厄介な水害であった事に驚きを隠せなかった。
「はい、旦那様。
やっと国からの予算と人員を得て、堤防が作られてるようです。
少しつづですがら、暮らしも楽になるはずと思われます」
視察に行ってきた者が報告をすると、侯爵は早速に本をの話を質す。
「でっ!「真実の愛を求めて」の方は、どういう事になっているのだ!」
これには苦い顔になり、言いにくそうに答えた。
「どうも絶版したはずが、模倣して名を変えて売られているそうです。出版社が、相手を訴えているみたいです」
「そんなバカな!
本当に確かなのか、愚かな行いをする者がおるとは…。
他人の作品を盗むことは許せぬ、その本と本物の本を直ぐに手に入れろ!
読み比べてみたい、急げー!!」
声を荒げて命令する侯爵は、頭を下げて慌てて部屋を出ていく者を睨みながら閉まる扉を見ていた。
1
あなたにおすすめの小説
遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。
沼野 花
恋愛
夫と子供たちに、選ばれなかったイネス。
すべてを愛人に奪われ、彼女は限界を迎え、屋敷を去る。
だが、その先に待っていたのは、救いではなかった。
イネスを襲った、取り返しのつかない出来事。
変わり果てた現実を前に、
夫はようやく、自分が何を失ったのかを思い知る。
深い後悔と悲しみに苛まれながら、
失ったイネスの心を取り戻そうとする夫。
しかし、彼女の心はすでに、外の世界へと向かっていた。
贖罪を背負いながらもイネスを求め続ける夫。
そして、母の心を知っていく子供たち。
イネスが求める愛とは、
そして、幸せとは――。
リトライさせていただきます!〜死に戻り令嬢はイケメン神様とタッグを組んで人生をやり直す事にした。今度こそ幸せになります!!〜
ゆずき
恋愛
公爵家の御令嬢クレハは、18歳の誕生日に何者かに殺害されてしまう。そんなクレハを救ったのは、神を自称する青年(長身イケメン)だった。
イケメン神様の力で10年前の世界に戻されてしまったクレハ。そこから運命の軌道修正を図る。犯人を返り討ちにできるくらい、強くなればいいじゃないか!! そう思ったクレハは、神様からは魔法を、クレハに一目惚れした王太子からは武術の手ほどきを受ける。クレハの強化トレーニングが始まった。
8歳の子供の姿に戻ってしまった少女と、お人好しな神様。そんな2人が主人公の異世界恋愛ファンタジー小説です。
※メインではありませんが、ストーリーにBL的要素が含まれます。少しでもそのような描写が苦手な方はご注意下さい。
毒姫ライラは今日も生きている
木崎優
恋愛
エイシュケル王国第二王女ライラ。
だけど私をそう呼ぶ人はいない。毒姫ライラ、それは私を示す名だ。
ひっそりと森で暮らす私はこの国において毒にも等しく、王女として扱われることはなかった。
そんな私に、十六歳にして初めて、王女としての役割が与えられた。
それは、王様が愛するお姫様の代わりに、暴君と呼ばれる皇帝に嫁ぐこと。
「これは王命だ。王女としての責務を果たせ」
暴君のもとに愛しいお姫様を嫁がせたくない王様。
「どうしてもいやだったら、代わってあげるわ」
暴君のもとに嫁ぎたいお姫様。
「お前を妃に迎える気はない」
そして私を認めない暴君。
三者三様の彼らのもとで私がするべきことは一つだけ。
「頑張って死んでまいります!」
――そのはずが、何故だか死ぬ気配がありません。
3回目の人生は、悪役令嬢を辞めて引きこもります~一歩も出ずに国を救ったら、なぜか「聖女」として崇められ最強の男たちが部屋を包囲してくる件~
放浪人
恋愛
公爵令嬢エリザベートは、1度目は悪役令嬢として断罪され処刑、2度目は改心して聖女となり国に尽くしたが過労死……という悲惨な最期を遂げた。 記憶を持ったまま3度目の人生が始まった瞬間、彼女は固く決意する。 「もう絶対に働きません! 今世は部屋から一歩も出ず、睡眠と趣味に命をかけます!」
最強の拒絶結界『絶対領域』で部屋に籠城し、婚約破棄イベントも夜会も全て無視して惰眠を貪ろうとするエリザベート。 しかし、彼女の「働きたくない」一心からの行動――適当な農業アドバイスや、安眠妨害への容赦ない迎撃――が、周囲には「国を憂う深慮遠謀」「慈愛に満ちた奇跡」として超好意的に解釈されてしまう!?
ヤンデレ化した元婚約者の王太子、物理で愛を語る脳筋騎士団長、効率厨の隣国王子、さらには古代の引きこもり少年までをも巻き込み、事態は国家規模の大騒動へ。 部屋ごと空を飛んで戦場を浄化し、パジャマ姿で古代兵器を操り、地下牢をスイートルームに変えながら、エリザベートは究極の安眠を手に入れることができるのか? 塩対応すればするほど愛され、逃げれば逃げるほど伝説になる、最強引きこもり令嬢の勘違いドタバタ溺愛ファンタジー、ここに完結!
魔法師団長の家政婦辞めたら溺愛されました
iru
恋愛
小説家になろうですでに完結済みの作品です。よければお気に入りブックマークなどお願いします。
両親と旅をしている途中、魔物に襲われているところを、魔法師団に助けられたティナ。
両親は亡くなってしまったが、両親が命をかけて守ってくれた自分の命を無駄にせず強く生きていこうと決めた。
しかし、肉親も家もないティナが途方に暮れていると、魔物から助けてくれ、怪我の入院まで面倒を見てくれた魔法師団の団長レオニスから彼の家政婦として住み込みで働かないと誘われた。
魔物から助けられた時から、ひどく憧れていたレオニスの誘いを、ティナはありがたく受ける事にした。
自分はただの家政婦だと強く言い聞かせて、日に日に膨らむ恋心を抑え込むティナだった。
一方、レオニスもティナにどんどん惹かれていっていた。
初めはなくなった妹のようで放っては置けないと家政婦として雇ったが、その健気な様子に強く惹かれていった。
恋人になりたいが、年上で雇い主。
もしティナも同じ気持ちでないなら仕事まで奪ってしまうのではないか。
そんな思いで一歩踏み出せないレオニスだった。
そんな中ある噂から、ティナはレオニスの家政婦を辞めて家を出る決意をする。
レオニスは思いを伝えてティナを引き止めることができるのか?
両片思いのすれ違いのお話です。
【完結】公爵令嬢は勇者への恩返しを試みる〜サブヒロインとして頑張ります〜
マロン株式
恋愛
公爵令嬢ユウフェには、ひとつだけ秘密がある。
――この世界が“小説の中”だと知っていること。
ユウフェはただの“サブヒロイン”で、物語の結末では魔王のもとへ嫁ぐ運命にある……はずだった。
けれどーー
勇者の仲間、聖女、そして魔王が現れ、〝物語どおり〟には進まない恋の三角関係(いや、四角関係?)が動き出す。
サブヒロインの恩返しから始まる、ほのぼの甘くて、少し切ない恋愛ファンタジー。
◇◇◇
※注意事項※
・序盤ほのぼのめ
・勇者 ✖ サブヒロイン ✖ 魔王 ✖ 巫女(?)の恋愛模様
・基本はザマァなし
・過去作のため、気になる部分あればすみません
・他サイトと並行改稿中のため、内容に差異が出る可能性があります
・設定ゆるめ
・恋愛 × ファンタジー
愛する人は、貴方だけ
月(ユエ)/久瀬まりか
恋愛
下町で暮らすケイトは母と二人暮らし。ところが母は病に倒れ、ついに亡くなってしまう。亡くなる直前に母はケイトの父親がアークライト公爵だと告白した。
天涯孤独になったケイトの元にアークライト公爵家から使者がやって来て、ケイトは公爵家に引き取られた。
公爵家には三歳年上のブライアンがいた。跡継ぎがいないため遠縁から引き取られたというブライアン。彼はケイトに冷たい態度を取る。
平民上がりゆえに令嬢たちからは無視されているがケイトは気にしない。最初は冷たかったブライアン、第二王子アーサー、公爵令嬢ミレーヌ、幼馴染カイルとの交友を深めていく。
やがて戦争の足音が聞こえ、若者の青春を奪っていく。ケイトも無関係ではいられなかった……。
【完結】アラサー喪女が転生したら悪役令嬢だった件。断罪からはじまる悪役令嬢は、回避不能なヤンデレ様に溺愛を確約されても困ります!
美杉日和。(旧美杉。)
恋愛
『ルド様……あなたが愛した人は私ですか? それともこの体のアーシエなのですか?』
そんな風に簡単に聞くことが出来たら、どれだけ良かっただろう。
目が覚めた瞬間、私は今置かれた現状に絶望した。
なにせ牢屋に繋がれた金髪縦ロールの令嬢になっていたのだから。
元々は社畜で喪女。挙句にオタクで、恋をすることもないままの死亡エンドだったようで、この世界に転生をしてきてしあったらしい。
ただまったく転生前のこの令嬢の記憶がなく、ただ状況から断罪シーンと私は推測した。
いきなり生き返って死亡エンドはないでしょう。さすがにこれは神様恨みますとばかりに、私はその場で断罪を行おうとする王太子ルドと対峙する。
なんとしても回避したい。そう思い行動をした私は、なぜか回避するどころか王太子であるルドとのヤンデレルートに突入してしまう。
このままヤンデレルートでの死亡エンドなんて絶対に嫌だ。なんとしても、ヤンデレルートを溺愛ルートへ移行させようと模索する。
悪役令嬢は誰なのか。私は誰なのか。
ルドの溺愛が加速するごとに、彼の愛する人が本当は誰なのかと、だんだん苦しくなっていく――
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる