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第4章 真実の愛を求めて
第10話 侯爵の文学愛
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侯爵マキシミアンは、グレースのために早々行動を起こすことにした。
この場は、貴族たちが多く集まるサロン。
一人の仲間を見つけると、嘆く表情をして話しかける。
腕の中には、二冊の本を抱えて。
「友よ、聞いてくれ!
隣国のエテルネルで絶版されている。
あの話題の本を知ってるか?!」
「あぁ、「真実の愛を求めて」だろう!
噂では聞いているが、読んではいない。
その本は、もう売ってないはずだ」
友人がうまく話に食いつき、自分の話に乗ってきてくれた。
「その本だよ!
どんな本か取り寄せて、私は読んでみたんだ。
じつに感動したのだが、絶版されて残念だと思った。
たが、信じられない事が起きた」
大袈裟に大きめの声でマキシミアンが話すと、周りにいた全ての者が何事かと注目する。
「エーレンタール侯爵、どんなことがあったのですか?」
友人は彼がこんなにも興奮して話すのが物珍しくて、関心を示す態度をとる。
「なんと、絶版されたはずの本の盗作が出回っているのだ!
私は読み比べたら、人物の名を変えただけで大筋はそっくりだった!」
二つの片手に1冊づつ持ち、本を周りに見せびらかす。
マキシミアンは、高く掲げて本を見せながら続けて話しかけた。
「エテルネルはどうかは知らぬが!
我がザィールでは、あり得んだろう!?
文学の誇りを汚す行いではないだろうか!」
彼は憤慨したり嘆いたりして芝居をすると、文学の好きな共通の仲間たちに饒舌に語りかける。
「確かに、侯爵の仰る通り!
模倣を許す事は、文芸の質や向上を妨げる!」
「まったくその通りだ!
いくら絶版されているとはいえ、読者を馬鹿にしておるぞ!」
マキシミリアンは、いい感じだと含み笑いをするのだった。
「国は違えど、文学に対する愛は変わらぬ!
聞いた話では、前の出版社は模倣した方を訴えてるようだ!
当たり前の話ではないか?!」
エーレンタール侯爵が、怒りの表情で話し出すと周りも続いて話しだした。
「なんと!そのような事がエテルネルで起きているとは」
「私も前の出版社を応援したい!我が国でも、同じ事が起きないとは言えんからな!」
彼らの文学愛の心を誘導し、一斉に皆が賛同をしだした。
「では、連名でエテルネルの文化庁に抗議しようではないか。
国境を超えた文学愛だ。
素晴らしい交流だと思う。
皆さんは、どうかなぁ?!」
文学愛と交流の二つの単語が、引き金となり仲間たちの魂に火がついたようだ。
「誠に、素晴らしいお考えだ!流石は、文学愛好家の会長であらされる」
「なんと、崇高な思考をお持ちだ!
私は、侯爵に賛同するぞ!!」
「私も賛同だ!
これこそは国を越える文学の愛よ。
このサロンを開き、議題にするのに適した議題ではないか!」
凄い反響だ、これでグレース嬢によい報告ができるに違いない。
マキシミアンは仲間の話を聞き 、満足げに微笑み相づちをしていた。
その頃、当の本人のグレースはメイドの仕事の洗濯ものを太陽の下で干していた。
干しながら太陽を見て、そしてエテルネルにつながる空をぼーっと眺めて呟くのだ。
「編集長さんや、出版社に迷惑をかけてばかり。
神様、どうかお助けください!」
本の事はまだ気がかりだけど、私は何も出来ない。
出版社が、無事に勝訴出来れば良いのだけど…。
隣国にいるグレースには、エーレンタール侯爵から情報を伺わないと何もわからなかった。
実家に聞く手紙を送っても、編集長はきっとハッキリ白黒付くまで家には伝えないだろう。
あの方は、そんな方だから…。
その日の夜にエーレンタール侯爵アキシミアンから、グレースに今日の文学愛好会の話を伺っていた。
「グレース嬢、安心するが良い。わが国ザィールから祖国の文化庁に抗議の手紙を送る。
正式な国からの書簡だよ」
「あ、有難うございます!
しかし、それで心象が良くなって勝つことは叶うのでしょうか?!」
グレースは早とちりな話をしているのは承知していたが、不安でついつい聞いてしまう。
「分からんが、私が審議する中に入っていれば勝つだろう。
やるだけはしたが、後は天にお任せするしかない!」
彼女は胸に両手を組むと、祈るように侯爵を見つめて深く頷いた。
「神は、正義にお味方します。
きっと、必ずやー」
二人は互いに目を合わすと、心配げな瞳の彼女に侯爵は優しく力強く笑いかけた。
グレースはそれに答えるように、琥珀の目を細めて彼を見返す。
彼女の思いが叶うのかは、まだ時を有するのだった。
この場は、貴族たちが多く集まるサロン。
一人の仲間を見つけると、嘆く表情をして話しかける。
腕の中には、二冊の本を抱えて。
「友よ、聞いてくれ!
隣国のエテルネルで絶版されている。
あの話題の本を知ってるか?!」
「あぁ、「真実の愛を求めて」だろう!
噂では聞いているが、読んではいない。
その本は、もう売ってないはずだ」
友人がうまく話に食いつき、自分の話に乗ってきてくれた。
「その本だよ!
どんな本か取り寄せて、私は読んでみたんだ。
じつに感動したのだが、絶版されて残念だと思った。
たが、信じられない事が起きた」
大袈裟に大きめの声でマキシミアンが話すと、周りにいた全ての者が何事かと注目する。
「エーレンタール侯爵、どんなことがあったのですか?」
友人は彼がこんなにも興奮して話すのが物珍しくて、関心を示す態度をとる。
「なんと、絶版されたはずの本の盗作が出回っているのだ!
私は読み比べたら、人物の名を変えただけで大筋はそっくりだった!」
二つの片手に1冊づつ持ち、本を周りに見せびらかす。
マキシミアンは、高く掲げて本を見せながら続けて話しかけた。
「エテルネルはどうかは知らぬが!
我がザィールでは、あり得んだろう!?
文学の誇りを汚す行いではないだろうか!」
彼は憤慨したり嘆いたりして芝居をすると、文学の好きな共通の仲間たちに饒舌に語りかける。
「確かに、侯爵の仰る通り!
模倣を許す事は、文芸の質や向上を妨げる!」
「まったくその通りだ!
いくら絶版されているとはいえ、読者を馬鹿にしておるぞ!」
マキシミリアンは、いい感じだと含み笑いをするのだった。
「国は違えど、文学に対する愛は変わらぬ!
聞いた話では、前の出版社は模倣した方を訴えてるようだ!
当たり前の話ではないか?!」
エーレンタール侯爵が、怒りの表情で話し出すと周りも続いて話しだした。
「なんと!そのような事がエテルネルで起きているとは」
「私も前の出版社を応援したい!我が国でも、同じ事が起きないとは言えんからな!」
彼らの文学愛の心を誘導し、一斉に皆が賛同をしだした。
「では、連名でエテルネルの文化庁に抗議しようではないか。
国境を超えた文学愛だ。
素晴らしい交流だと思う。
皆さんは、どうかなぁ?!」
文学愛と交流の二つの単語が、引き金となり仲間たちの魂に火がついたようだ。
「誠に、素晴らしいお考えだ!流石は、文学愛好家の会長であらされる」
「なんと、崇高な思考をお持ちだ!
私は、侯爵に賛同するぞ!!」
「私も賛同だ!
これこそは国を越える文学の愛よ。
このサロンを開き、議題にするのに適した議題ではないか!」
凄い反響だ、これでグレース嬢によい報告ができるに違いない。
マキシミアンは仲間の話を聞き 、満足げに微笑み相づちをしていた。
その頃、当の本人のグレースはメイドの仕事の洗濯ものを太陽の下で干していた。
干しながら太陽を見て、そしてエテルネルにつながる空をぼーっと眺めて呟くのだ。
「編集長さんや、出版社に迷惑をかけてばかり。
神様、どうかお助けください!」
本の事はまだ気がかりだけど、私は何も出来ない。
出版社が、無事に勝訴出来れば良いのだけど…。
隣国にいるグレースには、エーレンタール侯爵から情報を伺わないと何もわからなかった。
実家に聞く手紙を送っても、編集長はきっとハッキリ白黒付くまで家には伝えないだろう。
あの方は、そんな方だから…。
その日の夜にエーレンタール侯爵アキシミアンから、グレースに今日の文学愛好会の話を伺っていた。
「グレース嬢、安心するが良い。わが国ザィールから祖国の文化庁に抗議の手紙を送る。
正式な国からの書簡だよ」
「あ、有難うございます!
しかし、それで心象が良くなって勝つことは叶うのでしょうか?!」
グレースは早とちりな話をしているのは承知していたが、不安でついつい聞いてしまう。
「分からんが、私が審議する中に入っていれば勝つだろう。
やるだけはしたが、後は天にお任せするしかない!」
彼女は胸に両手を組むと、祈るように侯爵を見つめて深く頷いた。
「神は、正義にお味方します。
きっと、必ずやー」
二人は互いに目を合わすと、心配げな瞳の彼女に侯爵は優しく力強く笑いかけた。
グレースはそれに答えるように、琥珀の目を細めて彼を見返す。
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