【完結】無意識 悪役公爵令嬢は成長途中でございます!幼女篇

愚者 (フール)

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第3章  学園生活

第13話 代表は戦の神の孫

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 次の日にあっさり許可がおりた。
担任の先生が、直接学園長に掛け合ったからだ。

その話を聞き、学園長はため息をつきながら言う。

「仕方ない…、許可する。  
男性のみとしなかった、我々の落ち度だ。 
しかし、君も苦労するな」

学園長は、担任にねぎらいの言葉をかける。
まさか、女性が剣大会とは思わなかった。 
しかし、よくよく考えたら戦の神のクラレンス家である。
学園長は、少しだけ嫌な予感を感じた。
 
 朝のホームルームで出場をかける試合を、本日の放課後になると先生は生徒たちに話す。
誰1人帰らずその試合を見ることになり、全員が家々に帰宅が遅くなる連絡をいれる事になった。

「プリムローズ様。今日の体調はいかがですか?」

マリーは、プリムローズにスペシャルランチを運びながら伺う。

「マリー様、ありがとう。
スペシャルランチって限定6食なのに、いつも1つ残っているのね。
不思議だわ?
体調はバッチリ、放課後が楽しみよ。
今朝は、お祖父様と稽古けいこしたの。
私、絶対に負けない」

マリー他2名は、目を合わす。
スペシャルランチは、本当は5食。
つまり1食はプリムローズのために、暗黙の了解で作られている。

中等部では、それに手をだしてはならないというおきてになっていた。

以前からスペシャルランチのとりこになったプリムローズが、買えない日が続きポッり愚痴ぐちる。

「また、買えなかった。 
皆さんは、授業終わってから来てるのよね?!」

その姿を見続けるのが、3人は精神的に辛かったからだ。

「いよいよですね。
プリムローズ様の剣を振るお姿を、拝見するのを待ってましたのよ」

フローラは、うっとりと想像しながら話す。

「戦の神の継承者プリムローズ様が、負けるわけございませんわ!」

リザが話すと、周りも会話を盗み聞きしていた。
他のクラスは見物出来ないのかと、ガッカリしてコソコソ話しをしている。

  午後の授業も終わり、刃を潰した剣を渡され。
体操着に着替えた6名と、担任と審判と何故か学園長の姿。

その後に24名の生徒が、ぞろぞろと体育館を目指し歩く。

その光景こうけいを、関係ない生徒たちが見つめていた。

「アルフレッド殿下、これから始まるそうですよ。
中等部3-Aの剣大会の代表を決める試合がー」

側近の男の子たちが、話しかけてくる。

「プリムローズ嬢以外に、2名女子がいるとは意外でした。
近衛隊長の家と辺境へんきょう伯爵家ですね」

「見たかったですよ。 
結束が固いから、外にはれないでしょう。
どんな感じか知りたいものです」

始まる前から、学園の話題をさらっていたので注目が半端はんぱなかった。
体育館の扉が閉まるのを、見つめる王子アルフレッドだった。 

 大人たちが試合用の剣を調べている間、他の生徒たちは静かに壁際かべぎわで開始を待っていた。

「私が1試合多くやるわ。
言い出したのは、私だしね!
いいですわよね!」

プリムローズが話しながら、箱から対戦相手を書いた紙をひく。

黒毛と辺境伯爵令嬢、侯爵令息と近衛隊長の令嬢に伯爵令息と私だ。

黒毛はあっという間に勝ち。
隊長の令嬢は、粘り勝ちをした。 
これには観戦した者は、盛り上がって応援をする。

そして、とうとう私の番になったわ。

相手は直ぐに私に向かってきたが、軽く交わして脇に一撃をしたら倒れた。
呆気なくて、見ていた人たちは剣筋けんすじがわからなかった。

「プリムローズ様、少し動いたと思ったら相手が倒れましたわよ。
速くて、サッパリわかりませんことよ?」

「なにしたのか?
俺、全然気づかなかったぞ!」

体育館がザワザワしている。

黒毛と令嬢が、紙を引いて黒毛は免除される。

私と近衛隊長の令嬢の試合になった。

令嬢から仕掛けられたがあまりにも遅く、プリムローズが手首を軽く叩くと剣が落ちた。
背中に剣先を向けて勝負ありとなる。
3秒の速さで負けた。
令嬢は目を見開いて立ちすくんでいた。

「これはわかりました。
手首を剣で叩いて、落とした後の動きが見えませんわ?」

「背中の剣は、そのままで見えましたけど」

「ダメ、もっとゆっくりしてくれよ!」

生徒たちは、それぞれ感想を述べていた。

決勝は、黒毛と私か。

審判が声を二人に合図をかける。
始めの声が体育館に響く。

ちょい様子みして、黒毛の隙を探す。
構えて、お互い見つめ合う。

一斉に同時に動いたらと思ったら、黒毛が後ろに飛んで大の字に倒れた。
どうやら頭を打ったみたいで、意識がない様子。

審判が驚き急ぎ見に行くと、暫くすると頭を振りながら大丈夫と答えた。

ほっとするプリムローズは、いけない飛ばしすぎたと反省。

「スゲー、吹っ飛んだぞ!
大丈夫か、アレン!」と、誰かが大声で叫んだ。

立ち上がり、プリムローズに話しかける。

「剣筋の速さと、力強い突きに驚きました。負けました!
私たちのために頑張って下さい」

手を差し出して、握手を求める。

「黒毛はアレンという名前だったのね。
まかして、絶対に勝つわ!」

アレンと握手すると、全員が健闘を称える拍手をした。

すると、友達以外の少女たちがはや歩きで向かってくる。

「プリムローズ様!かっこいいですわぁ!」

「まるで騎士様!いいえ、王子様みたい!」

「思わず女の子のプリムローズ様に、胸がドキドキしてますわ!」

女の子たちは、胸の前で手を組んで顔を赤くしている。

「カッコいいなぁ~!
強いよ、これ優勝でしょう!」

「俺も惚れたぜ!これはー!」

プリムローズの生の剣さばきに、夢中になっていた。
先生方もボーッとして、その興奮の中に立っている。

「レベルが違いましたわ。
私も父に仕込まれましたが、神とただの人の差を感じました」

辺境伯爵の令嬢がもう1人の令嬢に話すと。

「あの速さは兄以上です!
もしや、父上も負けるかもしれませんわ」

近衛隊長の令嬢は、震えて辺境伯爵令嬢に言う。

プリムローズは、クラスメートに宣言する。

「私が代表だ!
必ずどんなことをしても、勝利をもぎ取る。
応援はかてとなる。
気合いを入れて声援をおくれ。よいな!!」

いつもより偉そうな、プリムローズ。

女子生徒はカーテシー、男子生徒は騎士の礼。

普段を知らない学園長は、目が点になってしまった。

 扉が開きガヤガヤ話し声が、体育館から外に聞こえてくる。

「殿下、もう終わったみたいですね」

「30分もっていないですよ」

「誰になったんでしょうか?」

側近候補たちは、続けて第1王子アルフレッドに問う。

「顔を見ればわかるよ。
皆がプリムローズ嬢に、笑顔で話しかけているから…」

アルフレッドは、下を見て言う。
翌日、体育館の内容は誰1人口にしなかった。

そして、出場者の発表が後日されたのだった。
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