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第3章 学園生活
第20話 白バラは美しく散る
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年配の立派な髭をたくわえたご老人が、貴賓席を目指して歩いてきた。
何も知らずに、たったいま到着した将軍は王に話しかける。
「いやいや、どうも!
儂の孫が、まだ残っていると聞きましてなぁ。
我慢が出来ずに、学園に観戦に訪れてしまいました!
王さま、私も一緒しても宜しいかなぁ?!」
王は微動だにせず、正面を向いたまま脳天気な将軍に返事する。
「どうぞ…、構いませんぞ。
少し前に余の息子が、戦の神の孫娘に容赦なく完全に負けた。
将軍も、同じ気分を味わうかも知れませんが…。
良いなら、観戦してくれ」
「はぁ~?
それでは、ご遠慮なく」
おかしな態度の王に、将軍は周りをぐるりと見渡した。
シ~ンと静まっている校庭を、不思議に思い首を傾けた。
「お、おーい!
お前の爺さんが!
王の隣にいるぞぉ!」
黒の騎士服を着た、体格のよい男子生徒が隣に声をかける。
「えっ、あ~本当だ!
どうして来るんだよ。
もし、負けたら怒られちゃう!」
白い騎士服の男子生徒が、青い顔でうろたえていた。
「なぁ、俺らはあの子に勝てるか?!
せめて、どっちかが勝たないと立場が…」
黒の騎士が、ブルブルと小刻みに体を揺らした。
「たぶん、平気だ!
しっかりしろよ、なっ!」
手を握って、お互いに励まし合っていた。
プリムローズが待機のテントに戻ると、ちょうど手の指が重なっている姿。
目を見開き、ジーッと瞬きもせずに凝視する。
「んまぁー、お二人はそんな仲でしたの?!
小説の世界だけと思いました。現実に存在したのね!」
動揺しながら、意味深な発言をした。
あーっと叫び、手をパッと離す2人の顔は真っ赤だった。
後ろに1歩離れ、汚いモノを見る目付をするプリムローズ。
「よいのですよ!
ええ、けっして誰にも言いません!
どちらが男?女?
見た感じでいいのかしら?」
2人は同時に必死に、プリムローズに話し出していた。
「ち、違います。
俺たちは友人同士だ!」
「そう!ただの友人、友達だ!
そんな目をして、勘違いしないでくれー!
頼むから~!!」
焦って言い訳をする2人は、とっても怪しく目に映る。
「私、この大会を楽しみにしてたのよ。
けれども、対戦相手が変態とスカシや勘違い男にヘタレ王子。
最後の希望は、貴殿方でしたのに!
まさか、そんな関係の方がいたとは…。
この学園の殿方には、もう期待しませんわ!!」
2人から、さっさと離れていくプリムローズ。
残された2人は、どうしていいのか途方にくれた。
プリムローズはまだ9歳、そんな世界があるとは頭が混乱している。
そのような小説は早いが、4歳で読んでしまった。
男同士の結ばれぬ愛。
背は少し高く、黒髪の短髪に暗い青い瞳。
黒バラは男だわ。
ブロンドの肩下より長めの髪を後ろに結ぶ、薄い緑の目。
白バラは女だわ。
2人が重なる姿は美しいが、美しい以上に気持ちが悪い。
早く終わらせて嫌なことを忘れなければと、自分に言い聞かせた。
将軍が来る前に、王の側で騒ぎがあった。
公爵夫人が、娘の鬼神ぶりに倒れてしまったのだ。
夫の宰相が、妻を支えてその場を離れる。
保健室に妻を運んだが、そこには娘が倒した4人(王子を含む)がベッドに寝ていた。
妻を見ながら横にいるが、何とも言えない目線に耐えられない。
娘が男だったらと、父は胸の中で呟き続けた。
王の貴賓席の下に、2人と1人との間に微妙な開きを感じながら立つ。
「3人か…。まずは2人で戦うことになるか!」と、王が悩みながら仰った。
将軍が、後から来たくせに口を挟みだした。
「女性には休んで貰った方が、良いのでは?
ロドリク、それでよいな!」
プリムローズが、突如手を挙げる。
王がそれを見て、特別に発言を許した。
「王様、発言に許しを感謝します。
私は、将軍のお孫様とも戦いたいですわ。
将軍も興味ありませんこと?どちらが勝利するか!?」
皆も、確かに興味があった。
あの白バラ、黒バラと呼ばれる貴公子と戦の神の孫娘が戦う姿に。
「しかし、女性の君が2度戦うのは大変ではないかね?」
「あーらっ、全然ですわ!
だって全試合を合わせて、10分も戦ってませんのよ。
これでは、退屈ですわ。
自分の実力を知りたいですし、2人とも宜しいでしょう?!」
2人のバラ達を、チラッと様子見する。
頷いていたが、2人の顔は強ばっている。
くじ引きで、相手は白バラになった。
『相手は、女か。
女が、苦しむのを見る男ね。
いいーわ!
どう苦しみを与えるか?
一気に?
いいえ、ジワジワと痛ぶるのよ』
かなり変態的な思考をし、戦い方を考えていた。
お互いに礼をすると、白バラが先に剣を振ってきた。
撫でるように剣を払う、プリムローズ。
そのまま円を描くように、白バラの右太ももにドーンと鈍い音をさせ叩いた。
白バラは、苦痛の歪んだ顔をした。
『もう素敵~!
黒バラどんなお顔してますかしら?
あぁ~、ここは我慢よ!
プリムローズ』
こちらも違う意味で、悶絶して苦しんでいる。
「ほぉ~、なかなか。
優雅に払った一撃は、思ったよりは力強いのう」
まだこのときは、余裕の将軍であった。
歪んだ顔をしながら、また同じ攻撃を仕掛ける。
また払いながら、左太ももにバキーンと変な音をさせる。
四つん這いになる白バラ。
背中の左肩を思い切り叩くと、前のめりになる。
「きゃあ~、白バラ様!」
「白バラ様!起きて下さいませ!」
「頑張って下さいましぃー!!」
女子生徒たちの悲鳴が、彼方此方でもするわ。
これって、私がまるで悪役じゃない?
何よ、気分悪いわー!
どうせ貴女たちは、彼らで相手されないのにと思うプリムローズ。
「おお、どうしたのだ!
ロドリク、立つのじゃ。
そこの小娘に負けるでない!」
将軍の言葉に、ピクリと反応したプリムローズ。
その美しいお顔を、もっともっと歪ましてやるわ!
右肩をベキーッと叩くと、地ベタにキスする状態となった。
白バラの剣を足で蹴って、遠くに飛ばす。
左肩を捻りながら、ハッキリ言った。
「お早く、参ったしなさいよ!
男好きの変態さん」
誰にも見えないように、左手首を握り締めて手を開かせた。
その瞬間に指と指を合わせると、ボキボキと鳴る。
ウギャーッと叫び、白目で仰向けになって失神してしまった。
「勝者、中等部3年A組プリムローズ嬢!
早くしろ、タンカーだ!」
回りの騒ぎをよそに、彼女は折れている指を観察する。
『もう、上手く折れないわよ。
指はバラバラだしぃ~。
あっ、そうだ!
ふふっ、黒バラはどんなお顔かしら?! 』
ただ、青い顔で立ちすくんでいた。
あ~ら、ちょっと想像と違うじゃない?
早く、恋人の所へ駆けて行きなさいよ!
プリムローズが、目で訴えて念を送ると通じたのか。
タンカーで運ばれる白バラに、足取りがふらふらして付いていった。
「嘘じゃぁー!
我が、孫がなんで負けるんだ。
儂が鍛えた孫がー!
こんなに簡単に~~!!」
将軍は王の隣で、両膝をついて叫んでいた。
15分の休憩後、世にも恐ろしい決勝になるのであった。
何も知らずに、たったいま到着した将軍は王に話しかける。
「いやいや、どうも!
儂の孫が、まだ残っていると聞きましてなぁ。
我慢が出来ずに、学園に観戦に訪れてしまいました!
王さま、私も一緒しても宜しいかなぁ?!」
王は微動だにせず、正面を向いたまま脳天気な将軍に返事する。
「どうぞ…、構いませんぞ。
少し前に余の息子が、戦の神の孫娘に容赦なく完全に負けた。
将軍も、同じ気分を味わうかも知れませんが…。
良いなら、観戦してくれ」
「はぁ~?
それでは、ご遠慮なく」
おかしな態度の王に、将軍は周りをぐるりと見渡した。
シ~ンと静まっている校庭を、不思議に思い首を傾けた。
「お、おーい!
お前の爺さんが!
王の隣にいるぞぉ!」
黒の騎士服を着た、体格のよい男子生徒が隣に声をかける。
「えっ、あ~本当だ!
どうして来るんだよ。
もし、負けたら怒られちゃう!」
白い騎士服の男子生徒が、青い顔でうろたえていた。
「なぁ、俺らはあの子に勝てるか?!
せめて、どっちかが勝たないと立場が…」
黒の騎士が、ブルブルと小刻みに体を揺らした。
「たぶん、平気だ!
しっかりしろよ、なっ!」
手を握って、お互いに励まし合っていた。
プリムローズが待機のテントに戻ると、ちょうど手の指が重なっている姿。
目を見開き、ジーッと瞬きもせずに凝視する。
「んまぁー、お二人はそんな仲でしたの?!
小説の世界だけと思いました。現実に存在したのね!」
動揺しながら、意味深な発言をした。
あーっと叫び、手をパッと離す2人の顔は真っ赤だった。
後ろに1歩離れ、汚いモノを見る目付をするプリムローズ。
「よいのですよ!
ええ、けっして誰にも言いません!
どちらが男?女?
見た感じでいいのかしら?」
2人は同時に必死に、プリムローズに話し出していた。
「ち、違います。
俺たちは友人同士だ!」
「そう!ただの友人、友達だ!
そんな目をして、勘違いしないでくれー!
頼むから~!!」
焦って言い訳をする2人は、とっても怪しく目に映る。
「私、この大会を楽しみにしてたのよ。
けれども、対戦相手が変態とスカシや勘違い男にヘタレ王子。
最後の希望は、貴殿方でしたのに!
まさか、そんな関係の方がいたとは…。
この学園の殿方には、もう期待しませんわ!!」
2人から、さっさと離れていくプリムローズ。
残された2人は、どうしていいのか途方にくれた。
プリムローズはまだ9歳、そんな世界があるとは頭が混乱している。
そのような小説は早いが、4歳で読んでしまった。
男同士の結ばれぬ愛。
背は少し高く、黒髪の短髪に暗い青い瞳。
黒バラは男だわ。
ブロンドの肩下より長めの髪を後ろに結ぶ、薄い緑の目。
白バラは女だわ。
2人が重なる姿は美しいが、美しい以上に気持ちが悪い。
早く終わらせて嫌なことを忘れなければと、自分に言い聞かせた。
将軍が来る前に、王の側で騒ぎがあった。
公爵夫人が、娘の鬼神ぶりに倒れてしまったのだ。
夫の宰相が、妻を支えてその場を離れる。
保健室に妻を運んだが、そこには娘が倒した4人(王子を含む)がベッドに寝ていた。
妻を見ながら横にいるが、何とも言えない目線に耐えられない。
娘が男だったらと、父は胸の中で呟き続けた。
王の貴賓席の下に、2人と1人との間に微妙な開きを感じながら立つ。
「3人か…。まずは2人で戦うことになるか!」と、王が悩みながら仰った。
将軍が、後から来たくせに口を挟みだした。
「女性には休んで貰った方が、良いのでは?
ロドリク、それでよいな!」
プリムローズが、突如手を挙げる。
王がそれを見て、特別に発言を許した。
「王様、発言に許しを感謝します。
私は、将軍のお孫様とも戦いたいですわ。
将軍も興味ありませんこと?どちらが勝利するか!?」
皆も、確かに興味があった。
あの白バラ、黒バラと呼ばれる貴公子と戦の神の孫娘が戦う姿に。
「しかし、女性の君が2度戦うのは大変ではないかね?」
「あーらっ、全然ですわ!
だって全試合を合わせて、10分も戦ってませんのよ。
これでは、退屈ですわ。
自分の実力を知りたいですし、2人とも宜しいでしょう?!」
2人のバラ達を、チラッと様子見する。
頷いていたが、2人の顔は強ばっている。
くじ引きで、相手は白バラになった。
『相手は、女か。
女が、苦しむのを見る男ね。
いいーわ!
どう苦しみを与えるか?
一気に?
いいえ、ジワジワと痛ぶるのよ』
かなり変態的な思考をし、戦い方を考えていた。
お互いに礼をすると、白バラが先に剣を振ってきた。
撫でるように剣を払う、プリムローズ。
そのまま円を描くように、白バラの右太ももにドーンと鈍い音をさせ叩いた。
白バラは、苦痛の歪んだ顔をした。
『もう素敵~!
黒バラどんなお顔してますかしら?
あぁ~、ここは我慢よ!
プリムローズ』
こちらも違う意味で、悶絶して苦しんでいる。
「ほぉ~、なかなか。
優雅に払った一撃は、思ったよりは力強いのう」
まだこのときは、余裕の将軍であった。
歪んだ顔をしながら、また同じ攻撃を仕掛ける。
また払いながら、左太ももにバキーンと変な音をさせる。
四つん這いになる白バラ。
背中の左肩を思い切り叩くと、前のめりになる。
「きゃあ~、白バラ様!」
「白バラ様!起きて下さいませ!」
「頑張って下さいましぃー!!」
女子生徒たちの悲鳴が、彼方此方でもするわ。
これって、私がまるで悪役じゃない?
何よ、気分悪いわー!
どうせ貴女たちは、彼らで相手されないのにと思うプリムローズ。
「おお、どうしたのだ!
ロドリク、立つのじゃ。
そこの小娘に負けるでない!」
将軍の言葉に、ピクリと反応したプリムローズ。
その美しいお顔を、もっともっと歪ましてやるわ!
右肩をベキーッと叩くと、地ベタにキスする状態となった。
白バラの剣を足で蹴って、遠くに飛ばす。
左肩を捻りながら、ハッキリ言った。
「お早く、参ったしなさいよ!
男好きの変態さん」
誰にも見えないように、左手首を握り締めて手を開かせた。
その瞬間に指と指を合わせると、ボキボキと鳴る。
ウギャーッと叫び、白目で仰向けになって失神してしまった。
「勝者、中等部3年A組プリムローズ嬢!
早くしろ、タンカーだ!」
回りの騒ぎをよそに、彼女は折れている指を観察する。
『もう、上手く折れないわよ。
指はバラバラだしぃ~。
あっ、そうだ!
ふふっ、黒バラはどんなお顔かしら?! 』
ただ、青い顔で立ちすくんでいた。
あ~ら、ちょっと想像と違うじゃない?
早く、恋人の所へ駆けて行きなさいよ!
プリムローズが、目で訴えて念を送ると通じたのか。
タンカーで運ばれる白バラに、足取りがふらふらして付いていった。
「嘘じゃぁー!
我が、孫がなんで負けるんだ。
儂が鍛えた孫がー!
こんなに簡単に~~!!」
将軍は王の隣で、両膝をついて叫んでいた。
15分の休憩後、世にも恐ろしい決勝になるのであった。
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