【完結】無意識 悪役公爵令嬢は成長途中でございます!ー新たなる王室編ー

愚者 (フール)

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第1章  隣国の王族 

第4話 代理出席

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 新たなる王族たちが玄関で、期待を胸に待っている。
予想にはんして現れた3人を、裏切られた目付きで見つめる王族たち。

「すまんな!
孫娘のプリムローズが、風邪を引いてしまってのう。
今は動けんのじゃあ!
代理に兄ブライアンを連れてきた。
ルシアン王子よ、仲良くしてやってくれまいか?!」

この王よりそらそうに悪気わるぎなく、威圧感を込めて強要してきた。
クラレンス公爵当主、グレゴリーをたしめる妻。

「旦那様、先に挨拶して下さいませ!
無礼ですよ。
申し訳ありません。
この人自分より身分が高い方と、最近はお会いしていないものですから…。ホホホ」

祖母ヴィクトリアは、あまり申し訳も感じない謝罪を淡々たんたんとする。

気まずい紹介された兄ブライアンは、二人の間でひたいから汗を流している。

王族たちと愛人は、驚きの目でクラレンス公爵夫妻を見ていた。

私たちより王族らしくない?
それに何よ、あの威圧感と気品漂う感じは!

王妃キャロラインは、負けず嫌いな性格。
のちに、クラレンス公爵との水面下の戦いの火種ひだねとなる一歩の前の場面である。

このときの兄ブライアンは、存在感薄くかやの外であった。

「おっ、そうじゃな!
グレゴリー・ド・クラレンスじゃあ。初めましてじゃな。
王妃様、王子殿下。宜しく頼むぞ!」

「妻のヴィクトリア・ド・クラレンスです。
お初にお目にかかります。
キャロライン王妃様、ルシアン王子殿下。
わらわも宜しくお願い致します」

「お初にお目にかかり、光栄です。
ブライアン・ド・クラレンスです。
以後宜しくお願い致します」

続けて挨拶を返す王妃と王子。
そして、側室と愛人であった。
座ってお茶を飲む7人と、愛人は静かに側に立っている。 

「ご令嬢に会えぬのは残念だが、ご長男に対面でき嬉しいぞ!
息子と良しなにしてくれ!」

王シャルルは、ブライアンに明朗快活めいろうかいかつに話しかけた。

ブライアンは恐縮して、頭を下げて王にお辞儀で返す。

それから彼は、静かにお茶会が終わるのを神に必死に願う。

「じつに優秀なご令嬢とか、ご自慢でしょう?
お噂を聞いておりますわ」

王妃が祖母に、優しげに微笑みながら伝える。

ブライアンは、妹の話をしないでくれと心の中で叫んだ。

くる、絶対にくる。
下を向きこぶしひざに置いて、体が小刻こきざみに震えだす。

王族たちと愛人は、変に思いブライアンの様子をいぶかった。

「あの子は特別!
我が祖国にもいない、ロイヤル・ゴッド・アイの持ち主です!
神に選ばれし者、だから、あの子はあげなくてよ」

祖母は優雅におうぎあおぎ、王族たちを刺すようににらむ。

「この国で、あの歳で1番じゃ。容姿も頭脳も剣もな。
まぁ、剣は学園1番じゃのう。
ワッーハハハ!」

王族たちが黙っているのをいいことに、孫娘自慢をこれでもかとする祖父母。

「おやめください!
皆様があきれておりますよ!」

ブライアンは、半泣きになりながら祖父母に訴えた。

「それでは益々ますます、ご令嬢とお近づきになりたいわ。
ねぇ、王子もそうでしょう?」

王妃が、隣にいる息子に問う。

「フン、断る!
孫娘に、王族はずいぶんと無礼を働いた。
なぁ、王よ!そうじゃろ!?」

グレゴリーは、新たな王族3人をキッパリ拒絶きょぜつ

「前の王族たちが返り討ちにされて、今はどちらに行かれたか存じ上げてますわよね?!ホホホ」

祖母は上から目線しながら、ふくみ笑いを見せつけた。

「ブライアン、わしらは年寄りだ。
若者同士で話せ!
また、後で迎えに寄越よこす」

祖父はお得意の速攻で、撤収てっしゅうしまとめにかかった。

「ごめんなさいね。
プリムが心配なの。
旦那様、カリスでプリンでも買いましょうよ?
あの子がきっと喜びますわ!」

祖母は1つ手を軽く叩きながら、隣の祖父にうながす。

私の意思は聞かないようだ。
兄ブライアンは、二人を眺めタメ息をついた。

「そうじゃな!
失礼するかのう。困りごとが何かあったら、我らに頼りなさい。
大体は、助けてあげようぞ!
では、ブライアンしっかりな。それではのう!」

さっさと公爵夫妻は席を立ち、一礼するとスタコラ帰って行く。

残された人々は声なく、その後ろ姿を呆然ぼうぜんと見送った。
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