2 / 75
第1章 隣国の王族
第2話 奇妙な関係
しおりを挟む
案内人が困りきった顔をし、戸惑っている素振り。
彼は息をそっと周りに分からない程度に吐くと、父がいる扉が開かれるのを待つ。
エテルネル新王の家族、王妃と王子に侍従たちが頭を下げ招き入れた。
開けられた部屋の中には、父ともう一人の女性が並んで立っていた。
ブロンドの美しく手入れされた髪、エメラルドの瞳は緊張して泳いでいるように感じられる。
その気まずそうな姿は、清楚で儚げをしつつもオドオドしてた。
自分の母とは真逆そうは方だ。
ルシアンは隣に立つ気の強そうな顔立ちで、二人を直視する母の顔を見ていた。
それに観察しいてると、もうひとりの義理の母は時たま下を向き怯えている様子。
「王妃、息子よ!!
無事に着いて嬉しいぞ。
紹介する、側室のスザナだ!
仲良くしてあげてくれ」
王が嬉しげに側室を紹介したが、隣の美しい女性はその言葉を聞くと顔色が少しだけ悪くなる。
「スザナと申します。
キャロライン王妃様、ルシアン王子殿下。
初めてお会いできて光栄です。
これから宜しくお願い致します」
スザナは青白い顔に震える声で、流暢な隣国ウィルスターの言語で挨拶をしてきた。
その挨拶を耳にした瞬間、王妃キャロラインは彼女に一歩足を前に踏み出してきた。
目は笑い、口元を閉じ口角をあげている。
「やるわね、貴女!
貴女をスザナと呼ぶわ。
なるほど、貴方の趣味がわかってきた。
若くて綺麗だし、良いんじゃない?フフフ」
キャロライン王妃は近づくと、彼女側室スザナを突然力強く抱き締めた。
側室の彼女は顔を叩かれると思っていたのか、目を強く瞑って覚悟してた様にルシアンには思えた。
「えっ、ええ!
その、あの仲良くして下さいませ!」と、赤い顔をして驚いたのか目を瞬きする。
彼はもうひとりの母になる女性の態度に、そんなに悪い感じはしないのである。
「私は、息子のルシアンです。
スザナお義母様と、お呼びしても宜しいですか?」
親しげに話す新しい息子に、スザナは母親で王妃になる女性に遠慮し伺ってくる。
「あの、私は嬉しいですが…。
本当に宜しいのでしょうか?!王妃様!」
スザナは王妃様に叩かれ罵られると、ずっと思い続けてこの日が来るのを過ごしていた。
「クスクス、キャロって呼んでね。
私たち夫婦は変わっているの。
ゆっくりと色々教えてあげるわ。
あまり驚かないでね?!」
キャロラインは、不思議とスザナを可愛く感じていた。
彼女は自分にはない、女らしく愛らしい側室を一瞬で気に入ったのだ。
この最初の出会いを、近くで拝見していた女官たちや侍従たち。
皆が怪訝するほどに、王妃と側室は仲が良く。
その最初の出会いは、まるで姉妹みたいだったと後日に王宮で噂になった。
後でそう言うと、彼女に悪いわよ。
こんな歳の離れた私と姉妹では可哀想だわ。
気さくに笑う王妃。
息子の王子も気にせずに、普通に父の側室と会話をしている。
赤の他人から見たら、なんともまぁ奇妙な関係であった。
4人でお茶を飲みながら話す内容は、もっぱらまだ会っていない公爵令嬢の話である。
「それは凄いですね!
9歳で5か国語が話せて、今は中等部3年か。
私とは、同じ学年になるのだろうか?!」
ルシアンが、彼女に対して関心を示して興味げに話す。
「私も今まで、そんな才女を伺ったことないわ。
けれども、ルシアン!
クラスメートができて良かったわね」
王妃が明るい表情で、息子に笑いかける。
側室のスザナが、気の毒そうに話しかけた。
「申しづらいのですが、同じ学年に通うのは数ヶ月だけですわ。キャロ様」
2人は不思議な顔をして、側室スザナを眺めた。
「プリムローズ、あっ!
公爵令嬢は、飛び級で今年の新学年から高等部2年なんだ。
頭が良すぎてね。
本当は直ぐに、学園卒業可能だそうだよ」
王が自ら、スザナに代わり説明し始める。
「王様~!
私は、早くその子に会いたいです。
コチラに、王宮に呼んで下さいませ!」
キャロライン王妃が我慢できなくなり、夫である王におねだりをしてきた。
「私も呼んでいるが、王都にいないんだ。
彼女は、多忙なのだそうだ。
今は、春休みで領地に戻っている」
困り顔の王が、妻キャロラインに訳を話しなだめる。
「プリム様は、おばあ様の祖国アルゴラへ王族に会いに行っていますわ。
ついでに仕入れをしているとか、お手紙が届きましたの」
側室スザナが、3人に彼女の日程を詳しく告げた。
「仕入れ?
彼女は、いったい何をしているの?」
彼女は、興味深げにスザナに妹みたいに親しく接するように聞き出す。
スザナは側にいる王族たちに、プリムローズが王都で経営している3件の店を詳しく説明する。
「かなり、おかしくありませんか?
まだ、9歳の子供ですよね。
これを許可する公爵家は、どんな方々なのでしょうか?!」
ルシアン王子は常識離れした内容に、ますますプリムローズに興味が湧く。
スザナ以外の3人は窓からの心地よい春の日差しを浴びながら、どんな少女か考え込んでいるようだった。
彼は息をそっと周りに分からない程度に吐くと、父がいる扉が開かれるのを待つ。
エテルネル新王の家族、王妃と王子に侍従たちが頭を下げ招き入れた。
開けられた部屋の中には、父ともう一人の女性が並んで立っていた。
ブロンドの美しく手入れされた髪、エメラルドの瞳は緊張して泳いでいるように感じられる。
その気まずそうな姿は、清楚で儚げをしつつもオドオドしてた。
自分の母とは真逆そうは方だ。
ルシアンは隣に立つ気の強そうな顔立ちで、二人を直視する母の顔を見ていた。
それに観察しいてると、もうひとりの義理の母は時たま下を向き怯えている様子。
「王妃、息子よ!!
無事に着いて嬉しいぞ。
紹介する、側室のスザナだ!
仲良くしてあげてくれ」
王が嬉しげに側室を紹介したが、隣の美しい女性はその言葉を聞くと顔色が少しだけ悪くなる。
「スザナと申します。
キャロライン王妃様、ルシアン王子殿下。
初めてお会いできて光栄です。
これから宜しくお願い致します」
スザナは青白い顔に震える声で、流暢な隣国ウィルスターの言語で挨拶をしてきた。
その挨拶を耳にした瞬間、王妃キャロラインは彼女に一歩足を前に踏み出してきた。
目は笑い、口元を閉じ口角をあげている。
「やるわね、貴女!
貴女をスザナと呼ぶわ。
なるほど、貴方の趣味がわかってきた。
若くて綺麗だし、良いんじゃない?フフフ」
キャロライン王妃は近づくと、彼女側室スザナを突然力強く抱き締めた。
側室の彼女は顔を叩かれると思っていたのか、目を強く瞑って覚悟してた様にルシアンには思えた。
「えっ、ええ!
その、あの仲良くして下さいませ!」と、赤い顔をして驚いたのか目を瞬きする。
彼はもうひとりの母になる女性の態度に、そんなに悪い感じはしないのである。
「私は、息子のルシアンです。
スザナお義母様と、お呼びしても宜しいですか?」
親しげに話す新しい息子に、スザナは母親で王妃になる女性に遠慮し伺ってくる。
「あの、私は嬉しいですが…。
本当に宜しいのでしょうか?!王妃様!」
スザナは王妃様に叩かれ罵られると、ずっと思い続けてこの日が来るのを過ごしていた。
「クスクス、キャロって呼んでね。
私たち夫婦は変わっているの。
ゆっくりと色々教えてあげるわ。
あまり驚かないでね?!」
キャロラインは、不思議とスザナを可愛く感じていた。
彼女は自分にはない、女らしく愛らしい側室を一瞬で気に入ったのだ。
この最初の出会いを、近くで拝見していた女官たちや侍従たち。
皆が怪訝するほどに、王妃と側室は仲が良く。
その最初の出会いは、まるで姉妹みたいだったと後日に王宮で噂になった。
後でそう言うと、彼女に悪いわよ。
こんな歳の離れた私と姉妹では可哀想だわ。
気さくに笑う王妃。
息子の王子も気にせずに、普通に父の側室と会話をしている。
赤の他人から見たら、なんともまぁ奇妙な関係であった。
4人でお茶を飲みながら話す内容は、もっぱらまだ会っていない公爵令嬢の話である。
「それは凄いですね!
9歳で5か国語が話せて、今は中等部3年か。
私とは、同じ学年になるのだろうか?!」
ルシアンが、彼女に対して関心を示して興味げに話す。
「私も今まで、そんな才女を伺ったことないわ。
けれども、ルシアン!
クラスメートができて良かったわね」
王妃が明るい表情で、息子に笑いかける。
側室のスザナが、気の毒そうに話しかけた。
「申しづらいのですが、同じ学年に通うのは数ヶ月だけですわ。キャロ様」
2人は不思議な顔をして、側室スザナを眺めた。
「プリムローズ、あっ!
公爵令嬢は、飛び級で今年の新学年から高等部2年なんだ。
頭が良すぎてね。
本当は直ぐに、学園卒業可能だそうだよ」
王が自ら、スザナに代わり説明し始める。
「王様~!
私は、早くその子に会いたいです。
コチラに、王宮に呼んで下さいませ!」
キャロライン王妃が我慢できなくなり、夫である王におねだりをしてきた。
「私も呼んでいるが、王都にいないんだ。
彼女は、多忙なのだそうだ。
今は、春休みで領地に戻っている」
困り顔の王が、妻キャロラインに訳を話しなだめる。
「プリム様は、おばあ様の祖国アルゴラへ王族に会いに行っていますわ。
ついでに仕入れをしているとか、お手紙が届きましたの」
側室スザナが、3人に彼女の日程を詳しく告げた。
「仕入れ?
彼女は、いったい何をしているの?」
彼女は、興味深げにスザナに妹みたいに親しく接するように聞き出す。
スザナは側にいる王族たちに、プリムローズが王都で経営している3件の店を詳しく説明する。
「かなり、おかしくありませんか?
まだ、9歳の子供ですよね。
これを許可する公爵家は、どんな方々なのでしょうか?!」
ルシアン王子は常識離れした内容に、ますますプリムローズに興味が湧く。
スザナ以外の3人は窓からの心地よい春の日差しを浴びながら、どんな少女か考え込んでいるようだった。
31
あなたにおすすめの小説
『婚約破棄された悪役令嬢ですが、嫁ぎ先で“連れ子三人”の母になりました ~三人の「ママ」が聞けるまで、私は絶対に逃げません~』
放浪人
恋愛
「母はいりません」と拒絶された悪役令嬢が、最強の“ママ”になるまでの物語。
「君のような可愛げのない女は、王妃にふさわしくない」
身に覚えのない罪で婚約破棄され、“悪役令嬢”の汚名を着せられたクラリス。 彼女が新たに嫁いだのは、北方の辺境を守る「氷の公爵」ことレオンハルト・フォン・グレイフだった。
冷え切った屋敷で彼女を待っていたのは、無表情な夫と、心に傷を負った三人の連れ子たち。 「僕たちに、母はいりません」 初対面で突きつけられた三つの拒絶。しかし、クラリスは諦めなかった。
「称号はいりません。私が欲しいのは――あなたたち三人の『ママ』になれる日だけです」
得意の生活魔法『灯(ともしび)』で凍えた部屋を温め、『鎮(しずめ)』の歌で夜泣きを癒やし、家政手腕で荒れた食卓を立て直す。 クラリスの献身的な愛情は、頑なだった子供たちの心を解きほぐし、やがて不器用な夫の氷の心さえも熱く溶かしていく。
これは、不遇な悪役令嬢が「最強の母」となり、家族を脅かす元婚約者や魔獣たちを華麗に撃退し、最愛の家族から「ママ」と呼ばれるその日までを綴った物語。
転生してモブだったから安心してたら最恐王太子に溺愛されました。
琥珀
恋愛
ある日突然小説の世界に転生した事に気づいた主人公、スレイ。
ただのモブだと安心しきって人生を満喫しようとしたら…最恐の王太子が離してくれません!!
スレイの兄は重度のシスコンで、スレイに執着するルルドは兄の友人でもあり、王太子でもある。
ヒロインを取り合う筈の物語が何故かモブの私がヒロインポジに!?
氷の様に無表情で周囲に怖がられている王太子ルルドと親しくなってきた時、小説の物語の中である事件が起こる事を思い出す。ルルドの為に必死にフラグを折りに行く主人公スレイ。
このお話は目立ちたくないモブがヒロインになるまでの物語ーーーー。
乙女ゲームっぽい世界に転生したけど何もかもうろ覚え!~たぶん悪役令嬢だと思うけど自信が無い~
天木奏音
恋愛
雨の日に滑って転んで頭を打った私は、気付いたら公爵令嬢ヴィオレッタに転生していた。
どうやらここは前世親しんだ乙女ゲームかラノベの世界っぽいけど、疲れ切ったアラフォーのうろんな記憶力では何の作品の世界か特定できない。
鑑で見た感じ、どう見ても悪役令嬢顔なヴィオレッタ。このままだと破滅一直線!?ヒロインっぽい子を探して仲良くなって、この世界では平穏無事に長生きしてみせます!
※他サイトにも掲載しています
婚約破棄されたので、愛のない契約結婚を選んだはずでした
鍛高譚
恋愛
王太子の婚約者だった伯爵令嬢・カーテンリンゼ。
しかし、王太子エドワルドは突然の婚約破棄を言い渡し、彼女を冷たく突き放す。
――だが、それは彼女にとってむしろ好都合だった。
「婚約破棄? 結構なことですわ。むしろ自由を満喫できますわね!」
ところが、婚約破棄された途端、カーテンリンゼは別の求婚者たちに目をつけられてしまう。
身分を利用されるだけの結婚などごめんだと思っていた彼女の前に現れたのは、冷徹と噂される若き公爵・レオポルド。
「契約結婚だ。君の自由は保証しよう」
「まあ、それは理想的ですわね」
互いに“愛のない”結婚を選んだ二人だったが、次第に相手の本当の姿を知り、想いが変わっていく――。
一方、王太子エドワルドは、自分が捨てたはずのカーテンリンゼを取り戻そうと動き出し……!?
婚約破棄されたら、多方面から溺愛されていたことを知りました
灯倉日鈴(合歓鈴)
恋愛
卒業パーティーの当日、王太子に婚約破棄された公爵令嬢フルール。
それをあっさり受け入れた瞬間から、彼女のモテ期が始まった。
才色兼備で資産家の娘である彼女は、超優良物件にも拘らず、生まれた時から王太子の婚約者ということで今まで男性から敬遠されていたのだ。
思ってもみなかった人達にアプローチされて戸惑うフルールだが……。
※タイトル変更しました。
※カクヨムにも投稿しています。
悪役令嬢に転生したので地味令嬢に変装したら、婚約者が離れてくれないのですが。
槙村まき
恋愛
スマホ向け乙女ゲーム『時戻りの少女~ささやかな日々をあなたと共に~』の悪役令嬢、リシェリア・オゼリエに転生した主人公は、処刑される未来を変えるために地味に地味で地味な令嬢に変装して生きていくことを決意した。
それなのに学園に入学しても婚約者である王太子ルーカスは付きまとってくるし、ゲームのヒロインからはなぜか「私の代わりにヒロインになって!」とお願いされるし……。
挙句の果てには、ある日隠れていた図書室で、ルーカスに唇を奪われてしまう。
そんな感じで悪役令嬢がヤンデレ気味な王子から逃げようとしながらも、ヒロインと共に攻略対象者たちを助ける? 話になるはず……!
第二章以降は、11時と23時に更新予定です。
他サイトにも掲載しています。
よろしくお願いします。
25.4.25 HOTランキング(女性向け)四位、ありがとうございます!
掟に縛られたブキミ令嬢ですが3大国宝イケメンを翻弄してます
ハートリオ
恋愛
ルミエ・ラマンジェは16才。
母の愛の掟に縛られて窮屈な毎日を過ごしている。
掟により長厚前髪にしているせいで『ブキミ令嬢』なんて呼ばれているし。
大好きな兄リーとも思うように接する事が出来ずかなり辛い。
家は借金苦。更に日中体が重いという謎の現象にも悩まされ公爵令嬢にも急に攻撃されるようになり…
何だか八方塞がりなある日、兄リーの知り合いのザート達が声を掛けて来る。
ルミエが母の掟により絶対に男と関わってはいけないと知ったザートはルミエを救う会を発足すると宣言。
ルミエも少しずつ問題を解決しようと動き出し盲目的に守り続けて来た掟との付き合い方も変わっていく。
そしてとうとう…
異世界でのお話です。
【完結】破滅フラグを回避したいのに婚約者の座は譲れません⁈─王太子殿下の婚約者に転生したみたいだけど転生先の物語がわかりません─
江崎美彩
恋愛
侯爵家の令嬢エレナ・トワインは王太子殿下の婚約者……のはずなのに、正式に発表されないまま月日が過ぎている。
王太子殿下も通う王立学園に入学して数日たったある日、階段から転げ落ちたエレナは、オタク女子高生だった恵玲奈の記憶を思い出す。
『えっ? もしかしてわたし転生してる?』
でも肝心の転生先の作品もヒロインなのか悪役なのかモブなのかもわからない。エレナの記憶も恵玲奈の記憶も曖昧で、エレナの王太子殿下に対する一方的な恋心だけしか手がかりがない。
王太子殿下の発表されていない婚約者って、やっぱり悪役令嬢だから殿下の婚約者として正式に発表されてないの? このまま婚約者の座に固執して、断罪されたりしたらどうしよう!
『婚約者から妹としか思われてないと思い込んで悪役令嬢になる前に身をひこうとしている侯爵令嬢(転生者)』と『婚約者から兄としか思われていないと思い込んで自制している王太子様』の勘違いからすれ違いしたり、謀略に巻き込まれてすれ違いしたりする物語です。
長編ですが、一話一話はさっくり読めるように短めです。
『小説家になろう』『カクヨム』にも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる