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第1章 奇跡の巡り合わせ
第17話 飢えては食を択ばず
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本日宿泊する予定の宿にやっと着き、船から降りたのがお昼頃だった。
あれから2時間も経って、プリムローズのお腹が情けなく鳴り響いている。
「おやおや、腹の音が聞こえますな。
すぐ料理を頼みましょう。
皆さん、食堂に参ろうぞ」
荷物は、公爵のお連れの侍従たちに任せた。
プリムローズたちは、フラフラになりながら席に着く。
あ~、もう何でもいいわ。
口に入りさえすれば、匂いだけでヨダレが…。
「さぁさぁ、ご遠慮なくお食べ下さい。
西の方がご迷惑をおかけしました」
公爵が話すとプリムローズが早口で言う。
「いいえ、公爵様のせいではありません。
感謝を込めて、いただきまーす!」
皆も続きと、一斉に食べ始めた。
スクード公爵は、プリムローズ達の食べる早さに驚いていた。
自分も一緒に食しているが、メインを食べ終わったところだ。
彼女は、料理を少なく頼んだせいか。
デザートを既に食べ始めていた。
「あーっ、生き返りましたわ!
朝食が6時でしたから、空き過ぎて死にかけました」
「お嬢様はしたのうございますよ。
お気持ちはわかりますが、クラレンス公爵令嬢として礼儀を重んじ下さいませ」
メリーは主人を叱りつけた。
「【飢えては食を択ばず】、今がそうでしょう?!
メリー、朝の食事だけで足りた?
私はもう少しで、ヨダレが出そうだったわよ。
私としたら、公爵さま。
ご無礼をお許しくださいませ」
プリムローズは、スクード公爵にお詫びをする。
「メリーとやら、主を許されよ。
儂も、腹が空いて我慢の限界だったぞ!」
「お嬢の気持ちは、分かる分かる。
エリアスなんか、顔色が悪くなりかかってたからな」
ギルがエリアスの隣で話すと、エリアスが赤い顔をして話し出した。
「最近は、ちゃんとご飯食べれたせいか。
空腹が堪える様になりました。
贅沢なお腹になっていけませんね」
彼は下を向いて、気恥ずかしそうにしていた。
「子供はたくさん食べて、大きくならなくてはいけません!
成長期ですらね。
エリアス、私のもお食べなさい」
タルモ殿が微笑みながら、デザートの皿を彼に向けてに差し出す。
やっとお腹が満足してお茶を飲むと、プリムローズはスクード公爵に伺う事にした。
「スクード公爵様、私たちは街に服を買いに行きたいのです。
どちらかに行きつけのお店とか、ご存知ありませんか?!」
プリムローズは、エリアスの服を買いたかったのだ。
「服か…。平民たちが集まっている場所に、たくさんの商店がある。
あそこなら安く直ぐに手に入るが、ご令嬢が着るようなドレスは無いと思うぞ」
公爵は、頭の中でランシの街並みを思い出していた。
「はい、そこでいいのです。
エリアスが着る子供服が欲しいのです!」
プリムローズが話すと、エリアスはエッと驚きの声をあげる。
「この服で十分ですと言いたいですが、やはり替えが欲しいです。
これもお洗濯したいですし…」
自分には買うお金はないし、主人であるプリムローズにお願いするしかなかった。
今は主人の役にたてないが必ず成長したら、このご恩を恩返しするんだと誓いを新たにした。
「遠慮すんな!
こんなヒラヒラした服じゃなく、俺様がいい服を選んでやるならなぁ」
ギルはエリアスの頭をワシャワシャと、乱暴に撫でまわす。
そんなやり取りを、微笑ましく周りは見ていた。
「馬車の馭者に頼めば、そこまで連れて行ってくれる。
儂は今日の事を、さっそく手紙に書くのでな。
皆で行って来なさい」
公爵はそう話すと、先に部屋に戻るようであった。
プリムローズ達は、公爵の馬車にて街の商店街に降り立った。
流石に、公爵の家紋付き馬車は目立つ。
どうして貴族がこんな場所にいるのかと、疑う目つきをされた。
帰りは辻馬車にて帰ると馭者に伝えると、プリムローズ達はエリアスの服を買うために洋服店を探す。
「お嬢、あっちの店に服が見えるぜ!」
ギルがプリムローズに知らせると、男性物がたくさん置いてある店が見えた。
「本当だわ。
エリアスはどんな色が好きなの?
貴方は、遠慮しないで好きなのを選びなさいね!」
プリムローズはそう言うが、彼は今まで服は要らなくなったボロ服ばかりである。
自分で選ぶことは、1度も経験がない。
言われて嬉しいが、困ってしまうエリアスだった。
そんな思いを経験済みのメリーが、エリアスの肩に優しく手を置き話しかける。
「エリアス、私は貴方の今の気持ちが分かります。
昔、私も大奥様に同じことを言われたわ。
一緒に選びましょうね?!」
エリアスは明るい表情をし、メリーにお願いした。
「メリーさん、ありがとうございます。
色は暗めで、生地は丈夫なのをできたらお願いします。
汚れが目立たないし、穴は空きにくいから」
メリーは、エリアスの前に着ていたボロボロの服を思い出していた。
「エリアス、昔を忘れるなとは言いません。
私は反対の服を選ぶわ。
貴方に似合う、綺麗な色をね」
エリアスの美しい翡翠の瞳に、似合う服を探すことに決めたのだ。
店の中に入る5人、店主がタルモを見て話しかけてきた。
おそらく年齢と落ち着いた感じで、この方がこの中で1番決定権があるのだろうと思ったのだろう。
「旦那さま、何をお探しですか?!
お手伝いを致します!」
タルモは近くにいたプリムローズを、チラリと目で見て合図をした。
「お店の方!男の子の服を見たいの。
エリアス、こっちに来てー!」
プリムローズは、エリアスを呼ぶとメリーと一緒に近づいてくる。
「このお坊ちゃんですか?!
でしたら、ここに並んでおりますよ」
ハンガーに吊るしてある、シャツにズボンに上着などがたくさんある。
「有り難う、少し見させて頂くわね。
エリアス、気に入ったのはあるかしら?」
プリムローズは、白いシャツをエリアスに当ててみた。
「お嬢様、シャツは3枚ぐらいでズボンは試着して丈を合わせなくてはなりません」
メリーが助言すると、プリムローズも声が弾んで店主にお願いをする。
「そうね、上着とズボンはセットがいいわ。
ねぇ、試着しても構わないかしら?!」
「へぇ、構いませんとも!
お嬢様!」
即座に笑顔で、店の者が返事した。
エリアスは、戸惑いながらもグレーのズボンを手にした。
これなら汚れても目立たないぞ。
「エリアス、これを着てみて下さいませんか?!私も着るのを手伝いますよ!」
メリーはエリアスに落ち着いたモスグリーンのズボン。
上着は深みがある緑色を、エリアスに見せながら手渡しをする。
「綺麗な色ですね。
私に……、合うといいですが…」
今まで着たことのないし、見たこともない上等な服だった。
不安になりながら、エリアスはメリーと試着する部屋に入っていった。
あれから2時間も経って、プリムローズのお腹が情けなく鳴り響いている。
「おやおや、腹の音が聞こえますな。
すぐ料理を頼みましょう。
皆さん、食堂に参ろうぞ」
荷物は、公爵のお連れの侍従たちに任せた。
プリムローズたちは、フラフラになりながら席に着く。
あ~、もう何でもいいわ。
口に入りさえすれば、匂いだけでヨダレが…。
「さぁさぁ、ご遠慮なくお食べ下さい。
西の方がご迷惑をおかけしました」
公爵が話すとプリムローズが早口で言う。
「いいえ、公爵様のせいではありません。
感謝を込めて、いただきまーす!」
皆も続きと、一斉に食べ始めた。
スクード公爵は、プリムローズ達の食べる早さに驚いていた。
自分も一緒に食しているが、メインを食べ終わったところだ。
彼女は、料理を少なく頼んだせいか。
デザートを既に食べ始めていた。
「あーっ、生き返りましたわ!
朝食が6時でしたから、空き過ぎて死にかけました」
「お嬢様はしたのうございますよ。
お気持ちはわかりますが、クラレンス公爵令嬢として礼儀を重んじ下さいませ」
メリーは主人を叱りつけた。
「【飢えては食を択ばず】、今がそうでしょう?!
メリー、朝の食事だけで足りた?
私はもう少しで、ヨダレが出そうだったわよ。
私としたら、公爵さま。
ご無礼をお許しくださいませ」
プリムローズは、スクード公爵にお詫びをする。
「メリーとやら、主を許されよ。
儂も、腹が空いて我慢の限界だったぞ!」
「お嬢の気持ちは、分かる分かる。
エリアスなんか、顔色が悪くなりかかってたからな」
ギルがエリアスの隣で話すと、エリアスが赤い顔をして話し出した。
「最近は、ちゃんとご飯食べれたせいか。
空腹が堪える様になりました。
贅沢なお腹になっていけませんね」
彼は下を向いて、気恥ずかしそうにしていた。
「子供はたくさん食べて、大きくならなくてはいけません!
成長期ですらね。
エリアス、私のもお食べなさい」
タルモ殿が微笑みながら、デザートの皿を彼に向けてに差し出す。
やっとお腹が満足してお茶を飲むと、プリムローズはスクード公爵に伺う事にした。
「スクード公爵様、私たちは街に服を買いに行きたいのです。
どちらかに行きつけのお店とか、ご存知ありませんか?!」
プリムローズは、エリアスの服を買いたかったのだ。
「服か…。平民たちが集まっている場所に、たくさんの商店がある。
あそこなら安く直ぐに手に入るが、ご令嬢が着るようなドレスは無いと思うぞ」
公爵は、頭の中でランシの街並みを思い出していた。
「はい、そこでいいのです。
エリアスが着る子供服が欲しいのです!」
プリムローズが話すと、エリアスはエッと驚きの声をあげる。
「この服で十分ですと言いたいですが、やはり替えが欲しいです。
これもお洗濯したいですし…」
自分には買うお金はないし、主人であるプリムローズにお願いするしかなかった。
今は主人の役にたてないが必ず成長したら、このご恩を恩返しするんだと誓いを新たにした。
「遠慮すんな!
こんなヒラヒラした服じゃなく、俺様がいい服を選んでやるならなぁ」
ギルはエリアスの頭をワシャワシャと、乱暴に撫でまわす。
そんなやり取りを、微笑ましく周りは見ていた。
「馬車の馭者に頼めば、そこまで連れて行ってくれる。
儂は今日の事を、さっそく手紙に書くのでな。
皆で行って来なさい」
公爵はそう話すと、先に部屋に戻るようであった。
プリムローズ達は、公爵の馬車にて街の商店街に降り立った。
流石に、公爵の家紋付き馬車は目立つ。
どうして貴族がこんな場所にいるのかと、疑う目つきをされた。
帰りは辻馬車にて帰ると馭者に伝えると、プリムローズ達はエリアスの服を買うために洋服店を探す。
「お嬢、あっちの店に服が見えるぜ!」
ギルがプリムローズに知らせると、男性物がたくさん置いてある店が見えた。
「本当だわ。
エリアスはどんな色が好きなの?
貴方は、遠慮しないで好きなのを選びなさいね!」
プリムローズはそう言うが、彼は今まで服は要らなくなったボロ服ばかりである。
自分で選ぶことは、1度も経験がない。
言われて嬉しいが、困ってしまうエリアスだった。
そんな思いを経験済みのメリーが、エリアスの肩に優しく手を置き話しかける。
「エリアス、私は貴方の今の気持ちが分かります。
昔、私も大奥様に同じことを言われたわ。
一緒に選びましょうね?!」
エリアスは明るい表情をし、メリーにお願いした。
「メリーさん、ありがとうございます。
色は暗めで、生地は丈夫なのをできたらお願いします。
汚れが目立たないし、穴は空きにくいから」
メリーは、エリアスの前に着ていたボロボロの服を思い出していた。
「エリアス、昔を忘れるなとは言いません。
私は反対の服を選ぶわ。
貴方に似合う、綺麗な色をね」
エリアスの美しい翡翠の瞳に、似合う服を探すことに決めたのだ。
店の中に入る5人、店主がタルモを見て話しかけてきた。
おそらく年齢と落ち着いた感じで、この方がこの中で1番決定権があるのだろうと思ったのだろう。
「旦那さま、何をお探しですか?!
お手伝いを致します!」
タルモは近くにいたプリムローズを、チラリと目で見て合図をした。
「お店の方!男の子の服を見たいの。
エリアス、こっちに来てー!」
プリムローズは、エリアスを呼ぶとメリーと一緒に近づいてくる。
「このお坊ちゃんですか?!
でしたら、ここに並んでおりますよ」
ハンガーに吊るしてある、シャツにズボンに上着などがたくさんある。
「有り難う、少し見させて頂くわね。
エリアス、気に入ったのはあるかしら?」
プリムローズは、白いシャツをエリアスに当ててみた。
「お嬢様、シャツは3枚ぐらいでズボンは試着して丈を合わせなくてはなりません」
メリーが助言すると、プリムローズも声が弾んで店主にお願いをする。
「そうね、上着とズボンはセットがいいわ。
ねぇ、試着しても構わないかしら?!」
「へぇ、構いませんとも!
お嬢様!」
即座に笑顔で、店の者が返事した。
エリアスは、戸惑いながらもグレーのズボンを手にした。
これなら汚れても目立たないぞ。
「エリアス、これを着てみて下さいませんか?!私も着るのを手伝いますよ!」
メリーはエリアスに落ち着いたモスグリーンのズボン。
上着は深みがある緑色を、エリアスに見せながら手渡しをする。
「綺麗な色ですね。
私に……、合うといいですが…」
今まで着たことのないし、見たこともない上等な服だった。
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