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第6章 黒い森の戦い
第21話 残り物には福がある
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話し合いが終わったので、用意された部屋にお世話係のメイドたちと向かう。
マーシャル伯爵に仕えているメイドたちが、不安そうに部屋の中で控えていた。
彼女たちも主である伯爵に、何か良くない事が起きたのだと勘づいているようだ。
「私はエテルネルから留学しにヘイズに来ている。
プリムローズ・ド・クラレンスよ」
そう紹介すると、3人のメイドたちは深くお辞儀した。
「悪いけど、お風呂の支度をしてくれないかしら?
食事は要らないわ。
私が着られる下着とドレスを身繕ってくれる?
この請求は、ハーヴモーネ侯爵にして下さい。
宜しくお願いしますわ」
そう要求すると疲れているのか、椅子に座りグッタリしていた。
『はぁ~、もうくたくたよ。お祖父様たちに会えたのは嬉しいけど、突然こんな戦を経験させられるとは思わなかったわよ』
心の中で、つい独り愚痴溢すのである。
誰かが外からノックしているが、疲労からでる睡魔で立ち上がるのが億劫であった。
もう一人のメイドが、彼女に近づき声をかけてくる。
「ニルス様とブライアン様が、お嬢様にお会いしたいと参っておりますが如何しましょうか?」
『ニルスとブライアン。
あっ、ルシアン殿下か…。
眠いな、眠いが仕方あるまい。
仕方ない、会っておくか』
眠たげにメイドに会うので彼らを部屋に入れるように指示して、ソファーのある部屋の方へ千鳥足で歩く。
「お嬢、眠たそうですね。
お疲れのところ、報告だけ聞いて下さい。
親父様と先に城へ行かれてしまったので」
「トンボ、ごめんね。
お祖父様ったら、強引に突っ連れて行かれたの。
皆は、無事に城へ着いたのね」
ニルスとプリムローズは、ルシアンを無視してどんどん会話を進めていた。
「はい、熊はヴァンブランと一緒にいます。
今頃は馬小屋で寝ていると思います。
タルモ殿は、ギルに捕まり酒を飲んでおりますよ」
「馬たちは、熊ちゃんに怯えてないのかなぁ?
ギルには、あまり飲まないように注意してよ。
あの男は酔うと何しでかすか、分からないからね!」
「承りました。
ブライアン殿がお嬢に話があるようで、こうして連れて参りました。
では、俺は席をはずしますね」
気を使ってか、ニルスはその場を離れようとしたがプリムローズがそれを止めた。
「トンボも居なさい!
それに私は準備出来たらお風呂に入りたいし、長居して欲しくないのよ!
でっ、どんな要件かしら?」
彼女には面倒だが、わざわざ来たのだからと彼の話を聞いてあげる。
「身勝手な行動して、君や皆に迷惑をかけた。
すまなかった!
しかし、ヘイズに来て良かったと思う。
王宮では、できない経験を色々としたからだ。
私は考えが甘いと思い知った」
野宿をしたり、身の危険を感じたのは初めてだったのだろう。
「私もですわ。
自分の思い通りにいかず、ジレンマや挫折を味わいました。
思い上がってたと反省したわ。
これを経験して私たちは、お互いに成長したのではないでしょうか!?」
「そうであるな。
人として未熟だ。
婚約者を作るのはまだ早いと、エテルネルに戻ったら、両親にハッキリと伝えるよ。
腹違いの弟が生まれそうなので、周りから婚約を薦められそうになっていた。
その事で、私は逃げて来たのだ」
話を伺っていて二人は、なるほどとルシアンに同情する目つきをした。
「えぇ、自分の心に偽りを持たないで下さい。
貴方の人生です。
まぁ、私も偉そうな事は言えませんがね。
安心させるような言葉ではありませんが、王になりたくなければならなくてもいいのです。
代わりは探せばいますわ」
プリムローズの発言に驚き、何故か肩の力が入っていたのが取れた気がしていた。
「代わりは誰かしらいるか。
そう思えば、気が楽になる。
クラレンス公爵令嬢、有り難う」
笑い合う二人に、ニルスは言葉を贈る。
「【残り物には福がある】と言います。
余ったものや、人が残したものの中には、思いがけず良いものがあると言う意味ですよ。
まだ、お二人はお若い。
焦らずに良い方をお探し下さい」
そうニルスが話すと彼女は笑いだして、彼におちゃらけて言うのだった。
「それはトンボのことよ!
貴方はとても素敵な人なのに、世の女性たちは見る目が全くないわ。
トンボも動物たちばかりでなく、人間の女性を見た方が良くってよ!
私たちより深刻なのでは?
もう、ニルスもいいお年頃でしょう?!」
痛いところを突かれてニルスは、参ったと思わせる苦笑いして。
「ハハハ!エテルネルに戻ったら、私も考えを改めてみますよ。まさか、自分に返ってくるとは思いませんでした」
三人で笑い出していたら、メイドたちがお風呂の準備が出来たと伝えに部屋をノックして知らせる。
思わぬ訪問者たちとの会話ですっかり目が覚めた彼女は、やっとお風呂にゆったり浸かりご満悦であった。
明日は、マーシャル伯爵夫人と面会する。
彼女の思いが、夫人の心にどう響くのかは誰にも分からない。
マーシャル伯爵に仕えているメイドたちが、不安そうに部屋の中で控えていた。
彼女たちも主である伯爵に、何か良くない事が起きたのだと勘づいているようだ。
「私はエテルネルから留学しにヘイズに来ている。
プリムローズ・ド・クラレンスよ」
そう紹介すると、3人のメイドたちは深くお辞儀した。
「悪いけど、お風呂の支度をしてくれないかしら?
食事は要らないわ。
私が着られる下着とドレスを身繕ってくれる?
この請求は、ハーヴモーネ侯爵にして下さい。
宜しくお願いしますわ」
そう要求すると疲れているのか、椅子に座りグッタリしていた。
『はぁ~、もうくたくたよ。お祖父様たちに会えたのは嬉しいけど、突然こんな戦を経験させられるとは思わなかったわよ』
心の中で、つい独り愚痴溢すのである。
誰かが外からノックしているが、疲労からでる睡魔で立ち上がるのが億劫であった。
もう一人のメイドが、彼女に近づき声をかけてくる。
「ニルス様とブライアン様が、お嬢様にお会いしたいと参っておりますが如何しましょうか?」
『ニルスとブライアン。
あっ、ルシアン殿下か…。
眠いな、眠いが仕方あるまい。
仕方ない、会っておくか』
眠たげにメイドに会うので彼らを部屋に入れるように指示して、ソファーのある部屋の方へ千鳥足で歩く。
「お嬢、眠たそうですね。
お疲れのところ、報告だけ聞いて下さい。
親父様と先に城へ行かれてしまったので」
「トンボ、ごめんね。
お祖父様ったら、強引に突っ連れて行かれたの。
皆は、無事に城へ着いたのね」
ニルスとプリムローズは、ルシアンを無視してどんどん会話を進めていた。
「はい、熊はヴァンブランと一緒にいます。
今頃は馬小屋で寝ていると思います。
タルモ殿は、ギルに捕まり酒を飲んでおりますよ」
「馬たちは、熊ちゃんに怯えてないのかなぁ?
ギルには、あまり飲まないように注意してよ。
あの男は酔うと何しでかすか、分からないからね!」
「承りました。
ブライアン殿がお嬢に話があるようで、こうして連れて参りました。
では、俺は席をはずしますね」
気を使ってか、ニルスはその場を離れようとしたがプリムローズがそれを止めた。
「トンボも居なさい!
それに私は準備出来たらお風呂に入りたいし、長居して欲しくないのよ!
でっ、どんな要件かしら?」
彼女には面倒だが、わざわざ来たのだからと彼の話を聞いてあげる。
「身勝手な行動して、君や皆に迷惑をかけた。
すまなかった!
しかし、ヘイズに来て良かったと思う。
王宮では、できない経験を色々としたからだ。
私は考えが甘いと思い知った」
野宿をしたり、身の危険を感じたのは初めてだったのだろう。
「私もですわ。
自分の思い通りにいかず、ジレンマや挫折を味わいました。
思い上がってたと反省したわ。
これを経験して私たちは、お互いに成長したのではないでしょうか!?」
「そうであるな。
人として未熟だ。
婚約者を作るのはまだ早いと、エテルネルに戻ったら、両親にハッキリと伝えるよ。
腹違いの弟が生まれそうなので、周りから婚約を薦められそうになっていた。
その事で、私は逃げて来たのだ」
話を伺っていて二人は、なるほどとルシアンに同情する目つきをした。
「えぇ、自分の心に偽りを持たないで下さい。
貴方の人生です。
まぁ、私も偉そうな事は言えませんがね。
安心させるような言葉ではありませんが、王になりたくなければならなくてもいいのです。
代わりは探せばいますわ」
プリムローズの発言に驚き、何故か肩の力が入っていたのが取れた気がしていた。
「代わりは誰かしらいるか。
そう思えば、気が楽になる。
クラレンス公爵令嬢、有り難う」
笑い合う二人に、ニルスは言葉を贈る。
「【残り物には福がある】と言います。
余ったものや、人が残したものの中には、思いがけず良いものがあると言う意味ですよ。
まだ、お二人はお若い。
焦らずに良い方をお探し下さい」
そうニルスが話すと彼女は笑いだして、彼におちゃらけて言うのだった。
「それはトンボのことよ!
貴方はとても素敵な人なのに、世の女性たちは見る目が全くないわ。
トンボも動物たちばかりでなく、人間の女性を見た方が良くってよ!
私たちより深刻なのでは?
もう、ニルスもいいお年頃でしょう?!」
痛いところを突かれてニルスは、参ったと思わせる苦笑いして。
「ハハハ!エテルネルに戻ったら、私も考えを改めてみますよ。まさか、自分に返ってくるとは思いませんでした」
三人で笑い出していたら、メイドたちがお風呂の準備が出来たと伝えに部屋をノックして知らせる。
思わぬ訪問者たちとの会話ですっかり目が覚めた彼女は、やっとお風呂にゆったり浸かりご満悦であった。
明日は、マーシャル伯爵夫人と面会する。
彼女の思いが、夫人の心にどう響くのかは誰にも分からない。
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