31 / 113
第2章 解けない謎解き
第10話 後の祭り
しおりを挟む
到着後すぐに、マーシャル伯爵夫人と別々に案内された。
そうなるのは想像出来たが、そのあからさまなやり方にプリムローズは噴き出しそうだ。
ヘイズ国民は回りくどいのは苦手で、感情が表に出やすい気質みたいだ。
気にしないで喜怒哀楽を表に出して、それを別に恥とはあまり思わない。
大陸の貴族社会とは、どこか違う気風を感じた。
実際に、目の前で実証してくれた。
「プリムローズ嬢、お顔を見られて嬉しいわ。
いつも見ても、美人さんね」
「久しくしております。
変わらずニーナ様も、お若くていらっしゃいますわ」
「相変わらず、お口がお上手ですこと。
素直に受けとりますわ。
マーシャル伯爵夫人も、よく来て下さいました。
ライムパイを作りましたのよ」
「スクード公爵夫人、お会いでき光栄でございます」
ライムパイは、サッパリしていて好みの味ですの。
楽しみにしてますわ」
『夫人たちは、裏表ない表情をしている。
会った第一印象は、互いに相性はよさそう』
カーテシーをしてから、手を合わせてニコニコする奥様たち。
マーシャル伯爵夫人ヘレン様は、スクード公爵夫人ニーナ様との挨拶を終えたら手を引っ張るように強引に連れて行かれた。
もう少し立ち話して、スマートに引っ張っていけばいいのに。
ポツンと立ち止まっていたプリムローズは、消えていく夫人たちの姿を見送っていた。
私の方はスクード公爵オレフに、屋敷の中ではなく外にある離れた小さな屋敷に向かわされたのだった。
「親しい友人や親戚が、泊まるときに使われてましてな。
内緒話するには、最適な場所であろう」
「御心遣い感謝しますわ。
込み入った話し合いになりますので…」
中に入るとメイド長でもある、お年寄りの魔女のようなイーダが出迎えてくれた。
「おやっ、お嬢様?
背が伸びたような気がします。
成長期の若者は、羨ましい。
逆に、私はこの通り縮みましたよ」
一癖ある話し方に、笑って吹き出したくなる。
「イーダさん、ご無沙汰してます。
お元気そうで何よりです」
「べつに久しぶりではないだろうがー」
彼女の嫌味に似た返しに、その場にいた人は苦笑するしかない。
スクード公爵の中で影の権力者であろう彼女には、やはり丁重な挨拶は欠かせない。
主人の公爵に皆様お揃いですと伝えたから、続けてお茶をお持ち致しますと言うと部屋の前で別れた。
プリムローズはノックして中に入室すると、ヘイズ王の他にも数名が椅子に座っていた。
「これはエリアス殿下に、パーレン伯爵様ではありませんか」
驚くことに、王族の血筋を引く男性が3名も揃っていた。
「お嬢様、ごきげんよう」
「エリアス殿下、すこしふっくらされましたか?
背も高くなったような気が致します」
プリムローズとエリアスが再会に喜んでいると、大人たちはそれを嬉しそう眺めていた。
「ーーと、いう見解になりました。
それぞれの感情が絡み合い。
ここまで発展してしまったようです」
「先祖の悪しき行いが始まりであったか。
呪いの王妃は、王家では一切関わらずにいたが……。
もう、そう言ってはいられないようだな」
深い息を漏らし、そう皆に伝えると暫し口を閉ざす。
「お嬢様、その王妃様は何でそんなに王様に嫌われてしまったのですか?
人柄も容姿も、話を聞く限り優れていたのにー」
「エリアス殿下。
お嬢様は呼びはおやめください。
さあ、私も理解できません。
評判が良すぎて、夫である王様が彼女を嫉妬したのでしょ」
その発言にヘイズ王は、エリアスに付け足す。
「王とは、自分が一番だと人に思わせたいし節がある。
自分より優れてみえた、妻が気に食わなかったのだろう。
王妃を困らせてみたかったのかもしれんな」
中途半端な物の言い方に、王へ食いついた者がおった。
「立場では、良き王妃を望まれ、
頑張れば頑張るほど、夫から不興を買い。
挙げ句、側室と一緒に蔑ろにされる。
気も狂いそうにもなります」
この場で唯一の女性に言われれば、男たちは居心地が悪く感じる。
「それから長年、王妃の血筋から女が生まれなくなってしまう」
パーレン伯爵は、偶然でも奇妙な気がして薄気味悪くなる。
「やっと生まれたのが、遠縁になる子爵令嬢。
侍従長の伯爵嫡男の許嫁になった令嬢を、前ベルナドッテ公爵が横やりして奪ってしまった」
スクード公爵はやれやれという態度で、プリムローズの話を確認するように集まった者たちに話す。
「しかし、その側室の女の子が侍従長の伯爵家が養女にしていたとはな。
いくら罪を犯した王妃に悔恨があっても、これは些かやりすぎではないか?」
パーレン伯爵は、その執念に疑念を感じる。
「先祖から代々言い伝えていれば、そうなっても仕方ないでしょう。
彼女がヴェント侯爵家に嫁いだのも、運命の定めだったのでしょうかね」
彼女がそう話すと、最初に王都の図書館で話していた二人は誰だったのかと思う。
「何度考えても、図書館で聞いた声ではヴェントと一緒にいたのはー。
あれは、マーシャル伯爵の弟ではないかしら。
ベルナドッテ公爵ではないみたいですからー」
「侍従長では?!
なんで陛下のお茶の管理を、彼女に任せたのだ。
どうして王妃様や側室様に飲ませてしまったことを、すぐに陛下にお知らせしなかった」
プリムローズは、そのスクード公爵の問いかけに答えた。
「それは、彼女を守るためでしょう。
もとはヘイズ王がそんなお茶を飲み、王宮へ持ち込んだのが問題です」
「そうじゃな、ハハハ。
【後の祭り】だ。
いくら何度も後悔しても元には戻れないし、もう手遅れだ」
一国の王が、自ら自虐気味に笑い。
彼女の言葉に、小さな声で呟く。
「手遅れではありません。
王妃様や側室様に、お子ができる可能性はあります。
そうですよね。
お嬢…、プリムローズ嬢」
「そうですとも、エリアス様の仰る通りです。
諦めないで、希望をお持ちください」
「子供に励まされるとは情けない。
しかし、余には目の前にいるエリアスがおる。
重責をかけるつもりはないが、国王になる努力をしてくれないか?」
エリアスは困り顔で陛下を見つめていたが、しっかりと顔を挙げて返事する。
「私の出来ることなら、なんでも致します。
生きているだけで、本当に幸せなのです。
船の底で一度は死んだと思い、毎日を過ごしていた。
それに比べたら、毎日が幸福でございます」
彼は若くして、逞しい精神力を持っている。
ここにいる者たちは、この言葉に感動すら覚えていた。
特にプリムローズは最初の死に近かったであろう、あの頃の様子を頭に思い浮かべていた。
もう、船底に這いつくばっていた彼ではない。
立派なヘイズの王族の一員なのだ。
ヘイズ王と微笑み会うエリアスを見て、まるで親子の様にみえる。
初めて出会った頃と変わっていく姿に、幾度も味わってきた思いを胸の奥にしまうのであった。
そうなるのは想像出来たが、そのあからさまなやり方にプリムローズは噴き出しそうだ。
ヘイズ国民は回りくどいのは苦手で、感情が表に出やすい気質みたいだ。
気にしないで喜怒哀楽を表に出して、それを別に恥とはあまり思わない。
大陸の貴族社会とは、どこか違う気風を感じた。
実際に、目の前で実証してくれた。
「プリムローズ嬢、お顔を見られて嬉しいわ。
いつも見ても、美人さんね」
「久しくしております。
変わらずニーナ様も、お若くていらっしゃいますわ」
「相変わらず、お口がお上手ですこと。
素直に受けとりますわ。
マーシャル伯爵夫人も、よく来て下さいました。
ライムパイを作りましたのよ」
「スクード公爵夫人、お会いでき光栄でございます」
ライムパイは、サッパリしていて好みの味ですの。
楽しみにしてますわ」
『夫人たちは、裏表ない表情をしている。
会った第一印象は、互いに相性はよさそう』
カーテシーをしてから、手を合わせてニコニコする奥様たち。
マーシャル伯爵夫人ヘレン様は、スクード公爵夫人ニーナ様との挨拶を終えたら手を引っ張るように強引に連れて行かれた。
もう少し立ち話して、スマートに引っ張っていけばいいのに。
ポツンと立ち止まっていたプリムローズは、消えていく夫人たちの姿を見送っていた。
私の方はスクード公爵オレフに、屋敷の中ではなく外にある離れた小さな屋敷に向かわされたのだった。
「親しい友人や親戚が、泊まるときに使われてましてな。
内緒話するには、最適な場所であろう」
「御心遣い感謝しますわ。
込み入った話し合いになりますので…」
中に入るとメイド長でもある、お年寄りの魔女のようなイーダが出迎えてくれた。
「おやっ、お嬢様?
背が伸びたような気がします。
成長期の若者は、羨ましい。
逆に、私はこの通り縮みましたよ」
一癖ある話し方に、笑って吹き出したくなる。
「イーダさん、ご無沙汰してます。
お元気そうで何よりです」
「べつに久しぶりではないだろうがー」
彼女の嫌味に似た返しに、その場にいた人は苦笑するしかない。
スクード公爵の中で影の権力者であろう彼女には、やはり丁重な挨拶は欠かせない。
主人の公爵に皆様お揃いですと伝えたから、続けてお茶をお持ち致しますと言うと部屋の前で別れた。
プリムローズはノックして中に入室すると、ヘイズ王の他にも数名が椅子に座っていた。
「これはエリアス殿下に、パーレン伯爵様ではありませんか」
驚くことに、王族の血筋を引く男性が3名も揃っていた。
「お嬢様、ごきげんよう」
「エリアス殿下、すこしふっくらされましたか?
背も高くなったような気が致します」
プリムローズとエリアスが再会に喜んでいると、大人たちはそれを嬉しそう眺めていた。
「ーーと、いう見解になりました。
それぞれの感情が絡み合い。
ここまで発展してしまったようです」
「先祖の悪しき行いが始まりであったか。
呪いの王妃は、王家では一切関わらずにいたが……。
もう、そう言ってはいられないようだな」
深い息を漏らし、そう皆に伝えると暫し口を閉ざす。
「お嬢様、その王妃様は何でそんなに王様に嫌われてしまったのですか?
人柄も容姿も、話を聞く限り優れていたのにー」
「エリアス殿下。
お嬢様は呼びはおやめください。
さあ、私も理解できません。
評判が良すぎて、夫である王様が彼女を嫉妬したのでしょ」
その発言にヘイズ王は、エリアスに付け足す。
「王とは、自分が一番だと人に思わせたいし節がある。
自分より優れてみえた、妻が気に食わなかったのだろう。
王妃を困らせてみたかったのかもしれんな」
中途半端な物の言い方に、王へ食いついた者がおった。
「立場では、良き王妃を望まれ、
頑張れば頑張るほど、夫から不興を買い。
挙げ句、側室と一緒に蔑ろにされる。
気も狂いそうにもなります」
この場で唯一の女性に言われれば、男たちは居心地が悪く感じる。
「それから長年、王妃の血筋から女が生まれなくなってしまう」
パーレン伯爵は、偶然でも奇妙な気がして薄気味悪くなる。
「やっと生まれたのが、遠縁になる子爵令嬢。
侍従長の伯爵嫡男の許嫁になった令嬢を、前ベルナドッテ公爵が横やりして奪ってしまった」
スクード公爵はやれやれという態度で、プリムローズの話を確認するように集まった者たちに話す。
「しかし、その側室の女の子が侍従長の伯爵家が養女にしていたとはな。
いくら罪を犯した王妃に悔恨があっても、これは些かやりすぎではないか?」
パーレン伯爵は、その執念に疑念を感じる。
「先祖から代々言い伝えていれば、そうなっても仕方ないでしょう。
彼女がヴェント侯爵家に嫁いだのも、運命の定めだったのでしょうかね」
彼女がそう話すと、最初に王都の図書館で話していた二人は誰だったのかと思う。
「何度考えても、図書館で聞いた声ではヴェントと一緒にいたのはー。
あれは、マーシャル伯爵の弟ではないかしら。
ベルナドッテ公爵ではないみたいですからー」
「侍従長では?!
なんで陛下のお茶の管理を、彼女に任せたのだ。
どうして王妃様や側室様に飲ませてしまったことを、すぐに陛下にお知らせしなかった」
プリムローズは、そのスクード公爵の問いかけに答えた。
「それは、彼女を守るためでしょう。
もとはヘイズ王がそんなお茶を飲み、王宮へ持ち込んだのが問題です」
「そうじゃな、ハハハ。
【後の祭り】だ。
いくら何度も後悔しても元には戻れないし、もう手遅れだ」
一国の王が、自ら自虐気味に笑い。
彼女の言葉に、小さな声で呟く。
「手遅れではありません。
王妃様や側室様に、お子ができる可能性はあります。
そうですよね。
お嬢…、プリムローズ嬢」
「そうですとも、エリアス様の仰る通りです。
諦めないで、希望をお持ちください」
「子供に励まされるとは情けない。
しかし、余には目の前にいるエリアスがおる。
重責をかけるつもりはないが、国王になる努力をしてくれないか?」
エリアスは困り顔で陛下を見つめていたが、しっかりと顔を挙げて返事する。
「私の出来ることなら、なんでも致します。
生きているだけで、本当に幸せなのです。
船の底で一度は死んだと思い、毎日を過ごしていた。
それに比べたら、毎日が幸福でございます」
彼は若くして、逞しい精神力を持っている。
ここにいる者たちは、この言葉に感動すら覚えていた。
特にプリムローズは最初の死に近かったであろう、あの頃の様子を頭に思い浮かべていた。
もう、船底に這いつくばっていた彼ではない。
立派なヘイズの王族の一員なのだ。
ヘイズ王と微笑み会うエリアスを見て、まるで親子の様にみえる。
初めて出会った頃と変わっていく姿に、幾度も味わってきた思いを胸の奥にしまうのであった。
20
あなたにおすすめの小説
私と子供より、夫は幼馴染とその子供のほうが大切でした。
小野 まい
恋愛
結婚記念日のディナーに夫のオスカーは現れない。
「マリアが熱を出したらしい」
駆けつけた先で、オスカーがマリアと息子カイルと楽しげに食事をする姿を妻のエリザが目撃する。
「また裏切られた……」
いつも幼馴染を優先するオスカーに、エリザの不満は限界に達していた。
「あなたは家族よりも幼馴染のほうが大事なのね」
離婚する気持ちが固まっていく。
『婚約破棄された悪役令嬢ですが、嫁ぎ先で“連れ子三人”の母になりました ~三人の「ママ」が聞けるまで、私は絶対に逃げません~』
放浪人
恋愛
「母はいりません」と拒絶された悪役令嬢が、最強の“ママ”になるまでの物語。
「君のような可愛げのない女は、王妃にふさわしくない」
身に覚えのない罪で婚約破棄され、“悪役令嬢”の汚名を着せられたクラリス。 彼女が新たに嫁いだのは、北方の辺境を守る「氷の公爵」ことレオンハルト・フォン・グレイフだった。
冷え切った屋敷で彼女を待っていたのは、無表情な夫と、心に傷を負った三人の連れ子たち。 「僕たちに、母はいりません」 初対面で突きつけられた三つの拒絶。しかし、クラリスは諦めなかった。
「称号はいりません。私が欲しいのは――あなたたち三人の『ママ』になれる日だけです」
得意の生活魔法『灯(ともしび)』で凍えた部屋を温め、『鎮(しずめ)』の歌で夜泣きを癒やし、家政手腕で荒れた食卓を立て直す。 クラリスの献身的な愛情は、頑なだった子供たちの心を解きほぐし、やがて不器用な夫の氷の心さえも熱く溶かしていく。
これは、不遇な悪役令嬢が「最強の母」となり、家族を脅かす元婚約者や魔獣たちを華麗に撃退し、最愛の家族から「ママ」と呼ばれるその日までを綴った物語。
「がっかりです」——その一言で終わる夫婦が、王宮にはある
柴田はつみ
恋愛
妃の席を踏みにじったのは令嬢——けれど妃の心を折ったのは、夫のたった一言だった
王太子妃リディアの唯一の安らぎは、王太子アーヴィンと交わす午後の茶会。だが新しく王宮に出入りする伯爵令嬢ミレーユは、妃の席に先に座り、殿下を私的に呼び、距離感のない振る舞いを重ねる。
リディアは王宮の礼節としてその場で正す——正しいはずだった。けれど夫は「リディア、そこまで言わなくても……」と、妃を止めた。
「わかりました。あなたには、がっかりです」
微笑んで去ったその日から、夫婦の茶会は終わる。沈黙の王宮で、言葉を失った王太子は、初めて“追う”ことを選ぶが——遅すぎた。
「君は完璧だから、放っておいても大丈夫」と笑った夫。~王宮から私が去ったあと「愛していた」と泣きついても、もう手遅れです~
水上
恋愛
「君は完璧だから、放っておいても大丈夫だ」
夫である王太子はそう笑い、泣き真似が得意な見習い令嬢ばかりを優先した。
王太子妃セシリアは、怒り狂うこともなく、静かに心を閉ざす。
「左様でございますか」
彼女は夫への期待というノイズを遮断し、離縁の準備を始めた。
覚悟は良いですか、お父様? ―虐げられた娘はお家乗っ取りを企んだ婿の父とその愛人の娘である異母妹をまとめて追い出す―
Erin
恋愛
【完結済・全3話】伯爵令嬢のカメリアは母が死んだ直後に、父が屋敷に連れ込んだ愛人とその子に虐げられていた。その挙句、カメリアが十六歳の成人後に継ぐ予定の伯爵家から追い出し、伯爵家の血を一滴も引かない異母妹に継がせると言い出す。後を継がないカメリアには嗜虐趣味のある男に嫁がられることになった。絶対に父たちの言いなりになりたくないカメリアは家を出て復讐することにした。7/6に最終話投稿予定。
婚約破棄された令嬢、気づけば王族総出で奪い合われています
ゆっこ
恋愛
「――よって、リリアーナ・セレスト嬢との婚約は破棄する!」
王城の大広間に王太子アレクシスの声が響いた瞬間、私は静かにスカートをつまみ上げて一礼した。
「かしこまりました、殿下。どうか末永くお幸せに」
本心ではない。けれど、こう言うしかなかった。
王太子は私を見下ろし、勝ち誇ったように笑った。
「お前のような地味で役に立たない女より、フローラの方が相応しい。彼女は聖女として覚醒したのだ!」
愛人を選んだ夫を捨てたら、元婚約者の公爵に捕まりました
由香
恋愛
伯爵夫人リュシエンヌは、夫が公然と愛人を囲う結婚生活を送っていた。
尽くしても感謝されず、妻としての役割だけを求められる日々。
けれど彼女は、泣きわめくことも縋ることもなく、静かに離婚を選ぶ。
そうして“捨てられた妻”になったはずの彼女の前に現れたのは、かつて婚約していた元婚約者――冷静沈着で有能な公爵セドリックだった。
再会とともに始まるのは、彼女の価値を正しく理解し、決して手放さない男による溺愛の日々。
一方、彼女を失った元夫は、妻が担っていたすべてを失い、社会的にも転落していく。
“尽くすだけの妻”から、“選ばれ、守られる女性”へ。
静かに離婚しただけなのに、
なぜか元婚約者の公爵に捕まりました。
追放聖女35歳、拾われ王妃になりました
真曽木トウル
恋愛
王女ルイーズは、両親と王太子だった兄を亡くした20歳から15年間、祖国を“聖女”として統治した。
自分は結婚も即位もすることなく、愛する兄の娘が女王として即位するまで国を守るために……。
ところが兄の娘メアリーと宰相たちの裏切りに遭い、自分が追放されることになってしまう。
とりあえず亡き母の母国に身を寄せようと考えたルイーズだったが、なぜか大学の学友だった他国の王ウィルフレッドが「うちに来い」と迎えに来る。
彼はルイーズが15年前に求婚を断った相手。
聖職者が必要なのかと思いきや、なぜかもう一回求婚されて??
大人なようで素直じゃない2人の両片想い婚。
●他作品とは特に世界観のつながりはありません。
●『小説家になろう』に先行して掲載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる