異世界魔王の勇者転生記

第一章 お帰りなさい、勇者(魔王)さま!

第二話 魔王の『記憶』1

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「ーーぁぁぁぁぁあああああ!?...あれ?」

てっきり何か衝撃が来るのかとばかり思っていたおれは、案外ふわりと着地して拍子抜けしてしまった。
どうやら穴か何かの中のようだ。
上にポッカリと丸い穴が空いており。
周りは暗くて何も見えない。
そしてなによりにここは...

「...臭くっさぁ!?」

酷い悪臭が漂っていた。
ハエみたいな生き物も飛んでるし...。
その時、ふと、穴の上に人影が見えた。

俺はすかさず叫んだ。

『ちょ、ちょっとそこの人!助け「よーいしょっとぉ。」へぶッ!?』

い、痛イッテェ...
顔面に何かを落とされた。
これは...ゴミ袋...?

「ぇえぇえッ!?ご、ゴミ捨て場の中に誰か居るんですかぁ!?」

上から少女?らしき人影が叫んだ。
ええ、居ますとも居ますとも。
そしてここはゴミ捨て場かよ、酷いところに来たもんだ。
なんとなーくだけどわかる、アレだろ、アニメとかでよくみる『召喚』ってヤツだろ?
不思議と俺は落ち着いていた。
もう驚きも一周回って清々しいよ...。

「すこし待っていてくださぁい!す、すぐに人を呼んできますのでぇ!」

そう言うとタタタッという足音を残して走っていった。