心音

snow drop

文字の大きさ
上 下
51 / 55

心尽

しおりを挟む
見えぬ景色の
歩幅あわせ

1枚隔てた
現実と夢

手を当てた壁の向こう
温かさなど感じるはずもないのに

何故かあなたの呼吸を感じる言葉たち


あなたが
熱く怒る夜は
私が保冷剤になりましょう

あなたが
不安に怯える夜は
私が湯たんぽになりましょう

あなたにとって
わたしは

春の夕刻の
オレンジ色の
変わらずそこに
いつもあるように暖かで
それでいてどこか儚いような


そんな存在でありたい


しおりを挟む

処理中です...