ゲームの世界に行く話ってあるじゃないですか!

魔法仕掛けのにゃんこ

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キャラクター選びは慎重に

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「ユート~、俺強ぇしたいんだけどなんか良いゲームないかなぁ?」
俺、こと平野 凡太(あだ名はヘイボン)の問いに親友のユートはこう答えたものだ。

「手っ取り早いのは最初っから爽快アクションが売りの『熱血アスラ』シリーズじゃないかなぁ?いわゆる無双ゲーだしね。」

無双ゲーとは、わらわらやってくる敵をばったばったと蹴散らす爽快アクションゲームの事だ。
熱血アスラシリーズは無双ゲーのさきがけと言えるゲームで、何故かインドの神様が主役の大人気ゲームである。俺も好きだ。

「そうだなぁ、あれって二人協力プレイもあるし上手くトリップできるかわかんないけどやってみよっか」
「OK、じゃあ今日はガネーシャでやろうかな。必殺のノーズスピアーの威力をみせてやろうぞ!フォッフォッフォッ」
…ユートは何かやばい薬でもやってるんだろうか、時々ハイテンションすぎる事があるな。

「じゃあ俺はアスラでやるよ、六本腕からなる火炎多連斬が気持ちいいんだよな」
スバババババっと切り刻む感触が実に楽しいキャラで爽快感といえばこいつって感じだ。
俺達はそれぞれがコントローラーを手にすると早速熱血アスラを始めたのだった。


特徴的な三面六臂(顔が三つの腕が六本)のキャラである俺のアスラが縦横無人に駆け巡り、それぞれの腕に持つ剣を使いバッタバッタと敵を葬る、
「いやぁ、いいね!爽快爽快!どんどんいこうぜ!」俺の気分は有頂天だ。

ユートのガネーシャ(外見は二足歩行の象といった感じ)は長い鼻をフェンシングのように使い敵を貫いていく。
「あんまり突っ込むといくら何でも囲まれちゃうよ?」
あんなにハイテンションだったのに急に冷静になるユート、ねぇちょっと切り替えが早すぎない?

俺達はフィールドをガンガン進んでいく、フハハハハ向かう所敵なしだ!
そんな時に例の酩酊感、きたきたぁ!いくぜユート!…俺今日なんか薬飲んだっけ?



「ねぇヘイボン…僕キャラ選択間違えちゃったみたい…鼻が動かないよ。
現実で動かせない部位はだめなんだねぇ…
あ!ヘイボンは六本腕動くの??やっぱり二本だけ??」

ユートからやや離れたところで、六本腕を巧みに使い分けるアスラ。
ゲームの時よりもさらに複雑な起動を描き敵を倒していく…
「凄い!凄い!よく全部の腕動かせるね!!」感嘆の声を上げるユート。


「あー、ユートぉ~。俺も間違えちゃったみたいだよ…これはないぜ。」
アスラの側面にある第二の顔から俺は返事をした、メインの体は正面の顔の奴が動かしているらしい、俺が動かせるのは第二の顔部分のみだったのだ…
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