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プロローグ 神と人、人と悪魔
Ⅳ.存在を問う
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世界から、同時に千人の人間が突如として消えた。
しかし不思議なことに、ほぼ全員がなんらかの重要な立場にいた者であったにもかかわらず、瞬く間に発覚する、というようなことは無かった。
それが社会に知れ渡る前に、言語こそ違えど同じような内容のニュースが世界中に駆け巡った。
とあるニュース番組では。
『えー、次は、世界中で発見されている「強制隔離地域」についてです。簡単には信じられないことですが……昨日午前六時頃、突如として一部地域が「黒い壁」で囲まれるという怪奇現象が発生しました。政府からはこの地域を「強制隔離地域」、EIAと呼称し現在調査中と公式発表があり……えー、こちらがその地域の映像なのですが、見ての通り住宅地の少し先から、真っ黒な壁が見える限り上空まで続いており、完全に封鎖されてしまっているような状況です』
『……えーっと、これは人為的なものなのでしょうか?』
『いえ、原因は分かっておらず……人為的なものではないようです。この「黒い壁」の内側にも、写っている住宅地と同じように家があったということなのですが、そこの住民の方々は「黒い壁」が出来るのと同時に意識を失い、気づけば付近の道路で倒れていたそうです』
『気付いたらって、何が起きたか分かってないってこと?』
『はい。空想科学における"テレポーテーション"、瞬間移動が起きたのではという意見もあり、早急に原因を究明してほしいとの声が上がっております』
『家を追い出されてしまったそうですが、その方々は……?』
『政府は周辺の空き地にプレハブを設置し、それでも足りない場合は空き家などを借用し対応しているとのことです。被害者は一万人を超え、重傷者は出ておりませんが軽傷者が多数出ており、まだ七名の方が見つかっていないとのことです。日本国内では三ヵ所だけですが、世界各地で同様の被害が報告されているとのことです。この事件についてはまた情報が入り次第、詳しくお伝え致します。次は、栃木県壬生町で起きた――――』
◇◆◇
「マスターには、まず【悪魔】という種族について説明しなければなりません」
「【悪魔】……今のところ、外見は変わってないと思うんだけど。本当にもう【悪魔】になってるの?」
体に漲る力と、妙な充足感。これが【悪魔】になったということなんだろうか。
「既に変化していますよ。額の少し上に触れてみてください」
「額……? あっ」
髪をかき分けてみると、コツンと硬い感触にあたる。頭部に5cm程の突起があった。それも、二本。
「これって……」
「"悪魔の角"ですね。現在は【最下級悪魔】ですので、それ以外に外見の変化はありません」
角、か。髪から先端が僅かに見える程度の長さ。おあつらえ向きに近くにあったコンクリート上の水たまりを覗く。晴れた空のおかげで薄っすらと色を知ることが出来た。角の色はおそらく黒。髪の色と被って目立たないしパッと見て気付くものでもない。ついでだが、自分の顔を確認することもできた。少し目が細いものの、整った目鼻立ち。もしかしたらヴィクティによって変えられたんだろうか? いや、考えても仕方ないな。
それよりも、気になる単語が出てきた。
「最下級悪魔って、なに?」
「悪魔にも位階があります。より上位になれば悪魔らしい姿になるかと」
悪魔らしい姿、か。
というか上位になれば、って。
「最下級から上がることも出来るんだ?」
「はい。それについては後程種族特性と合わせて説明致します」
比喩でも呼び名でも、グループ名でもなく。
現在の僕は、人ではなく種族として【悪魔】。身体能力が以前よりも明らかに上昇している。"神"なんていう超常的な存在に触れたおかげか、万能感は既に治まっているけれど。
「ではまず、復唱してください。《存在開示》」
彼女が唱えた言葉に、記憶にある『知識』がもしや、と一つの予想を立てる。
復唱する。
「《存在、開示》」
そして予想通り目の前に現れる、ホログラムの様な、液晶の様な、透明な薄青色のプレート。
まるでそれが当たり前のことであるかのように、ブレることなく空中に静止している。
思わず頬を緩めながら、此方を見ている彼女に問う。
「もしかしなくても……『ステータス』ってやつかな?」
「言葉通りそのものがもつ情報を開示する、魔法の一種です。この世界でそのような呼ばれ方をしていることは存じておりますが、先ほどの言葉以外で発動することは出来ませんので忘れないようお気を付けください」
無表情で事務的にそんな返答をされ、思わず苦笑いになる。
けれどこれは……かなりテンションが上がる。僕ってゲーム好きだったのかな?
それに今しがた聞いた『魔法』。それがあるというだけで――
「楽しさ倍増、だよねー」
「……何を言ってるんですか?」
「あははは、こっちの話……って、そんな冷たい目で見なくてもいいじゃないか」
僕は、彼女の目が微かに軽蔑を宿したのを見逃さなかった。
感情があるようでヨカッタヨカッタ。
「……そんな目をした覚えはありませんね」
「じゃあそういうことにしておこうか」
「説明を続けます。《存在開示》の魔法は言葉に出さず、思い浮かべるだけで行使可能です。音として話せば他者にも視認することができ、思い浮かべるだけの場合は本人のみが視認可能となります」
「なるほど」
視線を『ステータスプレート(仮)』に戻す。
ステータスプレートの最上部には「Existence Information」とアルファベットで書かれており、その下に目を向ければ漢字、平仮名、カタカナ、アラビア数字と見知った文字が並んでいる。
今更驚きはしないが、当然の様にこの世界の言葉で書かれている。彼女達が本当に異世界の存在なのか、気にならないと言えば嘘になる。けれど今は気にしなくていい。きっと、いずれ分かる。そんな気がする。
「……一応聞いておくけど、猶予はあとどれくらい?」
「丸一日、正確には残り23時間45分27.4秒です」
どうやらその言葉だけで伝わったようで、彼女は細かすぎる情報を返してきた。
小数点以下とか流石にいらない。
いやそんなことより。
「人間が攻めてくるまで、あと二十四時間……あんまりゆっくりする暇は無さそうだなぁ」
防衛準備の全貌は見えてなくとも、ゆっくり休む時間があるとは思えない。
何よりそんな余裕を、あの神様がわざわざ作るとも思えない。
短時間の邂逅ではあったがその程度の事は分かった。
「ついでにもう一つ、【悪魔】側から攻める必要はないってことで、いいかな?」
「今は無理に攻めに出る必要はありません。防衛で手一杯になるかと」
今は、か。
要約すれば二十四時間後に人間との争いが始まるから、それまでに防衛準備をしなければいけない、と。
今から二十四時間、正確にはこの場所に来てから二十四時間。
あまりにも綺麗すぎる数字。未来の事なのに当然の様に答えているのは、彼女たちがそう仕向けた、あるいは仕向ける予定だからなのか。
あるいは、『未来予知』なんて真似が可能なのか。
ダメだな、気になることが多すぎる。今はそれよりもステータスだ。
《Existence Information》
個体名称:『抹消済み』
種族名称:【最下級悪魔】
役職:ダンジョンの悪魔
レベル:1
・身体性能
〔生命力〕F- 〔魔力〕F+:232/232 〔筋力〕F- 〔敏捷〕F- 〔精神力〕F+ 〔防御力〕F-
・保有スキル
なし
・保持ポイント
なし
『ダンジョン』
「何から言うかな……えっと、身体性能って、最低でF-?」
「いいえ。最低はG-ですね」
ああ、そっか……それでも最下級とはいえ、【悪魔】というには少々、というかかなり弱く見える。
悪魔の認識を改める必要があるようだ。
「……とりあえず、説明頼める?」
「はい。まずは――――」
彼女から説明を聞いた。
まず、個体名称が『抹消済み』となっているのは記憶の消去を行った結果とのこと。
次に、役職について。
僕が現在居る場所をヴィクティが『ダンジョン』と名付けた。
そして僕は『ダンジョンの悪魔』となるわけだ。
まぁどうでもいいや。
レベルについて。
上昇に伴いスキルが手に入り、身体性能の値も上がる。
身体性能について。
これは大体、見たら分かる。
G-、G、G+、F-……と上昇していく。この上に鍛えて得た筋力、精神力等が加算される。
ちなみに人間のレベル1だと全てGらしい。【最下級悪魔】の身体能力は平均的に人間の約1.4倍なんだとか……【悪魔】って割には……いや、言わないでおこう。
上げる方法はレベルを上げること。『EI』――Existence Informationの略――上には現れないが、鍛えればちゃんと強くなる。
保持スキルについて。
先ほども言った通りレベルの上昇で手に入る他、鍛錬での取得も可能。他にも『ダンジョンの悪魔』ならでは入手法もある。
「ダンジョン内で生物を殺すことで、ダンジョンはその死体をLCと呼ばれるものに変換します」
「LCとは?」
「生命の値を省略したものです」
「何に使うの?」
「食料に武器や防具など、およそ必要となり得るもの全てを作ることが可能です。必要量は膨大ですが、スキルすら生み出すことができます」
「何それスゴい」
「数において劣る『ダンジョンの悪魔』の特権です」
まぁ人間と悪魔の数の差を考えれば、おかしなことでもないか。人類全員が戦えるわけではないとはいえ、世界人口は80億を超えている。それに対して悪魔の数は僅か1000。正面から戦えば勝ちの目は皆無。万に一つも勝ち得ない、圧倒的な差だ。
錬金術どころではない『悪魔の特権』とやらを簡単に実現していることは、「まぁ神様ならできるんだろうな」という程度の感想で終わってしまう。僕の感覚は麻痺してしまったんだろうか?
いや、今はそんなことより……聞いておかなければならないことがある。これだけは……絶対に聞かなければならない。絶対に――
「――――食料って……和菓子も、和菓子もいけるの?」
「……真面目くさった顔で何を言っているのですか、あなたは」
――――――――――――――
Ⅳ.(和菓子の)存在を問う
しかし不思議なことに、ほぼ全員がなんらかの重要な立場にいた者であったにもかかわらず、瞬く間に発覚する、というようなことは無かった。
それが社会に知れ渡る前に、言語こそ違えど同じような内容のニュースが世界中に駆け巡った。
とあるニュース番組では。
『えー、次は、世界中で発見されている「強制隔離地域」についてです。簡単には信じられないことですが……昨日午前六時頃、突如として一部地域が「黒い壁」で囲まれるという怪奇現象が発生しました。政府からはこの地域を「強制隔離地域」、EIAと呼称し現在調査中と公式発表があり……えー、こちらがその地域の映像なのですが、見ての通り住宅地の少し先から、真っ黒な壁が見える限り上空まで続いており、完全に封鎖されてしまっているような状況です』
『……えーっと、これは人為的なものなのでしょうか?』
『いえ、原因は分かっておらず……人為的なものではないようです。この「黒い壁」の内側にも、写っている住宅地と同じように家があったということなのですが、そこの住民の方々は「黒い壁」が出来るのと同時に意識を失い、気づけば付近の道路で倒れていたそうです』
『気付いたらって、何が起きたか分かってないってこと?』
『はい。空想科学における"テレポーテーション"、瞬間移動が起きたのではという意見もあり、早急に原因を究明してほしいとの声が上がっております』
『家を追い出されてしまったそうですが、その方々は……?』
『政府は周辺の空き地にプレハブを設置し、それでも足りない場合は空き家などを借用し対応しているとのことです。被害者は一万人を超え、重傷者は出ておりませんが軽傷者が多数出ており、まだ七名の方が見つかっていないとのことです。日本国内では三ヵ所だけですが、世界各地で同様の被害が報告されているとのことです。この事件についてはまた情報が入り次第、詳しくお伝え致します。次は、栃木県壬生町で起きた――――』
◇◆◇
「マスターには、まず【悪魔】という種族について説明しなければなりません」
「【悪魔】……今のところ、外見は変わってないと思うんだけど。本当にもう【悪魔】になってるの?」
体に漲る力と、妙な充足感。これが【悪魔】になったということなんだろうか。
「既に変化していますよ。額の少し上に触れてみてください」
「額……? あっ」
髪をかき分けてみると、コツンと硬い感触にあたる。頭部に5cm程の突起があった。それも、二本。
「これって……」
「"悪魔の角"ですね。現在は【最下級悪魔】ですので、それ以外に外見の変化はありません」
角、か。髪から先端が僅かに見える程度の長さ。おあつらえ向きに近くにあったコンクリート上の水たまりを覗く。晴れた空のおかげで薄っすらと色を知ることが出来た。角の色はおそらく黒。髪の色と被って目立たないしパッと見て気付くものでもない。ついでだが、自分の顔を確認することもできた。少し目が細いものの、整った目鼻立ち。もしかしたらヴィクティによって変えられたんだろうか? いや、考えても仕方ないな。
それよりも、気になる単語が出てきた。
「最下級悪魔って、なに?」
「悪魔にも位階があります。より上位になれば悪魔らしい姿になるかと」
悪魔らしい姿、か。
というか上位になれば、って。
「最下級から上がることも出来るんだ?」
「はい。それについては後程種族特性と合わせて説明致します」
比喩でも呼び名でも、グループ名でもなく。
現在の僕は、人ではなく種族として【悪魔】。身体能力が以前よりも明らかに上昇している。"神"なんていう超常的な存在に触れたおかげか、万能感は既に治まっているけれど。
「ではまず、復唱してください。《存在開示》」
彼女が唱えた言葉に、記憶にある『知識』がもしや、と一つの予想を立てる。
復唱する。
「《存在、開示》」
そして予想通り目の前に現れる、ホログラムの様な、液晶の様な、透明な薄青色のプレート。
まるでそれが当たり前のことであるかのように、ブレることなく空中に静止している。
思わず頬を緩めながら、此方を見ている彼女に問う。
「もしかしなくても……『ステータス』ってやつかな?」
「言葉通りそのものがもつ情報を開示する、魔法の一種です。この世界でそのような呼ばれ方をしていることは存じておりますが、先ほどの言葉以外で発動することは出来ませんので忘れないようお気を付けください」
無表情で事務的にそんな返答をされ、思わず苦笑いになる。
けれどこれは……かなりテンションが上がる。僕ってゲーム好きだったのかな?
それに今しがた聞いた『魔法』。それがあるというだけで――
「楽しさ倍増、だよねー」
「……何を言ってるんですか?」
「あははは、こっちの話……って、そんな冷たい目で見なくてもいいじゃないか」
僕は、彼女の目が微かに軽蔑を宿したのを見逃さなかった。
感情があるようでヨカッタヨカッタ。
「……そんな目をした覚えはありませんね」
「じゃあそういうことにしておこうか」
「説明を続けます。《存在開示》の魔法は言葉に出さず、思い浮かべるだけで行使可能です。音として話せば他者にも視認することができ、思い浮かべるだけの場合は本人のみが視認可能となります」
「なるほど」
視線を『ステータスプレート(仮)』に戻す。
ステータスプレートの最上部には「Existence Information」とアルファベットで書かれており、その下に目を向ければ漢字、平仮名、カタカナ、アラビア数字と見知った文字が並んでいる。
今更驚きはしないが、当然の様にこの世界の言葉で書かれている。彼女達が本当に異世界の存在なのか、気にならないと言えば嘘になる。けれど今は気にしなくていい。きっと、いずれ分かる。そんな気がする。
「……一応聞いておくけど、猶予はあとどれくらい?」
「丸一日、正確には残り23時間45分27.4秒です」
どうやらその言葉だけで伝わったようで、彼女は細かすぎる情報を返してきた。
小数点以下とか流石にいらない。
いやそんなことより。
「人間が攻めてくるまで、あと二十四時間……あんまりゆっくりする暇は無さそうだなぁ」
防衛準備の全貌は見えてなくとも、ゆっくり休む時間があるとは思えない。
何よりそんな余裕を、あの神様がわざわざ作るとも思えない。
短時間の邂逅ではあったがその程度の事は分かった。
「ついでにもう一つ、【悪魔】側から攻める必要はないってことで、いいかな?」
「今は無理に攻めに出る必要はありません。防衛で手一杯になるかと」
今は、か。
要約すれば二十四時間後に人間との争いが始まるから、それまでに防衛準備をしなければいけない、と。
今から二十四時間、正確にはこの場所に来てから二十四時間。
あまりにも綺麗すぎる数字。未来の事なのに当然の様に答えているのは、彼女たちがそう仕向けた、あるいは仕向ける予定だからなのか。
あるいは、『未来予知』なんて真似が可能なのか。
ダメだな、気になることが多すぎる。今はそれよりもステータスだ。
《Existence Information》
個体名称:『抹消済み』
種族名称:【最下級悪魔】
役職:ダンジョンの悪魔
レベル:1
・身体性能
〔生命力〕F- 〔魔力〕F+:232/232 〔筋力〕F- 〔敏捷〕F- 〔精神力〕F+ 〔防御力〕F-
・保有スキル
なし
・保持ポイント
なし
『ダンジョン』
「何から言うかな……えっと、身体性能って、最低でF-?」
「いいえ。最低はG-ですね」
ああ、そっか……それでも最下級とはいえ、【悪魔】というには少々、というかかなり弱く見える。
悪魔の認識を改める必要があるようだ。
「……とりあえず、説明頼める?」
「はい。まずは――――」
彼女から説明を聞いた。
まず、個体名称が『抹消済み』となっているのは記憶の消去を行った結果とのこと。
次に、役職について。
僕が現在居る場所をヴィクティが『ダンジョン』と名付けた。
そして僕は『ダンジョンの悪魔』となるわけだ。
まぁどうでもいいや。
レベルについて。
上昇に伴いスキルが手に入り、身体性能の値も上がる。
身体性能について。
これは大体、見たら分かる。
G-、G、G+、F-……と上昇していく。この上に鍛えて得た筋力、精神力等が加算される。
ちなみに人間のレベル1だと全てGらしい。【最下級悪魔】の身体能力は平均的に人間の約1.4倍なんだとか……【悪魔】って割には……いや、言わないでおこう。
上げる方法はレベルを上げること。『EI』――Existence Informationの略――上には現れないが、鍛えればちゃんと強くなる。
保持スキルについて。
先ほども言った通りレベルの上昇で手に入る他、鍛錬での取得も可能。他にも『ダンジョンの悪魔』ならでは入手法もある。
「ダンジョン内で生物を殺すことで、ダンジョンはその死体をLCと呼ばれるものに変換します」
「LCとは?」
「生命の値を省略したものです」
「何に使うの?」
「食料に武器や防具など、およそ必要となり得るもの全てを作ることが可能です。必要量は膨大ですが、スキルすら生み出すことができます」
「何それスゴい」
「数において劣る『ダンジョンの悪魔』の特権です」
まぁ人間と悪魔の数の差を考えれば、おかしなことでもないか。人類全員が戦えるわけではないとはいえ、世界人口は80億を超えている。それに対して悪魔の数は僅か1000。正面から戦えば勝ちの目は皆無。万に一つも勝ち得ない、圧倒的な差だ。
錬金術どころではない『悪魔の特権』とやらを簡単に実現していることは、「まぁ神様ならできるんだろうな」という程度の感想で終わってしまう。僕の感覚は麻痺してしまったんだろうか?
いや、今はそんなことより……聞いておかなければならないことがある。これだけは……絶対に聞かなければならない。絶対に――
「――――食料って……和菓子も、和菓子もいけるの?」
「……真面目くさった顔で何を言っているのですか、あなたは」
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Ⅳ.(和菓子の)存在を問う
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