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第3章
8*
しおりを挟む真剣な眼差し。まるで恋人みたいな甘い色。
(……ウィンちゃんのこんな顔、みたことない――)
「どう、したの? ……ウィンちゃん……?」
そっと手を伸ばし、その頬に当てる。そ
の感触に意識を取り戻したかのようにウィントスはフッと笑った。今度はいつもと同じように。
「だいじょーぶ。ちゃんと、ラクにしてあげるからね」
「っ、んっ……、ぁ、待ってっ!」
ウィントスの唇が降ってくる。戸惑うシェラの声を無視して、当たり前のように唇が割り開かれて、舌が入り込んできた。そしてゆっくりと舌先がシェラの舌を絡めとる。
(熱い……や、ぁ、キス、だけでも、いっぱいいっぱいなの、に……っ、こんな、の)
「んっ、ぁ、ウィン、ちゃ、やだ、っ」
「んー? どしたの、そんな顔しちゃって」
はっ、と息を吐いて唇を離し、ウィントスはニコニコとシェラの身体に手を当てる。柔らかな胸をつう、と指先でふれたあと、うすい腹、その体のラインをなぞるように撫で上げた。
「!!!」
ゾクゾクとした快感が再び押し寄せ、シェラは身体全体をよじる。優しくて、ただただ甘い。軽い態度と声音とは裏腹に、じっとりとした熱を帯びたその指先と手は逃さないとでもいうようにシェラの身体をしっかりと辿る。そしてその間にも繰り返される、かぶりつくようなキス。
んん、と呻きシェラはなんとか自分に覆いかぶさるウィントスの胸板を押しのけ、はぁ、と息をついた。
「い、息っ、いき、できないよ……」
「あはは、ごめんごめん、……ほんと、可愛いね」
そう言って髪に指を差し入れてウィントスは優しくシェラの頭を撫でる。そして再び、今度はゆっくりと唇を重ねてきた。
触れては、離れる。そり、と遠慮がちに唇を舌でなぞられ、じわじわと炙られるような熱がこみ上げる。
(こんな、の……だんだん……ふわふわしてきちゃう……)
「舌、出して――そう、いい子だね」
言われるがままにおずおずと口から舌を出せば、ぴちゃ、とそこにウィントスの舌が絡まって水音が立った。
互いの熱い吐息が混ざりあう。抱きしめられ、より深く――まるで溶け合うように身体が触れ合う。
アクアさんは冷たかったけれど、ウィンちゃんの身体はふんわりとしててあったかい――そんなことを思いながら唇と舌を重ねていると、次第に脳内が熱くたぎっていった。
(ウィンちゃんで、わたしのからだが、いっぱいになってる気がする――)
キスされているだけ、なのに実際に身体の奥にまでウィントスの舌が入り込み、自分の中を食べつくしてくるかのような圧を感じる。
舌先が細かく動き出し、自分の歯列をなぞりながら口の中の気持ちいい場所をつつくように刺激していく――。
「ぁ、あぁっ」
(そんな、とこ……っ)
顎の裏、口の天井付近をまさぐられ、思いもよらない声が出た。ビクン、と身体が跳ね、何かにつかまりたくて、シェラの手がウィントスの腕に縋りつく。
(やだ……あ、ああ、……、これ、きもち、い……)
身体が熱い。もどかしくて、くすぐったくて、太ももをすり合わせれば、ちゅく、と甘い音が立った。
(ああ……っ、もう、やだっ、恥ずかしい……っ)
何度か絶頂を経験しこの発情紋章がなじんできたシェラの身体は、愛撫を受けるだけでしっとりと蜜を吐き出して欲にを滴らせる身体になっていた。
うつむいてなんとかごまかそうとしたが、その音を見逃すウィントスではなかった。
するりと長い指先を秘部に滑らせてその滴る愛液に指を絡める。
「ああ、ごめんねシェラぴ。もしかしてココ、せつなかった?」
「やぁっ、ち、ちがう、の、違う、そんなんじゃ、なくて、勝手に」
「違うの? じゃあこっち、触らなくていいの?」
そう言いながらふくらはぎを掴み、シェラの太ももを容易く開くウィントス。
シェラはいやいやとかぶりを振ったが、力が入らなく抵抗しきれない。
とろりと蜜を垂らしヒクヒクとうごめく秘部と、ぷっくりと既に赤く充血する陰梃を眼前に晒すことになり、シェラは既に赤く染まった頬をさらに紅潮させてぎゅっと目を閉じる。
「ちが、う、違うのっ、これは、」
「違うの?」
「ちが、……ちがう、……大丈夫、なのっ」
「全然大丈夫そうじゃないけどね? ほら、……ここなんか、こんなにプックリして――美味しそう♡ 可愛がってあげるね?」
「ひぃあああああ、あぁっ!!??」
ちゅく、と秘部の上、皮膚を押しのけて膨らんだ部位――陰梃を指先で擦られた瞬間、シェラは喉奥から叫んだ。
(何、……いま、の……っ)
達した、のか、――いや、まだ胸に発情紋章は光っている。
それでも、雷が落ちたかと思った。今までの刺激がなんだったのかと思うくらいの衝撃。
蕩けた蜜を吐き出している蜜壷の上、ぷくりと反応をしめしている陰核への刺激はシェラを簡単に快楽の淵へと追いやってしまった。
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