媚薬を作っただけなのに!

さわらにたの

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「アレク、ディール様……。もう、しょうがないので、出して、いいです、よ……。媚薬は出さないとおさまりませんから……。そもそも、わたしのせいでもありますし」
「メル嬢……」
「もう好きにして、ください」

 そう、そもそもわたしの媚薬を飲んでこうなっちゃったんだから、半分はわたしの責任だし。まぁ、用量守らなかったアレクディール様が悪いのはそうなんだけど。
 もう抵抗するより、さっさと身を任せた方がいいと思ったんだよね。
 そもそも出し切れば治まる、だろうし、と。

「出して、いいのですか?」
「はい……」

 もう、さっさと全部、出し切って、スッキリしちゃってください! 観念したその時のわたしは、本気でそう思って言ったのだ。
 それがとんでもない引き金になってしまったとも知らずに。


 ■


「いい、のですか……。そうか、いいん、ですね……?」

 あれ?? なんか雰囲気がちがう??
 わたし、悪い事言っちゃったのかな?

「もう我慢しなくても、いい……メル嬢が俺を、受け入れてくれた……メルが、俺を――……メル嬢がいいって、言ってくれたんですから……」

 さっきまでギリギリのギリってとこでまだ理性のあったアレクディール様の声音が、なんだかワントーン、下がった気がする。
 声がさらに低くて、甘くて、なんだか――怖くて――どろどろの蜂蜜みたいなべったりした甘さを増す。

「は、い……えっと、アレクディール、さま?」
「アディと呼んでください、メル」
「え?」
「きみは、俺の女です。そして俺もきみの男ですよ。もう誰にも渡さない、渡しません」
「え? えぇええ??」

 ちょっと、ちょっとまって。
 なんかさっきまでと、雰囲気、違いませんか??
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