最強魔力量の最弱魔術士はマトモに戦わない

༺みずな(シャキシャキ)࿐

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第一部

4話:集配魔術士はムダに魔力が多い

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 それから時が経ち、授与式は一週間前まで迫っていた。あれからの二ヶ月、俺は習得した【自配しゅうはい】を毎日欠かさず練習し、今では無詠唱で使えるまでになっている。また、同時に復讐プランを練っていた。
    授与式の後、俺はこの村を離れ王都へ向かう。そこで重要になってくるのは王都での暮らしだ。アメジス家に手紙を送り、近々訪問させてもらえることにはなったが、見知らぬ旅人が御三家ひとの家に長く居るわけにはいかない。今のうちに考えられることは全て潰しておこう。まずは『仕事』が必要だ。でもそれもそこまで心配はしていない。集配魔術は王都では。なぜなら……(お察しください)とにかく、店の宣伝ができればどっかの店が俺を雇ってくれるだろう。
仕事と住む家を手に入れたら次は例の占い師だ。あの占い師の名前はマルドゥックだったな。奴はどうも怪しい。父の話では何かを知っている様な様子を見せたらしいじゃないか。父の言っていたことが本当なら奴を訪ねてみる価値は充分にある。
   そしてもう一つ、パーティメンバーの募集だ。定期的に依頼を受け実戦に備えねばならない。俺は戦わないマトモにから他のメンバーに先陣を切らせよう。できれば俺と同じ王都に復讐心を持つ奴がいいな。操るのが楽そうだ・・・・
 情報を収集しながら王国ライフを楽しむ。最高じゃないか。少年は高々と笑う。


 
   一週間後。ついにこの日が訪れる。村はお祭り騒ぎだ。あちこちから人々の歓喜の声が聞こてくる。十五歳の若者は村の中央の小さな塔に集められる。
「今日で俺たちも大人になるのかぁ」
「大人になったらお母さんの手伝いを今よりもっとしてあげるの」
「ええ、そんなのつまんねぇよ。俺は村の精鋭魔術士になるんだ」
ああーアレかー逃げ出したどうしようもねぇクズ集団・・できればアレだけにはならないでほしいのだが・・・。村の長老が出てきた。
「それでは、授与式を始めるぅぅー」
「オオーッ!!!」
村人の盛り上がりは最骨頂だ。
「それでは一人ずつワシについてこい。」
村人たちは待ってる間もああだこうだと叫んでいる。うるさい。子供たちは次々に塔に登って行く。
「次ー!ルヴェン!」
一瞬村人たちが静かになった気がしたが気のせいだろう。俺は塔の頂上に連れてこられた。長老が何やら術式を唱える。
「ハァー!!」
魔道書(グリム)に俺の魔術属性、ステータス、初期スキルが刻まれる。授かってすぐに俺は自分のステータスを確認する。


「・・・・・・何だ!これはーーッ」


「攻撃力、魔術攻撃が0ってどういうことだよ。それ以上に600俺が持ってても無駄じゃないか。」
少年はもう一つのことに気づく。
「スキルに【集配】と【自配】があるのは納得がいくが、何だ【灼眼】て。授与式で新しい能力が目覚めたのか」
だがこれでこの村ともおさらばだ。全て俺の計画プラン通りに実行する。
誰にも邪魔はさせない。空をどんよりとした雲が覆う。今夜は嵐になりそうだ…
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