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第一部
10話:集配魔術士は日常を楽しむ1
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「はぁ?おい、なんだって!?報酬はたったの30コルク?」
「はい、まずあなた達はスライムではなくジャイアントスライムを討伐したので報酬は発生しません。つまり、倒したスライムだけで言ったら多くとも90匹でしょう。さらにギルドにスライムを送ってきましたので私が殲滅……いや、『こわ~い』と言って男達に倒してもらうという手間がかかりました。報酬は9分の1です。」
ジャイアントスライムもスライムの一種だろ!と言いたいところだが何を言っても通じない気がするので諦めた。
「貴様が遊ぶからだ!」
(あの~倒したの俺なんだけど…)
「まぁいい。お前ら。今日は家に帰ろう。」
「はい、そうですね。少し疲れました…。」
「私も今日は疲れた。屋敷へ戻ろう。」
一週間後。いつも通りギルドから帰ってきた俺は慣れてきた仕事をこなしていた。
「あらルヴェン。今日もよろしく頼むわ。」
「はい、任せてください!」
俺は注文を取り、料理を客の元へ運ぶ。店はそう広くはないので重労働にはならない。客の入りが落ち着いてくると、情報の収集に回る。
大抵は家内と喧嘩して飲みに来ただとか、王都へ対しての愚痴であったが、その中で興味深い話を小耳に挟んだ。
「どうやらザラード家が王家との婚約を正式に発表したらしいぞ。」
「オイ、そりゃまじかよ。ザラード家安泰だな。」
「それどころじゃねえんだ。早ければ1ヶ月後には
婚礼の儀式を行うのだとか。」
「いくらなんでも早すぎねぇか。ザラード家は最近物騒だよな。こんなことなら前のアルフォード家の方が良かった。」
「滅多なことを言うんじゃない。聞かれてたらどうすんだ。」
(いや、俺結構聞いてたけどね)
だがいいことを聞いた。確かにこの男達の言うように婚礼までの日にちが少ない。察するに、王議会での反対者が少ないのだろう。となると、アメジス家は当然反対するはずだから奴ら側に回っているのはクロード家になるのだろうか。
だとしたら何で…。
「オイ聞いてんのか!早くルフルを持ってこい!」
「はいっすみません。今お持ちします。」
危ない。考え事をしてたら酒の足りない客からクレームが入る。
こうして、この日の仕事は終わった。
ふう~やっと終わった。一週間分の給料6ジェラを懐に携え家に帰る。給料はこれでも一般平均より少し上だ。貯金残高が18ジェラか。明日は武具でも買いに行こうか。
トントンットントンッ!
朝から俺の部屋を叩いてくる者がいる。エステラだ。
「ルヴェンさーん、お暇ですか?」
「何だ朝から?面倒なのは勘弁してくれよ」
「ルヴェンさん、新しいダンジョンが見つかったみたいです。行きましょう」
そういうのって強力な魔物がいる奴じゃないの・・
「いや~それがだなエステラ。今日は王都で武器屋に行こうと思ってたんだが・・・」
「一緒に来てくれますよね、ルヴェンさん!」
こうなった彼女は手強い。余程前に行ったスライム討伐が楽しかったんだろう。まあ、少し話を聞くだけなら・・・
「それで難易度は??」
「分からないんですって。でもルヴェンさんなら大丈夫ですよね。」
「いやいや。難易度の分からんクエストに行くか!」
「うう~なぜです?貴方には冒険心というものがこれっぽっちも無いのですか。」
行きたくは無いが、少女が今にも泣きそうな目で見てくるのだ。行ってあげないわけにもいかない。
「分かった。一応言っとくが危険な目にあった時はお前の大事なイフリーナを盾にして逃げるからな。」
「本当ですか!?嬉しいです。」
これ程までエステラが冒険に目覚めるとは・・・
俺は部屋を出て硬直する。
「貴様。私をどうすると言ったか。もう一度言ってみろ。」
ヒィッ!俺は逃げ出した。
ギルドにて~
「エステラー本当に行くのか?」
「はい。さっきまでいいと言ってたじゃ無いですか。」
「だよな~。(さっきまでは良かったんだけどね)」
イフリーナが睨みつけてくる。もう行くしか無い。
受付のお姉さんの元へ向かう。
「新しいダンジョンの探索ですって!?平均レベルが40ないといけません。」
「40!??」
やはり俺の予想通りだ。パーティ結成の時のように
なるべく厄介ごとは避けさせるタチだ。いや、待てよ。これは行かなくていい最後のチャンスでは?
「ですよね~諦めまううう…。」
イフリーナが俺の口をふさぐ。余計なことをしてくれるわい。
「ギルドの契約書を全て読ませていただきました。しかし、そんなことはどこにも書いてありません。
私たちの探索を拒否することはできません。(エステラ様の頼みですから必ず叶えてみせます!)」
「確かに書いてありませんが、その…新しく追加されたルールなんです。」
ギルドの一角。男達が話している。
「はぁ~新しいダンジョンあんまり奥まで行けなかったけど強い魔物がいっぱいいたな。レベルも20に上がったし。」
「あれれ。おかしいですねぇ。これでもまだルールと言い張りますか?」
「ぐぬぬ…。分かりました。くれぐれも面倒ごとは起こさないように。」
「はいはいはーい。」
エステラが無邪気にはしゃぐ。こうなった以上は後に引き下がれない。ダンジョンの探索をすることにした。「」
「はい、まずあなた達はスライムではなくジャイアントスライムを討伐したので報酬は発生しません。つまり、倒したスライムだけで言ったら多くとも90匹でしょう。さらにギルドにスライムを送ってきましたので私が殲滅……いや、『こわ~い』と言って男達に倒してもらうという手間がかかりました。報酬は9分の1です。」
ジャイアントスライムもスライムの一種だろ!と言いたいところだが何を言っても通じない気がするので諦めた。
「貴様が遊ぶからだ!」
(あの~倒したの俺なんだけど…)
「まぁいい。お前ら。今日は家に帰ろう。」
「はい、そうですね。少し疲れました…。」
「私も今日は疲れた。屋敷へ戻ろう。」
一週間後。いつも通りギルドから帰ってきた俺は慣れてきた仕事をこなしていた。
「あらルヴェン。今日もよろしく頼むわ。」
「はい、任せてください!」
俺は注文を取り、料理を客の元へ運ぶ。店はそう広くはないので重労働にはならない。客の入りが落ち着いてくると、情報の収集に回る。
大抵は家内と喧嘩して飲みに来ただとか、王都へ対しての愚痴であったが、その中で興味深い話を小耳に挟んだ。
「どうやらザラード家が王家との婚約を正式に発表したらしいぞ。」
「オイ、そりゃまじかよ。ザラード家安泰だな。」
「それどころじゃねえんだ。早ければ1ヶ月後には
婚礼の儀式を行うのだとか。」
「いくらなんでも早すぎねぇか。ザラード家は最近物騒だよな。こんなことなら前のアルフォード家の方が良かった。」
「滅多なことを言うんじゃない。聞かれてたらどうすんだ。」
(いや、俺結構聞いてたけどね)
だがいいことを聞いた。確かにこの男達の言うように婚礼までの日にちが少ない。察するに、王議会での反対者が少ないのだろう。となると、アメジス家は当然反対するはずだから奴ら側に回っているのはクロード家になるのだろうか。
だとしたら何で…。
「オイ聞いてんのか!早くルフルを持ってこい!」
「はいっすみません。今お持ちします。」
危ない。考え事をしてたら酒の足りない客からクレームが入る。
こうして、この日の仕事は終わった。
ふう~やっと終わった。一週間分の給料6ジェラを懐に携え家に帰る。給料はこれでも一般平均より少し上だ。貯金残高が18ジェラか。明日は武具でも買いに行こうか。
トントンットントンッ!
朝から俺の部屋を叩いてくる者がいる。エステラだ。
「ルヴェンさーん、お暇ですか?」
「何だ朝から?面倒なのは勘弁してくれよ」
「ルヴェンさん、新しいダンジョンが見つかったみたいです。行きましょう」
そういうのって強力な魔物がいる奴じゃないの・・
「いや~それがだなエステラ。今日は王都で武器屋に行こうと思ってたんだが・・・」
「一緒に来てくれますよね、ルヴェンさん!」
こうなった彼女は手強い。余程前に行ったスライム討伐が楽しかったんだろう。まあ、少し話を聞くだけなら・・・
「それで難易度は??」
「分からないんですって。でもルヴェンさんなら大丈夫ですよね。」
「いやいや。難易度の分からんクエストに行くか!」
「うう~なぜです?貴方には冒険心というものがこれっぽっちも無いのですか。」
行きたくは無いが、少女が今にも泣きそうな目で見てくるのだ。行ってあげないわけにもいかない。
「分かった。一応言っとくが危険な目にあった時はお前の大事なイフリーナを盾にして逃げるからな。」
「本当ですか!?嬉しいです。」
これ程までエステラが冒険に目覚めるとは・・・
俺は部屋を出て硬直する。
「貴様。私をどうすると言ったか。もう一度言ってみろ。」
ヒィッ!俺は逃げ出した。
ギルドにて~
「エステラー本当に行くのか?」
「はい。さっきまでいいと言ってたじゃ無いですか。」
「だよな~。(さっきまでは良かったんだけどね)」
イフリーナが睨みつけてくる。もう行くしか無い。
受付のお姉さんの元へ向かう。
「新しいダンジョンの探索ですって!?平均レベルが40ないといけません。」
「40!??」
やはり俺の予想通りだ。パーティ結成の時のように
なるべく厄介ごとは避けさせるタチだ。いや、待てよ。これは行かなくていい最後のチャンスでは?
「ですよね~諦めまううう…。」
イフリーナが俺の口をふさぐ。余計なことをしてくれるわい。
「ギルドの契約書を全て読ませていただきました。しかし、そんなことはどこにも書いてありません。
私たちの探索を拒否することはできません。(エステラ様の頼みですから必ず叶えてみせます!)」
「確かに書いてありませんが、その…新しく追加されたルールなんです。」
ギルドの一角。男達が話している。
「はぁ~新しいダンジョンあんまり奥まで行けなかったけど強い魔物がいっぱいいたな。レベルも20に上がったし。」
「あれれ。おかしいですねぇ。これでもまだルールと言い張りますか?」
「ぐぬぬ…。分かりました。くれぐれも面倒ごとは起こさないように。」
「はいはいはーい。」
エステラが無邪気にはしゃぐ。こうなった以上は後に引き下がれない。ダンジョンの探索をすることにした。「」
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