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#10 Irrésistiblement 〜古い言い回しだけど私は既にあなたのとりこになっていた(1)
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1月10日。Back Door Menはクリスマス以来のライブに臨んでいた。対バンの1組は紗英と理恵のUnhappy Girls。2人とはあの2年参り以来10日ぶりの再会だが、なんとなく何年ぶりに会うような、また、痛痒に似た感覚もあった。
「や、やあサザエリエ、ひさ、しぶりですしね」
「なんで噛みまくりなのよ。てか誰が海産物一家よ、新年も冴えないわね貴明は」
紗英は強がっているのか吹っ切れたのか、以前の強気な様子のままだ。こういうところが彼女の強さであり、魅力である。
貴明にとって今日のライブは特別。開演前からすみかが来ているのを確認したからだ。同じく10日ぶりの再会だが、紗英とは違う意味でやり切れない別れをしただけに、こちらも気がかりでならなかった。
リハの時からすみかに気づいていたが、気持ちが昂って開演前にドアから放り出されては意味がないので、会いたい気持ちを抑えつつ見ぬ振りをしていた。むろんそれは、紗英の手前ということもあったが。
そして今日はもう1人、特別な人がいる。あの阿寒の幼なじみの響子が、久しぶりに貴明に連絡してきたのだ。連絡は数時間前。東京に遊びに来ているから会いたいとのこと。
「響子か!会いたいけど今日は俺ライブでさあ…」
「あ、それいい!なら観に行く。私、一度ライブハウスって行ってみたかったんだ」
電撃的に再会が決まったが、阿寒野別れ以来10年近くも会っていない。貴明は、観客の中にいるであろう彼女を見つける自信はなかった。
先にUnhappy Girlsのステージ。紗英のヴォーカルはヤケッパチのごとくワイルドさを増しており、デビー・ハリーというよりはジョーン・ジェットのようだ。
「おらー!座ってる場合かー!総員起立して私を崇めろー!」
芸風が変わったような荒っぽいステージングに会場は大熱狂。クライマックスには理恵が長く美しい脚で、顔の高さにあるシンバルを真下からダイナミックに蹴り上げる。ズァーン!というド派手な一発と大歓声をもって彼女たちの出番は終わった。
「良かったよ理恵ちゃん!今までで一番良かった!」
透矢、達哉、純一が、理恵や他の女の子の元に駆け寄る。バンドの女の子は相変わらず透矢にベッタリだが、紗英は以前のように透矢に無駄に接近することはなくなっていた。その理由がなくなってしまっていた。そんな紗英に理恵が声をかける。
「紗英、やっぱあんたは凄いね」
「当たり前でしょ!私を誰だと…嘘。あの時、理恵がいなかったら私…」
最後の方は照れなのか、ほとんど聞き取れない。
「え?何て?」
「なんでもない!ほら次始まるよ」
続いてBack Door Menのステージ。正月休みに特訓したのか透矢のギターは乾いたカッティングが冴えており、他のメンバーはそのグルーヴに引っ張られる。貴明も、今日はすみかに加えて響子や紗英もいるとあって、複雑な思いが交錯しながらも絶好調だ。
中盤。貴明のピアノがスティーヴィー・ワンダー「Ribbon in the sky」のリリカルなイントロを奏でる。かすかに「ひやあー、うひゃああー」と、ノリがいいのかどうなのか判断つかない声が聞こえたが、まず間違いなくその主はすみかだろう。これは2人の特別な曲だが、もちろん他の誰も知らないことだ。
アンコールに至ってようやく貴明は、最前列で最初から大ノリでモッシュしていた女の子が響子であることに気づいた。相変わらず鈍感な男であった。
終演後。貴明は響子も気になるが、まずはすみかの元に駆け寄る。ドアに消えないうちに少しでも一緒にいたかった。だが狭いハコに埋まった観客が興奮しており、かきわけて近づくのも一苦労だ。
「すみかちゃーん!うわちょっとどいてくれ、どけっての!おーい!」
「貴明さーん!こっちー!お正月があんな別れ方で…今日は絶対に会いたかったの。あとあの曲!感激しました」
「へへ、君がいたのがわかって、予定になかったけどいきなり演ったんだ。後でメンバーからどつかれたよ。ははは」
「はは!私を救ってくれた曲だもんね。嬉しいですー」
透き通る碧のつぶらな瞳が、射抜くように真っ直ぐに貴明を見つめる。やはりこの娘は特別だ。仕草や言葉の一つ一つが、貴明の琴線に触れる。
気持ちが通い合うほどに、ドアに消えてしまう運命なのはわかっている。だが2人はそれでも距離を縮めずにいられなかった。人混みと熱気に紛れ、ほんの刹那抱き合い、軽いキスを交わして微笑み合う。たった7秒ほどの切ない逢瀬。少し経つと分厚い防音ドアがブルーに染まり、すみかはその白い光の中に消えていった。
「へー、あれが彼女?ちっちゃくてめんこいね。変装は怪しいけど」
聞き覚えのある声と懐かしい北海道なまりに振り向くと、響子がいた。
「響子!嬉しいな。変わってないねー」
綺麗になった、とは照れ臭くて言えなかった。昔の響子は三つ編みで朴訥な娘だったが、今はボーイッシュなベリーショートの知的な女性に変貌していたからだ。
「ゆっくりできるの?食事でもどう?」
「いいよ、今日は友達の家に戻って寝るだけだから。電話してくるね」
緑のカード電話に向かう響子の背を見ていると、そのさらに背後から声がした。
「へー、あれが彼女?垢抜けないけど地はまあまあね。ま、どうせ秒で振られるんだけどね!」
紗英だ。いつもの悪態に貴明は安心する。
「違う、幼なじみだよ。10年ぶりに会ったんだ」
「だから幼なじみが彼女なんでしょ。いちいち面倒くさいわね」
「だから違うっての。あ、俺は食事して帰るからさ、打ち上げ楽しんでくれ」
「おう、紗英を振るような酷い男はいないほうが楽しいから、心配すんな」
「幼なじみの彼女とゆっくりな」
「だから違ーう!風評被害だ!」
透矢と淳一が追い討ちをかける。これ以上ややこしくなってはかなわんと、貴明は響子を追って外に出た。
「や、やあサザエリエ、ひさ、しぶりですしね」
「なんで噛みまくりなのよ。てか誰が海産物一家よ、新年も冴えないわね貴明は」
紗英は強がっているのか吹っ切れたのか、以前の強気な様子のままだ。こういうところが彼女の強さであり、魅力である。
貴明にとって今日のライブは特別。開演前からすみかが来ているのを確認したからだ。同じく10日ぶりの再会だが、紗英とは違う意味でやり切れない別れをしただけに、こちらも気がかりでならなかった。
リハの時からすみかに気づいていたが、気持ちが昂って開演前にドアから放り出されては意味がないので、会いたい気持ちを抑えつつ見ぬ振りをしていた。むろんそれは、紗英の手前ということもあったが。
そして今日はもう1人、特別な人がいる。あの阿寒の幼なじみの響子が、久しぶりに貴明に連絡してきたのだ。連絡は数時間前。東京に遊びに来ているから会いたいとのこと。
「響子か!会いたいけど今日は俺ライブでさあ…」
「あ、それいい!なら観に行く。私、一度ライブハウスって行ってみたかったんだ」
電撃的に再会が決まったが、阿寒野別れ以来10年近くも会っていない。貴明は、観客の中にいるであろう彼女を見つける自信はなかった。
先にUnhappy Girlsのステージ。紗英のヴォーカルはヤケッパチのごとくワイルドさを増しており、デビー・ハリーというよりはジョーン・ジェットのようだ。
「おらー!座ってる場合かー!総員起立して私を崇めろー!」
芸風が変わったような荒っぽいステージングに会場は大熱狂。クライマックスには理恵が長く美しい脚で、顔の高さにあるシンバルを真下からダイナミックに蹴り上げる。ズァーン!というド派手な一発と大歓声をもって彼女たちの出番は終わった。
「良かったよ理恵ちゃん!今までで一番良かった!」
透矢、達哉、純一が、理恵や他の女の子の元に駆け寄る。バンドの女の子は相変わらず透矢にベッタリだが、紗英は以前のように透矢に無駄に接近することはなくなっていた。その理由がなくなってしまっていた。そんな紗英に理恵が声をかける。
「紗英、やっぱあんたは凄いね」
「当たり前でしょ!私を誰だと…嘘。あの時、理恵がいなかったら私…」
最後の方は照れなのか、ほとんど聞き取れない。
「え?何て?」
「なんでもない!ほら次始まるよ」
続いてBack Door Menのステージ。正月休みに特訓したのか透矢のギターは乾いたカッティングが冴えており、他のメンバーはそのグルーヴに引っ張られる。貴明も、今日はすみかに加えて響子や紗英もいるとあって、複雑な思いが交錯しながらも絶好調だ。
中盤。貴明のピアノがスティーヴィー・ワンダー「Ribbon in the sky」のリリカルなイントロを奏でる。かすかに「ひやあー、うひゃああー」と、ノリがいいのかどうなのか判断つかない声が聞こえたが、まず間違いなくその主はすみかだろう。これは2人の特別な曲だが、もちろん他の誰も知らないことだ。
アンコールに至ってようやく貴明は、最前列で最初から大ノリでモッシュしていた女の子が響子であることに気づいた。相変わらず鈍感な男であった。
終演後。貴明は響子も気になるが、まずはすみかの元に駆け寄る。ドアに消えないうちに少しでも一緒にいたかった。だが狭いハコに埋まった観客が興奮しており、かきわけて近づくのも一苦労だ。
「すみかちゃーん!うわちょっとどいてくれ、どけっての!おーい!」
「貴明さーん!こっちー!お正月があんな別れ方で…今日は絶対に会いたかったの。あとあの曲!感激しました」
「へへ、君がいたのがわかって、予定になかったけどいきなり演ったんだ。後でメンバーからどつかれたよ。ははは」
「はは!私を救ってくれた曲だもんね。嬉しいですー」
透き通る碧のつぶらな瞳が、射抜くように真っ直ぐに貴明を見つめる。やはりこの娘は特別だ。仕草や言葉の一つ一つが、貴明の琴線に触れる。
気持ちが通い合うほどに、ドアに消えてしまう運命なのはわかっている。だが2人はそれでも距離を縮めずにいられなかった。人混みと熱気に紛れ、ほんの刹那抱き合い、軽いキスを交わして微笑み合う。たった7秒ほどの切ない逢瀬。少し経つと分厚い防音ドアがブルーに染まり、すみかはその白い光の中に消えていった。
「へー、あれが彼女?ちっちゃくてめんこいね。変装は怪しいけど」
聞き覚えのある声と懐かしい北海道なまりに振り向くと、響子がいた。
「響子!嬉しいな。変わってないねー」
綺麗になった、とは照れ臭くて言えなかった。昔の響子は三つ編みで朴訥な娘だったが、今はボーイッシュなベリーショートの知的な女性に変貌していたからだ。
「ゆっくりできるの?食事でもどう?」
「いいよ、今日は友達の家に戻って寝るだけだから。電話してくるね」
緑のカード電話に向かう響子の背を見ていると、そのさらに背後から声がした。
「へー、あれが彼女?垢抜けないけど地はまあまあね。ま、どうせ秒で振られるんだけどね!」
紗英だ。いつもの悪態に貴明は安心する。
「違う、幼なじみだよ。10年ぶりに会ったんだ」
「だから幼なじみが彼女なんでしょ。いちいち面倒くさいわね」
「だから違うっての。あ、俺は食事して帰るからさ、打ち上げ楽しんでくれ」
「おう、紗英を振るような酷い男はいないほうが楽しいから、心配すんな」
「幼なじみの彼女とゆっくりな」
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