127 / 625
花乙女の旅路
第三章第40話 ツィンシャの町、そして再び
しおりを挟む
2020/08/24 誤字を修正しました
================
驚いている三人に私は恐る恐る口を開く。
「……あの、クリスさんとシズクさんは何をそんな驚いた表情をしているんですか? このぐらいいつもやっているじゃないですか。えーと、ベルード? その、もしかしたら聖属性魔法にはあまり馴染みがないのかもしれませんが、私にとってこれはいつものことですし、それに神殿に行けばこのぐらいのことをできる人はたくさんいますよ?」
そんな中ルーちゃんだけキョトンとしているのが可愛い。この殺伐とした廃村に舞い降りた貴重な癒しだ。
「貴様が何故その魔法を使えるのだ?」
「ええと?」
ベルードが私を睨み付けながら聞いてきた。
「とぼけるな! その詠唱は何だと聞いているのだ!」
「すみません。本当に言っている意味が分からないんです」
「つまり、貴様は常にその詠唱で死者を送っているというのか?」
「いえ、いつもではないです。送ってあげる相手のことが分かっている時はその人に合わせて詠唱しているというか、そんな感じです」
「毎回詠唱を変えている、だと!?」
うう、どうしよう。なんで怒られているんだか全然わからない。
特定の人を送ってあげるんだから、その言葉をその人のために考えてあげるのってそんなにおかしな事なの?
どこかにベルードを怒らせるような言葉が入ってしまっていたんだろうか?
「ベルード殿、フィーネ様をそのように追い詰めるのはやめて頂きたい」
クリスさんがベルードとの間に割って入ってきた。
「なんだと? この人間風情が!」
え? もしかして喧嘩になる?
「何と言われようとも結構。フィーネ様は貴殿のお養母様の御霊を安んじてくださった。そのフィーネ様に対する今の貴殿のその態度、お養母様に見せて恥ずかしくはないのか?」
それを聞いたベルードはちっ、と小さく舌打ちをした。
「……いいだろう。フィーネに免じてこの場は不問としてやる。だが、次に舐めた口を聞いたらその首を刎ね飛ばしてやるからな」
そう言いながらベルードは凄まじい殺気を放っている。私は自分に向けられていないにもかかわらず身の縮こまる思いがした。
「貴様らはツィンシャまで行くのだったな?」
「はい。そうです」
「では、送ってやろう。いつまでもここに居座られてはその騎士の首を刎ねてしまいそうだからな」
そう言うとベルードは私たちから少し離れ、何かの魔法を唱えた。
すると私たちの体が黒い薄膜のようなものに包まれ、そしてふわりと宙に浮き上がった。
「暴れるなよ。落ちても知らんぞ」
そのまま私たちはその薄膜の中に閉じ込められてゆっくりと浮上していく。そしてそのままグングンと高度とスピードをあげる。辺りを一望できるので景色は良いが、下に何もないというのがどうにも落ち着かない。
「ね、姉さまっ! あたし達飛んでますよっ!」
「これが……魔族の魔法か……」
「凄まじいでござるな」
「これは何属性魔法なんですかね? うーん、風のような気もするけれど」
「えっ? 姉さま、ということはマシロも使えるってことですか?」
「どうなんでしょう。でも闇属性のような気もするんですよね。うーん、ちょっと何とも言えないです」
「そっかぁ」
三人とも先ほどの緊迫した雰囲気をすっかり忘れて驚いている。
それにしても、みんな桟道ではあんなに怖がっていたのにこれは平気なのね。不思議。
そんなことを思っていると、すぐにツィンシャの町が見えてきた。徐々に高度と移動スピードが落ちていき、そして私たちはツィンシャの町の近くの茂みにふわりと着地した。
「はあ、とにかくみんな無事で戻ってこられて良かったです」
私は思わず心の内を漏らした。正直、明らかに格上だし、やたらと横柄で上から目線だし、そのうえキレるポイントがどこにあるかわからないしで、二度と相対したくない相手だ。
「さ、日が暮れないうちに町に入って宿を取りましょう」
私がそう促すとみんな歩き始めた。
「それにしても、クリスさん、ベルードに食ってかかるなんて、あそこで彼がキレていたらどうするつもりだったんですか?」
「う、申し訳ありません。ですが、フィーネ様があのように謂れのない追及を受けることは我慢できず……」
「……まったく。今のわたし達ではベルードに勝てないことぐらい分かっていましたよね?」
「はい。返す言葉もありません」
「私はまだクリスさんとお別れするつもりはないんですから。私が多少理不尽な目に合うぐらいで無事に済むならそれでいいんですよ? あ、それと、シズクさんもです。手合わせをしようとか考えてましたよね?」
「う……」
「私はシズクさんとも、それにもちろんルーちゃんともお別れするつもりはないですから。私は【蘇生魔法】は使えないんですから、死んでしまったら助けられないんですよ?」
「面目ないでござる」
「姉さま……」
「いいですね? 勝手に死ぬようなことはしないで下さい。約束ですよ?」
「わかりました」
「了解でござる」
「はいっ!」
「じゃあ、行きましょう」
こうして私たちは足早に町の門を目指したのだった。
あれ? 何か大事なことを聞き忘れているような?
まあ、いいか。思い出せないならきっと大したことじゃないはずだ。
****
私たちは前回泊まった宿と同じ宿に宿泊した。設備もサービスも食事も悪くなく、ルーちゃん向けの大盛りメニューもある素敵なお宿だ。
そして夕食も終わりお腹も膨れたので、今は私とクリスさんの部屋――二人部屋を二部屋借りたのでルーちゃんはシズクさんと一緒の部屋だ――で今後の予定を相談している。
「さて、これからどうしましょうか?」
「拙者はそもそも武者修行の旅をしている途中でござるからな。どこへでも構わないでござるが、強い者の多い場所が良いでござるな。魔物のたくさんいる場所でも良いでござるよ」
「あたしは姉さまと一緒ならどこでも。あ、でも行ったことがない場所のほうがいいかもです」
「フィーネ様はどうされたいですか?」
「そうですね。他のエルフの里は今のところリーチェの浄化を必要とはしていないみたいですし、後で良いと思います。それなら、やっぱりルーちゃんの妹探しですかね」
「とすると、リルンに戻ってアスラン殿に情報を聞きますか?」
「それも良いと思いますが、その前に一度レッドスカイ帝国の帝都に行って皇帝陛下にご挨拶しておいたほうが良いと思うんです。ルーちゃんの妹探しだと、聖女候補としての立場のほうが話が通りやすいでしょうし」
「なるほど。皇帝に話がつけられるのであればそれが一番でござるな。しかし、聖女様というのは皇帝にも気軽に会える身分でござったのか」
「シズクさんもあたしの妹を探すのを手伝ってくれるんですか?」
「もちろんでござるよ。ルミア殿も拙者の仲間でござるからな。仲間が困っているなら助けるのは当然でござるよ」
「ありがとうございますっ!」
そんな話をしていると、部屋の扉がノックされた。
「どちら様でしょうか?」
私は扉越しに返事をする。
「フィーネ・アルジェンタータ様、ロビーにお客様がいらしております」
「客、ですか?」
「はい、フェルヒ、と名乗る男性でございます」
「フェルヒ!?」
私たちは思わず叫び声をあげてしまった。
================
驚いている三人に私は恐る恐る口を開く。
「……あの、クリスさんとシズクさんは何をそんな驚いた表情をしているんですか? このぐらいいつもやっているじゃないですか。えーと、ベルード? その、もしかしたら聖属性魔法にはあまり馴染みがないのかもしれませんが、私にとってこれはいつものことですし、それに神殿に行けばこのぐらいのことをできる人はたくさんいますよ?」
そんな中ルーちゃんだけキョトンとしているのが可愛い。この殺伐とした廃村に舞い降りた貴重な癒しだ。
「貴様が何故その魔法を使えるのだ?」
「ええと?」
ベルードが私を睨み付けながら聞いてきた。
「とぼけるな! その詠唱は何だと聞いているのだ!」
「すみません。本当に言っている意味が分からないんです」
「つまり、貴様は常にその詠唱で死者を送っているというのか?」
「いえ、いつもではないです。送ってあげる相手のことが分かっている時はその人に合わせて詠唱しているというか、そんな感じです」
「毎回詠唱を変えている、だと!?」
うう、どうしよう。なんで怒られているんだか全然わからない。
特定の人を送ってあげるんだから、その言葉をその人のために考えてあげるのってそんなにおかしな事なの?
どこかにベルードを怒らせるような言葉が入ってしまっていたんだろうか?
「ベルード殿、フィーネ様をそのように追い詰めるのはやめて頂きたい」
クリスさんがベルードとの間に割って入ってきた。
「なんだと? この人間風情が!」
え? もしかして喧嘩になる?
「何と言われようとも結構。フィーネ様は貴殿のお養母様の御霊を安んじてくださった。そのフィーネ様に対する今の貴殿のその態度、お養母様に見せて恥ずかしくはないのか?」
それを聞いたベルードはちっ、と小さく舌打ちをした。
「……いいだろう。フィーネに免じてこの場は不問としてやる。だが、次に舐めた口を聞いたらその首を刎ね飛ばしてやるからな」
そう言いながらベルードは凄まじい殺気を放っている。私は自分に向けられていないにもかかわらず身の縮こまる思いがした。
「貴様らはツィンシャまで行くのだったな?」
「はい。そうです」
「では、送ってやろう。いつまでもここに居座られてはその騎士の首を刎ねてしまいそうだからな」
そう言うとベルードは私たちから少し離れ、何かの魔法を唱えた。
すると私たちの体が黒い薄膜のようなものに包まれ、そしてふわりと宙に浮き上がった。
「暴れるなよ。落ちても知らんぞ」
そのまま私たちはその薄膜の中に閉じ込められてゆっくりと浮上していく。そしてそのままグングンと高度とスピードをあげる。辺りを一望できるので景色は良いが、下に何もないというのがどうにも落ち着かない。
「ね、姉さまっ! あたし達飛んでますよっ!」
「これが……魔族の魔法か……」
「凄まじいでござるな」
「これは何属性魔法なんですかね? うーん、風のような気もするけれど」
「えっ? 姉さま、ということはマシロも使えるってことですか?」
「どうなんでしょう。でも闇属性のような気もするんですよね。うーん、ちょっと何とも言えないです」
「そっかぁ」
三人とも先ほどの緊迫した雰囲気をすっかり忘れて驚いている。
それにしても、みんな桟道ではあんなに怖がっていたのにこれは平気なのね。不思議。
そんなことを思っていると、すぐにツィンシャの町が見えてきた。徐々に高度と移動スピードが落ちていき、そして私たちはツィンシャの町の近くの茂みにふわりと着地した。
「はあ、とにかくみんな無事で戻ってこられて良かったです」
私は思わず心の内を漏らした。正直、明らかに格上だし、やたらと横柄で上から目線だし、そのうえキレるポイントがどこにあるかわからないしで、二度と相対したくない相手だ。
「さ、日が暮れないうちに町に入って宿を取りましょう」
私がそう促すとみんな歩き始めた。
「それにしても、クリスさん、ベルードに食ってかかるなんて、あそこで彼がキレていたらどうするつもりだったんですか?」
「う、申し訳ありません。ですが、フィーネ様があのように謂れのない追及を受けることは我慢できず……」
「……まったく。今のわたし達ではベルードに勝てないことぐらい分かっていましたよね?」
「はい。返す言葉もありません」
「私はまだクリスさんとお別れするつもりはないんですから。私が多少理不尽な目に合うぐらいで無事に済むならそれでいいんですよ? あ、それと、シズクさんもです。手合わせをしようとか考えてましたよね?」
「う……」
「私はシズクさんとも、それにもちろんルーちゃんともお別れするつもりはないですから。私は【蘇生魔法】は使えないんですから、死んでしまったら助けられないんですよ?」
「面目ないでござる」
「姉さま……」
「いいですね? 勝手に死ぬようなことはしないで下さい。約束ですよ?」
「わかりました」
「了解でござる」
「はいっ!」
「じゃあ、行きましょう」
こうして私たちは足早に町の門を目指したのだった。
あれ? 何か大事なことを聞き忘れているような?
まあ、いいか。思い出せないならきっと大したことじゃないはずだ。
****
私たちは前回泊まった宿と同じ宿に宿泊した。設備もサービスも食事も悪くなく、ルーちゃん向けの大盛りメニューもある素敵なお宿だ。
そして夕食も終わりお腹も膨れたので、今は私とクリスさんの部屋――二人部屋を二部屋借りたのでルーちゃんはシズクさんと一緒の部屋だ――で今後の予定を相談している。
「さて、これからどうしましょうか?」
「拙者はそもそも武者修行の旅をしている途中でござるからな。どこへでも構わないでござるが、強い者の多い場所が良いでござるな。魔物のたくさんいる場所でも良いでござるよ」
「あたしは姉さまと一緒ならどこでも。あ、でも行ったことがない場所のほうがいいかもです」
「フィーネ様はどうされたいですか?」
「そうですね。他のエルフの里は今のところリーチェの浄化を必要とはしていないみたいですし、後で良いと思います。それなら、やっぱりルーちゃんの妹探しですかね」
「とすると、リルンに戻ってアスラン殿に情報を聞きますか?」
「それも良いと思いますが、その前に一度レッドスカイ帝国の帝都に行って皇帝陛下にご挨拶しておいたほうが良いと思うんです。ルーちゃんの妹探しだと、聖女候補としての立場のほうが話が通りやすいでしょうし」
「なるほど。皇帝に話がつけられるのであればそれが一番でござるな。しかし、聖女様というのは皇帝にも気軽に会える身分でござったのか」
「シズクさんもあたしの妹を探すのを手伝ってくれるんですか?」
「もちろんでござるよ。ルミア殿も拙者の仲間でござるからな。仲間が困っているなら助けるのは当然でござるよ」
「ありがとうございますっ!」
そんな話をしていると、部屋の扉がノックされた。
「どちら様でしょうか?」
私は扉越しに返事をする。
「フィーネ・アルジェンタータ様、ロビーにお客様がいらしております」
「客、ですか?」
「はい、フェルヒ、と名乗る男性でございます」
「フェルヒ!?」
私たちは思わず叫び声をあげてしまった。
0
あなたにおすすめの小説
存在感のない聖女が姿を消した後 [完]
風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは
永く仕えた国を捨てた。
何故って?
それは新たに現れた聖女が
ヒロインだったから。
ディアターナは
いつの日からか新聖女と比べられ
人々の心が離れていった事を悟った。
もう私の役目は終わったわ…
神託を受けたディアターナは
手紙を残して消えた。
残された国は天災に見舞われ
てしまった。
しかし聖女は戻る事はなかった。
ディアターナは西帝国にて
初代聖女のコリーアンナに出会い
運命を切り開いて
自分自身の幸せをみつけるのだった。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします
夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。
アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。
いわゆる"神々の愛し子"というもの。
神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。
そういうことだ。
そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。
簡単でしょう?
えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか??
−−−−−−
新連載始まりました。
私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。
会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。
余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。
会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
誤字・脱字・文章修正 随時行います。
短編タグが長編に変更になることがございます。
*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。
冤罪で殺された聖女、生まれ変わって自由に生きる
みおな
恋愛
聖女。
女神から選ばれし、世界にたった一人の存在。
本来なら、誰からも尊ばれ大切に扱われる存在である聖女ルディアは、婚約者である王太子から冤罪をかけられ処刑されてしまう。
愛し子の死に、女神はルディアの時間を巻き戻す。
記憶を持ったまま聖女認定の前に戻ったルディアは、聖女にならず自由に生きる道を選択する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる