569 / 625
正義と武と吸血鬼
第十二章第37話 瘴気と吸血鬼
しおりを挟む
サキモリに入ったリィウ・ドンたちが火に巻かれていたころ、別働隊が別の上陸地点を探すべくサキモリ近郊の海から海岸線を偵察していた。そうしているうちに見つけた浜辺に彼らが近づくと、なんとその浜辺には高さ二メートルほどはあろうかという石垣が延々と築かれていた。
「お、おい。どうしてこの国は浜という浜にあんな石垣が作られているんだ?」
「わからん。だがこれはまるで俺たちが来るのを知っていたみたいじゃないか」
「あんなところを攻めても突破できる気がしない……」
「撤退するか?」
「でも勝手に戻ったらリィウ・ドン将軍に……」
「ああ、殺されるな」
「殺されなくても家族は……」
兵士たちはそう言って顔を見合わせると、一斉に大きなため息をついた。
「別の場所を探すか」
「ああ」
こうして別働隊の船は浜を離れ、別の場所を探してゆっくりと船を動かす。だが見つかるのは切り立った崖やごつごつとした岩場ばかりで、とても上陸できそうにない場所ばかりだった。しかもときおり見つかる上陸できそうな場所には高い石垣が築かれている。
「な、なあ。無理じゃないか?」
「だよなぁ。やっぱり戻って指示を仰ぐか?」
「そうだな」
こうして別働隊は上陸を諦め、サキモリのほうへと引き返すのだった。
◆◇◆
「おい。どうなってんだ? これ?」
「さ、さぁ」
戻ってきた別働隊は完全に焼け落ちたサキモリの町と港を見て呆然としている。
「港が……」
「あれじゃあ使えないな」
「どうすんだよ?」
「リィウ・ドン将軍はどこだ?」
「……」
別働隊の兵士たちは困り果てた様子だ。
「な、なぁ。とりあえず撤退したほうが良くないか?」
「いや、でもリィウ・ドン将軍の指示なしでここからも撤退したら……」
その言葉に兵士たちは青ざめ、体を震わせる。
「と、とりあえず指示があるまで待つか」
「おう」
こうして彼らは町の様子を確認するのでもなければ撤退するのでもなく、沖合で停泊するという選択をしたのだった。
◆◇◆
精霊の島から無事に帰還した私たちは来た道を戻り、ミヤコへと戻ってきた。残念ながら私たちが精霊の島へと行っている間にミヤコの桜は終わってしまっており、葉桜となってしまっている。
といっても北からの旅だったので道中で桜を見ることはできたが、ミヤコのような桜並木があったわけではないのでちょっぴり残念だ。次回こそはきちんと桜の開花に合わせてミヤコを訪れたいものだ。
さて、ミヤコに戻ってきた私たちは早速アーデの招待を受けて御所へとやってきた。そしてスイキョウと当たり障りのない話をしたのち、再び前回泊めてもらった部屋へと通される。
するとそこにはやはりというか、当然のようにアーデの姿があった。
「フィーネ、おかえりなさい」
「え? ああ、はい。ただいま?」
「まあっ! 嬉しいわ。やっぱり婚約者のわたしがいる場所が帰るべき場所だって思ってくれているのね?」
「ええと、そういうわけじゃないですし、婚約もしていないんですけど……」
「いいじゃない。これからするんだから」
「いえ、しないと思います」
「またまた、照れちゃって」
「ええぇ」
アーデは相変わらずだ。まあ、面倒くさいだけで特に害はないのだが……。
「それで、どうだったの? 精霊の島には行けたの?」
「はい。精霊神様に会ってきました」
「まあ! それはすごいわ! さすが、わたしの婚約者ね!」
「いえ、それは違います」
「そのうち結婚するんだから、婚約者でしょ?」
「ですから、しませんって」
「またまた、照れちゃって」
「ええぇ」
先ほどまでまったく同じやり取りを繰り返し、話がよくわからない方向に行きかけたところでアーデがすかさず話題を戻す。
「それで精霊神様はなんて?」
「それが――」
私は精霊神様の話をかいつまんで説明した。するとアーデはいつになく真剣な表情になった
「……そう。そんな歴史があったのね」
「はい」
「それで、水龍王の封印を解くのかしら?」
「いえ。勝てるという確証がないのでまだ解かないつもりです。それに、ここで封印を解いたらミヤコが大変なことになりますから」
「そうね。もし封印を解くなら私は逃げるつもりよ」
「え?」
「だって、水龍王なんかに勝てっこないもの。それにあいつ、まだある程度の理性が残っているでしょう?」
「はい。そうですね」
「だから、やるなら確実に無力化できる方法を見つけてからにしてちょうだい。水龍王は絶対、わたしに復讐しに来るでしょうし」
「わかりました」
言われてみればアーデは水龍王の操り人形だったスイキョウを奪い取ったのだ。理性が残っているとはいえ……ん?
「そういえば、水龍王はどうして理性が残っているんですか? 炎龍王も冥龍王も理性など残っていませんでしたよ?」
「さあ。どうしてかしらね。でも、話しなんて聞けないと思うわよ?」
「え?」
「だって、あなた前に殺されかけたでしょう?」
「……そうでした」
精霊神様から聞いた話とはまるで印象が違うせいで勘違いしていたが、あのスイキョウを操っていたのが水龍王なのだ。あのようなことを平気でしていたのだから、話合いで解決は難しそうだ。
「それはそうとして、もしかするとわたしたち吸血鬼も瘴気の問題に対処するために生み出された種族なのかもしれないわね」
「え? どういうことですか?」
「だって、吸血鬼という種族が生まれたのは大魔王の時代よりも後だもの」
「そうなんですか?」
「ええ。少なくともわたしの知り合いに大魔王の時代を知っている吸血鬼はいないわ。それこそ、あなたが倒したあのシュヴァルツだってそこまで古い存在ではないはずよ」
「ええと……」
どういうことだろうか?
「……アデルローゼ殿、それはつまり人間の数を減らすことで生み出される瘴気の量を減らすために神が吸血鬼という種族を創造したと言いたいでござるか?」
「っ!?」
まさかそんなことを!?
「……あなたに話していたわけじゃないけど、まあそういうことよ」
アーデは少し不機嫌そうな様子になりつつもシズクさんの疑問を肯定した。
「ほ、本当ですか?」
「恐らくね。だって、吸血鬼も魔族もデフォルトの管轄神は人の神よ?」
「えっ!?」
「フィーネ、あなただってそうだったでしょう?」
「……はい」
「つまり、そういうことよ」
「……」
いまいちしっくりこない部分もあるが、言われればそうかもしれないと思う部分もある。
吸血鬼が本当に力を持ってしまえば、人間が滅びる結果だってあり得たはずだ。
それに大魔王の後ということは、そのときの人の神は代理とはいえあのハゲということになるはずだ。
あのハゲは私を魔王にし、殺させることで瘴気の問題を先送りしようとしていた。そのこと自体は腹立たしいが、いくらなんでも人間を滅ぼすことなど意図していないはずだ。果たしてあのハゲが人間を滅ぼしかねないことまでするのだろうか?
「フィーネ、難しい顔しないで。あなたは笑っているほうが似合うわ」
「え? あ、はぁ」
アーデの言葉になんだか毒気を抜かれてしまった。
「あ、そうだ」
「なあに?」
「レッドスカイ帝国はどうなりましたか?」
「え? ああ、そういえば攻めて来ていたわね」
「えっ!?」
「なんでも、サキモリの町がまるごと火の海になったそうよ」
「「「「ええっ!?」」」」
私たちは一斉に驚きの声を上げたのだった。
================
※博多湾などには元寇防塁と呼ばれる遺構が残されています。博多湾のそれは福岡市西区今津から東区香椎までのおよそ20kmほどとされています。また、長崎県にも40~50kmほどの防塁が古代のまま現存しているそうですが、詳しい学術調査はなされていないため詳細は不明とのことです。
「お、おい。どうしてこの国は浜という浜にあんな石垣が作られているんだ?」
「わからん。だがこれはまるで俺たちが来るのを知っていたみたいじゃないか」
「あんなところを攻めても突破できる気がしない……」
「撤退するか?」
「でも勝手に戻ったらリィウ・ドン将軍に……」
「ああ、殺されるな」
「殺されなくても家族は……」
兵士たちはそう言って顔を見合わせると、一斉に大きなため息をついた。
「別の場所を探すか」
「ああ」
こうして別働隊の船は浜を離れ、別の場所を探してゆっくりと船を動かす。だが見つかるのは切り立った崖やごつごつとした岩場ばかりで、とても上陸できそうにない場所ばかりだった。しかもときおり見つかる上陸できそうな場所には高い石垣が築かれている。
「な、なあ。無理じゃないか?」
「だよなぁ。やっぱり戻って指示を仰ぐか?」
「そうだな」
こうして別働隊は上陸を諦め、サキモリのほうへと引き返すのだった。
◆◇◆
「おい。どうなってんだ? これ?」
「さ、さぁ」
戻ってきた別働隊は完全に焼け落ちたサキモリの町と港を見て呆然としている。
「港が……」
「あれじゃあ使えないな」
「どうすんだよ?」
「リィウ・ドン将軍はどこだ?」
「……」
別働隊の兵士たちは困り果てた様子だ。
「な、なぁ。とりあえず撤退したほうが良くないか?」
「いや、でもリィウ・ドン将軍の指示なしでここからも撤退したら……」
その言葉に兵士たちは青ざめ、体を震わせる。
「と、とりあえず指示があるまで待つか」
「おう」
こうして彼らは町の様子を確認するのでもなければ撤退するのでもなく、沖合で停泊するという選択をしたのだった。
◆◇◆
精霊の島から無事に帰還した私たちは来た道を戻り、ミヤコへと戻ってきた。残念ながら私たちが精霊の島へと行っている間にミヤコの桜は終わってしまっており、葉桜となってしまっている。
といっても北からの旅だったので道中で桜を見ることはできたが、ミヤコのような桜並木があったわけではないのでちょっぴり残念だ。次回こそはきちんと桜の開花に合わせてミヤコを訪れたいものだ。
さて、ミヤコに戻ってきた私たちは早速アーデの招待を受けて御所へとやってきた。そしてスイキョウと当たり障りのない話をしたのち、再び前回泊めてもらった部屋へと通される。
するとそこにはやはりというか、当然のようにアーデの姿があった。
「フィーネ、おかえりなさい」
「え? ああ、はい。ただいま?」
「まあっ! 嬉しいわ。やっぱり婚約者のわたしがいる場所が帰るべき場所だって思ってくれているのね?」
「ええと、そういうわけじゃないですし、婚約もしていないんですけど……」
「いいじゃない。これからするんだから」
「いえ、しないと思います」
「またまた、照れちゃって」
「ええぇ」
アーデは相変わらずだ。まあ、面倒くさいだけで特に害はないのだが……。
「それで、どうだったの? 精霊の島には行けたの?」
「はい。精霊神様に会ってきました」
「まあ! それはすごいわ! さすが、わたしの婚約者ね!」
「いえ、それは違います」
「そのうち結婚するんだから、婚約者でしょ?」
「ですから、しませんって」
「またまた、照れちゃって」
「ええぇ」
先ほどまでまったく同じやり取りを繰り返し、話がよくわからない方向に行きかけたところでアーデがすかさず話題を戻す。
「それで精霊神様はなんて?」
「それが――」
私は精霊神様の話をかいつまんで説明した。するとアーデはいつになく真剣な表情になった
「……そう。そんな歴史があったのね」
「はい」
「それで、水龍王の封印を解くのかしら?」
「いえ。勝てるという確証がないのでまだ解かないつもりです。それに、ここで封印を解いたらミヤコが大変なことになりますから」
「そうね。もし封印を解くなら私は逃げるつもりよ」
「え?」
「だって、水龍王なんかに勝てっこないもの。それにあいつ、まだある程度の理性が残っているでしょう?」
「はい。そうですね」
「だから、やるなら確実に無力化できる方法を見つけてからにしてちょうだい。水龍王は絶対、わたしに復讐しに来るでしょうし」
「わかりました」
言われてみればアーデは水龍王の操り人形だったスイキョウを奪い取ったのだ。理性が残っているとはいえ……ん?
「そういえば、水龍王はどうして理性が残っているんですか? 炎龍王も冥龍王も理性など残っていませんでしたよ?」
「さあ。どうしてかしらね。でも、話しなんて聞けないと思うわよ?」
「え?」
「だって、あなた前に殺されかけたでしょう?」
「……そうでした」
精霊神様から聞いた話とはまるで印象が違うせいで勘違いしていたが、あのスイキョウを操っていたのが水龍王なのだ。あのようなことを平気でしていたのだから、話合いで解決は難しそうだ。
「それはそうとして、もしかするとわたしたち吸血鬼も瘴気の問題に対処するために生み出された種族なのかもしれないわね」
「え? どういうことですか?」
「だって、吸血鬼という種族が生まれたのは大魔王の時代よりも後だもの」
「そうなんですか?」
「ええ。少なくともわたしの知り合いに大魔王の時代を知っている吸血鬼はいないわ。それこそ、あなたが倒したあのシュヴァルツだってそこまで古い存在ではないはずよ」
「ええと……」
どういうことだろうか?
「……アデルローゼ殿、それはつまり人間の数を減らすことで生み出される瘴気の量を減らすために神が吸血鬼という種族を創造したと言いたいでござるか?」
「っ!?」
まさかそんなことを!?
「……あなたに話していたわけじゃないけど、まあそういうことよ」
アーデは少し不機嫌そうな様子になりつつもシズクさんの疑問を肯定した。
「ほ、本当ですか?」
「恐らくね。だって、吸血鬼も魔族もデフォルトの管轄神は人の神よ?」
「えっ!?」
「フィーネ、あなただってそうだったでしょう?」
「……はい」
「つまり、そういうことよ」
「……」
いまいちしっくりこない部分もあるが、言われればそうかもしれないと思う部分もある。
吸血鬼が本当に力を持ってしまえば、人間が滅びる結果だってあり得たはずだ。
それに大魔王の後ということは、そのときの人の神は代理とはいえあのハゲということになるはずだ。
あのハゲは私を魔王にし、殺させることで瘴気の問題を先送りしようとしていた。そのこと自体は腹立たしいが、いくらなんでも人間を滅ぼすことなど意図していないはずだ。果たしてあのハゲが人間を滅ぼしかねないことまでするのだろうか?
「フィーネ、難しい顔しないで。あなたは笑っているほうが似合うわ」
「え? あ、はぁ」
アーデの言葉になんだか毒気を抜かれてしまった。
「あ、そうだ」
「なあに?」
「レッドスカイ帝国はどうなりましたか?」
「え? ああ、そういえば攻めて来ていたわね」
「えっ!?」
「なんでも、サキモリの町がまるごと火の海になったそうよ」
「「「「ええっ!?」」」」
私たちは一斉に驚きの声を上げたのだった。
================
※博多湾などには元寇防塁と呼ばれる遺構が残されています。博多湾のそれは福岡市西区今津から東区香椎までのおよそ20kmほどとされています。また、長崎県にも40~50kmほどの防塁が古代のまま現存しているそうですが、詳しい学術調査はなされていないため詳細は不明とのことです。
0
あなたにおすすめの小説
存在感のない聖女が姿を消した後 [完]
風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは
永く仕えた国を捨てた。
何故って?
それは新たに現れた聖女が
ヒロインだったから。
ディアターナは
いつの日からか新聖女と比べられ
人々の心が離れていった事を悟った。
もう私の役目は終わったわ…
神託を受けたディアターナは
手紙を残して消えた。
残された国は天災に見舞われ
てしまった。
しかし聖女は戻る事はなかった。
ディアターナは西帝国にて
初代聖女のコリーアンナに出会い
運命を切り開いて
自分自身の幸せをみつけるのだった。
幻獣を従える者
暇野無学
ファンタジー
伯爵家を追放されただけでなく殺されそうになり、必死で逃げていたら大森林に迷う込んでしまった。足を踏み外して落ちた所に居たのは魔法を使う野獣。
魔力が多すぎて溢れ出し、魔法を自由に使えなくなっていた親子を助けたら懐かれてしまった。成り行きで幻獣の親子をテイムしたが、冒険者になり自由な生活を求めて旅を始めるつもりが何やら問題が多発。
素材採取家の異世界旅行記
木乃子増緒
ファンタジー
28歳会社員、ある日突然死にました。謎の青年にとある惑星へと転生させられ、溢れんばかりの能力を便利に使って地味に旅をするお話です。主人公最強だけど最強だと気づいていない。
可愛い女子がやたら出てくるお話ではありません。ハーレムしません。恋愛要素一切ありません。
個性的な仲間と共に素材採取をしながら旅を続ける青年の異世界暮らし。たまーに戦っています。
このお話はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。
裏話やネタバレはついったーにて。たまにぼやいております。
この度アルファポリスより書籍化致しました。
書籍化部分はレンタルしております。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
強制力がなくなった世界に残されたものは
りりん
ファンタジー
一人の令嬢が処刑によってこの世を去った
令嬢を虐げていた者達、処刑に狂喜乱舞した者達、そして最愛の娘であったはずの令嬢を冷たく切り捨てた家族達
世界の強制力が解けたその瞬間、その世界はどうなるのか
その世界を狂わせたものは
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる