おバカな子供はやっぱりおバカだった

アズやっこ

文字の大きさ
4 / 6

しおりを挟む

「お父様、私第一王子と会いたいの。お父様伯爵でしょ?会わせて」

「伯爵だからって直ぐには会えないよ。会ってもらえるか打診して返事を待ってからじゃないとね」

「なら打診して」

「要件もないのに打診はできないよ」

「要件は私が第一王子と会えば大丈夫よ。お互い一目惚れするから」

「マーガレット、僕が言えた義理じゃないけど第一王子は一目惚れはしないと思うよ。婚約者の公爵令嬢とも仲が良いって話だしね」

「だから、それも私と会うと私を好きになるの。それでね婚約者に私は虐められるの。教科書を破かれたり階段から落とされたり。それでね第一王子は婚約者に婚約破棄を言うの」

「うん?何か昔よく似た話を読んだことあるような…」

「お父様の部屋にあった本だもの」

「ケーニス、貴方、捨ててなかったの?」

「リップ、本は捨てるものじゃない」

「はあぁ……。もしかして男性同士の本も?」

「リップ、本に罪はない」

「そんな事知ってるわよ!ケーニス、貴方が馬鹿な事ばかりしてたからでしょ」

「本を読むとほら、本の世界に入り込んで自分が主人公になった気分になるんだよ」

「お父様その気持ち分かるわ」

「分かるか?」

「はあぁ……親子揃って…」


私は呆れて二人を見た。ケーニスと目が合った。ケーニスは慌てて私の顔色をうかがっている。


「マーガレット、もし第一王子と結婚してマーガレットが王妃になったとする。王妃は大変なんだよ?他国の勉強もしないといけない」

「私、勉強は好きよ」

(確かに好きね。ケーニスと一緒で字が書いてあれば良いもの)

「マーガレットの苦手なマナーだって覚えないといけないんだ」

「そこは要領よくやるわよ」

(この子ならやりそうだわ)

「走り回ったり本を読んだりできないよ?」

「お父様、私10歳よ?だから走り回ってるだけで私も年頃になれば走り回らないわ。それに本を読む時間はあると思うの。令嬢は暇な時に本を読むものでしょ?」

(暇な時でも読まない令嬢もいるけどね)

「その暇がないと思うよ」

「本の中の王妃は暇ばかりだったわ」

(暇ばかりの王妃か…、それはちょっと羨ましいかも…)

「分かった、ちょっと待ってなさい」


ケーニスは突然邸から出て行き、一時間後本を数冊抱えて帰ってきた。


「マーガレット、これを全部読んでみなさい」


マーガレットはケーニスが買ってきた本を抱えて部屋に籠もった。

数日後部屋から出てきたマーガレット。


「お母様、私やっぱり第一王子とは絶対に結婚しない」

「また急ね、どうして?」

「だって王妃ってだけで処刑されたり、毒杯を飲まされたりするのよ。それに蔑ろにされても耐えて耐えて生涯を送るなんて私には無理。それに陛下は側室とか妾とか次から次へと何人も作るの。無類の女好きなのよ!

でね、その人達が王妃に毒を盛ったり、その人達や子供達が王妃が産んだ子を殺そうとするのよ。そんなの私耐えられない。

この国の王妃様は大丈夫かしら。私心配になっちゃって」

「陛下は王妃様に一途な方だから大丈夫だと思うわ」

「なら良いけど。私王妃様に逃げてって手紙を書こうか迷ってたの。でもお母様に聞いてからと思って」

「お母様に聞いてくれてものすごく安心したわ。これからもまずはお母様に聞いてね?

それに貴女が心配しなくても王妃様は陛下に愛されて幸せだから大丈夫よ」


しおりを挟む
感想 9

あなたにおすすめの小説

彼女の目に止まりたい

こうやさい
恋愛
 彼女はものすごい美人なので結婚したがっているやつは沢山いる。  どうすれば彼女の目にとまることが出来るだろう。  一番恋愛色の強い話を諦めたけど恋愛で(おい)……ファンタジーだとファンタジー要素どこだろうみたいなヤツだし。貴族がいる現代かどうか怪しい一応外国っぽいとこって曖昧なシロモノはカテゴリ毎度悩む。  ちょっと分割がおかしいです。諦めたヤツはいつか形になるのだろうか?  今回から連載第二話の更新基準にするお気に入り数を変えます。最近お気に入り数に違和感持ってるせいもちょっとあるんだけど、それ以上に機械やら部屋やら人間やらがガチでヤバイ温度になってるので作業時間の短縮を。本文は書けてるのになんでこんな時間かかるんだろ?  投稿ペースと一緒に完結とかタグの追加や変更等も遅れ気味になる可能性があります。涼しくなってもペース戻らなきゃ何かが手遅れだったって事で。  ただいま諸事情で出すべきか否か微妙なので棚上げしてたのとか自サイトの方に上げるべきかどうか悩んでたのとか大昔のとかを放出中です。見直しもあまり出来ないのでいつも以上に誤字脱字等も多いです。ご了承下さい。  続きおよびセルフパロディは冒頭の需要の少なさから判断して予約を取り消しました(しおりとポイントは今回は条件変えてませんでしたが満たしていませんでした、念のため)。今後投稿作業が出来ない時等用に待機させます。よって追加日時は未定です。詳しくは近況ボード(https://www.alphapolis.co.jp/diary/view/96929)で。 URL of this novel:https://www.alphapolis.co.jp/novel/628331665/790660466

お針子と勘違い令嬢

音爽(ネソウ)
恋愛
ある日突然、自称”愛され美少女”にお針子エルヴィナはウザ絡みされ始める。理由はよくわからない。 終いには「彼を譲れ」と難癖をつけられるのだが……

貴方とはここでお別れです

下菊みこと
恋愛
ざまぁはまあまあ盛ってます。 ご都合主義のハッピーエンド…ハッピーエンド? ヤンデレさんがお相手役。 小説家になろう様でも投稿しています。

【完結】私にサンタクロースはやって来ない!

山葵
恋愛
「ブライト。今日は聖なるクリスマス。街でデートしましょう♪ショッピングして、最後に今、話題のライトアップを見に…」 「すまないカトリーヌ。メルシアが熱を出したと知らせが来てね、今から見舞いに行ってくる。」 「…そう。行く前に聞きたいのだけれど、ブライトは私とメルシアさんと、どちらが優先順位が高いのかしら?」 「そんなの決められる訳ないだろう?君は僕の婚約者で、メルシアは大事な幼馴染なんだ。」 「そう。じゃあ私とメルシアさんが同時に熱を出したら、どちらを先に見舞うのかしら?」 私の問いに黙ってしまったブライト。

早く婚約解消してください!

鳴哉
恋愛
自己評価の低い子爵令嬢 と その婚約者の侯爵令息  の話 短いので、サクッと読んでもらえると思います。 読みやすいように、6話に分けました。 毎日1回、予約投稿します。

旦那様、愛人を頂いてもいいですか?

ひろか
恋愛
婚約者となった男には愛人がいる。 わたしとの婚約後、男は愛人との関係を清算しだしたのだが……

【完結】さよなら、馬鹿な王太子殿下

花草青依
恋愛
ビーチェは恋人であるランベルト王太子の傍らで、彼の“婚約破棄宣言”を聞いていた。ランベルトの婚約者であるニナはあっさりと受け入れて去って行った。それを見て、上手く行ったと満足するビーチェ。しかし、彼女の目的はそれだけに留まらず、王宮の平和を大きく乱すのだった。 ■主人公は、いわゆる「悪役令嬢もの」のヒロインのポジションの人です ■画像は生成AI (ChatGPT)

王宮勤めにも色々ありまして

あとさん♪
恋愛
スカーレット・フォン・ファルケは王太子の婚約者の専属護衛の近衛騎士だ。 そんな彼女の元婚約者が、園遊会で見知らぬ女性に絡んでる·····? おいおい、と思っていたら彼女の護衛対象である公爵令嬢が自らあの馬鹿野郎に近づいて····· 危険です!私の後ろに! ·····あ、あれぇ? ※シャティエル王国シリーズ2作目! ※拙作『相互理解は難しい(略)』の2人が出ます。 ※小説家になろうにも投稿しております。

処理中です...